(公財)北海道演劇財団(http://www.h-paf.ne.jp/)は今年で創立20周年を迎えます、特設サイトも出来ています(http://sapporoza.wixsite.com/h-paf-20th)!
この財団の理事長の私もご挨拶を――> http://sapporoza.wixsite.com/h-paf-20th/about
記念事業の第二弾、ブレヒト「肝っ玉おっ母とその子どもたち(http://www.sapporoza.com/program-index/?program_id=877)」の上演を前に、出演者によるブレヒトについての座学が開催され、大変興味深い内容でした。芝居の題名からは、私たちの世代は京塚昌子の割烹着姿を思い出しますが、17世紀のヨーロッパにおける30年戦争と呼ばれる長い戦争の最中の女性・アンナの物語です。この数年、戦争する国・日本への危機感を持ちながら、今、私たちが考えなければならないピッタリの演目ですね。
* ブレヒト――> https://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%92%E3%83%88-127748
HPにもありますが、以下のメッセージが心に響きます。
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演出家からのメッセージ
「肝っ玉おっ母とその子どもたち」なんとも古風なタイトルですが、わが国の演劇の世界では古くから有名なタイトルで、ブレヒトというドイツの劇作家の代表作とも呼ばれる音楽劇の大作です。世界中あちこちで数々の有名演出家・音楽家の手で舞台化がなされ、日本でも名のある大女優さんたちが「母・アンナ」の役を演じてきました。
17世紀のヨーロッパにおける30年戦争と呼ばれる長い長い戦争の最中「私が産んで育てた子どもたちを兵隊になんかやりたくない」そう願い戦争を呪いながらも、戦争を糧にした商いで生計を立てている母・アンナは、ひとたび停戦・平和が訪れてしまうと仕入れた品物が売れず、商売が成り立たず愚痴をこぼし、そして再び戦争が始まると、生き生きとビジネスを始めるのです。
「70年もの間、戦争を経験していない国があるが、そんな国には国民を把握する帳簿もないから、徴兵もできない」というようなセリフがあります。私たちの国でも最近になってついに、国民すべてを把握する帳簿に相当するマイナンバーが割り振られました。戦争放棄を謳った憲法を書き換えようという議論もなされ始めています。
自分が生きるため、子どもを生かすため、とにかく目の前にある現実に真正面から立ち向かい続ける母・アンナの姿を通して、70年も戦争を経験していない国で暮らす私たちは、舞台上に何を観るのでしょうか。
札幌の町はずれ、新札幌のサンピアザ劇場で、櫻井幸絵の母・アンナと子どもたち、彼女たちに次々と襲い掛かる男達による音楽大活劇を、ぜひ目撃してください。
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9月23日から、サンピアザ劇場での公演が楽しみです!