3・11、あれから7年

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 図らずも久しぶりの空白を獲得した私は、この間、普段以上にインターネットにのめり込んで、たくさんの情報にアクセスしていますが、やはり、今の時期、2011年3月11日の東日本大震災に端を発した数多くの番組から、7年間の重みを実感しています。

 例えばテレビではNHK教育TVの「ハートネットTV(http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/index.html」、NHK総合の「NHKスペシャル:被曝の森~見えてきた“汚染循環”(http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20180307」、ラジオ番組でも「荻上チキ~遺族が見る亡き人との夢の記憶(https://www.youtube.com/watch?v=7NutsQ9Wye8&feature=youtu.be&t=23m2s)」等、夜9時の消灯時刻に関わらずみられるインターネット環境にも感謝です。

 「被曝の森」では、「帰還困難区域」で、放射性物質はどこに、どのような影響をもたらしているのか?地元の地区の責任者、様々な団体に所属する科学者による研究は、直後から継続し、より深く、より多角化している様子を知ることができます。これまで調査されてこなかった高線量の森に踏み込み、生態系の中で放射性物質がどのように移動・残留しているのか、データの蓄積から新たな解明が進んでいます。科学者たちの挑戦や住民の思いを追いながら、今回の福島原発事故の深刻さの実態を、記録に基づいて視聴者に迫ってきます。特に、地表面と地下水の汚染のコントラスト、昆虫・小動物の内部被ばくの現状を、科学的に見える化しての検証は説得力がありました。地道に努力し続けている方々の存在に勇気と希望を貰いました。

 一方、ラジオから流れる言葉にも涙します。身内・友人を失くした人たちは、誰にも話せなかった夢の話を語ること、聴いてもらうことでようやく成し得る心の復興、東北学院大学の学生が聴き取った記録とそれを基にした朗読です。それらは震災復興の中心にはない、極めてプライベートな心の内側で、それぞれが全て固有の大切な出来事です。一人一人がこの7年間、ひと時も離れることなく向き合い続けている姿に心を打たれます。

* 2011年3月のブログはこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?m=201103

* こんな映画の紹介サイトも――> https://www.youtube.com/channel/UCG_r2iC4UlUPnV5IWxF_4Fw

 私にとっては、あれから7年、年一回「8回目」の3・11ですが、多くの当事者の皆さんにおいては、「365日×7」、あるいはそれ以上の時の経過なのでしょうね。そして、特に福島の東京電力福島第一原発事故の被害に遭われた多くの皆さまにとっては、さらにこれから何十年の不安の日々となっています。この国難を乗り越えて、次の世代に自信をもって渡せる地域・環境を回復する、それが生きている私たちの世代の責任だと思います、少なくとも第二次世界大戦後に生まれて、歴史的にもまれな平和な時代に育ち、戦後の民主教育を受けた私としては、強くそう思います。

 3・11を前に、これまでになくあの震災と向き合えた今回の時間は貴重でした、これからもリハビリを続けてしっかり足を鍛えてまた活動を始めます、本日昼、退院致します。円山整形外科病院(http://www.maruyama-seikeigeka.com/index.html)の山崎生久男先生、看護師のKさん、リハビリのNさん、薬剤師の皆さま、ほか大変お世話になりました。素晴らしいスタッフたちのレベルの高さに感動するとともに、この数十年の日本の医療現場のたゆまぬ努力の賜物と、感謝の言葉でいっぱいです、ありがとうございました。