今回の基調講演は、私にとっては大変新鮮な内容でした。山形は、もう50年近く前に、蔵王にスキーに行った時に通ったような気がするのと、その後では、医薬品卸時代にご挨拶回り等で行ったきりで、日本の中では馴染の薄い地域だったもので。
まず最初のご講演、最上川の歴史から読み解く江戸・明治の国内物流を垣間見た気がします。明治中期に鉄道の奥羽本線が開通する前までは物流の中軸として、さらに物流拠点と運ぶ物資の関係等から、当時の暮らしぶりも想像できたりで、しばし歴史空間の拡がりに感動しました。特に青苧(あおそ)は北陸では縮(ちぢみ)、上布(上布)、奈良ではさらしへと受け継がれ、紅花(べにばな)と共に、この地域の特産品として名をはせていました。現在も、南陽市では「青苧フェスティバル」として盛んです。
「やまがたと最上川文化」
講師 : 東北文教大学短期大学部 教授 菊池和博 氏
(http://www.t-bunkyo.jp/academics/sougou/professors/5.html)
* 最上川 :http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E4%B8%8A%E5%B7%9D
* 青苧(あおそ) :http://aosofukkatsu.com/aoso.html
二つ目は、主として港湾政策の立場から日本海物流の今後の可能性について、興味深いお話でした。国際港としての整備とともに、循環型社会の拠点として「リサイクルポート」の概念導入等、静脈物流ネットワークの拠点となる港湾を目指して、環境負荷の少ない海上輸送への挑戦も続けています。さらには再生可能エネルギーへのシフトも。
「やまがたの湊 酒田港の可能性」
講師 : 山形県 県土整備部長 上坂 克巳 氏
(https://www.decn.co.jp/onlineservice/News/detail/201405070808)
* 酒田港 :http://www.city.sakata.lg.jp/ou/shoko/kowan/kuko/160810.html
交流会終了後、北海道からの参加者で再度地元経済への貢献を続けました(?)!