東北・北海道ブロック会議 @ 秋田

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 経済同友会の「東北・北海道ブロック会議」が秋田で開催されて参加しました、テーマは『最近のエネルギーを巡る環境変化と日本の再生可能エネルギー戦略』です。秋田は私の記憶では初めての訪問だったような気がします。

* 一般社団法人 秋田経済同友会

* これまでの「東北・北海道ブロック会議」関連記事ーー> 秋山孝二の部屋

開始前の会場の様子

開始前の会場の様子

 風力発電、地熱発電の地道な取り組みの実践例が発表されました。濃密な休憩なしで4時間のフォーラムの後は、秋田自慢の踊りとお酒で大盛り上がりでした。秋田経済同友会の皆さまの熱のこもったおもてなしも。

10種類の地元自慢のお酒もずらり並んで

10種類の地元自慢のお酒もずらり並んで

 稲庭うどんは社長のお話も加わって。

* https://www.sato-yoske.co.jp/

 翌日はJR秋田駅からの空港リムジンに乗って午前中の便で札幌に戻りました、秋田駅も地元雰囲気満載でした。

 抜けるような青空を見ながら、秋田を離れました。

庭を耕せ @ 『厚生福祉』巻頭言

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 時事通信社週二回発行の『厚生福祉』、表紙の巻頭言を書いて12回目、2025(令和7)年9月26日(第7004号)です。 今回のタイトルは『庭を耕せ』、以前、明峯哲夫さんについての記事でも書いています。

* 秋山孝二の部屋

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

庭を耕せ

公益財団法人 秋山記念生命科学振興財団

理事長 秋山孝二

「地域密着」とはまちづくり等でよく使われる言葉ですが、あらためて「地域」を洞察すると、この夏に見えてきたことがあります。

トランプ大統領の停戦交渉は一筋縄ではいかない複雑な方程式が絡み合っている様相、私が特に違和感を抱くのは「領土交換」、「ディール」とかを言い出した時で、「領土」はただの不動産としての「土地」の認識かと間違える程に、軽い言葉に驚きを通り越して憤りを感じるのです。どんな国にとっても、「領土」には長いその土地固有の歴史があり、そこに暮らしてきた人々の代々続いているいのちの営みがあるはず、何平米といった不動産価値では図ることのできない重たいものがあります。

このロジックと極めて似た状況が、私の永年住んでいる街なかで起きています。昨今の大手ビル開発業者は、地方都市の中心部エリアで古いビルをその「広さ」のみに価値を見出して買いあさり、場所が紡いできた貴重な歴史など目もくれず邪魔な存在と言わんばかりの力業で展開しています。投資物件として土地を仕入れて無機質な開発(?)をして売り抜ける、それが不動産ビジネスモデルというのは世界共通なのでしょう。

10年以上前に、私が履修した1年間の食・農の連続講座で、「天国はいらない、故郷を与えよ」というロシアの農民詩人の言葉を聞きました。近代化の過程で農村を追われ、仕事を都市に求めた人々は土着性を失い、地方が疲弊したと。一方人々が「天国」と憧れた都市生活は、便利で快適で賑わいに溢れて刺激的ですが、自らが必要とする食料を地方の農村に依存し、大量生産・大量消費の仕組みに支えられてきました。エネルギー問題でも全く同様な構図、医療・福祉・教育等の様々な分野の知恵を集めて、伝統的な地縁社会とは違った自立した意思で地域を創る「故郷」が、21世紀的には本当の「地域」なのではないでしょうか。「限界集落」などと安易に決めつけてはいけません。

この講座で講師の最後の言葉は「庭を耕せ」でした。気候変動を語るのもいいけれど、先ずは自ら生きる場を深く耕すことから命の価値を学べというメッセージでした。「土地」はただの面ではなく、脈々と繋いできた命のアイデンティティ、愛着に留まらずリスペクトすべき生きる源なのだと思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~おわり

北海道新聞 取材に応えて

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 本日、北海道新聞の取材に応じた記事が朝刊経済面に掲載されました。デジタル版には更に一層詳細な記事となっています。M&Aの話から終盤は再生可能エネルギーと原発についても。北海道経済同友会でのこれまでの一連の発言にも私なりには言及しました。デジタル版ではかなり詳細に正確な記事となっています。

* 関連記事ーー> 2012年 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 経営者たち、変わる認識 (2)

20250819_e98193e696b0e79086e4ba8be995b7

* デジタル版記事はこちらーー> 北海道最大手・秋山愛生舘はなぜ「合併消滅」を選んだか 最後の社長秋山孝二氏の決断<疑問 ここが知りたい>:北海道新聞デジタル

観劇後の懇親会も盛況!

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 ジョブキタ北八劇場で『病は気から』を観劇した後、今回は4年前に終了した『北を語る会』の元メンバーたちが集まってそれぞれこの舞台の感想他を語り合い、大いに盛り上がりました。

* 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 「北八劇場」一周年!!

* 「北を語る会」関連記事ーー> 秋山孝二の部屋

 懐かしいお顔の面々、皆さんは千秋楽のこの日が初めてのこの作品の観劇、それでもこれまでの演劇鑑賞の経験を踏まえて、大変深い感想を多く聴かせて頂き、北八劇場関係者にも伝えたいと思いました。例えば、シンプルな舞台装置の中でストーリーと俳優たちの演技だけで2時間の時間・空間を楽しませるその姿への称賛とか、俳優たちの溢れる熱演からエネルギーを貰ったとかですね。

 その中で特に印象に残ったのは北海道大学の教授だった高村泰雄先生のお言葉、この日95歳のお誕生日を迎えられて皆さんでお祝いをしましたが、先日亡くなった斎藤歩を偲ぶ中で、学生時代の斎藤歩の青テントのエピソードには感動しました、キャンパス内に無許可でテントを張って演劇活動をしていた歩たちを排除しようとした大学側に対して、表現の自由から彼らを擁護した数少ない大学関係者だったことを、絞り出すようなお言葉で語られました。

* 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 旅立ったお二人!

絞り出す声で語る高村先生

絞り出す声で語る高村先生

 久しぶりにお会いした先輩たち、最初は多少お歳を取られた気がしていましたが、飲むほどに酔うほどにさすがに錚々たる経歴の皆さん、持論を含めて深い観劇の感想等、傾聴に値するお言葉の数々でした。リアルな集まり、やっぱり大切ですね、また近いうちにお会いしたい皆さんでした。

アートでよみがえった瀬戸内海!

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 NHK総合「新プロジェクトX」の『島に誇りを~アートでよみがえった瀬戸内海~』は、アートとは何か、を考えさせられた素晴らしい番組でした。

* 島に誇りを ~アートでよみがえった瀬戸内海~ - 新プロジェクトX〜挑戦者たち〜 - NHK

~~~~~~~~NHK公式サイトから引用

 世界から年間100万人を超える観光客がおしよせる瀬戸内海の小さな島の物語。目当ては、アートと島に残る日本の原風景の融合だ。しかし、この海はかつて「瀕死の海」、島々は「はげ山」「ゴミの島」と呼ばれ、衰退の一途を辿っていた。再生に乗り出した教育企業だが、逆境続き。赤字を垂れ流す客の来ないアートホテル。無関心な島民。起死回生の一手は、倒壊寸前の民家を使ったアートだった。失われた誇りを取り戻す奇跡の物語。

~~~~~~~~

 瀬戸内海に浮かぶ小さな島・直島。かつては人口減少に悩む過疎の島でした。しかし今や、自然・アート・建築・地域の絶妙なバランスで、世界中からアート好きが押し寄せる「聖地」になっています。従来の美術館建設ではなく、島全体をアートで再生するという壮大なチャレンジ。ベネッセ・コーポレーション福武總一郎さんと安藤忠雄さんが中心となって始まったこのプロジェクトは、芸術への熱き想いとロマンなのでしょうね。

 直島の象徴といえば「地中美術館」。その名の通り、建物の多くが地中に埋まっているのですよね。

* 地中美術館 | アート・建築をみる | ベネッセアートサイト直島

 更に、「家プロジェクト」。島の集落にある古い民家をアーティストがリノベーションした作品群です。外見は昔ながらの民家なのに、中に入ると現代アートの空間、残すものは残し、新しく導入するものは大胆に取り入れる。

 直島の成功は隣の豊島(てしま)にも伝播されます、豊島美術館は、水滴のような形が印象的、実にシンプルですが、奥が深い動く造形は素晴らしい。

* 豊島美術館 | アート・建築をみる | ベネッセアートサイト直島

 これまで話としては聞いていましたが、ここに至る様々な人々の苦労をこの番組で垣間見て、地域の再生に本気で立ち向かう人々のエネルギーに感動しました。世界の人々が注目するプロジェクト、私の周りの活動もこうありたいものです。

経同会総会シンポジウム @ 東京

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 (公社)経済同友会総会に合わせて複数のパネルディスカッションが開催されました。現在を生きる経営者たちの旬なお話のやり取りは、年一回は聴いてみるものだと思いましたね。

 今回のプログラムは「共助資本主義」を唱える現在の代表のメッセージを受けての開催、私は彼の人柄は好きになれませんが、今の経営者が置かれている以下のような歴史認識には共感するところも多いです。

~~~~~~~~経済同友会HPより

 共助資本主義において、企業は、社会課題の解決に取り組むNPOなどのソーシャル・セクターと連携することで、社会に欠かせない一員になります。ソーシャル・セクターに企業社会から資金や技術が供給されることにより、「自助」「公助」だけでは不十分なセーフティ・ネットが「共助」の力で強化されます。> また、社会と強く結ばれることにより、企業のレジリエンスは向上し、将来的なリスク・プレミアムが縮小され、企業価値を引き上げることができるのです。

 日本の経済・社会が大きな転機にある今、私たちは、人口増加と高度成長を前提とした仕組み、あるいは「失った30年」のデフレ社会に最適化した政策である「昭和・平成モデル」と決別し、民主導で大胆に経済・社会構造を作り替えていかなければなりません。内にあっては人口減・高齢化と共にあり、外にあっては地政学の時代を生き抜くための、令和モデルとして「共助資本主義」を形作る、そのために早急に取り組むテーマとして、雇用・労働政策、財政・社会保障政策、DEI(Diversity, Equity & Inclusion)、政治・行政改革、エネルギー政策の5つを挙げます。
~~~~~~~~

 先月の広島での全国セミナー二日目の新浪剛史代表の話には不満でしたが、今回の冒頭の所見は彼としてはコンパクトにまとめてよかったかなと思います。

* 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 経同会全国セミナー 2025 @ 広島(下)

非暴力主義 @ ガンジー

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 NHK-BS国際報道2025ではガンジーの非暴力について、「現代に問い直すガンディーの『非暴力』」と題しての特集が報道されていました。

~~~~~~~HPより

 インド独立の父、マハトマ・ガンディーの曾孫クリシュナさん。IT技術者となった彼は、世界で戦争が続く「戦後80年」の今、曾祖父ガンディーの足跡をたどっている。これまでの職を捨ててインド中を歩く中で気づいたのは、「生きるため必要な分だけを求め、それ以上は奪わず分け合う」という「非暴力」の真の意図だった。その実践の場としてガンディーの思いを継ぐ教育現場の現在も交え、「非暴力」の意味を問い直す。

~~~~~~~

 ガンディーの業績を背負ってのひ孫の彼は、重荷をエネルギーに変えて、ゆかりの地を自ら訪問して「非暴力」の拠って来る所以を確認する人生、親族にしかできない活動でありリスペクトしたいですね。

それぞれを偲ぶ会 2025

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 今年1月は私の母の三回忌、当初は中旬に同じころ亡くなった姉とともに「偲ぶ会」を予定していましたが、折悪しく今度は姉の夫(義兄)が亡くなり急遽延期せざるを得なく、先日ようやくこの数年に亡くなった親族の「偲ぶ会」としてできる限りの身内が集まってそれぞれの人生を追悼する時間となりました。仏教とキリスト教とでその追悼する様式は異なりはしますが、この数年相次いだ身内の旅立ちは、私にとっても大きな喪失感として今も残っています。

 ただ、同時に若い世代が日一日と成長している姿を見てエネルギーを貰っていることもあり、これが時代の変化と言うのでしょうね、あっという間に世の中の歯車が確かに回っているのを実感します。

 孫たちの時代がこれからも平和であることを願い、それぞれ幸せな人生を歩んでくれることを祈るひと時でした。

きたネット解散総会&パーティ

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 私も二代目理事長として8年間活動した『NPO北海道市民環境ネットワーク(通称「きたネット」)』の解散総会と解散パーティが、札幌の国の指定重要文化財「豊平館 | 国指定重要文化財」で開催されました。

* NPO法人北海道市民環境ネットワーク★きたネットWeb

* これまでの関連記事も多数ーー> 秋山孝二の部屋

 最後の会場は国の指定重要文化財『豊平館』!

 先ずは当日夕方に1階会議室で解散総会。

 最後の社員総会参加メンバーで記念撮影、その前の様子を自撮りでパチリ!

 続いては2階広間での解散パーティ、ビアンカさんのNPOのケータリングで久しぶりにお会いする方々も多く、大盛り上がりでした。

 歴代理事長にもプレゼントを頂きました。

 事務局の宮本さんと黒子さんには役員他会員から花束贈呈!

そして今日までの活動はこのお二人がいらっしゃらなければ続けられなかったですね、宮本さんと黒子さん、最後の一本締め!!

 市民活動は様々な身近な課題を解決するエネルギーがありますが、時代の変化とともにある意味その使命を終える団体もあるような気がします。この「きたネット」も環境系中間支援団体として多くの道内の会員を支援し、支えられながら大きな役割を果たしてきました。私自身この団体の活動で多くの環境、地域課題についての学びを得ました。NPO団体のベテランのアドバイザーは、「これ程きっちり解散手続きを踏んでの解散も例がない」とお褒めのお言葉を頂きました。今は「清算法人」としてしばらくは続きますが、先日は大きな節目となりました、団体としても関わった私個人としてもですね。

最後は全員で記念撮影!

最後は全員で記念撮影!

 関わった皆さま、本当にお世話になりありがとうございます、そしてお疲れさまでした。今後の皆さんの益々のご活躍を祈っています!!!!

「きたネット」、 解散へ

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 「NPO法人北海道市民環境ネットワーク★きたネットWeb (kitanet.org)」解散の件、大きな記事になりました。今年6月の総会で解散を決めて最終的に完了するのはこの秋になるでしょう。

 北海道新聞3月24日(日)朝刊~~~~~~~~

道内各地の環境活動支え22年 きたネット理念は消えず 「扇の要」23年解散へ
 自然保護や環境保全に取り組む道内のNPOや市民団体を支えてきた中間支援組織「NPO法人北海道市民環境ネットワーク(きたネット)」が今年、解散する。2002年の設立以来、生物多様性や地球温暖化、野生動物と人とのかかわり、ごみの問題など、広く環境を巡る課題に各団体と連携して向き合ってきた。前理事長の秋山孝二さんと現理事長の金子正美さんに、きたネットの活動を振り返ってもらい、次世代に託す思いを聞いた。(編集委員 関口裕士)

 私の発言はおおよそ以下のとおりでした。

~~~~~~~~~~~

Q きたネットの活動を一言で表現してください。

秋山 「接着剤」の役割を果たしたと思います。環境問題に取り組む人たちのネットワークを広げました。

Q 私にとって、きたネットは環境活動の「扇の要」でした。解散は残念です。

秋山 環境保全など公益活動に対する企業の姿勢が変化しました。中間支援組織を支援するよりも企業が直接、自らの看板で動くようになった。同時に会員団体もそれぞれ自前でできることが増えました。きたネットは当初の使命を果たしたと言えます。
秋山 活動の現場は市町村にあるし、政策は国で決めるとなると、道の存在感はどうしても薄れてしまいます。でも本来、北海道は三つの海に囲まれた島で独立性が高い。道には、中央ばかり見るのでなく、もっと独自性とリーダーシップを発揮してほしいと思います。

Q きたネットが活動した22年間に起きた出来事で、私が最も衝撃を受けたのが2011年の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故でした。道内の環境活動にも大きな影響を及ぼしたと思います。当時理事長だった秋山さんはその後の動きをどう見ていますか。

秋山 3・11の後、いわゆる環境系の人の多くがエネルギー問題に取り組みました。きたネットから派生する形で「北海道エネルギーチェンジ100ネットワーク」も生まれました。原発に頼らず再生可能エネルギーで道内全ての電力を賄うことを目指す団体です。今の生活は持続可能ではない、社会を変えないといけないと多くの人が考えたと思います。

Q でも、あまり変わらなかった気がします。

秋山 社会全体の意識を変えるにはやっぱり20年、30年かかるんだと思います。若者の中には私たちにない発想で新しいシステムを作ろうとしている人たちがたくさんいます。自分たちの世代ができなかったことを反省しつつ、次の世代に期待しています。

Q きたネットは解散しても環境や社会を良くする活動は続きます。その担い手に望むことはありますか。

秋山 企業が社会貢献活動をする機運は高まっています。北海道を応援し、そのために活動する人たちを支える企業がどんどん出てきてほしいと思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 これまでの素晴らしい活動は、宮本さん、黒子さんのお二人の事務局のお陰に尽きます、心から感謝致します。

激変!日本の『脱炭素』取り組み

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 NHK-BS1スペシャル『脱炭素へのロードマップ』は、このところ加速する国際社会の動きと日本企業の取り組みを紹介していました。コロナ禍の中、国際的にはその取り組みは更に進み広がったことに対する危機感が伝わってきました。私自身は、以前から枝廣淳子さんのワークショップ等で、日本企業の認識の遅れを感じて危機感を持っていましたのでとりわけ驚きはしませんが、ここに至ってやっと日本の代表的企業の経営者・経済団体も、国際社会の脱炭素への取り組みの弱さを意識し始めたようです。ただ、政治の意識レベルが極めて低く、政策に反映されるのはまだ時間がかかるのでしょうか、日本の危機にもかかわらずですね。

* https://www.nhk.jp/p/bs1sp/ts/YMKV7LM62W/episode/te/W3NLX22R1V/

* 『地域脱炭素ロードマップ』ーーー>https://www.env.go.jp/earth/%E2%91%A1%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E8%84%B1%E7%82%AD%E

 今回、脱炭素に挑む日本企業のグループ「JCLP:日本気候リーダーズ・パートナーシップ~230社https://japan-clp.jp/」に密着して、視察団がエジプトCOP27で受けた衝撃とは何だったのか。気候変動を食い止める重工業や金融、再エネ、ITの幅広い分野での戦略最前線。以前から報告されていましたが、世界で加速する石炭火力からの脱却、再エネ、水素戦略に衝撃を受ける日本企業です。国連IPCC最新報告(https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20230324_n01/)、海面上昇など気候変動は予想を上回るスピードで瀬戸際の危機ほか、科学者の最終警告からの指摘。鍵を握る洋上風力、温暖化と健康に対しての医学誌の警鐘、重工業の脱炭素化スウェーデンの鉄鋼の挑戦、金融・ITの脱炭素戦略等、世界との落差を越える日本企業の模索です。

 JCLP共同代表の三宅香さんは、この数年間でさらに広がった世界との差、国際社会の中での日本企業の認識・取り組みの大幅な遅れを「浦島太郎状態」と表現していました。

* https://japan-clp.jp/about/greeting

~~~~~~~~~~~~~

三宅 香

三井住友信託銀行株式会社 ESGソリューション企画推進部 主管

  • 1991年 ジャスコ株式会社入社 国際事業本部配属
  • 2002年 イオン株式会社 財務部
  • 2006年 同社2020年グループビジョン策定PTリーダー
  • 2007年 同社 ブランディング部長
  • 2008年 クレアーズ日本株式会社 代表取締役社長
  • 2013年 イオンリテール株式会社 お客さまサービス部長
  • 2014年 同社 執行役員 お客さまサービス部長
  • 2015年 同社 執行役員広報部長兼お客さまサービス部長
  • 2017年 イオン株式会社 執行役 環境・社会貢献・PR・IR担当
  • 2021年 イオン株式会社 環境・社会貢献担当
  • 2022年 三井住友信託銀行 ESGソリューション企画推進部 フェロー役員(現在)
~~~~~~~~~~~~~~
 環境対策は経済的に負担のあるものではなく、もはや経済成長の源泉」との認識を肝に銘じて地域でも取り組んでいきたいものです。地方で豊富な再エネ資源を活用し、地産地消を強化すれば、エネルギー収支を黒字化できるでしょう。頻発・激甚化する災害に強い地域づくりや、高齢化が進むなか、地域住民の健康の維持と暮らしの改善、といった取り組みにつなげることもでき、まさにこれからの地域の再生の新しい視座として注目したいです。

師走 2022

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 11月末は栃木県、東京都への出張、そして今日、2022年師走を迎えました。

 先ずは栃木県益子町、落葉が一面に広がり、晩秋の美しさを醸し出して。都会のマンション前では、これらの落葉が「困ったゴミ」と認識される昨今、植物へのリスペクトもなく日本社会の疲弊を感じる時もありますね。

ワグナー・ナンドール記念財団前の道

ワグナー・ナンドール記念財団前の道

 JR宇都宮駅では佐野ラーメンと餃子・日本酒で今年の仕上げです。来年こそは本場の佐野市に行って、ラーメンのはしごをしたいものです。

 そして東京、寺島実郎さんのリレー塾、今回もアメリカ・中国の今、そして日本の立ち位置、濃密な第一人者3人の鼎談でした。寺島さんの今月中に発売になる新著も楽しみです。

今回初のリアル参加!

今回初のリアル参加!

 東京都丸の内と御成門付近、師走ですね。ヨーロッパ各国ではエネルギー高騰の折から、今年はクリスマスのライティングは軒並み中止で、街なかは真っ暗とか、どこか多少の罪悪感も感じる今年の師走です。そして、羽田空港もクリスマスツリーが飾られて師走ムードです。

 丸の内で久しぶりに丸善で立ち読みしていると、『山本義隆』の文字と『原子・原子核・原子力』の文字が飛び込んできました、山本義隆さん未だにご健在ですぐに買いました、読むのが楽しみです!!

 そして札幌ではいよいよ雪が降ってきました。

Eテレ『ブラッドが見つめた戦争』

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻から今日まで、メディアでは様々の報道がされていますが、ウクライナ国内でのジャーナリスト他の方々の人生を追いかけた番組は特に興味深いものがあります。

NHK・ETV特集『ブラッドが見つめた戦争~あるウクライナ市民兵の8年(https://ortus-japan.co.jp/2022/10/31/%E3%80%9011%E6%9C%885%E6%97%A5nhk-e%E3%83%86%E3%83%A』もその一つでした。

~~~~~~~~~~~NHK教テレビHP番組HPよりhttps://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/RKJV24KQQ1/

 ウクライナの戦争の最前線で映像を記録・発信している市民兵がいる。ヴォロディーミル・デムチェンコ。2014年の「マイダン革命」をきっかけに、仕事をやめて軍に志願。ドンバス地方の戦闘に参加したのち世界放浪の旅に出たが、今回ロシアの侵攻が始まると、再び一市民兵として志願した。私たちが入手した彼の映像日記は500時間を超す。番組では、この長尺の記録を通じて、ひとりのウクライナ青年の8年間の心の軌跡を描く。

~~~~~~~~~~~引用おわり

 2014年のクリミア侵攻時にカメラマンの身で兵士を志願し、一度はごく普通の市民に戻り世界を取材した後、再度今回のロシアによる侵攻で戦闘の激しい南部に志願する姿、郷土、国を愛する本来の強い意志に引き込まれます。この番組はNHK新人ディレクターが制作したもののようですね、素晴らしい着眼です。

 8月のNスぺ『戦火の放送局』に続いての優れた番組でした。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=44845

 こちらは別のNHKの番組だったかもしれませんが、ヨーロッパの対ロシアとの関係で、ハンガリーのオルバン首相のこの間の動きを紹介していました。2014年オルバン首相の記者会見に同席していたテーケシュ・ラスローさんを見つけました。つい先月、ハンガリーのブダペストで久しぶりにお会いしましたが、確かこの会見時はEUの評議員だったと思います。

* テーケシュ・ラスローさん関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%82%B7%E3%83%A5

 いずれにせよ、今ヨーロッパはエネルギー・食ほか大きく歴史的大転換を迎えている気がします。

グローバル金融の視座、一筋の光

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 長いお付き合いの外資系金融会社のミニフォーラム、虎ノ門ヒルズで開催されました。東京もどんどん変わっていっているのですね、新しい高級ホテルも次々にです。

虎ノ門ヒルズ

虎ノ門ヒルズ

 ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー・食糧危機、北朝鮮の相次ぐミサイル発射、各国のインフレ懸念、円安による日本国内の物価高等、普段国内で暮らしていると何とも鬱陶しいニュースばかり、国際金融の視点からの議論はまた一味違って新鮮です。それにしてもアベノミクスの真摯な総括もなく、日銀はただこれまでの政策を継続という無策。更にこの難局を財源の当てもなく数兆円をバラ撒いての人気取りにもならない政策、後代負担も一層ひどくなる昨今の政治の劣化に、私は海外の金融会社の展望に一筋の光を見出す気持ちです。

 憂いてばかりいても前には進めません、私の関わる複数の財団は、こんな状況の中でも事業を継続する財源を捻出して、多くの皆さまを応援し続けていく覚悟を新たにしたひと時でした。

3年ぶり、ハンガリーへ 2022(10:最終)

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 今回のハンガリー出張は、昨年ちよさんが亡くなってから初めての訪問で、皆さんにはお世話になった御礼の意味も込めてご挨拶と思っていました。そんな中、次の世代にしっかりと繋がる方々との出会いも多く、持続可能な今後の活動に明るいメッセージを受け止めました。

3Dによる制作の方

3Dによる制作の方

お父さまの代からの契約カメラマン!

お父さまの代からの契約カメラマン!

 今回、ハンガリーの方々とのお話で幾つか印象的だったことを最後に書き留めます。

* 3Dによる野外彫刻の室内展示の初めての試みは大成功

* 「彫刻」は、多くの方々に観られて彫刻自体の価値が深まり、多様になり、「成長していく」もの

* ハンガリーは港がない国、エネルギーは全てパイプラインに依存せざるを得ない

* ウクライナは国としての歴史はわずか30年、世界の報道はアメリカからのものに偏っているのでは

* これからの活動は、作品の『見える化」が重要、関係者への取材を短編動画にする等のビジュアル化を実現

 そして、前回に続き道中ご一緒だった江原稔さん、100年記念展示のオープニング式典のライブが中止になり、日本の皆さんには動画による後日配信の重要性が高まり、一連のイベントを丹念に記録されていました、お疲れ様でした。ひとまず今回の報告はこれで終わりにします!

3年ぶり、ハンガリーへ 2022(7)

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 今回のハンガリー訪問の公式行事は終了し、この日はヘレンド社とショムロー地域でのワインテイスティングでした。あいにく午前中予定のヘレンド社は、折からのエネルギー価格高騰の状況下、展示場等が数日前から閉鎖されていたので、外からの見学でした。私はこれまで二回ここの工房・作品展示場を訪問していますが、歴史に裏付けられた確かな技術というのでしょうか、どっしりとした企業風土、しかしながら実にオシャレな雰囲気をいつも感じます。

ヘレンド社の工房群

ヘレンド社の工房群

 建物のこんな所にもデザイン性を感じます。

建物の四隅に動物の彫刻が!!

建物の四隅に動物の彫刻が!!

 今回は残念ながら工房の中は見学できませんでしたが、抜けるような青空の下、逆にこれまで気が付かなかった外壁等のデザインに注目できて面白かったですね。

野外での公演、雨&風!

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 演劇はもともと「芝居」と言って、芝生の上に座って観るのがそもそものルーツとか。先日は、「スリーピルバーグス旗揚げ野外ツアー『旅と渓谷https://spice.eplus.jp/articles/297522」が、東京公演の後にさっぽろ東急百貨店屋上、中富良野町で行われました。

 札幌では3日間、夜に二公演、公演前から前説でいろいろ、早く来たお客さんも楽しんでいました。

札幌東急百貨店屋上 日没前

札幌東急百貨店屋上 日没前

 遅番の夜公演では外は真っ暗、遠くのビルの灯りが際立ちます。

夜 遅い公演では!

夜 遅い公演では!

 そして札幌の千秋楽は雨風の中の公演だったとか。開始直前まで室内通路で完全防備で待機、札幌では他のアウトドアイベントで雨天対策も皆さん慣れたもの、主催者側でも雨具・カイロ等を準備してお待ちしていましたが、それぞれお客さんがご自分で用意されていたそうです。観劇した方の後日談は、途中雨が激しく降ったけどそれほど気にならなかったと、芝居のエネルギーとでもいうのでしょうね。

開始直前まで室内通路で完全防備で待機

開場前に室内ロビーで

 札幌公演の後は中富良野の野外、「Cafe てくり・眺めのいい裏庭(https://note.com/3pielbergs/n/na004ecb66b10」に場所を移して。

 この公演、私は旅行を通じての人間模様と受け止めていたのですが、その後、実はこれは命の誕生を表現しているとの劇評を聞いて、驚きとともに、それぞれのセリフとか場面表現に作者の深い意味が込められているとあらためて知った次第です。なぜ野外でやろうとしていたのかも、自ずからその意図が理解できたような気もします、演劇ってなかなか奥深いですね、役者の皆さま、お客さん、お疲れさまでした!!

WWF 『COP26 報告』

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 2021年10月31日からイギリス・グラスゴーで開催された『COP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)』は、会期を1日延長して、11月13日に閉幕しました。長引く交渉の末、最終的に、世界の平均気温の上昇を1.5度未満に抑えるための削減強化を各国に求める「グラスゴー気候合意」が採択され、パリ協定のルールブックも完成しました。また会期中は、市民組織や企業、自治体など世界中の非国家アクターから、パリ協定の1.5℃目標の実現に向けた強い意志が示されたようです。

 先日は、Webフォーラムで以下の報告会が開催されました。日本の大手新聞では記事になっていない重要な案件も採択されていて、大変貴重な報告でした。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□■□■□

WWFジャパン主催 COP26報告会

パリ協定は1.5℃目標へ、COP26が示す脱炭素化への新たな示唆

2021年12月 1日(水) 16:00~17:45 zoomウェビナー(事前登録制)

https://www.wwf.or.jp/event/organize/4752.html

 本報告会では、現地でCOP26に参加したWWFジャパンの専門家が、その成果や課題、それらがもたらすビジネスへの示唆などを報告します。また、各国の削減目標引き上げにより初めて気温上昇を2℃未満に抑える可能性が示された研究結果について、ドイツのシンクタンクNewClimate Instituteにて気候変動政策の研究に携わる、倉持 壮氏より解説いただきます。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□■□■□

<プログラム>

進行 田中 健 WWFジャパン気候・エネルギーグループオフィサー

1.COP26報告

小西 雅子 WWFジャパン 専門ディレクター(環境・エネルギー)

2.Climate Action Tracker研究報告:初めて2度未満が視野に入ったパリ協定(仮)

倉持 壮博士 NewClimate Institute 主任研究員

3.倉持氏&小西インタビュー対談

4.2050年ゼロとは何か~企業への示唆(仮)

山岸 尚之 WWFジャパン 気候エネルギー・海洋水産室長

5.COP26における非国家アクター:日本の機関投資家が世界へ躍進(仮)

田中 健 WWFジャパン気候・エネルギーグループオフィサー

脱炭素社会を目指して by NEC

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 NEC主催の地球と共生して未来を守る』脱炭素社会を目指して」、内容の濃いフォーラムでした。

* https://www.youtube.com/watch?v=WuCEsjZfPKQ 

開催趣旨から~~~~
 持続可能な社会をつくるには、すべての企業や個人が力を合わせて「未来の地球をまもる」ことを意識していかなければなりません。脱炭素社会に向けて企業や自治体が取り組むべき責任や、テクノロジーが貢献できることなど、国内外の動向やNECの取り組みも踏まえて議論します。
~~~~~~~~~~~~~
 特に興味深かったのはこのセッション、参加の方々
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 株式会社 経営企画部 プリンシパル・サステナビリティ・ストラテジスト
吉高 まり さん
慶応義塾大学 大学院特任教授 自然エネルギー財団理事
国谷 裕子 さん
NEC 執行役員 都市インフラ事業領域担当
白石 一彦 さん
来賓のご挨拶として、小泉環境大臣も。
内容も濃く。

WWFの提言 2030年に向けて!

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 0

 「WWFエネルギーシナリオシンポジウム~2030年46%削減はどのように実現可能か~」では、最新の企業の素晴らしい取り組みが紹介されていました。

* https://www.wwf.or.jp/event/organize/4615.html

 特に、事例紹介が印象に残りました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

パネルディスカッション 第2部「各社ビジョンについて」
ファシリテーター: WWFジャパン 小西雅子
パネリスト:

/(株)戸田建設 樋口正一郎様

/(株)東京製鐵 奈良暢明様

/(一社)日本風力発電協会 上田悦紀様

 「デマンドレスポンス」!出ました、何と懐かしい言葉。2013年3月、経済同友会の九州水素プロジェクト視察で九州大学を訪問した時に実験的プロジェクトとしてご説明を伺いました!!8年の時を経て、いよいよ日本企業も状況を理解し始めたのでしょうね、一気呵成に後れを挽回していきたいものです!!

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16121

WWFのこれまでの記事

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=40276

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=40439