祝、北大薬学部創立60周年!

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 北海道大学薬学部創立60周年及び総合研究棟新営・管理研究棟改修完成記念の式典・講演会・祝賀会」にお招き頂き、出席致しました。北大薬学部と私の伯父・故秋山康之進と喜代、(株)秋山愛生舘、秋山財団との深い関係も再確認する貴重な場でした。

* 記念プログラム――> http://www.hokudai.ac.jp/home2015/program/program10_01.html

薬学大学院正門

生命科学院正門

新設なった学生実習施設

新設なった学生実習施設

 この日の為に作成されたDVDでは、医学部薬学科創設から今に至る歴史を、米光先生ほかが丁寧に語っていらっしゃって、その中で、秋山康之進夫妻、秋山愛生舘との浅からぬ関係を繰り返しお話をされていて、大変恐縮致しました。

祝賀会開始前の控室で放映されたDVD:秋山との関係も随所に

祝賀会開始前の控室で放映されたDVD:秋山との関係も随所に

 金岡祐一先生も、遠方の富山からご出席になり、祝賀会前後、お話をすることが出来ました。3年前の経済同友会全国会議が富山で開催された時に、夕食をご馳走になったことも私の挨拶の中で披露致しました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12594

金岡祐一先生も富山からお元気な姿で!

金岡祐一先生も富山からお元気な姿で!

鏡割りには米光先生も

鏡割りには米光宰(おさむ)先生も

 祝賀会冒頭の来賓4名の挨拶として私もご指名を頂き、以下のようなお話をして祝意と感謝を述べました。

 私の来賓としてのご挨拶 ~~~~~~~~~~~~~~~~~
 

私の伯父、三代目秋山康之進は、「北大医学部薬学科設置期成会 副会長」として、ささやかながら尽力致しました。

 設置後は、伯母の秋山喜代とともに、「秋山奨学金」事業立ち上げ、15年間継続しました。毎年4・5名の学生に奨学金を支給し、毎月、南1条西5丁目の自宅に夕食に招待し、勉学、研究のお話を目を細めて本当に嬉しそうに聞いていたのを私は今でも忘れることができません。

 その後、(株)秋山愛生舘100周年を前にして、奨学金よりももう少し幅広く「研究」を応援できる仕組みを検討するようにとの指示が秋山喜代からあり、1985年頃に「財団」設立の準備に入った次第です。

 まずは、財団運営の先輩、エーザイ(株)社長、当時の研究開発本部長・内藤晴夫さんを筑波に訪問し、そこで「秋山さんなら、やはり、伴義雄先生に相談するのが一番でしょう」とアドバイスを頂き、当時習志野の東邦大学薬学部教授だった伴先生のところに数回お邪魔しました。

 伴先生は研究室で、いろいろなお話をしましたが、結局、壁に貼ってあったポスターを指さしながら、「21世紀は、『ライフサイエンス(生命科学)だろう』とおっしゃって、その概念を丁寧にご説明下さいました。正直、私には何か雲を掴むようなお話ではありましたが、今、29年を経て、少しその趣旨が分かりかけてきたような気がしています。

 1987年1月に「秋山記念生命科学振興財団」を設立し、伴先生には最初の理事にもご就任頂き、初代の選考委員長として金岡祐一先生には、現在の秋山財団の選考プロセスの基盤を創って頂きました。さらに、上田亨先生、米光宰(おさむ)先生、大塚栄子先生、野村靖幸先生、森美和子先生と、歴代の薬学部の諸先生のご指導により、秋山財団は大きく飛躍することができました、心から感謝申し上げます。

 秋山財団にとって、北大薬学部は「生みの親」であり「育ての親」でもあります。本日の創立60周年は私ども秋山財団関係者にとっても、心からお喜び申し上げるものでございます。今後さらに一層のご発展を祈念してお祝いのご挨拶と致します、ありがとうございます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 挨拶コピー おわり

 北海道の薬学の歴史に関わった秋山の足跡、私が出席して見聞きしたことを、家に帰って仏壇に向かって報告を致しました。

秋山財団贈呈式 2015

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 秋山財団(http://www.akiyama-foundation.org/)の「贈呈式 2015」を開催しました。今年の特別講演は昭和史の第一人者・保阪正康さん、270人の聴衆で熱心にお聴き頂きました。

* http://www.akiyama-foundation.org/news/1362.html

 これまで保阪正康さんについては、このブログで何回も書いてきました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E4%BF%9D%E9%98%AA%E6%AD%A3%E5%BA%B7%E3%81%95%E3%82%93

特別講演 保阪正康さん

特別講演 保阪正康さんと座長の渡辺大助さん

昭和史

昭和史の第一人者

 特別講演に引き続き、今年度の贈呈式を行い、これまで最高の来賓の皆さまのご出席でした。冒頭の私のご挨拶です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 本日は、多数のご来賓のご臨席を賜り、またお手伝いに株式会社スズケン様より社員の皆様に駆けつけて頂き、当財団「2015年度贈呈式」を開催出来ますことは、大変光栄に存じ感謝申し上げます。

 秋山財団は1987(昭和62)年1月に設立以来、本年29年目を迎えました。お陰様でこの間、総額約87,000万円、1,247件の助成を行う事が出来ました。本日お集まり頂きました皆様をはじめ、これまで当財団に寄せられましたご指導・ご支援に対しまして、改めて心からの御礼を申し上げます。

 本年度の事業は、「選考委員会」におきまして厳正且つ公正な審議を経て、合計43名の受賞者・受領者に決まりました。詳細につきましては、このあと、各選考委員長よりご報告申し上げます。昨今、「公募・選考」というと、2020年東京五輪開催を巡って混乱が続いています。秋山財団は設立以来今日まで、「選考委員会」の透明性を最も大切にしており、それゆえ、理事会・評議員会でもその選考決定を尊重して、今日まで順調に事業を推進して参りました。

 本来ですとここで秋山財団の事業報告・近況報告などを申し上げるべきですが、保阪正康さんのお話しを伺い、今年は「戦後70年」の節目の年、秋山財団の理事長としての立ち位置、決意をお伝えしたいと思います。

 昨年この席で、私は195431日、アメリカが太平洋ビキニ環礁で強行した水爆実験と、その調査・検証に立ち向かった日本の22名の若き科学者についてお話し致しました。2013年(2年前)9月に放送されたNHKETV特集「海の放射能に立ち向かった日本人~ビキニ事件と俊鶻丸(しゅんこつまる)~」をご記憶の方も多いかと思います。

 更に今年は、尊敬する企業経営者の故・品川正治さん(2013829日享年89歳で死去。経済同友会・終身幹事 元日本火災海上保険社長)のお言葉をご紹介致します。「戦争を起こすのは人間、しかしそれを許さないで、止めることができるのも人間ではないか。天災ではない、なぜそれに気がつかなかったのか」、と。

 さて、研究者の皆様は、「学徒出陣」についてご存知でしょうか。19431021日、東京の明治神宮外苑競技場(「新国立競技場」建設予定地)で大規模な出陣学徒壮行会が雨の中挙行され、約2万5千人の学生が小銃を肩に行進しました。敗戦の時まで、動員された学徒兵の総数は13万人に及んだと推定されていますが、70年の時を経た今も、正確な出陣学徒数・戦没者数の実態は明らかではありません。学徒兵は主に文科系学生と農学部の一部(農学科、農業経済学科など)から徴兵されましたが、その他の理科系学生は徴兵が猶予され、陸・海軍の研究所などに勤労動員されたそうです。

 1943年(同年)1128日、北海道帝国大学においても出陣壮行式が挙行されました。ここから何名出陣したのか、戦没者数も、またこの歴史がどのように継承されているかについても私の手元に資料はありません。

 一方、小樽商科大学では、毎年8月15日に校内にある戦没者記念塔(学生・教員347名の名前が刻まれた墓石が納められている)の前で慰霊祭が行われています。

 近い過去に、日本の国を支えるはずの若い人材が、戦争遂行のために「投入」されていった歴史を忘れてはならないと思います。

 さて、秋山財団の助成事業は、「競争的資金」と位置付ける文部科学省の科研費とは一線を画し、とりわけ若き世代の育成の役割を担い続けたいと考えています。それは、一貫して貧困・疾病に苦しむ道民に寄り添い、微力ながら医薬品を通じて支えてきた秋山愛生舘の理念を継承する財団の姿と信じるからです。

本日ご出席の大学関係者、研究機関、そして受領者の皆さんに申し上げます。

 米国第35代大統領、合衆国史上最も若くして選ばれ、最初の20世紀生まれのジョン・F・ケネディの就任演説に、有名な一節があります。「米国誕生と共に灯されたたいまつは、新世代のアメリカ人に引き継がれた。世界の長い歴史の中で、自由が最大の危機にさらされているときに、その自由を守る役割を与えられた世代はごく少ない。私はその責任から尻込はしない、それを歓迎する。われわれがこの努力にかけるエネルギー、信念、そして献身は、わが国とわが国に奉仕する者すべてを照らし、その炎の輝きは世界を真に照らし出すことができるのである」と。

 私たち財団関係者は、北海道の研究者やプロジェクトの皆さんに夢を託しています。助成金には、29年間、秋山財団に寄せられた沢山の大切な志と篤い想い、期待が込められている事を忘れないで頂きたい、そして、今ほど、科学者の「勇気」が問われている時代はないのではありませんか。

 100年の時を越えて、北の生命と共に歩んで来た秋山愛生舘の歴史とDNAを受け継いだ財団です。生命と向き合い、道民のいのちと共にある科学、自然と共生する生命科学の進化の為に、貢献し続ける事をお誓い申し上げるとともに、本日ご列席の皆様には日頃のご支援、ご厚誼に感謝し、引き続きなお一層のご厚情を賜りますようにお願い申し上げて、私の挨拶と致します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 挨拶 おわり

 詳細の報告は、後日、秋山財団HPに掲載されますのでご覧ください。ご参加頂いた皆さま方に心から御礼申し上げます。

水素社会視察@北海道経済同友会

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 北海道経済同友会(http://www.doyukai.or.jp/)の環境問題委員会は、17名の委員の参加で東京・川崎に水素視察に行きました。初めての試み、大変内容の濃い訪問、ヒアリング、質疑応答で、今後の北海道での展開・提言に大きな収穫でした。

 まずは、水素社会をリードする「岩谷産業(株)(http://www.iwatani.co.jp/jpn/」の本社を訪問。「水素社会の実現に向けたイワタニの取組み」をご紹介して頂きました。水素社会の市場性、各地の取組み等、会社自身の説明にとどまらず、概要を理解できるお話の数々は大変参考になりました、さすがにトップメーカーは全体を把握されています。水素の製造、輸送、貯蔵における優位性は、昔は爆発する危険な気体の印象もありましたが、今では環境との共存としてもかなり期待される存在となっています。

岩谷産業本社で

岩谷産業本社で

 その後は、トヨタ燃料電池車(FCV)「MIRAI(http://toyota.jp/mirai/」に乗って移動し、東京芝公園にある「水素ステーション」見学です。「MIRAI」のショールームも併設されていて試乗会も毎週一回行われています。乗ってみると静かで従来の車と全く違和感はありませんが、水素社会の中での位置づけとしては、車だけでの活用ではもったいなく、蓄電装置として家庭、社会での機能が差別的優位性なのでしょうね、ここでもトップメーカーの力を感じます。

 このショールームでのプレゼン映像は、ナレーションを含めて憎いほどに地球に優しい等の原点回帰、従来の車の宣伝とは一線を画しての展開は見事ですね、「それでもトヨタは、ふみだしたいと思いました」とのフレーズも。

* http://toyota.jp/sp/fcv/h2guide/

トヨタ「Mirai」の後ろ部分、マフラー無で水滴落下口が

トヨタ「Mirai」の後ろ部分、マフラー無で水滴落下口が

芝公園の水素ステーション・バックヤード

芝公園の水素ステーション・バックヤード

 午後からは場所を川崎・臨海地区の「川崎マリエン(https://www.kawasakiport.or.jp/」に移して、川崎市の「水素戦略」、「リーディングプロジェクト」東芝の「H2One」等の取組みと施設見学でした。川崎市は歴史的に環技術の蓄積も多く、企業との連携での実績に裏付けられた取り組みが水素分野でも先駆的でした。

* http://diamond.jp/articles/-/71252

 それに応える企業の取組みとして、東芝の「水素エネルギー」は、「脱化石燃料・エネルギーセキュリティ確保につながる」と謳っての取組みです。

* http://www.toshiba.co.jp/newenergy/

川崎市マリオンで市責任者と東芝の皆さん

川崎市マリエンで市責任者(右お二人)と東芝(左三人)の皆さん

 コンテナ型「H2One」は、平時には地区電力供給、緊急時にこの地区300人を一週間賄える電力を供給し、他の大規模災害時は、コンテナで移動しての応援にも駆けつけ可能とのこと。阪神淡路大震災、東日本大震災から学ぶ企業姿勢が素晴らしいです、この日もデータ取得を続けていて、実践&実験的プロジェクトなのですね。

東芝コンテナ型「H2one」

東芝コンテナ型「H2One」

 今回の視察ツアーは、一泊二日の密度濃いものでした。普段、札幌でも会合は定期的に開催されていますが、なかなか皆さんお忙しい方ばかりなので、ゆっくりお話しとか交流する機会も少なかったのですが、今回は、前日夜に全員集合となり、品川の高層ビルレストランで盛り上がりました。札幌では考えられない懇親会後の写真です。

参加者の数人が欠けていますが・・・

参加者の数人が欠けていますが・・・

 北海道は製造業の工場集積は多少劣るかも知れませんが、再生可能エネルギーの宝庫として、それを補完する水素の蓄電、輸送の優位性は、今後大いに活用できると確信しました。環境に優しいバランスをしっかり考慮した水素供給に心掛けて、また一つ選択肢を広げたいものです。それにしても、産業のトップ企業の先駆性にあらためて感動致しました。

全国経済同友会フォーラム in 金沢(下)

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 基調講演後の分科会、私は第二分科会に参加しましたが大変興味深い議論でした。種村均議長が、「少子化」について、子供の数、社会の比率の「量の問題」ばかりでなく、次代の担い手育成という「質の問題」の両方の視点から冒頭に問題提起をされました。子供を大切にしない国が、どうして繁栄する国と成り得るのか、と。

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■第二分科会 出生率UP・日本の次代の担い手をどう育むか

結婚や出産が減少する要因として、経済的な問題、子育て環境などが指摘されるが、根源的に は、家庭の崩壊や家族の絆の弱まりがあるのではないか、本質的な対策を検討する。

●議長:  種村 均 中部経済同友会 代表幹事/ノリタケカンパニーリミテド 会長 (http://www.noritake.co.jp/

●パネリスト

山崎 史郎 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部 事務局長代理 (http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/

白河 桃子 少子化ジャーナリスト、作家、相模女子大学 客員教授 (http://ameblo.jp/touko-shirakawa/

北城 恪太郎 経済同友会 終身幹事/日本アイ・ビー・エム 相談役、国際基督教大学 理事長 (http://systemincome.com/main/kakugen/tag/%E5%8C%97%E5%9F%8E%E6%81%AA%E5%A4%AA%E9%83%8E

伊藤 歳恭 中部経済同友会 会員/百五銀行 頭取 (http://www.hyakugo.co.jp/profile/message.html

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第二分科会で

第二分科会で

 山﨑史郎さんは、第三次ベビーブームが来なかったことが現在の最大の問題であり、この事実を厳しく認識すべきと。晩婚化が非婚化へと至っていった経過を説明し、若者を増やして高齢化率を押しとどめ、「人口安定+生産性向上」によって経済成長を促すこと、これが地方再生の大きなポイントであると指摘しました。

少子化のトレンド

少子化のトレンド、山崎史郎さん

 白川桃子さんは、「婚活」という言葉の生みの親。女性が子育てと仕事を両立できる環境が重要であると。マイルドな表現ながら鋭い視点が印象的でした。

パネラー

白河桃子さん

 北城恪太郎さん、伊藤歳恭さんは、経営者のお立場からこういった時代の企業経営における「イノベーション」の大切さ、時代に見合った働き方の環境づくりを企業内、社会で実践すること等、分りやすくご説明になりました。いつも感じることですが、経営者の方々のお話は、本当に分かりやすいですね、曖昧さがなく、リスクをしっかり取る覚悟が出来れているというか、毎年このフォーラムに参加して学ぶ点です。パネリストがそれぞれのお立場から、ただ評論・分析だけでなく、前向きな提案が多く、充実した内容でした。

 二日目の特別講演は作家の村松友視さんで、演題は「金沢の不思議」です。こんなエッセイも書かれています(https://www.hot-ishikawa.jp/hayawakari/essay/daisuki/121026.html)。

二日目の特別講演・村松友視さん

二日目の特別講演・村松友視さん

<ご参考著書> 『金沢の不思議』 http://www.amazon.co.jp/%E9%87%91%E6%B2%A2%E3%81%AE%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8%AD%B0-%E6%9D%91%E6%9D%BE-%E5%8F%8B%E8%A6%96/dp/4120046974

 今年のこのフォーラム、主催者の発表によると参加者は1355名とこれまでの最高とのことでした。地元からの登録が400名を越えていることを考えると、やたら数を追いかける風潮は戒めたいとは思います。

 夜の盛大な懇親会では、久しぶりに北城恪太郎さんとお話が出来て嬉しかったです、変わらぬ柔和はお姿の中になお社会の最前線でご活躍の様子は素晴らしいですね。

 北城さんについてのこれまで書き留めたもの:

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9773

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=10292

全国経済同友会フォーラム in 金沢(上)

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 「全国経済同友会セミナー」が、今年は金沢市で開催されました、第28回目となります。今年のテーマは、「戦後70年、地域活性化で日本の再生を」でした(http://www.doyukai.or.jp/publish/2014/pdf/2014_12_15.pdf)。この恒例のセミナーについては、これまでも何回か書き留めています:

* 2014 静岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%81

* 2013 盛岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16803

* 2012 富山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12630

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12606

* 2011 福岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8221

* 2010 高知 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3911

* 2009 札幌 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1272

金沢で

金沢で

 基調講演は、元デンマーク特命全権大使の近藤誠一・前文化庁長官。現在の国際社会について、イスラム過激派の台頭などで「英米型自由民主主義が行き詰まっている」と指摘し、「自然を許容しあいまいさや相手を尊重する日本の文化芸術の視点は、自由民主主義のモラル回復に大変重要である」と語り、地域の伝統・文化・芸術の奮起を促し、期待感も滲ませました。

基調講演・近藤誠一さん

基調講演・近藤誠一さん

近藤さん

近藤誠一さん

震災復興シンポジウム 2015 in 盛岡

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 今年の「3・11全国経済同友会震災追悼シンポ」は盛岡で開催されました。岩手県立不来方(こずかた)高校音楽部の「ふるさとの山に向ひて」、「星めぐりの歌」、「時代」、は素晴らしい天使の声、そして参加者全員と手に手つないで「ふるさと」の大合唱は、心に染み入りました、まさに追悼の歌声でしたね。終了後、参加された全国の経営者の多くが、「感動した」、「涙が込み上げてきた」とおっしゃっていました。

不来方高校合唱部

不来方高校合唱部

* 「ふるさとの山に向ひて(https://www.youtube.com/watch?v=yDcKmgrbgjU

* 「星めぐりの歌(https://www.youtube.com/watch?v=w_SeZysa_Ss

* 「時代(https://www.youtube.com/watch?v=vCeNH_vQjfY

 今年も私は第一分科会に出席しました。昨年の様子はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19311

第一分科会:今年も福島原発事故のその後に注目

第一分科会:今年も福島原発事故のその後に注目

希望を求めて

希望を求めて

 政府、各省庁、電力会社幹部の無責任には憤りを感じますが、今年も現場を預かる方々の使命感はヒシヒシと伝わってきました。毎年毎年、困難な状況の中でも自分の立ち位置で最大限の努力をしている姿を受けとめ、メディアではいろいろ批判がある中、まだ日本は捨てたものではない、そんな気がしてきます。

 あの高校生たちの歌声を聴いて、或はあの場にいた経営者の方々がご自身の故郷の山に向かって、相変わらず「原発再稼働」を思考停止の如く叫び続けるとすれば、その感性に人間か否かを問いたいものです。そして、感性無き経営者が、今の日本の経済界を率いているそのことが、日本国にとって最大の「リスク」であることに間違いありません、担い手を代えないと日本の将来はない!

 <ふるさとの山に向ひて>    作詞:石川啄木   作曲:新井満

 ふるさとの山に 山に向ひて
 言ふことなし ふるさとの
 山は あ~ ありがたきかな

 やはらかに柳 柳あをめる
 北上の 岸辺目に見ゆ
 う~ 泣けとごとくに

 かにかくに 渋民村は
 恋し 恋し 恋しかり
 おもひでの おもひでの山
 おもひでの川

 ふるさとの訛 訛なつかし
 停車場の 人ごみの
 中に あ~ そを聴きにゆく

 かにかくに 渋民村は
 恋し 恋し 恋しかり
 おもひでの おもひでの山
 おもひでの川

 ふるさとの山に 山に向ひて
 言ふことなし ふるさとの
 山は あ~ ありがたきかな
 ありがたきかな

小樽の経済状況ほか 2014

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 北海道経済同友会本部会員と小樽支部との交流会が小樽で開催されました。本来は年初予定が延期になり、年の瀬にやっと実現しました。

 基調講演は、小樽商工会議所専務理事・山﨑範夫(のりお)さま。小樽の今、人口動向、世帯動向、産業動向特に観光に焦点を当てて、歴史のある地方都市の課題等についてポイントをつかんだお話でした。特に、女性視点による「小樽美人」商品開発の取り組みは興味深かったですね。

* 「小樽美人」 http://www.otarucci.jp/info/umeshu_otarubijin.html

~~~~~~~~~~~~~~~~~~ HP より

「北海道後志産の果実を広めたい」、「女性のうれしいを叶える」をコンセプトに
女性の視点から作り上げたお酒が『小樽美人シリーズ』です。
『余市町産・仁木町産』の果実を100%使用し、美容・美肌に良い成分といわれる
ヒアルロン酸、コラーゲン、ビタミンCを配合しました。
さらにアンチエイジングに効果があるといわれる北海道産の
アロニア果汁を加え綺麗な色合いに仕上げました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

小樽美人のラインアップ

会場内に並んだ「小樽美人」のラインアップ

 密度の濃い意見交換会の後は、ホテル最上階で交流会でした。

北海道経済同友会小樽支部との交換会後の交流会

北海道経済同友会小樽支部との交換会後の交流会

 観光名所「小樽運河プラザ」「小樽ビール」の建物の元所有者で、1895(明治28)年創業の歴史ある会社 小樽倉庫株式会社 山本信彦社長が交流会でご挨拶でした。

ご挨拶する さん

ご挨拶する小樽倉庫(株)・山本信彦社長

 1920(大正9)年の第一回国勢調査で、小樽の人口は108,113人で全国第13位、北海道では札幌よりも多く、函館の144,749人についで2番目のマチでした、ちょうど小樽運河築造の頃だそうです。先日の2回の道新フォーラム、今年は年末に小樽訪問が続きました。歴史を学び、街づくりの課題を認識した貴重なひと時でした。

<道新フォーラム in 小樽>

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=21798

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=21914

北海道における水素社会の実現

Posted by 秋山孝二
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 このところ、燃料電池車のトヨタ「MIRAI(http://toyota.jp/sp/fcv/」発売ほか、「水素」を巡る話題が注目を浴びています。「移動手段」としてだけでなく、「走る発電所」機能も目が離せません。燃料としての「水素」、次のイノベーション、化石燃料に代わる自然由来のエネルギー源等、次世代に向けた夢をのせてです。

 札幌でも公開シンポジウム(http://www.mlit.go.jp/report/press/hok07_hh_000050.html)、北海道経済同友会・環境問題委員会で関連するお話が続きました。シンポジウムでの室蘭市・青山剛市長のプレゼンは素晴らしかったです、街づくりの視点からの説得力が。

興味深い講演三題

興味深い講演三題

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 案内からコピー

< 公開シンポジウム「北海道における水素社会の実現に向けて」の開催 >

 持続可能な社会の構築に向けて、北海道に賦存する風力等の豊富な再生可能エネルギーを有効活用する手段として、水素が注目されています。第7期北海道総合開発計画では「水素エネルギーの産官学連携による研究開発や事業化・企業化を促進する」ことが位置づけられています。この度、国土交通省北海道局、北海道開発局及び北海道では、北海道における水素社会を将来的に実現するための取組について、関係者の認識を共有することなどを目的として公開シンポジウムを企画し、下記のとおり開催しますので、お知らせします。

1.日 時:平成26年11月20日(木)13:30~17:00

2.場 所:ロイトン札幌 2階リージェントホール(札幌市中央区北1条西11丁目)

3.主 催:国土交通省北海道開発局、北海道

4.内 容:

特別講演「これからの北海道を考える」  北海道大学名誉教授(前北海道大学総長) 佐伯浩

講演「北海道における水素の可能性」  北海道大学大学院工学研究院教授 近久武美

講演「室蘭から北海道水素社会を創る」  室蘭市長 青山剛

パネルディスカッション「北海道における水素社会の実現に向けて」

コーディネーター:北海道大学大学院工学研究院教授 近久武美

パネラー :イワタニガスネットワーク㈱開発担当部長・谷義勝、㈱東芝次世代エネルギー事業開発プロジェクトチーム統括部長・大田裕之、トヨタ自動車㈱技術統括部主幹・三谷和久、北海道環境生活部環境局地球温暖化対策室長・白野暢、国土交通省北海道局参事官・桜田昌之

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 昨年3月に訪問した「独立行政法人 産業技術総合研究所:http://www.aist.go.jp/aist_j/information/index.html」の「水素材料先端科学研究センター(Hydrogenius):http://hydrogenius.kyushu-u.ac.jp/でのお話を思い出し、いよいよ水素の時代到来を実感する昨今です。

 技術的には水素活用はかなりの可能性が見込まれますが、幅広い普及となると消防法、水素供給とか従来の法規制等が縦割り行政の弊害で、なかなか実用化への道は険しいようですね。さらに、自動車産業では、これまで培ったエンジンが不要になるために、関連産業の雇用とか技術の問題も大手メーカーにとっては課題と聞いています。モーターで動く自動車、まさに画期的イノベーション故に、従来形成してきた産業のリストラクチャリングにもつながるのですね。せめてハイブリッド車で繋ぎながらのソフトランディングを模索するのでしょう。今年度の北海道経済同友会のテーマは、「北海道における水素社会の展望」です。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16121

 水素情報はこちらも分かりやすい、さすがにトヨタ!――> http://toyota.jp/sp/fcv/h2guide/

札仙広福・円卓会議 2014

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 昨年9月に札幌で開催された経済同友会の「札仙広福・四極円卓会議」が、今年は仙台市で開催されました、テーマは「地方中枢都市の役割」。

*昨年の様子はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=17945

第14回目が仙台で開催

第14回目が仙台で開催

 今年の基調講演は、仙台市長・奥山恵美子さんです。仙台市役所、市教育長を経て市長へ。お話は、4都市をデータマイニングしてそれぞれの強み・弱みを明快にご説明になり、あらためて札幌のポジショニングも認識しました。抱える課題はどこもほぼ同じ、「高齢化」、「子育て環境」、「観光」、「雇用の確保」、「グローバル化」等です。

仙台市長の特別講演

奥山恵美子仙台市長の講演

 ここで紹介された札幌市の「SAPPORO トリセツ!(http://www.city.sapporo.jp/kikaku/renkei/torisetsu.html」は、初めて見ましたが面白い冊子ですね!

 この日は会議終了後の交流会を終えて二次会、そして夜の新幹線で宇都宮へ移動でした。東京行き最終電車で、万が一寝過すと東京まで行ってしまうので緊張感を保って乗車していました、無事、宇都宮で下車しました。

シップリサイクルプロジェクト

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 「シップリサイクルプロジェクト(http://shimizu-kazumichi.com/ship_recycle/about.html」について、気仙沼における被災船解体の報告でした。室蘭工大の清水一道先生(http://shimizu-kazumichi.com/)のお話は大変興味深かったです。復興支援にはいろいろな角度からの取り組みがあることをあらためて知りました。これまで「労働集約型」と言われて敬遠されてきた事業・産業が、これからの「環境保全」と「雇用」と「地域復活」政策のキーになる予感がしました、先日の林業のお話(まだ掲載していませんが)とも重なって。

 当日の模様はこちらで――> http://shimizu-kazumichi.com/2014/10/post-177.html

北海道経済同友会例会でのご講演

北海道経済同友会例会でのご講演

 シップリサイクルに関しては、2009年5月に国際的な「シップリサイクル条約(http://www.classnk.or.jp/hp/ja/activities/statutory/shiprecycle/)」が成立しています。日本はこの条約策定に関わりはしましたが、批准はまだのようで今、検討会が進行中です。

<参考> http://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji05_hh_000033.html

今、ホットな「北極海航路」

Posted by 秋山孝二
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 北海道経済同友会の例会で、「北極海航路」について二つの講演がありました。

* 北極海航路 (http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/167690.html

* ロシアの戦略 (http://jp.rbth.com/science/2014/06/30/48905.html

 以前にも例会については記載しています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8359)。

川合、大塚氏のお話

川合紀章氏、大塚夏彦氏のお話

着々と進む拠点整備

着々と進む拠点整備

 ロシアにとっては多くの利権が絡む領域、いろいろと自国有利な展開を試みているようです、世界基準策定ほか、したたかな外交の中で経済的利益と権益を得るべく動きが急です。

 航行する船の仕様ほか、夏の期間のみの運航等、語られている以上に課題も山積しています。ただ、地球温暖化をビジネスチャンスに結び付けるその嗅覚みたいな貪欲さには驚きます。新しいビジネスには、リスクをどう、どこまで取るのか、難しい選択ですね。

日本海サミット 2014 in 山形(後)

Posted by 秋山孝二
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 今回の基調講演は、私にとっては大変新鮮な内容でした。山形は、もう50年近く前に、蔵王にスキーに行った時に通ったような気がするのと、その後では、医薬品卸時代にご挨拶回り等で行ったきりで、日本の中では馴染の薄い地域だったもので。

 まず最初のご講演、最上川の歴史から読み解く江戸・明治の国内物流を垣間見た気がします。明治中期に鉄道の奥羽本線が開通する前までは物流の中軸として、さらに物流拠点と運ぶ物資の関係等から、当時の暮らしぶりも想像できたりで、しばし歴史空間の拡がりに感動しました。特に青苧(あおそ)は北陸では縮(ちぢみ)、上布(上布)、奈良ではさらしへと受け継がれ、紅花(べにばな)と共に、この地域の特産品として名をはせていました。現在も、南陽市では「青苧フェスティバル」として盛んです。

「やまがたと最上川文化」

講師 : 東北文教大学短期大学部 教授  菊池和博 氏
http://www.t-bunkyo.jp/academics/sougou/professors/5.html

* 最上川 :http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E4%B8%8A%E5%B7%9D

* 青苧(あおそ) :http://aosofukkatsu.com/aoso.html

 二つ目は、主として港湾政策の立場から日本海物流の今後の可能性について、興味深いお話でした。国際港としての整備とともに、循環型社会の拠点として「リサイクルポート」の概念導入等、静脈物流ネットワークの拠点となる港湾を目指して、環境負荷の少ない海上輸送への挑戦も続けています。さらには再生可能エネルギーへのシフトも。

「やまがたの湊 酒田港の可能性」
講師 : 山形県 県土整備部長   上坂 克巳 氏
https://www.decn.co.jp/onlineservice/News/detail/201405070808

* 酒田港 :http://www.city.sakata.lg.jp/ou/shoko/kowan/kuko/160810.html

 交流会終了後、北海道からの参加者で再度地元経済への貢献を続けました(?)!

北海道経済同友会の参加者
屋台村入口で北海道経済同友会の参加者、撮影は事務局次長の久保木眞さん

日本海サミット 2014 in 山形(前)

Posted by 秋山孝二
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 全国各地の経済同友会の中で、日本海に面した各同友会が集まって開催される「日本海沿岸地域経済同友会 代表幹事サミット」、今年は第7回として山形で開催されました。120名を越える参加者で有意義なひと時を過ごしました。

 環日本海地域の経済・文化交流を目的に開催されているこのサミット、江戸時代の北前船の交易などで歴史的なつながりを有する日本海沿岸地域は、成長著しく発展する東アジア諸国、中国やロシアと地理的にも近く、その成長性を取り込む優位性に恵まれています。今後の日本海沿岸地域の発展には何が必要か等、山形市で開かれたサミットでは最上川、酒田港の歴史的役割から議論を深めました。

プログラムは以下の通り ~~~~~

■ 基調講演
1 「やまがたと最上川文化」
講師 : 東北文教大学短期大学部 教授  菊池和博 氏
2 「やまがたの湊 酒田港の可能性」
講師 : 山形県 県土整備部長   上坂 克巳 氏
~~~~~~~~~~~~

最上川

最上川文化について、東北文教大学短期大学部 教授  菊池和博さん

青さの衣装

青苧(あおそ)の衣装

山形県:酒田港

酒田港の可能性について、山形県 県土整備部長 上坂克巳 さん

楽しみな今後の酒田港

楽しみな今後の酒田港

 講演終了後の交流会では、山形県の吉村美栄子知事、山形市の市川昭男市長が来賓ご挨拶、ご本人もおっしゃっていましたが、何か対照的なお二人でした。

吉村知事

「つや姫」の母!、吉村美栄子山形県知事

山形市長

市川昭男山形市長

“ふじのくに日本”の新・成長戦略(3)

Posted by 秋山孝二
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 1日目の夜は1000人の全国の経済同友会メンバーが集まる懇親会でした。今年の全国フォーラム、冒頭ご挨拶は静岡県・川勝平太知事で「富士山礼賛」でしたが、懇親会のはじめは静岡市(http://www.city.shizuoka.jp/index.html)の田辺信宏市長がノリノリのご挨拶、まさにエンターテイナーですね。

静岡市  市長

静岡市・田辺信宏市長の歓迎ご挨拶

 懇親会会場には、大道芸ワールドカップ in 静岡2014(http://www.daidogei.com/」のボランティアピエロの方々も現れて大盛り上がりでした。

大道芸ワールドカップ in 静岡2014のボランティアピエロの方々

「大道芸ワールドカップ in 静岡2014」のボランティアピエロの方々

 全体パーティーの後はさらに町なかの有名な「浮月楼(http://www.fugetsuro.co.jp/」で懇親会二次会です。

「浮月楼」中庭の池

「浮月楼」中庭の池と浮殿

町なかの「浮月楼」の名物打ち上げ花火

町なかの「浮月楼」の名物打ち上げ花火

 何とも豪華な懇親会でした。

“ふじのくに日本”の新・成長戦略(1)

Posted by 秋山孝二
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 第27回経済同友会全国フォーラムは静岡での開催でした。「持続可能な発展を目指して~”ふじのくに日本”の新・成長戦略」がテーマです、「富士」、「不死」、「不二」等、多彩な意味を込めての今年のフォーラムも1000人の登録で盛会裏に終了しました。

* 2011福岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8227

* 2012富山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12606

* 2012富山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12630

* 2013盛岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16803

会場ホテル入口で

会場ホテル入口で

 基調講演の伊藤元重先生のお話は、「日本と地域の新・成長戦略」と題してでしたが、アベノミクスの経過が主体で、第3の矢は「民間投資を喚起する成長戦略」と表現するにとどまり、地域・地方への視座、言及が少なく、私自身はかなりの欲求不満でした。印象に残ったのはせいぜい、「グラビティ・モデル」という言葉が、今後の貿易分野でのキーワードという程度でしょうか。

 その後の岩手・仙台・福島経済同友会からの報告は、先月の復興会議に引き続き(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19311)それぞれの復旧・復興の差異も分かり、大変貴重なものでした。福島県には多額の税金が投下されて新しい複数の国立の施設建設が決まり、工事も始まっているのは予想以上でしたね。でも、そこに住む人々の帰村等、暮らしの復旧・復興はそれとは裏腹で程遠く、他の2県と際立った違いでした。人の幸せは投下されている金額とは全く別物だという意味でです、ね。

 休憩を挟んでの分科会、私は第二分科会「農業・医療を成長産業として育てていくために」に参加しましたが、興味深かったです。

医療と農業のイノベーションがテーマの第二分科会

医療と農業のイノベーションがテーマの第二分科会

 たくさんのキーワードがパネラーから発せられていました。

* 終戦直後に策定された「農地法」は、戦後の小作人育成のための法律、再開発が必須の現在の農業の目的には合わない

* 「農業を経営する」、持続可能にするためには「農業の産業化」を図ることが避けて通れない

* 過疎の市町村は人がいなくなっていく――>農地の大規模化のチャンスであり、市町村は「農業」を誘致すべき

* イノベーション企業では「雇用の流動化」が大前提ではないか。終身雇用では、優秀な人材の「囲い込み」が始まってくる

* 人材もお金も止まるとよどむ

* 農業の利益構造: 大規模化 + 六次産業化 + 環境支払い + 不足支払い

* 政府はジャッジをするな! 女性の登用、農業のフランチャイズ・チェーン化

 実際のフィールドで地道に活動されている方々のお話には共通点が多く、またそれぞれに説得力がありました。

サープリンご夫妻、お元気で

Posted by 秋山孝二
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 永らく在札幌ロシア総領事として日ロ親善にご尽力されたサープリンさんご夫妻が、この度公務員定年を迎えて本国にお戻りになります。先日、札幌のロシア総領事館で送別パーティが行われ、150人以上の地元の方々がお集まりになってこれまでの感謝を伝えました。

送別会冒頭でご挨拶をされるサープリン総領事と奥さま

送別会冒頭でご挨拶をされるサープリン総領事と奥さまのタチアナさん

 サープリン総領事についてはこれまで何回も書きました。環日本海経済同友会が札幌で開催された時の「ロシヤ・シベリヤ開発」のお話、再三の「北を語る会」でのお話等、率直に、ロシアと北海道との長い歴史、ロシアの今を語る姿に心打たれました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8364

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=17954

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=18958

 送別会でのご挨拶では、「『近くて遠い国』から本当の意味で『近くて近い国』にしていきましょう!」とのメッセージでした。国家レベルではいろいろ言われる昨今の国際情勢、グローバルな時代こそ地域間連携による新たな関係の構築を期待したいところですし、必ずや実現できると思います。

サープリンご夫妻、これまでのご尽力に心から感謝申し上げます、またお会いしましょうね。

全国経済同友会 復興会議 2014

Posted by 秋山孝二
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 「全国経済同友会・東日本大震災追悼シンポジウム」が仙台で開催され、300名の会員が参加しました。

 開会挨拶、黙とうに続いて、岩手・宮城・福島の各経済同友会からの報告、その後分科会もあり、私は昨年同様にこの分科会に参加しました。

昨年の様子はこちら――>

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16037

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16073

凄いメンバーによるパネルディスカッションです!
飯館村・菅野村長、東大教授・児玉龍彦先生、東電・新妻常務

飯館村・菅野典雄村長、東大教授・児玉龍彦先生、東電・新妻常正常務

 全村避難を余儀なくされている飯館村の菅野典雄村長は、1)人間の手に負えないものを扱っているという認識である、2)「3・11の災害」と言っても、原発災害は全く他とは異質のもの、すなわち、他の災害は「ゼロからの出発」であり、心が結束していく方向だが、飯館村の現状は「ゼロに向かって暮らす」ことを意味して、心の分断を強いられる、3)専門家への不信が増幅と、今の率直な現状を淡々と報告されました。

 児玉龍彦先生は、1)未曾有の環境汚染問題は、大変困難で時間も掛かるが、日本の科学技術を持ってすれば必ず復興の道筋は作ることができる、2)放射線は見えず、無味無臭だが、測定可能であり、検査機器の整備と技術革新で定点的に大量の数値を得ることは可能である、3)コメの全袋検査は、当初専門家たちは「不可能」と言っていたが、機器メーカーの技術開発等によって格段の性能の機器が生まれて現在やっている、3)これからは底にいるヒラメ・カレイ等の全匹検査が必要、数値の低いものは消費者へ、高いものは必ず低くする手立てを考えることが自分たちの果たすべき役割である、4)汚染水、汚染土壌は全てリサイクル型に向けて解決していく視座が重要で、溜め込み型は破たんするので高濃度に濃縮して管理・保全すること、5)福島の復興は、世界一安全な地産地消の実現であると、力強く語られました。

 そして最後には、インフラを整えるための帰村は、まずは小学校の校庭等の点、そして道路等の「線」、最終的には地域としての「面」へと展開し、一般の村民の帰村に先駆けて活動するために許可する必要があること。「廃炉の産業化」、新しい時代のライフスタイルの提案、スローライフの「真手(までい)ライフ」の提唱、自主自立、成長だけが全てではない真の成熟社会を目指すべきとの提言もありました。

 児玉先生の資料の表紙は、「水と土のリサイクルへ 地産地消の福島を復興する」で、最後のページは、「21世紀の日本の科学技術経済力の結集を」と結ばれていました、現場で真摯に向き合う科学者の矜持に参加者全員、心から感動しました。

 東電福島第一原子力発電所は、どこへの電力供給だったのでしょうか、今、福島の復興の現状を目の当たりにして、東京を中心とした首都圏の方々のライフスタイルこそ省エネ、節電へと舵を切るべきでしょう。

<参考> 児玉先生の最後のページ~~~~~~~

21世紀の日本の科学技術経済力の結集を

20世紀のソ連チェルノブイリの帰結は広大な国土の放棄と住民の離散であった。21世紀の日本は科学技術と経済を結集して除染と地域の復興を成し遂げることができる

* 米の全袋検査に続いて、魚の全匹検査を可能にする

* 農産物、海産物の測定をすすめ、地産地消の福島を可能にする

* セシウム回収型の焼却炉による放射性ゴミの容積減少、放射性物質の濃縮保管をすすめる

* 森林の除染につきバイオマス発電を含めた長期計画を立案する

* 河川、湖沼、海底への汚染を正確に評価し、除染の計画を立案する

* 事故前の福島の美しい環境を取り戻すため、国民の力をあわせて環境回復を進める

東北大学キャンパス内、図書館跡を資料館へ

東北大学キャンパス内、図書館跡を資料館へ

 会議が始まる前に少々時間があったので、東北大学キャンパスを散策し、資料館をじっくり見学でき、魯迅が1年半留学していたこともあり、特別展示も開催されていました。東北大学理科大学としての輝かしい伝統を感じました。

 「日本の科学技術」、午後の分科会でも繰り返しこの言葉を聞き、今、原子力研究者を含めて日本の科学者の総体がまさに試されているのでしょう、是非、今を生きる科学者はそう受け止めて覚悟し、活動して頂きたいものです。

 2011.7の児玉先生の国会委員会での憤りの陳述――>http://www.youtube.com/watch?v=O9sTLQSZfwo

年初に講演二つ 2014

Posted by 秋山孝二
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 興味深い講演が続けて二つ札幌で開かれました。

 一つは、寺島実郎さんの講演と山口二郎さんとの対談。「リベラル再生」に向けたやり取りは的を射たものでした。2年前に設立された「『市民が主役』の政治をつくろう!北海道フォーラム(http://www.jichiro-hokkaido.gr.jp/2012/10/post_1487.html)」が主催。

 寺島実郎さんは、現在の状況を 1)プチナショナリズム症候群、2)株が上がってめでたい症候群、と評し、マネーゲーム批判を含めて、近代に正面から向き合った本来の「リベラル」の意味、根源的問いといった姿勢に言及しました。民主主義の価値を戦い取っていない日本、デモクラシーをパスしてしまったこれまでの日本を総括して、社会的ストレスが掛かった時にすぐに国権主義、国家主義に取り込まれてしまう民の脆弱性を鋭く指摘しました。

「リベラル再生の道筋」、700人の満席の聴衆

「リベラル再生の道筋」、700人の満席の聴衆

 もう一つは、北海道経済同友会・新年例会として、(公社)経済同友会の副代表幹事のお一人、御立尚氏さんの「変化の時代」です。20世紀、21世紀、今後のマクロに睨んだ世界の変化について、例えば、一つの災害・事件・事故がグローバルに影響を与える時代のリスクマネジメント等への視座を示しました。日ごろ、目の前の課題解決に追われている企業経営者にとって、時間軸を長期に見据えて目線を遠くに運んでくれる内容でした。

 この日、羽田空港悪天候で飛行機の出発が遅れ、さらに着陸後、新千歳空港から札幌市内までの高速道路が猛吹雪で閉鎖、講演自体も約1時間少々遅れて始まりましたが、その間、北海道経済同友会の横内龍三代表幹事が時間を繋ぐ熱弁で普段聞けないご自身のお考えを述べられ、逆に貴重なひと時となりました。予定の大幅変更でしたが、殆ど退席される方もなく、悪天候の中集中した空間でした。

「変化の時代」、北海道経済同友会・新年例会で

「変化の時代」、北海道経済同友会・新年例会で

熱く語る、サープリン総領事

Posted by 秋山孝二
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 異業種交流で永く続く「北を語る会」の第95回が開催されました。これまでにもこの欄でご紹介しています。

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%8C%97%E3%82%92%E8%AA%9E%E3%82%8B%E4%BC%9A

 今回は、今年に離任予定のサープリン在札幌ロシア総領事のスピーチがメインプログラムでした、情熱と愛情に満ちた素晴らしいメッセージを受けとめました。私たち北海道民への辛口メッセージとしては、「冬を『凌(しの)ぐ』ではなく、『楽しむ』発想が大切ではないでしょうか」、と。一昨年の札幌市南区定山渓での「環日本海経済同友会フォーラム」を含めて、たくさんの場でアドバイスとエールを伝えて頂きました。

今年、離任予定のサープリン在札幌ロシア総領事

今年、離任予定のサープリン在札幌ロシア総領事

奥さまのタチアナさんも、日本への造詣は深いです!

奥さまのタチアナさんも、日本への造詣は深いです!

 3年前、この会が札幌のロシア総領事館で開催された時(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8364)に、中川さんが熱唱しましたが、今回はダンディ・フォー(http://mizuciao.blog.so-net.ne.jp/2010-12-21)が歌うロシア民謡「鶴」が素晴らしかったですね。

最後は参加者全員でロシア民謡の大合唱!

最後は参加者全員でロシア民謡の大合唱!

 今月年頭にもこの欄に書きましたが(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=17954)、今年はロシアと日本との友好・経済関係では大きな期待ができそうです、楽しみです。

「品川正治さん」お別れの会

Posted by 秋山孝二
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 10月30日、ホテル・オークラ東京で、「『品川正治さん』お別れ会」が催されました。品川正治さんは、平成25年8月29日に享年89歳でお亡くなりになりました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=17826)が、経済同友会・終身幹事として最後までご活躍されていました、自らの戦争最前線の体験から、戦後の経済界の中でも「反戦・平和」への揺るがぬ信念を貫き、札幌にもお招きしてご講演をお願いしたこともあります。「グリーン九条の会」のブログにも掲載されています――>http://green9zyo.blogspot.jp/

 「『平和』に対して、経営者はもっと積極的に活動をすべきなのではないか」とおっしゃった姿は脳裏に焼き付いています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=70)。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1351

配布の栞から

配布の栞から
在りし日の品川正治さん:会場内の展示パネル

在りし日の品川正治さん:会場内の展示パネル

 「平安の間」は、大勢の弔問客で溢れていましたが、祭壇は清楚な中に素晴らしい笑顔のご遺影、多くの献花で悲しみに沈むように静かで穏やかでした。奥さまには、「札幌から参りました」とご挨拶をさせて頂き、これまでの御礼を申し述べました。

 つい先日、ご著書を続けて読みました。

* 「手記 反戦への道(新日本出版社):http://www.amazon.co.jp/%E6%89%8B%E8%A8%98-%E5%8F%8D%E6%88%A6%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%93-%E5%93%81%E5%B7%9D-%E6%AD%A3%E6%B2%BB/dp/440605393X

* 「戦後歴程~平和憲法を持つ国の経済人として(岩波書店):https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0259150/top.html

 状況に流されるのではなく、状況を創り出す」、そんな凛とした哲学を強く感じるお人柄(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=70)を忘れることなく、心からご冥福をお祈り致します。