安らかに、河谷禎昌さま

Posted By 秋山孝二
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 2019年に『最後の頭取・北海道拓殖銀行破綻20年後の真実』を著した河谷禎昌(かわたに・さだまさ)さんが今月13日、札幌市内のご自宅でお亡くなりになりました。都市銀行として初めて破綻した北海道拓殖銀行(現北洋銀行)で最後の頭取をつとめた河谷さん、不良債権は9349億円で、当時としては日本金融史上最大の破綻で、大手銀行のトップでは唯一服役したことになりました。

 私が(株)秋山愛生舘の社長時代、メインバンクのトップとして仕事ばかりでなくゴルフでも何回かご一緒させて頂き、そのお人柄の素晴らしさは破綻を経ても私の中では変わることはありませんでした。膨大な不良債権を抱えたのは任にあった役員の責任のはずで河谷さんご自身ではないにもかかわらず、河谷さんは破綻の責任を一身に背負い、強い責任感で火中の栗をまさに拾って真摯に向き合った方でした。一方、ベンチャーを促し、煽った当時の調査部長ほかの戦犯は、知らぬ存ぜぬを決め込み、その後も相変わらずのビッグマウスで景気・経済を語り続けていたのを私は見逃しません。

 何はともあれ、河谷禎昌さま、心よりご冥福をお祈りいたします、どうか安らかにお眠りください。

* 2019年のブログよりーー> 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 語る、拓銀最後の頭取 河谷禎昌さん!

<ご経歴>

1935年1月生まれ、札幌北高、北大法卒。1958年4月拓銀入行、取締役、常務、専務、副頭取を経て1994年6月に頭取就任。1997年11月17日に拓銀は破綻、その4日後の21日に退任。1999年3月 特別背任容疑で山内宏元頭取とともに逮捕され、2005年2月札幌地裁で無罪判決。2006年8月札幌高裁で逆転有罪、2009年11月最高裁の上告棄却で実刑が確定。1年7ヵ月、帯広刑務所釧路刑務支所に収監された。

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