十和田市新渡戸記念館(http://www.nitobe.jp/)の現状と今後を語るシンポジウムが上野公園・東京文化財研究所セミナー室で開催されました。
* http://www.nitobe.jp/pages/012.html
私は3年前に、十和田市のこの記念館を訪問しましたが、今、この記念館は廃止・存続を巡って十和田市と訴訟問題になっているようです。
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16854
* http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201509/20150920_23037.html
記念館の設計に携わった生田勉ほか、様々な視点からの言及がなされました。
来賓として参加された安倍昭恵さん、肩書がなんと「内閣総理大臣夫人」でした、かなりの違和感でしたね。
同じく来賓のコシノジュンコさん、お話もメッセージ満載で芸術家としてのコメントが印象的でした。
基調講演のトップ、青柳正規さん(前文化庁長官)は土壇場のキャンセル、主催側と何かトラブルがあったのでしょうか。三井所清典さんのお話は新渡戸のメッセージと言うよりも、記念館設計についての価値が主だったように私には受け取られましたが。
第二部はパネルディスカッション、と言うより連続ショートスピーチ。
際立って良かったのが、十和田新渡戸記念館の学芸員・角田美恵子さんのプレゼンです。現在までの多彩なプログラムを丁寧に説明されました。角田さんは6月の札幌でのフォーラムにもご参加頂きました。
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27044
パネルディスカッションとは言っても、それぞれの方々が30分くらいのプレゼンをされましたので、質疑応答は殆ど実現せず、少々消化不良の印象でした。その中で、地元十和田市民の立場からの保土沢道是さんの発言、「市と記念館が裁判で決着をつけるのでは、どちらが勝ったとしても市民としてはしこりが残るだけ。何とか和解で合意を模索できないものか」と。