基調講演後の分科会、私は第二分科会に参加しましたが大変興味深い議論でした。種村均議長が、「少子化」について、子供の数、社会の比率の「量の問題」ばかりでなく、次代の担い手育成という「質の問題」の両方の視点から冒頭に問題提起をされました。子供を大切にしない国が、どうして繁栄する国と成り得るのか、と。
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■第二分科会 出生率UP・日本の次代の担い手をどう育むか
結婚や出産が減少する要因として、経済的な問題、子育て環境などが指摘されるが、根源的に は、家庭の崩壊や家族の絆の弱まりがあるのではないか、本質的な対策を検討する。
●議長: 種村 均 中部経済同友会 代表幹事/ノリタケカンパニーリミテド 会長 (http://www.noritake.co.jp/)
●パネリスト
山崎 史郎 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部 事務局長代理 (http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/)
白河 桃子 少子化ジャーナリスト、作家、相模女子大学 客員教授 (http://ameblo.jp/touko-shirakawa/)
北城 恪太郎 経済同友会 終身幹事/日本アイ・ビー・エム 相談役、国際基督教大学 理事長 (http://systemincome.com/main/kakugen/tag/%E5%8C%97%E5%9F%8E%E6%81%AA%E5%A4%AA%E9%83%8E)
伊藤 歳恭 中部経済同友会 会員/百五銀行 頭取 (http://www.hyakugo.co.jp/profile/message.html)
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山﨑史郎さんは、第三次ベビーブームが来なかったことが現在の最大の問題であり、この事実を厳しく認識すべきと。晩婚化が非婚化へと至っていった経過を説明し、若者を増やして高齢化率を押しとどめ、「人口安定+生産性向上」によって経済成長を促すこと、これが地方再生の大きなポイントであると指摘しました。
白川桃子さんは、「婚活」という言葉の生みの親。女性が子育てと仕事を両立できる環境が重要であると。マイルドな表現ながら鋭い視点が印象的でした。
北城恪太郎さん、伊藤歳恭さんは、経営者のお立場からこういった時代の企業経営における「イノベーション」の大切さ、時代に見合った働き方の環境づくりを企業内、社会で実践すること等、分りやすくご説明になりました。いつも感じることですが、経営者の方々のお話は、本当に分かりやすいですね、曖昧さがなく、リスクをしっかり取る覚悟が出来れているというか、毎年このフォーラムに参加して学ぶ点です。パネリストがそれぞれのお立場から、ただ評論・分析だけでなく、前向きな提案が多く、充実した内容でした。
二日目の特別講演は作家の村松友視さんで、演題は「金沢の不思議」です。こんなエッセイも書かれています(https://www.hot-ishikawa.jp/hayawakari/essay/daisuki/121026.html)。
<ご参考著書> 『金沢の不思議』 http://www.amazon.co.jp/%E9%87%91%E6%B2%A2%E3%81%AE%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8%AD%B0-%E6%9D%91%E6%9D%BE-%E5%8F%8B%E8%A6%96/dp/4120046974
今年のこのフォーラム、主催者の発表によると参加者は1355名とこれまでの最高とのことでした。地元からの登録が400名を越えていることを考えると、やたら数を追いかける風潮は戒めたいとは思います。
夜の盛大な懇親会では、久しぶりに北城恪太郎さんとお話が出来て嬉しかったです、変わらぬ柔和はお姿の中になお社会の最前線でご活躍の様子は素晴らしいですね。
北城さんについてのこれまで書き留めたもの: