『レジリエンス』に感動!!

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 今年の札幌は、2月3月に雪がかなり降り、家の前の道の除雪もこれまで以上にブルが雪をサイドにはね上げたせいで、ドウダンツツジの生垣はすっぽり雪・氷で覆われてしまいました。3月下旬から春の日差しと日中の気温上昇で雪は融けてはいきましたが、例年になく生垣を覆っていたので、植物の枝が折れているのではと心配になり、先日の土日をかけてスコップで何とか取り除く作業を繰り返しました。すると日を追うごとにドウダンツツジの枝は以前の姿を取り戻すかのように上を向き始め、細い木々に芽も出しているではありませんか。

 一番心配した入り口塀の横、ブルが高く雪山を作って、それが氷の塊となって覆いかぶさっていた部分も、雪山を注意深く取り除くといくつかの枝は折れてはいましたが、何とか太い幹は生き残り大丈夫そうで少し安心しました。植物の『レジリエンス』というのでしょうね、何とも愛おしく力強さにも感動したこの数日です。

 『レジリエンス』という言葉は、昨今は時々目にしますが、私は10数年前の枝廣淳子さんの東京で開催された連続ワークショップで初めて耳にしました。「復元力」とか枝廣さんは「しなやかな回復力」とかと訳していたような気がします。その後も3・11とか様々な災害からの復興にも、社会科学の世界でしなやかで力強い再生という意味でも多く目にする昨今です。

* 『レジリエンス』関連記事ーー> 秋山孝二の部屋 (akiyama-foundation.org)

* ドウダンツツジ関連記事ーー> 秋山孝二の部屋 (akiyama-foundation.org)

激変!日本の『脱炭素』取り組み

Posted by 秋山孝二
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 NHK-BS1スペシャル『脱炭素へのロードマップ』は、このところ加速する国際社会の動きと日本企業の取り組みを紹介していました。コロナ禍の中、国際的にはその取り組みは更に進み広がったことに対する危機感が伝わってきました。私自身は、以前から枝廣淳子さんのワークショップ等で、日本企業の認識の遅れを感じて危機感を持っていましたのでとりわけ驚きはしませんが、ここに至ってやっと日本の代表的企業の経営者・経済団体も、国際社会の脱炭素への取り組みの弱さを意識し始めたようです。ただ、政治の意識レベルが極めて低く、政策に反映されるのはまだ時間がかかるのでしょうか、日本の危機にもかかわらずですね。

* https://www.nhk.jp/p/bs1sp/ts/YMKV7LM62W/episode/te/W3NLX22R1V/

* 『地域脱炭素ロードマップ』ーーー>https://www.env.go.jp/earth/%E2%91%A1%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E8%84%B1%E7%82%AD%E

 今回、脱炭素に挑む日本企業のグループ「JCLP:日本気候リーダーズ・パートナーシップ~230社https://japan-clp.jp/」に密着して、視察団がエジプトCOP27で受けた衝撃とは何だったのか。気候変動を食い止める重工業や金融、再エネ、ITの幅広い分野での戦略最前線。以前から報告されていましたが、世界で加速する石炭火力からの脱却、再エネ、水素戦略に衝撃を受ける日本企業です。国連IPCC最新報告(https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20230324_n01/)、海面上昇など気候変動は予想を上回るスピードで瀬戸際の危機ほか、科学者の最終警告からの指摘。鍵を握る洋上風力、温暖化と健康に対しての医学誌の警鐘、重工業の脱炭素化スウェーデンの鉄鋼の挑戦、金融・ITの脱炭素戦略等、世界との落差を越える日本企業の模索です。

 JCLP共同代表の三宅香さんは、この数年間でさらに広がった世界との差、国際社会の中での日本企業の認識・取り組みの大幅な遅れを「浦島太郎状態」と表現していました。

* https://japan-clp.jp/about/greeting

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三宅 香

三井住友信託銀行株式会社 ESGソリューション企画推進部 主管

  • 1991年 ジャスコ株式会社入社 国際事業本部配属
  • 2002年 イオン株式会社 財務部
  • 2006年 同社2020年グループビジョン策定PTリーダー
  • 2007年 同社 ブランディング部長
  • 2008年 クレアーズ日本株式会社 代表取締役社長
  • 2013年 イオンリテール株式会社 お客さまサービス部長
  • 2014年 同社 執行役員 お客さまサービス部長
  • 2015年 同社 執行役員広報部長兼お客さまサービス部長
  • 2017年 イオン株式会社 執行役 環境・社会貢献・PR・IR担当
  • 2021年 イオン株式会社 環境・社会貢献担当
  • 2022年 三井住友信託銀行 ESGソリューション企画推進部 フェロー役員(現在)
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 環境対策は経済的に負担のあるものではなく、もはや経済成長の源泉」との認識を肝に銘じて地域でも取り組んでいきたいものです。地方で豊富な再エネ資源を活用し、地産地消を強化すれば、エネルギー収支を黒字化できるでしょう。頻発・激甚化する災害に強い地域づくりや、高齢化が進むなか、地域住民の健康の維持と暮らしの改善、といった取り組みにつなげることもでき、まさにこれからの地域の再生の新しい視座として注目したいです。

きたネットフォーラム 2023

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 今年の「きたネットフォーラム」では、熱海に拠点を移して活動する枝廣淳子(https://www.es-inc.jp/about_es-inc/profile.html)さんを演者にお迎えしてZOOMで開催しました。これまでとは一味違った枝廣さんのプレゼン、180枚を越えるスライドをご用意して1時間半ピッタリの時間で内容の濃い深いお話、大変感動致しました。

* これまでの枝廣淳子さん関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9E%9D%E5%BB%A3%E6%B7%B3%E5%AD%90

金子理事長と事務局スタッフとご一緒に

金子理事長と事務局スタッフとご一緒に

 終了後は、きたネット事務所に集まった金子理事長ほか事務局・お手伝いの方々と久しぶりにリアルに反省会。

脱炭素社会 IPBES & IPCC!

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 枝廣淳子さんの異業種勉強会、今回は第68回でした。

* これまでの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E7%95%B0%E6%A5%AD%E7%A8%AE%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A

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第68回 国立環境研究所 江守正多さまに聞く、『IPCC 第6次評価報告(科学的根拠:第一作業部会)の解説と生物多様性の現状~科学的見地からの報告と解決策に向けて』
https://www.es-inc.jp/network/forum/2021/nwk_id011090.html

 8月9日に公表されたIPCCの第6次評価報告書(科学的根拠:第1作業部会)について、主執筆者である国立環境研究所の江守正多さんが報告書の解説をされました

ゲストスピー: 江守 正多さん 国立環境研究所 地球システム領域 副領域長/連携推進部社会対話・協働推進室長

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 今回のIPCCの報告書は、「気候変動は人為的な影響によるものである」と断言し、昨今の熱波や大雨、洪水などの極端現象に気候変動が影響を与えていることを科学的な根拠によって明確に示しました、その辺の経緯を具に。

https://www.ipcc.ch/report/ar6/wg1/

 昨年12月に開催された「生物多様性と気候変動に関するIPBESとIPCCの合同ワークショップ」を受け、今年6月に発表された報告書や科学的成果についても取り上げて、「気候変動」と「生物多様性」の課題をトレードオフではなく同時解決するにはどうしたらよいかにも言及されていました。

https://www.ipcc.ch/event/ipcc-ipbes-workshop/

 この勉強会、私は継続してほぼ毎回出席していますが、いつも時代の最先端を行くお話、マスメディア等で広く日本国内で話題になるのは数年後です、今回もたくさんの方々が参加しました!!

<参考>

<国立環境研究所動画チャンネル>
・【速報版】IPCC執筆者が独自解説!「気候変動 国連最新レポート」(37分)
https://www.youtube.com/watch?v=dLgGSI0G2SA&t=1504s

・【生物多様性×気候変動ウェビナー】-同時解決に向けた科学のいま(2時間)
https://www.youtube.com/watch?v=xur0fGm70-w

第66回 異業種勉強会

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 枝廣淳子さん主宰の異業種勉強会、『第66回 吉高まりさんから学ぶ「ESG投資最前線」~投資家が考える、長期的に価値を生む強い企業とは(https://www.es-inc.jp/network/forum/2021/nwk_id010907.html』は、グローバルマネーの最前線のお話の数々、特に大企業ばかりでなく地域、中小企業、地方自治体等の急速な展開にも言及されて、大変有意義な時間となりました。

 講師は吉高まりさん、以前にも一度お話をこの勉強会で生で伺ったことがあります。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=31503

ゲストスピー吉高 まりさま

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 経営企画部 副部長 プリンシパル・サステナビリティ・ストラテジスト

米国ミシガン大学環境・サステナビリティ大学院(現)科学修士。慶應義塾大学大学院政策・メディア科非常勤講師。博士(学術)。IT企業、米投資銀行などでの勤務、世界銀行グループ国際金融公社(IFC)環境技術部などへの従事を経て、2000年、三菱UFJモルガン・スタンレー証券においてクリーン・エネルギー・ファイナンス部を立ち上げた。気候変動分野を中心とした環境金融コンサルティング業務に長年従事し、政府、機関投資家、事業会社などに向けて気候変動、SDGsビジネスやESG投資の領域について調査・アドバイス・講演などを実施。20年5月より現職、三菱UFJ銀行戦略調査部、三菱UFJモルガン・スタンレー証券経営企画部を兼務。

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 投資家が企業のESGに何をポイントとして判断しているのか、投資される側である企業の視点として、企業のあるべき姿「真の持続可能な経営」をどう目指し、どう実現していけばよいのかについても濃い内容のお話でした。

 「私のお金が世界を変える」、こんなフレーズの新書も出版されています、コロナ禍を経て、お金を巡る環境も急速に変わってきています。日本の金融機関も急いで意識を変えていかなくては益々時代から取り残されていき、ひいては日本国民の不利益となってしまう危惧を抱きます。

 今回の勉強会はいつもより参加者は少なめでしたが、ブレイクアウトルームでの少人数での意見交換は大変楽しく、密度の濃い時間となりました。最後は皆さんで記念撮影、次回も楽しみです。

2021年を展望 枝廣勉強会

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 枝廣淳子さん主宰の異業種勉強会、「第65回 2021年・年初に考える~これからの時代をどう生き抜くのか」、恒例の年頭講座は昨年の総括と今年の展望を枝廣さんの基調講演と参加者全員の問題意識で、大変有意義な時間となりました。2020年は企業経営・環境経営を考えるうえで、大きく変わる転換点となりました。(https://www.es-inc.jp/network/forum/2020/nwk_id010830.html

* これまでの勉強会の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9E%9D%E5%BB%A3%E6%B7%B3%E5%AD%90

 今年もキーワードをたくさんご紹介して頂きました。

* 環境正義(Environmental Justice)

* Rejenerative Agriculture

*  One Health

ほか

 もうずいぶん前にこの勉強会で、「レジリエンス」という言葉を学びましたが、今ではもう日常的に眼にする言葉となっていますね。

 また、数年前に話題になった「アニマル・ヘルス」も、日本では政策に関して元農林水産大臣の贈収賄容疑で話題になっていますが、世界ではもう常識となっている環境整備、全く日本国内の企業・政治の意識の遅れは目に余るものがあり、ここでも日本社会の劣化を痛感します。

枝廣淳子さん主宰勉強会

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 枝廣淳子さん主宰の異業種勉強会第64回、今回は五箇公一さんをゲストに『ウイルスから学ぶ生物多様性と持続可能な社会』と題して幅広い奥深いお話を基調講演に、さらに参加者ともブレイクアウト・ルームでさらに個別の意見交換もできました。

* 第64回ーー> https://www.es-inc.jp/network/forum/2020/nwk_id010768.html

* これまでの枝廣淳子さん関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9E%9D%E5%BB%A3%E6%B7%B3%E5%AD%90%E3%81%95%E3%82%93

 ブレイクアウト・ルームでは参加者の皆さんと個別の意見交換も密に。

 前半は専門的な視座からのお話でしたが、後半は今の地球における人間社会への警鐘というか、社会科学的、人文科学的なアプローチからも鋭いお話があり、多様性の意味、グローバリズムの本質的価値みたいな深い領域へも見識の深さを示されました。

 五箇公一さんのオフィス、ここまでのこだわり、自己主張、あっ晴れ、ですね!

ダニ博士の面目躍如!

ダニ博士の面目躍如!

WWFの提言 2020

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 WWF(https://www.wwf.or.jp/aboutwwf/)の小西雅子さんには、以前にも枝廣淳子さんのワークショップで直接お話を伺ったことがあります。

 先日は、WWFの提言について、その背景・根拠の詳細な説明と提言内容について、大変分かりやすくご紹介して頂きました。

* WWFの提言ーー> 『気候変動に取り組む企業が求める 3つの戦略と9つの施策 ~自然エネルギーの電力を利用しやすい国に~https://www.wwf.or.jp/activities/statement/4231.html

.htmlWWF小西雅子さん

WWF小西雅子さん

【戦略】

1. 2030年までに国全体の発電電力量の44%以上を自然エネルギーで供給する。
2. 2030年までに自然エネルギー(太陽光と風力)の発電コストを化石燃料(石炭とガス)の発電コストよりも低減させる。
3. 2030年までに自然エネルギー100%の電力を他の種別の電力と同等の価格で販売する。
*自然エネルギー100%の電力:環境負荷の低い自然エネルギーだけで発電したCO2フリーの電力(基礎排出係数・調整後排出係数ともにゼロ)

緻密な数値検証を経た提言!

緻密な数値検証を経た提言!

* 関連する提言ーー> https://www.renewable-ei.org/pdfdownload/activities/Proposal_RE-Users_JP_200131.pdf

第62回 環境異業種勉強会

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 枝廣淳子さんの異業種勉強会、今回もリモートで、「第62回 コロナ禍に考える、経済と環境の両立の実現~EUタクソノミーから学び、日本企業のチャンスにつなげるには」でした。

* これまでの関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E7%95%B0%E6%A5%AD%E7%A8%AE%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A

 温暖化の影響が増大しつつあり、企業にとっても気候変動リスクの重要度がますます高まっています。そのような 中、欧州では、数年前から経済と環境の両立を進め、産業政策・雇用政策につなげようとする動きが活発になっています。

 その大きな動きのひとつが、2018年3月に欧州委員会で策定した、「EU サステナブルファイナンス行動計画」です。これはサステナビリティの中でも特に気候変動対策に対し、ESG投資をはじめとする資金を呼び込むための行動計画で、この中核を担っているものの一つに「タクソノミー」と呼ばれるルールがあります。

 「タクソノミー」とは、経済活動が環境的にサステナブルであるかどうかを判断するための分類体系(基準)のことで、具体的には、欧州委員会がパリ協定の達成のため、2050年に二酸化炭素ネット排出量ゼロを掲げ、必要な投資分野を定義したものです。

 欧州の精力的な動きに対し、日本政府・企業の乗り遅れ感は大変気になるところでしたので、今回、ESG投資やサステナブルファイナンス関連等、政府の委員会で座長や委員を務められている、CSRデザイン環境投資顧問株式会社の代表取締役社長・堀江隆一さんのご説明は大変分かりやすくタイムリーでした。

 以下、私の手元メモより~~~~~~~~~~~

* リーマンショックの教訓として、短期投資ではなく、長期投資としての「ESG投資」の重要性

* キーワードは、「生物多様性」と「サーキュラーエコノミー」

* EUの考え方の根底には、あるべき姿としての『2050年の脱炭素社会』がある。そこに向けたロードマップができているか否かの点で、グリーンなのか、またはトランジションなのかの判断の要素としている

* EUは「脱炭素を目指せ!」、日本は「省エネ技術の開発」になりがち、

* 今後の方策は、各ステークホルダーができることをやる、市民レベルの力の重要性

* 投資の三次元概念ーー> リスク、リターン、社会的インパクト

* ブラウンのタクソノミー策定の議論が始まっている

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 リモート形式になって益々この勉強会は加速しています、毎回、本当に今最も旬な話題を提供して頂ける講師ばかり、時代を追いかけていくのも大変ですが私たちの地域の活動にすぐに役立ちそうです。

安倍退陣、壊し続けた7年8か月!

Posted by 秋山孝二
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 私は企業経営から身を転じて約20年、それまですっ飛ばしてきた人生の忘れ物を拾い集めるように、「近代史」における保阪正康さん、「歴史認識と世界経済状況」における寺島実郎さん、「地球環境問題」の枝廣淳子さんを師として今日に至っています。リーマンショック、東日本大震災、各地の大災害等の大変衝撃的な事象に対しても、この3人の師のお陰で、羅針盤を得たように冷静に激流を生きて来られた気がしています。

* 保阪正康さん関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E4%BF%9D%E9%98%AA%E6%AD%A3%E5%BA%B7

* 寺島実郎さん関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AF%BA%E5%B3%B6%E5%AE%9F%E9%83%8E

* 枝廣淳子さん関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9E%9D%E5%BB%A3%E6%B7%B3%E5%AD%90

 そんな私の眼からは、この間の安倍晋三首相の政治に関しては、殆どのマスメディアとは見解を異にしていて、今回の退陣表明、この7年8か月の総括についてもかなり違和感を抱き、特に「アベノミクスの効果」とおっしゃる方々の弁を聴いていて、とんでもないと憤りを感じる程です。

 安倍晋三首相が退陣を表明した直後、インターネットのリモートで3時間を超える大変興味深い意見交換がありました。この7年8カ月は、日本にとって何だったんでしょうか?戦後75年苦闘の中積み重ねて創ってきた新たな日本の歴史を、数々ただひたすら「壊してきた」に過ぎないのではありませんか!

* https://twitter.com/ChooselifePj/status/1299272074498904071

 この緊急企画は、アカデミックな立場、闘うメディア記者、youtuberから市井の活動者と、幅広いフィールドで実際真摯に課題に向き合っている方々のお話で、それぞれ我が意を得たりといった感じで素晴らしかったです。

 マスメディアが、首相官邸等の一方的発表の垂れ流しの中、こんなにも各ジャンルで自分の頭で考えて現実と向き合っている方々がいらっしゃるのを知り、大きな勇気をもらいました。

 以下、それ以外でインターネットにアップされた幾つかのコメント、つまみ食いですがご紹介します。

~~~~~~~~~~~~~~~~ 発言から

* 日銀元副総裁がアベノミクスを総括「辛口の評価をせざるを得ない」
成長率の平均は1%を切る 景気拡大を実感できず、この8年近くの間の実質GDPの成長率は平均1%を切っている。その意味で回復過程は非常に緩やかだったといえる。企業経営者、消費者の感覚からすれば、景気回復、景気拡大を実感できるような状態ではなかった。雇用情勢が良好だった割には、賃金がそれほど増加せず、その結果として個人消費はほとんどゼロ成長だった。つまり、消費者の厚生は高まっていないということだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/db490fb3f7ed51167ce0b982cd684eb84b9633e8?page=1

* 閣僚が不祥事で辞任する度に、「任命責任は私にある」といって国民に詫びては、責任をとることはなかった。それでも、選挙に負けることがなかった。森友、加計学園問題、公文書改竄問題が浮上し、総理主催の「桜を見る会」の私物化が指摘されても、あれやこれやの言い訳を駆使して、都合の悪いことはどこかうやむやにして乗り切ってしまう。“立法府の長”と自称しても許されたように。それでいて「安倍嫌い」と「安倍支持者」がはっきり分かれる。その政策や政権運営を振り返っても、どこかうやむやの中途半端な印象が拭えない。これも日本の政治が軽薄になった証なのかも知れない。

* 報道特集  日下部氏
「日本は報道の自由度ランキングで11位だったのが、安倍政権下で72位、今年は66位。韓国や台湾も40位ぐらい。安倍政権のメディア対応が影響しているが、日本は独裁国家ではない。長期にわたる低迷の原因の1つは私たちメディアにある。メディアは権力の監視とい基本的な役割を果たしてきたか。忖度や自主規制はなかったか。
現場の記者だけでなくメディア全体の問題」

* 「『敬意』などという言葉を軽々しく用いてはならない。この際、盗っ人猛々しい・・・とでも言うのが適当ではないのか。彼にどれだけの悪事を許してきたか。いくたび不正を見逃してきたか。憲法はいかに蹂躙されてきたか。貧者と弱者はこれまでいかにのけものにされてきたか。『痛恨』とはこちらの話だ」(辺見庸さん、8月29日)

* 「長期政権なんで功罪あると言いたいんですけど、罪の方ががあまりにも大きいのが事実。ありとあらゆる疑惑をウソ、詭弁でごまかし、公文書改ざんまで引き起こした。アメリカに媚びへつらい、アメリカとの対等な関係を失い、アメリカ製のオンボロ兵器を売りつけられただけでしょ」(青木理さん)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用おわり

 こちらもその後コメントが掲載されました
* https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E5%AE%89%E5%80%8D%E9%A6%96%E7%9B%B8%E3%81%AE%E6%88%90%E8%B9%8A%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE-%E6%81%A9%E5%B8%AB-%E3%81%8C%E8%8B%A6%E8%A8%80-%E9%A6%96%E7%9B%B8%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%82%82%E3%81%86%E5%B0%91%E3%81%97%E7%9F%A5%E7%9A%84%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BB%E3%81%97%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F/ar-BB18PFxt?ocid=msedgdhp&fbclid=IwAR2LzZr8FHsfdIurHEm9ycfAoeW1Bbr8YNQxrSVR1hwK8avnES62IWLU69k

 辞任発表からすぐに、後継総裁選びについてマスメディアがこれまで同様の調子であれこれ大きな記事・番組を流していますが、相も変わらずといった感じですね、これからの日本の将来像を語るようなレベルの候補者は一人も出てくる様子がありません、暫くは政治は冬の時代、民主主義において一般市民の政治参加はただ「投票権だけ?」なのかと暗澹たる気持ちにもなります。でも、諦めはしません、自分の4人の子供・11人の孫を含めた若い家族の将来、札幌・北海道地域の明るい未来のためにも、私の残りの人生を精一杯生きなければ、これまでお世話になった多くの方々に申し訳ない、昨今の政治動向を見ながら、今、私はそんな思いに駆られています。

 いずれにせよ、私、私に関わりのある組織の責任者・一員として、命果てるまで頑張ろうと思っています!

枝廣& 五箇 リモート対談(下)

Posted by 秋山孝二
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 お二人の対談から私の心に残ったキーワードを幾つか。

* 感染症は克服できるか、と言われれば、「できない」と。

* ウイルスも進化するので、「新型コロナウイルス根絶」ではなく、科学によってコントロール下に置く

* これまでの人間社会は自然界から取り過ぎた、入り込み過ぎた――>本来の『共生社会』を目指すべき

* 『温暖化』は、経済格差、南北問題であり、北の先進国の役割によって協調できるかが決まる

* 『エコロジカル・ディスタンス』 どこまで自然に近づくのかが問われる時代

* 人間特有の『自我』の存在が飽くなき欲望を生み、地球の持続性を阻む

* 他の生物は、「生きる」ことは子孫を残すのみ、使命を終えるとプログラムの中に「死」が組み込まれている

* 人間にとっては「助け合い」が最大の武器、コミュニティを創り野生と闘う(利他性)ことーー>新型コロナウイルスは人間の利他性を試しているのではないか!

* マスク着用は自分がかからない為ではなく、他人に移さないためのもの

* 「無駄な遺伝子」を持っている必要性ーー>変化への対応力:レジリエンス

* 効率性の行き過ぎた追及は問題ばかり

* 今の時代、新型コロナウイルスにより、「withマスク」、「距離を置く」文化へ、ウイルスの空襲!

* 東京一極集中の脆弱性、地方と東京の逆転が生まれてきている、地方の雇用が地域経済活性化の原動力!

* 「地方分散」はすなわち「小さなコミュニティ」の価値、「自立国家」として『安全保障戦略』と考えるべき

* 「withコロナ」の世界は、「ニューローカル」、「ローカル」と「世界」を行き来する時代

* 今回のコロナはいわばトレーニング、これから続々と進化してくるだろう

* リモート環境として、まずはオンライン環境を整備すること、バリアフリーの最高のツール!

* おいしい物を食べることーー>”CSA::Comunity Saported Agliculture”

* トマトの栄養分は重さ(グラム)ではなく含まれている栄養分価値

* 肉は否定しない、イノシシ、シカの肉を食べよう

* 2011.3.11被害とは大きく違うパンデミックの現状

* 江戸時代の鎖国は、自立しながら外とのつながり、自立してこそのコネクション

* 自国優先主義から「人類 対 ウイルス」へ、皆で協調して「持続」、「安定」を図るべき

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 キラリと光る言葉の数々、素晴らしい対談でした!

枝廣& 五箇 リモート対談(上)

Posted by 秋山孝二
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 「国際環境NGOグリーンピース(https://www.greenpeace.org/japan/」が主催の「枝廣淳子さんx五箇公一さんクロストーク」、大変興味深い内容でした。リモートではなかなか参加者を含めた「空間」の臨場感はつかめませんが、このクロストークで140名の参加だったようです。

 プログラム内容は以下の通り。

https://covid-ourfuturelife-crosstalk.peatix.com/view?fbclid=IwAR3NP5HZKemJ9mrD57IoH5CcmsnAFMfsB3E-W8um-LbecirhfP3MgOEsbqY

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< 枝廣淳子さんx五箇公一さんクロストーク >
※グリーンピース・ジャパン事務局長 サム・アネスリーさんがモデレーター
- 新型コロナ感染症から見えた今の世界
- これからの暮らし

<こんな人におすすめ>

  • コロナ危機を経て、今の社会の問題点が気になり始めた人
  • 新型感染症と環境問題のつながりについて知りたい人
  • 危機に強い社会づくりに関心がある人
  • 地域経済、地産地消など地域コミュニティのありかたに関心がある人

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五箇公一さん

 1990年、京都大学大学院修士課程修了。同年宇部興産株式会社入社。1996年、博士号取得。 同年12月から国立環境研究所に転じ、 現在は生態リスク評価・対策研究室室長。専門は保全生態学、農薬科学、ダニ学。著書に『クワガタムシが語る生物多様性』(集英社)、『終わりなき侵略者との闘い~増え続ける外来生物』(小学館)など。国や自治体の政策にかかる多数の委員会および大学の非常勤講師を勤めるとともに、テレビや新聞などマスコミを通じて環境科学の普及に力を入れている。NHKクローズアップ現代で解説を務める一方で、フジテレビ「全力!脱力タイムズ」にレギュラー出演するなどバラエティ番組を活用して、環境科学に対する無関心層の引き込みを図っている。
 若い頃は登山とバイクツーリングを趣味として、大学時代にオフロードバイクで日本一周ツーリングを敢行、日本各地の原風景を見て回った。現在は怪獣フィギュア収集とCG絵画作成にハマっている。クワガタナカセというクワガタの背中に寄生するダニのCGがいちばんのお気に入りで、2010年に天皇陛下・皇后陛下(現在の上皇陛下・上皇后陛下)が研究所にご行幸啓された際に、研究の説明対応を拝命し、両陛下にこのダニCGを献上させて頂いたことが生涯最大の誇りとなっている。

五箇

五箇公一さん

枝廣淳子さん

大学院大学至善館(しぜんかん)教授、幸せ経済社会研究所所長
 『不都合な真実』(アル・ゴア氏著)の翻訳をはじめ、環境・エネ ルギー問題に関する講演、執筆、企業のCSRコンサルティングや異業種勉強会 等の活動を通じて、地球環境の現状や国内外の動きを発信。持続可能な未来に向け て新しい経済や社会のあり方、幸福度、レジリエンス(しなやかな強さ)を高め るための考え方や事例を研究。「伝えること」で変化を創り、「つながり」と「 対話」でしなやかに強く、幸せな未来の共創をめざす。
 システム思考やシナリオプランニングを生かした合意形成に向けて の場づくり・ファシリテーターを、企業や自治体で数多く務める。教育機関で次 世代の育成に力を注ぐとともに、島根県海士町や熊本県南小国町、北海道の下川町等、意志ある未来を描く地方創生と地元経済を創りなおすプロジェクトにアド バイザーとしてかかわっている。

枝廣淳子さん

枝廣淳子さん

コーディネーターのグリーンピース

コーディネーターのグリーンピースアネスリーさん

 国立環境研究所で生物多様性を専門とされている五箇公一さんと、幸せ経済社会研究所所長で、地域経済についても長年、研究・執筆されている枝廣淳子さん、「生物多様性」の観点から見た私たちの暮らし、持続可能な社会にむけた地域の取り組みなど、お二人の専門領域が「これからの暮らし」、「環境をまもる」という視点でどう交わるのか、大変濃い内容、私自身の認識ともフィットして素晴らしい時間となりました。

 先日、久しぶりに開催された北海道経済同友会で、私は今回のテーマについても新たに設置される委員会でのテーマにして頂くよう意見を出しました、「新型感染症と環境問題のつながりについて」。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38987

 その中で特に注目したのは、五箇公一さんが語った、「新型感染症」は、温暖化の長い歴史の時間軸で検証すると、今後も続々と変異して人間社会に現れてくるとの予測でした。ですから、単に今回、新型コロナウイルスへの対処というだけでなく、「ニューノーマル」な人間のライフスタイル総体の転換を図らなければ、これからも何回も襲ってくる現象だろうとのメッセージでした。

新型ウイルスは続々と!

新型ウイルスは続々と!

 「地球温暖化」は、いよいよ人間社会の変更そのものへ、問題を提起し始めているのでしょうね、地球からの強いメッセージと受け止めました。

新型コロナウイルス感染症(5)

Posted by 秋山孝二
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 9年前の大地震直後もそうでしたけど、社会的にプレッシャーが掛かった時、どう前向きでいられるか、何を生き続けるモチベーションとするのか、それが人類の英知として問われているような気になるのは私だけではないでしょう。テレビのニュースは気迫がなく、何の感動もない昨今、特に日本の政治家の発言はその内容の無さだけでなく、表情・言葉の力すべてが空虚で空間をただ通り過ぎていきます、いや、ただ過ぎていくならまだしも、悪臭と汚物をまき散らして過ぎていくという方が的確かもしれません。

 そんな中で、環境分野でのオピニオンリーダー・枝廣淳子さんのメーリングで、今の時期に心することをご紹介されています。数年前に私は、秋山財団も会員である枝廣さん主宰「異業種勉強会」で、初めて「レジリエンス(しなやかな強さ)」という言葉を耳にしました。その後、気候変動ほかの環境変化への対応として、しばしばこの言葉を目にしています。今、その時なのでしょうね。

 今、新型コロナウイルス対策として、一人一人ができることが、以下の五項目にまとめられています。

「コロナウイルスに負けないために大事な5つのこと」

(1) Stay Healthy(体力・免疫力を保とう)

(2) Stay Positive(ポジティブな気分でいよう)

(3) Stay Connected(つながりを保とう)

(4) Stay Thankful(感謝の気持ちを忘れずに)

(5) Stay Focused(大事なことは考え続けよう)

 説明入りの全文はこちらです。

* https://www.es-inc.jp/insight/2020/ist_id010284.html

 「正しく恐れる」、まさに長期戦を覚悟して、日々の日常を継続しながら新たな「感染症との闘いの時代」を生きていく知恵を生み出していかなくてはならないと、心からそう思っている昨今です。

新型コロナウイルス感染症(2)

Posted by 秋山孝二
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 2月に日本でも連日トップニュースで報じられている新型コロナウイルス感染関連は、今現在も日本国内だけでなくさらに世界的にも大きな広がりを見せていて、目が離せないですね。

 私の母の体調診察のために、少し前ですが近所の病院外来に付き添って行きましたが、そこの外来待合ロビーの壁の様子、院内感染と医療崩壊が最大のリスクなのでしょうね。

近くの病院ロビーの掲示

近くの病院ロビーの掲示

 枝廣淳子さんのブログには示唆に富むご意見も・

* https://www.es-inc.jp/insight/2020/ist_id010258?fbclid=IwAR1b-cRo5mOxlOohJSQ6I4sKkXnbL_IoGVjVlIwgwaQQ0pGgVaAdku1sr-0

 状況が刻々と変化するので、コメントも難しいですが、事実だけは忘れないように記載していきたいと思います。

世界的には拡大傾向

世界的には拡大傾向

 「正しく恐れる」、これに尽きるのでしょうね。そして、今現在は完全防止というよりも、長期戦でこの新型コロナウイルス感染とどう付き合うか、日常生活を続けながら予防策と共に暮らす、そんなスタンスかなと、私自身は考えています。何か巷の様子、メディアの報道等は、3・11後の状況に酷似している気がします。

枝廣淳子さん主宰 第54回勉強会

Posted by 秋山孝二
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 枝廣淳子さん主宰の「イーズ未来共創フォーラム 異業種勉強会(https://www.es-inc.jp/network/」の第54回が開催されました。秋山財団もメンバーの一員として当初から加入していますが、私はこの数年、毎回出席しています。

* これまでの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%BA

 今回は、「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略策定に向けた懇談会(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/parikyoutei/)」の事務局を担った3省、外務省の孫崎馨さん、環境省の木野修宏さん、経産省の飯田健太さんをお迎えし、「長期戦略懇談会の提言と企業・地域にとっての意味合い」について、それぞれのお立場からお話を伺いました。さらに委員として関わってきた視点で、枝廣淳子さんからも議論の経過、裏話等があり、また提言や戦略案に対し、参加者からさまざまな角度から、質問や感想・コメントが出て盛況でした。

 開始早々、いきなりゲストへの質問と枝廣さんから問われたので、私は「今回の提言、どこまで本気でしょうか?本当に実現に向けて各省庁足並みをそろえる覚悟なのでしょうね」と、不躾な発言でスタートしました。それに対して、大変真摯なお答をそれぞれお三方から頂き、本気度を受け止めた次第です。特に、成長戦略として「地域」に焦点を当てた「循環」に言及した箇所のご説明が印象的でした。

 フォーラムでは回答時間も限られていましたが、ゲストスピーカーの皆さんが、懇親会も最後まで残ってくださったこともあり、さらに突っ込んだ質問を至近距離で、ざっくばらんに意見交換する貴重な場になりました。

懇親会で

懇親会で

 今回の会場は、味の素(株)の「クライアント・イノベーション・センター(https://www.ajinomoto.com/jp/rd/shared_file/pdf/ajinomoto_CIC_pamphlet.pdf)」、ビジネスパートナーとの技術の融合による新価値・新事業の共創を目指す画期的な新施設で、フォーラム終了後に見学説明もありました。オープン・イノベーションの拠点であり発信の場との位置づけでした。因みにこの施設の正面玄関前に京急の「鈴木町」がありますが、この「鈴木」は味の素の創業者のお名前だそうです、凄いですね。

京急「鈴木町」駅の真正面

京急「鈴木町」駅の真正面

 味の素(株)と言えば、今年3月、東京のお台場で開催された「サスティナブルデザイン」フォーラムで西井孝明社長がプレゼンを行いました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=35454

 日本の企業もここにきてやっと動き始めたようですね。私が地元で長年幹事をつとめる「北海道経済同友会(http://hokkaido-doyukai.jp/」では、来月10日の設立70周年記念式典での発表を目指して、今、「再生可能エネルギーの推進」に関する提言の最終とりまとめを行っているので、来月開催のG20で発表される政府の今回の提言とコラボしたものにしていこうと思っています。

異業種交流会 2019

Posted by 秋山孝二
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 2019年初めてのイーズ主催の「異業種交流会(https://www.es-inc.jp/network/)」、第53回を迎え、テーマは「2019年・年初に考える~これからの時代をどう生き抜くのか」の内容で、毎回のように情報満載、年初として大変貴重な場となりました。

 2018年は、環境メールニュースでのアンケート結果等を紹介しながら、自社(組織)の振り返りを行いました。2019年の展望については、枝廣淳子さんが注目する動きなどをお伝えしつつ、未来が予測できないなかで、自社が何に注視し、進めていくべきなのかをじっくり考える機会となり、私としては、所属団体の性格、規模の大小、地域の違い等を踏まえて、共通するテーマを模索するひと時でした。

ワークショップ参加者

ワークショップ参加者

 ワークショップ終了後は、懇親会で一層突っ込んだ意見交換も。さすがに東京に集まる方々の人の幅、層の深さは、毎回のこの会の魅力ですね。

懇親会で

 今回は、昨年の枝廣淳子さんの新著書、『人生のピークを90代にもっていく!―折り返し地点から、「死ぬまでハッピーな人生」をつくる』を巡ってもそれぞれの持論も展開したり。

* https://www.es-inc.jp/insight/2018/ist_id009763.html

 今、68歳の私にとって、この10数年ずっと考えていたこととほぼ同じ価値観に驚くとともに、50代でその域に到達された枝廣さんに敬意を表します。五木寛之は「下山の哲学」と表現していて、私も、これからは「下山途中」と数年過ごしてきましたが、何人の方から、ちっとも下山ではなく、また上を目指して登り始めているではないかと言われたり。今回の著書の中で、午前・午後の概念は、より私には腑に落ちる表現でした。「幸せの自給自足」、「心のみずやりタイム」、「ホームポジションを見つける」、「心のアイドリングタイム」等、実にいい得て妙の言葉の数々、この10年間の私の心持ちと全面的に共感致します。

 「卒婚」という言葉、枝廣さんの文面からインターネットで検索してみると、随分前から語られている言葉なのですね。マチでよく見かける老夫婦、妻が夫を罵っている姿ほど、悲しい場面はありません、何か定年後に敵を取っているかのような女性の言動と男性の肩を落とした自信無げな姿。お節介にも、そんなに嫌なら別々に暮らしたらと、思わず声を掛けたくなります。

 歌手の加藤登紀子さん、私は随分前から「登紀子倶楽部(https://m.tokiko.com/」でファンですが、彼女が数年前に言っていました、「私の場合、応援お願いしますではなく、応援してほしい人寄ってらっしゃいです」と。若い人たちを見ていると応援したくなってしまう気持をおっしゃったのだと思います。今の私、地元では全く同じ気持で日々暮らしていて、実際、いろんな団体でそうしているつもりです。

何はともあれ、年初の集まりとして今年一年が良い年となるように祈る気持です。

枝廣淳子さんのイーズ異業種交流会

Posted by 秋山孝二
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 枝廣淳子さんが主宰するイーズ「企業・団体パートナー異業種交流会」、第52回『「海洋プラスチック問題」~企業はどう対応すべきか』が開催されました。この数年、私自身はかなり高い出席率になって、今の課題に向き合っています。

これまでの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%BA

 今回は、環境省の環境再生・資源循環局総務課リサイクル推進室の井関勇一郎係長から『環境省担当者に聞く「海洋プラスチック問題」~企業はどう対応すべきか』をテーマに、プラスチック循環戦略案の背景を始め、国内外の動向、バイオプラスチックの違いなど、細やかな解説でした。また、枝廣淳子さんからも、プラスチックの問題を「Source(供給源)」と「Sink(吸収源)」という環境問題を見るときのフレームを紹介したり、「今日の問題の対処が、明日の問題を作り出す」という視点で、プラスチック問題と根本的に向き合い、問い直す必要性についてのお話を聞くことができました。その他、井関さんがご担当されている、「プラスチック・スマート」キャンペーンは下記サイトに詳しく載っています。

「プラスチック・スマート」キャンペーン――> https://www.env.go.jp/press/106073.html

参加者の皆さんで

参加者の皆さんで

 海洋プラスティックについては、一昨年の香港、昨年のシンガポールで開催されたフォーラムでも、「持続可能な海洋」をテーマに、海外の方々が大きな問題意識を提起していましたが、私自身はその時、しっかりは受け止めてはいませんでした。先日の会でも枝廣さんが、「今年1月の年始のこの会で、向こう1年のテーマを列挙した時に、この『海洋・マイクロプラスティック問題』は挙げられていなかったですよね』とのお話も。私も年初の会に参加していましたが、海外のフォーラムで聞いていながら、自分自身の中でもきっちり消化されていなかった、そんなテーマでした。国際社会と身近な課題のギャップを痛感しましたね。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=28017

 今回、新たなメンバー複数とお話ができたこと、来年以降も楽しみな集まりとなっています。

ソーシャルインパクト評価

Posted by 秋山孝二
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 枝廣淳子さんのワークショップ、「第51回 SDGsやCSRの取り組みの社会的価値を測定する~ソーシャルインパクト測定の世界の動向と手法・事例」に参加しました。この数年、高い出席率で刺激を受けています。

* これまでの関連記載――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9E%9D%E5%BB%A3%E6%B7%B3%E5%AD%90

 前半はソーシャルインパクトは何か、といった基本的なところから、「社会的経済」「社会的価値」をめぐる世界や国内の動き、また、ソーシャルインパクト評価の理解するうえでポイントとなる、大きな枠組みについてご紹介して頂きました。

 後半は実際の3つの手法例や、その中でも鍵となる「Theroy Of Change(https://www.theoryofchange.org/what-is-theory-of-change/」や「SROI(http://tama.sfc.keio.ac.jp/sest/guideline-sroi.pdf」の事例や比較をなど、かなり盛りだくさんの情報を提供でした。また、リコーの阿部さまから「RE100(https://sustainablejapan.jp/2017/02/01/re100-2/25334」や自社の活動について紹介して頂きました。創業者の市村清さまの「儲ける」と「儲かる」の違いをはじめ、さまざまな背景を理解することで、環境経営でも日本をリードし続けるリコーさまの歩みを知る貴重なことで機会となりました、ありがとうございました。

参加者の皆さん

参加者の皆さん

枝廣淳子異業種フォーラム 2018初回

Posted by 秋山孝二
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 環境ジャーナリストとして世界で活躍する枝廣淳子さんが主宰する「イーズ・異業種フォーラム」、第48回目「2018年・年初に考える~これからの時代をどう生き抜くのか」、今年最初は昨年に引き続き刺激的でした。

* https://www.es-inc.jp/network/forum/2018/nwk_id009325.html

 これまでの勉強会の記事ほか――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9E%9D%E5%BB%A3%E6%B7%B3%E5%AD%90

八千代エンジニアリング本社で

八千代エンジニアリング本社で

 気が付いてみると参加者の中では最高齢に近い私、時の経つのは速いものですね。

懇親会も盛り上がり

懇親会も盛り上がり

 「パリ協定」の合意から2年、脱炭素の世界的な動きから取り残され気味の日本ですが、その日本でも、少しずつ前向きの動きが出てきています、遅ればせながら、ですが。

 100%再生エネルギーを使うことを目指すグローバル企業の集まりである「RE100(https://sustainablejapan.jp/2017/02/01/re100/25334」に日本企業も参加するようになってきましたし、また、世界最大の年金基金である、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が日本株のESG指数を昨年7月に採用、約1兆円を投資したことでESG投資が一気に加速しています。同時に、ESG投資時の企業の総合評価の一つになっているSDGsにも注目が集まり、ビジネスチャンスに活かそうとする企業や地域でのうごきも活発化しています。

 私も自分のフィールドである北海道で北海道経済同友会(http://hokkaido-doyukai.jp/)の中で発言を続けるつもりです、あまりに関心が無さすぎますので。

枝廣淳子 & 異業種交流会

Posted by 秋山孝二
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 枝廣淳子さん主宰の異業種勉強会(http://www.es-inc.jp/network/forum/index.html)、第47回は「急拡大するESG投資――企業に迫るリスクと新たなビジネスチャンス(http://www.es-inc.jp/network/forum/2017/nwk_id009128.html」について、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社クリーン・エネルギー・ファイナンス部主任研究員の吉高まりさんのお話でした

* 前回の様子「テーマはSDGs」 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=30859

* これまでの積み重ねはこちら――> http://www.es-inc.jp/network/forum/index.html

以下は枝廣淳子さんからのメッセージ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 先月7月3日に、世界最大の年金基金である日本の公的年金(GPIF)が、日本株のESG指数を採用し、1兆円を投資したことは、金融のみならず企業にとっても大きなニュースでした。

 欧米では当たり前であったESG投資が、年金基金などの長期的な収益向上に資する重要なツールであることがようやく日本でも認識されるようになり、一過性ではない、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の要素に配慮した投資が、一気に加速しています。

 一方、金融システムの安定化においては、気候変動が大きなリスクであると認識されています。金融機関や金融機関が関係する事業体に対し、気候変動に関するリスクなどの情報開示の動きが強まり、フランスではすでに法律で義務化されています。

 こうしたESG投資の動きを、一部の上場企業とGPIFの資産運用に関わる金融機関だけの問題で、自社には関係がないと思われる方も多いかもしれません。しかし、ESG投資は金融機関と何らか関わりを持つ企業・団体にとって、今後直接的にせよ、間接的にせよさまざまなレベルで、本業であるビジネスに影響を与えることは間違いないといわれています。

 加速化する金融の大きなうねりに対し、企業はステークホルダーである投資家やサプライチェーン等から指摘を受けてから動くのではなく、いかにリスクに備え、同時に攻めの準備をし、チャンスに変えていくのかーー、それぞれの立場でしっかりと考えることが、真の持続可能な経営を実現する上で鍵となるでしょう。

 今回のフォーラムでは、長年、気候変動に関して金融機関で対応した経験を有し、かつ、昨今はESG投資の現場で様々なアドバイスをしている三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社の吉高まりさまから、ESG投資動向とともに現場で得た学びや気づきについてお話しをうかがいます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用おわり

 秋山財団の立ち位置は、投資を受ける側ではなく、投資をする側としては唯一の参加者だったのかもしれません。基本財産の運用において、ファンド等の選択で大いに参考になるお話でした。世界金融の流れと企業のリスク認識が、世界の枠組みの変化と連動して大きく変わってきていることを改めて感じます。

 日本国内のメディア等だけに接していると、世界の流れが見えて来ない相変わらずの現状、この異業種交流会はいつも刺激的かつ先進的で腑に落ちるお話と意見交換が大変有意義です。参加企業の方々の意欲的姿勢も、日頃札幌のような地方ではなかなか出会えないもので、学びの場として大切にしていきたいですね。

 随分前に、枝廣淳子さんにこの会にお声を掛けて誘って頂き、今となっては感謝です。そう言えば、先日少しお話をした所、今年9月の枝廣淳子さんもメンバーのハンガリー・バラトングループ合宿で、ブダペスト・ゲレルトの丘にあるワグナー・ナンドールの「哲学の庭」彫像群に足を運ぶようにとの話題が出たそうです。彼女がネットで検索すると私が理事長の「ワグナー・ナンドール記念財団(http://wagnernandor.jp/」にたどり着いたとか、思わぬところで話が繋がりました。

 ワークショップ後の懇親会では、一番遠くから来ているということで、私はいつも最初の乾杯の挨拶をさせられています。先日は、「今回もコウレイにより秋山さんに最初の乾杯を!」と枝廣さんから促されたので、「高齢なので乾杯の音頭をとります」といつになく(?!)絡んでスタートしました。2時間で3回も席替えをする交流会というのも、ここだけですよね。

WS後の懇親会で

WS後の懇親会で

 いずれにせよ、私&秋山財団にとって益々大切な情報収集・交換の場となっています、これからも宜しくお願い致します。