すっかり報告が遅くなりました、先月の新渡戸稲造講演会、札幌農学同窓会主催でした。
冒頭に北海道大学横田篤副学長のご挨拶。
札幌農学同窓会の松井博一理事長が藤井茂さんのご紹介。
すっかり報告が遅くなりました、先月の新渡戸稲造講演会、札幌農学同窓会主催でした。
冒頭に北海道大学横田篤副学長のご挨拶。
札幌農学同窓会の松井博一理事長が藤井茂さんのご紹介。
映像の世紀『バタフライエフェクト』シリーズ、今回は『難民、命を救う闘い』、これも素晴らしい内容でした。
世界の難民・避難民はついに1億人を超えたようです。100年前、初の難民高等弁務官に就任したのは不屈の精神を評価された冒険家フリチョフ・ナンセン。しかし、それは難民救済に消極的な当時の国際連盟ほか、国際社会との闘いの始まりでした。スペイン内戦で難民を撮り続けたロバート・キャパ、ベトナム戦争の難民の実態を世界に知らしめた沢田教一、そして日本人初の難民高等弁務官となった緒方貞子、人類の終わりなき課題と格闘を続けた者たちの物語でした。
難民に対する理解のない当時の国際社会に対して、カメラを持って映像で世界に訴えていきました。
スペイン内戦で難民を撮り続けたロバート・キャパ。
パントマイムで難民たちに笑顔を届け続けたマルセル・マルソー。
ベトナム戦争の難民の実態を世界に知らしめた沢田教一。
日本人初の難民高等弁務官となった緒方貞子。
そんな彼女に影響を受けた人々が時代を繋いでいきます。
初の難民高等弁務官に就任した冒険家フリチョフ・ナンセンの時代は、新渡戸稲造博士が国際連盟事務次長に就任していた時とほぼ同じ、今更ながら何か強い縁を感じます。
今年は3年ぶりにリアルで集まる『遠友夜学校フォーラム 2022』を北海道大学学術交流会館で開催できました。さすがに大学の施設だけあって、会場の機器操作デスク他はフォーラム用に大変使いやすく配置されていて、横田篤先生の優れたプレゼンと相俟って、大変充実した時間となり嬉しかったですね。
近いうちに「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会HP(http://nitobe-enyu.org/)」に動画でアップされますのでご覧ください。
* これまでのフォーラム関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E9%81%A0%E5%8F%8B%E5%A4%9C%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9
まずは冒頭に松井博和理事長の私たちの会の活動報告を含めたご挨拶でした。
続いては横田篤先生のご講演です。北海道大学の歴史とSDGsについて、特に佐藤昌介先生のご功績と北大の礎について詳細を語られていました。その後の質疑応答では、様々な視点からの質問についても一つ一つ大変真摯にお応えになっておられて、先生のお人柄を垣間見て更に感動した次第です。
横田篤先生は、2019年の秋山財団の財団賞を受賞されています。
* http://www.akiyama-foundation.org/news/3646.html
また、その年の贈呈式の特別講演は松井博和先生でした。
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=36642
フォーラム終了後は、久しぶりに会場横のレストランテラスで懇親会、皆さん「久しぶりだ!」と口々におっしゃりながら楽しいひと時を過ごされていました。
会場入り口には今回の大学の世界的受賞の広報看板も大きく掲載されていました。
これをステップにしたこれからの活動展開が本当に楽しみですね!!!!
新渡戸連続講座の今年度最終回は私の『INAZOサミット』のこの間の報告でした、本来は先月の予定でしたがコロナ禍が収まらない中、ひと月延期しての開催となりました。
* これまでの「連続講座」関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%96%B0%E6%B8%A1%E6%88%B8%E9%80%A3%E7%B6%9A%E8%AC%9B%E5%BA%A7
私としても久しぶりの振り返りで、パソコンに収納されている数多くの資料・写真を取り出しながらずいぶん走り続けたなと、独り自分を誉めていました。スライドは初回の札幌でのサミットの前の準備から第二回の花巻、第三回の十和田、そして一年延期となった第四回盛岡と積み重ねて。
事前準備として、スイス・ジュネーブ、カナダ・バンクーバー、ヴィクトリアにも足を運んだり。
第一回目としては、縁のある土地・団体の方々にそれぞれの新渡戸稲造先生との関係性を語って頂きました。
今年2022年は第五回を11月に札幌で再び開催することにしています。今回は私たちの活動も大きく飛躍しているので、一味違ったポスト・コロナの集まりにしようと今検討を進めています、乞うご期待!!!
テレビ朝日のスペシャルドラマ「『津田梅子』~お札になった留学生(https://www.tv-asahi.co.jp/tsudaumeko/)」、明治初期の大きなチャレンジ、大変興味深かったですね!2024年、20年ぶりに新紙幣が発行されます。新たに5000円札の顔として描かれるのは、日本初の女子留学生としてアメリカに渡り、後に女子教育の先駆者として活躍した津田梅子(幼名・梅)、新渡戸稲造とも大いに関係のある歴史物語です。
* これまでの「津田梅子」関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%B4%A5%E7%94%B0%E6%A2%85%E5%AD%90
デビュー10周年、梅子役の広瀬すずが熱演で素晴らしい、その他のキャスティングも魅力的でした!
女性も自分の意思で未来を選択し、自立していく力が必要――そう信じ、明治という大変革期を力強く駆け抜けた梅、2回の米国留学経験は、当時の女性としては大きなチャレンジ、日本の女子教育のまさに先駆者です。
キャスト
広瀬すず 池田エライザ 佐久間由衣 ディーン・フジオカ 田中圭 内田有紀 伊藤英明 原田美枝子
スタッフ
脚本:橋部敦子
監督:藤田明二(テレビ朝日)
音楽:葉加瀬太郎
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:神田エミイ亜希子(テレビ朝日) 中込卓也(テレビ朝日) 山形亮介(角川大映スタジオ)
制作著作:テレビ朝日
制作協力:角川大映スタジオ
脚本が女性だからか、大変細やかなセリフのやり取りも時代の大きなうねりの中で心の機微を表現していて面白かったですね。ディーン・フジオカも相変わらずカッコよかったし!!
津田梅子は昨年来の渋沢栄一、新渡戸稲造とともに、明治の日本の近代化への貢献、問題提起での歴史的人物で脚光を浴びています、もっと深掘りして注目したいですね。
新しい年が始まって最初の『新渡戸連続講座』、今回は北大農学研究院・岩渕和則教授が「牛糞からバイオ炭」という農学部ならではのユニークなSDGs実践を紹介、約25名が参加して学びました。
* 岩渕和則教授(北海道大学総長補佐)https://researchmap.jp/read0169327/
冒頭には「一般社団法人 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/)」の松井博和理事長からの講師ご紹介と新しいパンフレットのお披露目も。
北大農学研究院・岩渕和則教授が「牛糞からバイオ炭」、微生物の素晴らしい働きです!
* これまでの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%96%B0%E6%B8%A1%E6%88%B8%E9%80%A3%E7%B6%9A%E8%AC%9B%E5%BA%A7
NHKの今年の大河ドラマ『青天を衝け(https://www.nhk.or.jp/seiten/)』は、いよいよあと一回で最終回、先日のラス前の回での渋沢栄一がアメリカ遠征旅行の各場面をみて、時代は全く違っても何か自分にも大変懐かしい気がしました。
特に、彼が主として列車に乗って下の地図の全米各都市を回った様子は、私が19歳の時にバスで巡った時を彷彿させるものでした。
私のバスでの旅行行程(黒い線)、カナダを東から西に移動したのが大きな違いでしょうか。
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2626
新渡戸稲造のアメリカ訪問団にも通じる渋沢栄一の奮闘は、今の私たちにも民の力として勇気を与えてくれます。
NHKでは今年、太平洋戦争開戦80周年を記念して、以下の企画を発表しています。
*https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=31839
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2021年12月8日、太平洋戦争開戦から80年となるのに合わせ、NHKではドキュメンタリーやドラマなどさまざまな角度からお伝えします。
NHKスペシャルでは、終戦80年の2025年8月までを視野に、大型シリーズ「新・ドキュメント太平洋戦争」を展開。2025年、終戦80年は放送100年でもあります。シリーズに伴って、NHKが所蔵する膨大な戦争関連の映像や資料をデータベース化し、一般の方が利用できる環境の整備も目指していきます。公共メディアとして、放送・デジタル・アーカイブを駆使する手法を踏襲しながらシリーズを展開していく予定です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
先日は、それとは別にNHK教育TVのETV特集『天皇が語る~開戦への道(https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/BXZW6MV3LJ/)』前編、後編が放映されて見応えがありました。
前編は「張作霖爆殺事件から日中戦争 1928-1937」でした。開戦80年の太平洋戦争。敗戦直後、昭和天皇は戦争への道を詳細に語っていました。初代宮内庁長官・田島道治の「拝謁記」。張作霖爆殺事件から続く軍の「下克上」を止められなかった反省が述べられていたのです。加藤陽子先生の解説では田島道治が新渡戸稲造の薫陶を受けていたことにも言及し、当時の時代背景が一層浮き彫りになりました。
さらに今年9月、天皇の侍従長・百武三郎の日記が公開されました。日中戦争で、和平工作に期待をかけながら全面戦争となり、苦悩する天皇の姿が克明に記されていました。
牧野伸顕は大久保利通が父、吉田茂は娘婿、1936(昭和11)年、二・二六事件の折には親英米派の代表として湯河原の伊藤屋旅館別荘「光風荘」に宿泊していたところを襲撃されましたが窮地を脱しました。
2つの新資料から昭和天皇と側近たちの戦争に再現ドラマを交えて迫ったこの番組、昭和天皇周辺の生々しいやり取りもリアルで大変興味深い内容でした。これまでは敗戦の1945(昭和20)年8月15日に焦点が当てられて特集も毎年恒例のように組まれていましたが、ここにきてやはり「開戦に至る歴史・葛藤」に今を生きる私たちが学ぶメッセージが多くあることに気がついてきました、今の時代への危機感の為せる業なのでしょうね。今後もNHKの一連の企画に注目、期待していきます!!!!
今年の『新渡戸連続講座』も順調に開催されています。
今月の講師は鍋島孝子先生(北大大学院メディア・コミュニケーション研究院教授)、演題は「国際社会とアフリカに繋がる:国際連盟での新渡戸稲造の外交哲学を踏まえて」でした、座長は有賀早苗先生(運営委員)。参加者は28名(道民カレッジ生12名、一般16名)。
鍋島先生の明朗でエネルギッシュな語り口で、なぜアフリカと関わるようになったか、アフリカ農民生活の現地調査、ヨーロッパのアフリカ植民の仕方(部族を細かく分断して統治)が現在にまで紛争を起こさせている等、新渡戸の曖昧な植民地論、新渡戸の台湾での製糖政策、中国のアフリカ政策の特徴など、沢山の現代の問題について言及され、質疑応答も活発でした。
盛岡市の「新渡戸稲造会」理事の石杜有慎もこの「連続講座」にぜひ参加したいとフェリーで駆けつけて、「考える会」の何人かとも親しい交流のひとときを持ち、喜んで翌日に帰られました。
今年も岩手県盛岡市で『新渡戸命日祭』が開催されました。更に今年は昨年延期になった『第4回稲造サミット』を兼ねての開催と銘打っていたので一層期待して行きました。
* これまでの「命日祭」記事――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%96%B0%E6%B8%A1%E6%88%B8%E5%91%BD%E6%97%A5%E7%A5%AD
メインプログラムは対談です、『新渡戸稲造と津田梅子』と題して、津田塾大学の髙橋裕子学長、新渡戸基金の藤井茂理事長のご登壇。津田梅子の父・津田仙、留学した5人の女性の詳細と梅子の2回目の渡米等、一昨年より一層深掘りしたお話は大変興味深いものでした。
* 2019年十和田でのサミットーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E7%AC%AC3%E5%9B%9EINAZO%E3%82%B5%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%88+%40+%E5%8D%81%E5%
会場では十和田の奈良哲紀さんとの再会も。
更に毎年お世話になっている岩手めんこいテレビの工藤哲人さん、それと北海道からの遠藤大輔くんも。
盛岡駅では先人の功績を称える展示。
今回の盛岡での集まり、率直に言って「稲造サミット」を冠するには極めて不満で失望しました。サミットは幅広い方々のネットワーク形成が第一の目的、しかしながら今回は例年の「命日祭」の設えで、サミットのサミットたる所以をどこにも感じませんでした。このままではまた従来の「おらが稲造」の集まりに立ち戻ってしまう危惧を抱きました、来年に向けて再度企画を練り直しての別の場所での開催を望みたいです、できれば東京、もし誰も手を挙げる人がいなければ再び札幌での開催でも宜しいのではと帰り道に考えていました。
『新渡戸連続講座』、今回は『製糖編』と題して、台湾における製糖業の振興について、新渡戸稲造と鈴木藤三郎との交わり、二宮尊徳に通じる新渡戸稲造の思想との関連ほか、様々な業績を大変分かりやすくお話して頂きました。
<参考> (一社)北海道報徳社(http://dohotoku.sakura.ne.jp/)
* これまでの「連続講座」記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%96%B0%E6%B8%A1%E6%88%B8%E9%80%A3%E7%B6%9A%E8%AC%9B%E5%BA%A7
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木山邦樹 氏 日本甜菜製糖(株(https://www.nitten.co.jp/index.html)常務執行役員・札幌支社長
「日甜の歩みと社是『開拓者精神を貫き社会に貢献しよう』にこめられた思い〜」
現在の世界の製糖業界の状況についても言及して頂きました。翌日の夕刊にも記事掲載!
今回の一つ前の回の様子、私自身は参加できませんでしたが、田村直美さんのお話の様子だけを写真で報告しておきます。
* 田村直美 氏 「語り継ぐ〜今を生きるアイヌとして〜」
札幌市内の新渡戸稲造記念公園内に今年4月に飲料の自動販売機が設置されましたが、先日、その正式な除幕式が執り行われました。
* 設置時の様子ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=41323
北海道コカ・コーラボトリング(株)の佐々木康行社長、北海道大学の横田篤副学長、新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会の松井博和理事長による除幕も行われて、この公園においては2017年の掲示板除幕式に次いでのセレモニーとなりました。今回特筆すべきは北海道大学のこの活動とのコラボが格段に確かなものになっていることですね、本当に力強く喜ばしいことで、記念館建設に向けて大いなる飛躍が期待できます!
* 2017年掲示板除幕式の様子ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=29995
今年の(一社)新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/)主催の『遠友夜学校フォーラム 』は、昨年予定で1年間延期になった青山淳平さんを札幌にお招きして録画を行いました(https://www.youtube.com/watch?v=_yW1yhPjv58)。新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言期間延長に伴い、今年もかでる2・7での開催を中止し、別途、事務局において安全に配慮して録画し、後日に配信しました。
基調講演参照資料は下記URLでPDF公開しています。
http://nitobe-enyu.org/wp-content/uploads/2021/07/79501531c944f2a02857d712a3c239e6.pdf
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道民カレッジ連携講座(教養:一般2・ジュニア1)
【 第9回 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会 記念フォーラム 】
< オープニング >
札幌遠友夜学校記念館建設に向けて(経過・現状報告)
松井 博和(一般社団法人「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会」理事長)
< 基調講演 >
新渡戸稲造と松山事件 〜警世の扁額から〜
青山 淳平 氏(作家)
< 講師プロフィール > 1949年山口県下関市に生まれる。松山商科大学(現松山大学)大学院修了。高校社会科教諭の傍ら幅広い分野をテーマに小説、評伝などを執筆、各界より高い評価を得る。第3回稲造サミット・十和田パネリスト。いわゆる「松山事件」で屈辱を味わい、苦境に追い込まれた新渡戸博士が揮毫したとされる扁額の謎に迫る「ソローキンの見た桜」原作者として第1回日本放送文化賞。
主な著書: 『海市のかなたー戦艦「陸奥」引揚げ』(中央公論新社)、『夢は大衆にありー小説・坪内寿夫』(中央公論新社)、『海にかける虹—大田中将遺児アキコの歳月』(NHK出版)、『海は語らないービハール号事件と戦犯裁判』(光人社)、『海運王・山下亀三郎』(光人社)、『明治の空〜至誠の人 新田長次郎』(燃焼社)、『小説・
修復腎移植』(本の泉社)、『それぞれの新渡戸稲造』(本の泉社)
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午後からの録画に備えて、当日は朝から秋山財団一階小ホールで機材準備・設置を始めていました。
カメラ3台、マイク、照明もセットしての配信に向けた準備も整い、フォーラムは始まりました。
冒頭はこの会の松井博和理事長からのご挨拶とこの間の活動経過報告。その後、例年のように副理事長の私からこの1年間の会の事業活動報告と収支報告を致しました。
そして、いよいよ青山淳平先生の2年越しのご講演です。
これまでの昨年を除いて毎年開催してきたこのフォーラム、今年も新渡戸稲造の晩年の社会情勢とマスメディアの姿勢について、詳細なお話を伺うことができて、あらためて新渡戸稲造の高い見識を知ることができました。
* これまでのフォーラムの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E9%81%A0%E5%8F%8B%E5%A4%9C%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%
『新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/)』が推進する記念館建設プロジェクト、今年で8年目を迎えていますが、昨年12月からは、その募金活動にふるさと納税を活用したクラウドファンディングを始めました。全道町村会会長の棚野白糠町長と会の松井博和理事長との永年の信頼関係がこの取り組みの実現に大きく寄与しています。
先日は、昨年12月の開始から今年3月までの昨年度分として、その手交式と記者会見が行われました。
北海道新聞朝刊に掲載されました。
一方、北海道建設新聞はこちらーー>
2021410e58c97e6b5b7e98193e5bbbae8a8ade696b0e8819e1e99da2
(一社)札幌農学同窓会の会報にはこちらーー>
https://www.alumnisapporo.or.jp/news/%E6%96%B0%E6%B8%A1%E6%88%B8%E8%A8%98%E5%BF%B5%E9%A4
このふるさと納税によるクラウドファンディングは、今年度も12月まで続き、さらに記念館建設に向けて実現可能性の夢を大きく膨らませてくれます、本当に嬉しいことです。
* これまでの遠友夜学校関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E9%81%A0%E5%8F%8B%E5%A4%9C%E5%AD%A6%E6%A0%A1
札幌市中央区南4条東4丁目にある新渡戸稲造記念公園、ここに50年活動を続けていた『札幌遠友夜学校』の記念館を建設するプロジェクトを私たちは8年間続けていますが、この度、その募金広報の一環として掲示板横に飲料の自動販売機を設置しました。この売り上げの一部が私たちの活動への寄付金に充当される仕組みです。
* 『札幌遠友夜学校』関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E9%81%A0%E5%8F%8B%E5%A4%9C%E5%AD%A6%E6%A0%A1
大型トラックから積み下ろして、水平を正確に取っての設置です。
前面にはQRコードと記念館完成想像図ほかも!
裏側・側面にも関連メッセージが満載、こんな自動販売機は初めてとか!
私たち関係者もその場に立ち会って大喜びでした。早速、第一号を目指して飲み物を買おうとしましたが、2時間は冷却時間とのことですぐには買えませんでした!!
今後、この新渡戸特製自動販売機を札幌市内、北海道大学構内、新千歳空港等にも設置して募金の弾みと活動の広報に役立てていきたいと思っています。今回、北海道コカ・コーラさまには多大のご協力を頂き、心から感謝申し上げます。
コロナ禍の続く中、2021年度の新しい歴史がスタートしました。今年の札幌は3月中に積雪も無くなり、気温も例年に比べてはるかに高い日が続いていて、地球温暖化を実感している昨今です。市内の新渡戸稲造記念公園もすっかり雪が融けています。
秋山財団では今年度の研究助成事業の要、選考委員会が初めて「リアル+リモート」のハイブリッドで開催しました。
財団二階会議室はアクリル板で仕切られる中、大型モニター、マイク、カメラで多少の違和感はありますが、選考方針等についての率直な意見交換で来月の選考議論に向けて動き出しました。
設立から30数年、私はこの間ずっと選考委員会の場を見てきていますが、純粋民間の地域財団として、理念に基づいて自由闊達な雰囲気は最も大切にしてきた価値であり、「北海道」という多様な命が生息する「バイオリージョン」として一層の深掘りをしていきたいと、その理念・原点を再確認した次第です。今年の選考も楽しみです。
今年は雪が少ない札幌、三が日の早朝に一回だけ少ない雪を除けました。
この数年、新渡戸稲造繋がりで盛岡・十和田へ足を運ぶ機会が増えていますが、昨年末にも三沢、青森に行く機会がありました。大雪でJRが運休だったり道路も積雪で交通渋滞でなかなか苦戦でした。
まずは『八甲田山雪中行軍遭難資料館(http://www.moyahills.jp/koubataboen/)』。小説・映画・テレビでも再三取り上げられている明治期の雪中行軍遭難です。今回資料館を訪問して、「実は」といった幾つかの秘話もあり、改めて当時の状況下における陸軍の機密ゆえの真実を知ることができました。青森隊と弘前隊との比較から浮かび上がる当時の陸軍の不協和音等、「歴史は後から造られる」、しっかりした検証が私たちに課せられた使命ですね、今もその体質が日本国政府・官僚の中に強く残っているからです。
一昨年に続いて、『三沢市寺山修司記念館(https://www.terayamaworld.com/museum.html)』も訪問しました。
* 一昨年訪問時の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=37283
~~~~~~~HPより
当館は遺族の寺山修司の母はつ氏より三沢市に寄贈された遺品を、保存公開するために約3年の歳月をかけ建設されました。寺山修司と親しかった粟津潔氏のデザインをもとに、九條今日子氏をはじめとする元天井棧敷のメンバーなど数多くの関係者のアドバイスを得て平成9年 7月に開館を迎えました。
延床面積約833平方メートルの展示棟とホワイエ棟が渡り廊下でつながり、上空から見るとその様はテラヤマ演劇・映画の小道具として登場した「柱時計」を彷彿とさせます。ホワイエ棟外壁には149枚の陶板が貼り込まれ、寺山氏と交流のあった約30人のメッセージ陶板がテラヤマ作品を題材にしたものとともに、にぎやかに彩っています。テラヤマ芸術はもとより、当市の総合芸術発信基地としての一翼も担っています。
~~~~~~~引用 おわり
三沢市の名物『ほっき丼』にたくさんのバリエーションがあることも初めて知りました、今回はそのうちの一つだけでしたが。
『新渡戸連続講座 第5回 2020』、今回は新渡戸稲造研究家の三上節子さんによる新渡戸稲造が生前最後に北海道を訪問して数多くの講演を行った濃密な旅程をもとに、新たな新渡戸稲造との北海道人脈を掘り起こしました。
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「新渡戸稲造の離道後二度目で最後の来道〜各地での演説とエピソード〜」
三上 節子 (新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会理事・新渡戸稲造研究家)
〜昭和6年国際連盟顧問として函館、札幌、母校、遠友夜学校、小樽、旭川、帯広、釧路などへ〜
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* これまでの新渡戸連続講座ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%96%B0%E6%B8%A1%E6%88%B8%E9%80%A3%E7%B6%9A%E8%AC%9B%E5%BA%A7
冒頭、私がご挨拶と三上節子さんのご紹介をさせて頂きました。瀬戸篤先生からはクラウドファンディングについてチラシをお配りしてのご紹介もありました。
今回の講師は三上節子さん。
短い期間に実に数多くのご講演を駅での待ち時間等にも行い、精力的に各地を訪問された様子に、並々ならぬ当時の新渡戸稲造博士の熱意をくみ取り、あらたな感動を覚えました。
今年の新渡戸稲造連続講座第4回は、留学生を巡る環境について、インドネシアからの視点でお二人のゲストにお話を伺いました。北大農学部助教のマリア・ステファニ・ドウイヤンティ先生と、「異国の母」、[留学生の母」として親しまれている須見ウィディアさん(コンサルタント、観光コーディネーター、通訳、レストラン経営)をお迎えして、留学生の生活や技能実習生・特定技能実習生の抱える問題等について、厳しい現実についてもお聞きしました。私たちがもっと関心を持ち取り組んでいかなければならないと思ったひと時でした。今の時代の遠友夜学校の理念の具現化は、留学生たちへの集いの場も大切なのではないかと、貴重な学びとなりました。
* これまでの新渡戸連続講座の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%96%B0%E6%B8%A1%E6%88%B8%E9%80%A3%E7%B6%9A%E8%AC%9B%E5%BA%A7
北大農学部助教のマリア・ステファニ・ドウイヤンティ先生。ご自身の日本での学びの歴史をわかりやすく語られました。
須見ウィディアさんは北大の近くでインドネシア料理店「ワルン・ジャワ(http://www.tsu-en.sakura.ne.jp/shop.htm)」を経営されていますが、大変パワフルなお話。
これまで新聞の取材も数多く、『異国の母』の文字が読み取れます。昨今ではハラルや礼拝に関してもアドバイスを求められることも多いようです。
午前の部が終了後は、別室で三密をさけてのご当地弁当の時間。
午後からはいよいよ青山淳平さんの新著記念のご講演です。
【第2部】
出版記念会
* 青山淳平『それぞれの新渡戸稲造』
* フォーラム第3号刊行「第3回稲造サミット」特集
最初に『森の泉社(https://honnoizumi.co.jp/)』の社長・新舩海三郎氏が昨今の出版事情と今回の出版経緯について。
続いて青山淳平さんのお話。
講演に続いては、フォーラム第3号刊行「第3回稲造サミット」に寄せてのコーナー。
〇 (公財)秋山記念生命科学振興財団 理事長 秋山孝二氏
〇 NPO法人 十和田歴史文化研究会 理事長 小笠原カオル氏
昨年11月開催の稲造サミット関連のご報告。 私もこのサミットの生みの親としてその経緯をお話する時間を頂きました。
そして、【第3部】
「台湾と、根っこでつながってる青森県」 交流構想を考える、では、
パネリストは、友田博之氏、藤井茂氏、奈良哲紀氏、コーディネーターは神重則氏で、研究書や古文書の解読、翻訳、勉強会、年表編纂部会、幕末南部藩及び台湾歴史文化探訪研修部会の活動について語り合いました。
特に奈良さんは昨年のサミット翌日のツアーバスと同様、十次郎の無念の行の報告で号泣されました。
コロナ禍でコンパクトな企画に変更したとはいえ、大変濃密な十和田市での一日となりました。終了後は、奈良さんの車で八甲田山系の山道を走り抜けて青森に宿泊しました。