ウルグァイのホセ・ムヒカ前大統領は、2009年11月にウルグアイ大統領選挙に当選し、2010年3月1日より2015年2月末までウルグアイの第40代大統領を務めましたが、先日、日本を訪問され、大変印象的な言葉の数々を残しました。東京外国語大学での演題は、「日本人は本当に幸せですか?」、奥様のルシア・トポランスキー上院議員も同行です。
* 日本との関わりについて――> http://yukadiary.com/5744.html
* 東京外国語大学での講演――> https://www.youtube.com/watch?v=toNRL3gBvHA
* 池上彰との対談――> https://www.youtube.com/watch?v=Ta38AKZlTVs
2012年の「リオ会議(Rio+20)」は、環境の未来を全世界で決めて行く会議、彼は今では伝説ともなっている演説で、一躍有名になりました、素晴らしく感動する内容です。
* https://www.youtube.com/watch?v=jwbaoi6a4BU
特に、最後のフレーズに強いメッセージを感じます:~~~~~~~~~~~~~~
私は環境資源に恵まれている小さな国の代表です。私の国には300万人ほどの国民しかいません。でも、世界でもっとも美味しい1300万頭の牛が私の国にはあります。羊も800万から1000万頭ほどいます。私の国は食べ物の輸出国です。こんな小さい国なのに領土の90%が資源豊富なのです。
私の同志である労働者たちは、8時間労働を成立させるために戦いました。そして今では、6時間労働を獲得した人もいます。しかしながら、6時間労働になった人たちは別の仕事もしており、結局は以前よりも長時間働いています。なぜか?バイク、車、などのリポ払いやローンを支払わないといけないのです。毎月2倍働き、ローンを払って行ったら、いつの間にか私のような老人になっているのです。私と同じく、幸福な人生が目の前を一瞬で過ぎてしまいます。
そして自分にこんな質問を投げかけます:これが人類の運命なのか?私の言っていることはとてもシンプルなものですよ:発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛情や人間関係、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。これらをもたらすべきなのです。
幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。環境のために戦うのであれば、人類の幸福こそが環境の一番大切な要素であるということを覚えておかなくてはなりません。
~~~~~~~~~~~~~~~ 引用おわり
彼はこう問題を提起し、今の課題が「環境危機」ではなく「政治的な危機問題」だとも看破しています:
~~~~~~~~~~~~~~~ 引用はじまり
私たちがグローバリゼーションをコントロールしていますか?あるいはグローバリゼーションが私たちをコントロールしているのではないでしょうか?このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で「みんなの世界を良くしていこう」というような共存共栄な議論はできるのでしょうか?どこまでが仲間でどこからがライバルなのですか?
このようなことを言うのはこのイベントの重要性を批判するためのものではありません。その逆です。我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機ではありません、政治的な危機問題なのです。
参照元 Read the original here: http://hana.bi/2012/07/mujica-speech-nihongo/#ixzz465mIi1ZV
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~~~~~~~~~~~~~~引用 おわり
実に的確な時代認識であり、若い世代への示唆に富むメッセージでした!