枝廣& 五箇 リモート対談(下)

Posted by 秋山孝二
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 お二人の対談から私の心に残ったキーワードを幾つか。

* 感染症は克服できるか、と言われれば、「できない」と。

* ウイルスも進化するので、「新型コロナウイルス根絶」ではなく、科学によってコントロール下に置く

* これまでの人間社会は自然界から取り過ぎた、入り込み過ぎた――>本来の『共生社会』を目指すべき

* 『温暖化』は、経済格差、南北問題であり、北の先進国の役割によって協調できるかが決まる

* 『エコロジカル・ディスタンス』 どこまで自然に近づくのかが問われる時代

* 人間特有の『自我』の存在が飽くなき欲望を生み、地球の持続性を阻む

* 他の生物は、「生きる」ことは子孫を残すのみ、使命を終えるとプログラムの中に「死」が組み込まれている

* 人間にとっては「助け合い」が最大の武器、コミュニティを創り野生と闘う(利他性)ことーー>新型コロナウイルスは人間の利他性を試しているのではないか!

* マスク着用は自分がかからない為ではなく、他人に移さないためのもの

* 「無駄な遺伝子」を持っている必要性ーー>変化への対応力:レジリエンス

* 効率性の行き過ぎた追及は問題ばかり

* 今の時代、新型コロナウイルスにより、「withマスク」、「距離を置く」文化へ、ウイルスの空襲!

* 東京一極集中の脆弱性、地方と東京の逆転が生まれてきている、地方の雇用が地域経済活性化の原動力!

* 「地方分散」はすなわち「小さなコミュニティ」の価値、「自立国家」として『安全保障戦略』と考えるべき

* 「withコロナ」の世界は、「ニューローカル」、「ローカル」と「世界」を行き来する時代

* 今回のコロナはいわばトレーニング、これから続々と進化してくるだろう

* リモート環境として、まずはオンライン環境を整備すること、バリアフリーの最高のツール!

* おいしい物を食べることーー>”CSA::Comunity Saported Agliculture”

* トマトの栄養分は重さ(グラム)ではなく含まれている栄養分価値

* 肉は否定しない、イノシシ、シカの肉を食べよう

* 2011.3.11被害とは大きく違うパンデミックの現状

* 江戸時代の鎖国は、自立しながら外とのつながり、自立してこそのコネクション

* 自国優先主義から「人類 対 ウイルス」へ、皆で協調して「持続」、「安定」を図るべき

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 キラリと光る言葉の数々、素晴らしい対談でした!

枝廣& 五箇 リモート対談(上)

Posted by 秋山孝二
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 「国際環境NGOグリーンピース(https://www.greenpeace.org/japan/」が主催の「枝廣淳子さんx五箇公一さんクロストーク」、大変興味深い内容でした。リモートではなかなか参加者を含めた「空間」の臨場感はつかめませんが、このクロストークで140名の参加だったようです。

 プログラム内容は以下の通り。

https://covid-ourfuturelife-crosstalk.peatix.com/view?fbclid=IwAR3NP5HZKemJ9mrD57IoH5CcmsnAFMfsB3E-W8um-LbecirhfP3MgOEsbqY

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< 枝廣淳子さんx五箇公一さんクロストーク >
※グリーンピース・ジャパン事務局長 サム・アネスリーさんがモデレーター
- 新型コロナ感染症から見えた今の世界
- これからの暮らし

<こんな人におすすめ>

  • コロナ危機を経て、今の社会の問題点が気になり始めた人
  • 新型感染症と環境問題のつながりについて知りたい人
  • 危機に強い社会づくりに関心がある人
  • 地域経済、地産地消など地域コミュニティのありかたに関心がある人

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五箇公一さん

 1990年、京都大学大学院修士課程修了。同年宇部興産株式会社入社。1996年、博士号取得。 同年12月から国立環境研究所に転じ、 現在は生態リスク評価・対策研究室室長。専門は保全生態学、農薬科学、ダニ学。著書に『クワガタムシが語る生物多様性』(集英社)、『終わりなき侵略者との闘い~増え続ける外来生物』(小学館)など。国や自治体の政策にかかる多数の委員会および大学の非常勤講師を勤めるとともに、テレビや新聞などマスコミを通じて環境科学の普及に力を入れている。NHKクローズアップ現代で解説を務める一方で、フジテレビ「全力!脱力タイムズ」にレギュラー出演するなどバラエティ番組を活用して、環境科学に対する無関心層の引き込みを図っている。
 若い頃は登山とバイクツーリングを趣味として、大学時代にオフロードバイクで日本一周ツーリングを敢行、日本各地の原風景を見て回った。現在は怪獣フィギュア収集とCG絵画作成にハマっている。クワガタナカセというクワガタの背中に寄生するダニのCGがいちばんのお気に入りで、2010年に天皇陛下・皇后陛下(現在の上皇陛下・上皇后陛下)が研究所にご行幸啓された際に、研究の説明対応を拝命し、両陛下にこのダニCGを献上させて頂いたことが生涯最大の誇りとなっている。

五箇

五箇公一さん

枝廣淳子さん

大学院大学至善館(しぜんかん)教授、幸せ経済社会研究所所長
 『不都合な真実』(アル・ゴア氏著)の翻訳をはじめ、環境・エネ ルギー問題に関する講演、執筆、企業のCSRコンサルティングや異業種勉強会 等の活動を通じて、地球環境の現状や国内外の動きを発信。持続可能な未来に向け て新しい経済や社会のあり方、幸福度、レジリエンス(しなやかな強さ)を高め るための考え方や事例を研究。「伝えること」で変化を創り、「つながり」と「 対話」でしなやかに強く、幸せな未来の共創をめざす。
 システム思考やシナリオプランニングを生かした合意形成に向けて の場づくり・ファシリテーターを、企業や自治体で数多く務める。教育機関で次 世代の育成に力を注ぐとともに、島根県海士町や熊本県南小国町、北海道の下川町等、意志ある未来を描く地方創生と地元経済を創りなおすプロジェクトにアド バイザーとしてかかわっている。

枝廣淳子さん

枝廣淳子さん

コーディネーターのグリーンピース

コーディネーターのグリーンピースアネスリーさん

 国立環境研究所で生物多様性を専門とされている五箇公一さんと、幸せ経済社会研究所所長で、地域経済についても長年、研究・執筆されている枝廣淳子さん、「生物多様性」の観点から見た私たちの暮らし、持続可能な社会にむけた地域の取り組みなど、お二人の専門領域が「これからの暮らし」、「環境をまもる」という視点でどう交わるのか、大変濃い内容、私自身の認識ともフィットして素晴らしい時間となりました。

 先日、久しぶりに開催された北海道経済同友会で、私は今回のテーマについても新たに設置される委員会でのテーマにして頂くよう意見を出しました、「新型感染症と環境問題のつながりについて」。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38987

 その中で特に注目したのは、五箇公一さんが語った、「新型感染症」は、温暖化の長い歴史の時間軸で検証すると、今後も続々と変異して人間社会に現れてくるとの予測でした。ですから、単に今回、新型コロナウイルスへの対処というだけでなく、「ニューノーマル」な人間のライフスタイル総体の転換を図らなければ、これからも何回も襲ってくる現象だろうとのメッセージでした。

新型ウイルスは続々と!

新型ウイルスは続々と!

 「地球温暖化」は、いよいよ人間社会の変更そのものへ、問題を提起し始めているのでしょうね、地球からの強いメッセージと受け止めました。