土 × 炎 = ?

Posted by 秋山孝二
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  昨年末12月20日(日)から年明け2月11日(祝)まで、札幌の北海道立近代美術館http://www.aurora-net.or.jp/art/dokinbi/で開催されている表題の展覧会、「つちとほのおで何だろな:http://www.aurora-net.or.jp/art/dokinbi/exhi/special/special_new.html」に行ってきました。

展示会場入り口

展示会場入り口

  「ARCHAIC FANTASY:アルカイック・ファンタジー(古代への憧れ)-現代の陶芸と古代の美」というテーマで、函館市の南茅部郡で出土した土偶(複製)と岡本太郎他の作品のコラボレーションです。

 土偶は北海道初の国宝に指定されて、私も昨年9月訪れた青森から北海道にかけて広がる「縄文文化圏」として昨今ブームとなっています。縄文文化に見られる人間と自然との「共生」は、気候変動や生物多様性といった現代の課題と相まって注目されているのでしょうね。

 今回の企画では、茶器・花器の展示と同時に、「つくって、たたこう、縄文太鼓!」とのスローガンを掲げ、近代美術館と近くの円山小学校とのコラボレーションにより、「土器づくり+革はりと演奏」のワークショップも開かれて、その小学生たちの作品も展示されていました。

縄文太鼓

縄文太鼓

子どもたちの作品群

子どもたちの作品群

 展示の中で私が最も興味深く感じたのは、「高村宜志(たかむら・たかし)作<時空9501>」です。撮影禁止でしたので、パンフレットからの画像によりかなり不鮮明で残念です。

左が全景で右はその一部アップ
左が全景で右はその一部アップ

  古代遺跡・ピラミッド型の外形で、近くに寄ると未来都市みたいなかなり几帳面な建築物群です。所々空間が空いていて、そこが更に立体的な街の姿。更に近くで平面的に見ると、コンピューターの部品・IC基板みたいな模様です。作品解説にもありますが、「古代から未来まで、壮大な時間旅行を楽しめる」感じです。

 「戦後の陶芸は、自由な造形性を求めて、原始・縄文時代の土器や土偶にも創造の源泉を辿った」と学芸員の佐藤幸宏さんはコメントしています。

 時間・空間を超えた「繋がり」を感じる不思議な場でした。