先日、一般財団法人 セブン・イレブン記念財団(http://www.7midori.org/index.html) を訪問した時、応接室のショーケースに表彰盾を見つけました。
1995年、阪神・淡路大震災(http://www.bo-sai.co.jp/sub6.html)、直後から「ライフライン」としての食糧供給で大きな貢献をしたセブン・イレブン・ジャパン(http://www.sej.co.jp/)が、その年の「日本新語・流行語大賞:http://singo.jiyu.co.jp/nendo/1995.html」の「トップテン入賞」を果たしました。
阪神・淡路大震災によって、電気、ガス、水道、電話、食糧流通など、生命を支えるシステム「ライフライン(生命線)」がすべてマヒした。復興の過程で、災害時にこの「ライフライン」をどう維持するのかが大問題となった。受賞者のセブン-イレブンは、震災直後、ヘリコプターで弁当を空輸するという離れ技を演じ、被災者に安堵と希望をもたらして、ライフライン維持を果たした功績が評価された。
この時の経験から大いに学び、昨年、3・11東日本大震災でも、直後から困難な情況にもかかわらず、被災地において食糧供給で多大な貢献をしました。セブンイレブンは、2012年2月期におけるチェーン全店の売上高は3兆2490億円(前年比10.2%増)、営業利益は1800億円(同6.4%増)と、いずれも過去最高を更新し、災害時に強い業態として、ふたたび「コンビニ時代の到来」を予感させます(http://diamond.jp/articles/-/16009)。
聞くところによると、3・11以降、コンビニに足を運ぶ層が変わってきているとか。女性、高齢者層開拓で業績は絶好調、今期、来期とも1,000店以上の大量出店で第二の成長期へと勢いづいています。ひと時の需要というよりも、「大震災」から数々のノウハウを学びとり、次の企業活動に活かしていこうとする風土・仕組み等、民間企業としての飽くなき向上心を見ることが出来ます。
それに比べて、全国の電力各社の知恵の無さと経営者の無能ぶりは、民間企業の風上にもおけませんね。「顧客不在」で、ただただ延命のためだけに「安定供給」という言葉を弄(もてあそ)ぶ、過去の教訓から「何も」学んではいません。それどころか、開き直りと思えるような「電力不足」を喧伝するばかり、企業の体をなしていません。「安定・安全供給」を使命とする企業は、何も電力ばかりではありません、食品、医薬品ほか、多くの分野でその使命を担っていますし、震災を経て、以降の機能強化に努めています。電力会社はただただ顧客を恫喝するだけ、大飯原発の再稼働が今の状況であるのなら、新たな原発安全神話の始まりとなるだけで、犯罪行為です。
「原子力公害」と、以前、テレビ出演している方がおっしゃっていました。「幾多の公害を乗り越えてきた国ニッポン」と政治家は言っていますが、原爆症でも、水俣病でも、未だに国は「認定」を矮小化し、賠償問題すら解決できていない事実、これから目を逸らすことは許されません。