新たな「地域医療支援」に向けて

Posted by 秋山孝二
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  札幌医科大学で、文部科学省採択助成金による「地域医療支援5大学連携シンポジウム」が開催されました。

 小樽商科大学、千歳科学技術大学、北海道医療大学、室蘭工業大学、札幌医科大学の5校が、地域医療ニーズに応えることができる医療人育成を目指して連携し、取り組みを展開するそうです。それぞれの大学の第一線の方々が、各大学の活動概略を説明され、その後4名の先生による異なる視点からのプレゼンテーションが行われました。まだスタートしたばかりで手探りの状態とも思われますが、確実に新しい時代が始まっていますね。

5大学連携で

5大学連携で

 特に後半のプレゼンでは、佐藤二美(東邦大学医学部解剖学講座・教授)さんの「医学部以外の学生を対象としたe-learningによる解剖学教育」、徳田禎久(北海道病院協会・会長)さんの「北海道地域医療の現状と課題」は説得力があり、素晴らしい内容でした。行政の縦割りの資料ではなく、現場から見る率直な現在の北海道地域の医療の問題点を、将来の産業政策にも言及して、地域生活の「インフラとしての医療」を説明されました。

 今後の幅広い関係者の議論に供されるべき内容でした。一律の国の政策ではなく、北海道の特性と課題を踏まえた地域主権の取り組みが一層必要な時代を感じました。課題をどう認識するか、徳田先生の現状認識に基づいて、直ぐにでも解決策を模索できる環境にあると思います。