「平成」最後の大晦日に思う

Posted By 秋山孝二
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 今年1年、そして平成の30年間、私にとっても激動の時代でした。

 今朝の北海道新聞朝刊の一面トップは、「アイヌ民族差別禁止を明記 新法案の全文判明 国や自治体に理解深める義務
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/263371)」。基本理念として、アイヌ民族に対する差別や権利侵害を禁止することを明記し、国や自治体が、アイヌ関連施策を実施する責務や、「アイヌの伝統等」に関する国民理解を深める努力義務を負うことも定めたそうです。

 このところのアイヌに関する動きと今日の記事を読んで、私は10年前の「G8北海道洞爺湖サミット」開催時に、「G8サミット市民フォーラム北海道」の共同代表の一人として、「世界は、きっと、変えられる」をメインテーマに掲げた時の頃を思い出しました。

*詳細は、http://kamuimintara.net/detail.php?rskey=143200809t01

 この「フォーラム北海道」の規約では、その目的は(1)北海道洞爺湖サミットを市民に開かれたものにすること、(2)北海道(アイヌモシリ)の問題をグローバルな視点で討論すること、(3)道内のNGO・NPOなどが一緒に活動し市民の声をサミットに反映させること、としていました。

 さらに、政策提言も高橋はるみ北海道知事宛に提出していて、提言の日本文は7ページにわたり、英訳が加えられています。気候変動、生物多様性、平和・人権、貧困・開発の4分野で構成されており、「私たちが暮らしているこの島は、先住アイヌ民族が住み続けている島です。アイヌの人たちは、この島をアイヌ・モ・シリ(人間の住む・静かな・大地)と呼んできました…」という前文で始まります。(アイヌ・モ・シリのリは小文字)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~以下、一部引用

 G8サミットはサミット(頂上)という言葉が示すように、地球規模の課題を『上から』解決しようとする場です。しかし8つの『大国』だけでこうした問題が解決できないことは、すでに明らかになっています。地球規模の課題を解決していくために必要なのは、気候変動や経済のグローバル化の影響を受ける世界の人びとと、とくに地域に生きる人たちの知恵や経験、価値観です。私たちは北海道・アイヌモシリという地域に住む住民という立場から提言を行います。

・・・「北海道・アイヌモシリは豊かな自然が今も残り、食料やエネルギーの『地産地消』が可能な島でもあります。この可能性をさらに発展させ、北海道・アイヌモシリを持続可能で平和な島に変えていくことを私たちは提案します」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用 おわり

 当時は、はなはだ残念ですが当局から何の反応もありませんでしたが、10年の時を経て、冒頭の新聞の見出しのような世の中に大きく変わってきています。時間は掛かりましたが、私たち北海道からの提言は決して無駄ではなかったのでしょう。

 もう一つの話題は、昨日のBSでも放映されていましたが、元日本ハムファイターズの大谷翔平選手のメジャーリーグでの大活躍です。

* これまでの関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%A4%A7%E8%B0%B7%E7%BF%94%E5%B9%B3

 番組でもたくさん紹介されていましたが、アメリカでの活躍に多くの方々がその勇敢な挑戦に拍手を送り、違いを乗り越える真摯な努力と適応力を褒めたたえていました。ファン、アナリスト、メディア、ライバルチームの超一流選手たち、エンジェルス球団の幹部等、プロフェッショナルが支える一つの産業の中で、大谷翔平くんの少年のようにベースボールと向き合う姿が共感と感動を与えたと私は理解しました。「褒める文化」が実に美しい、日本のこの業界で飯を食っている連中のレベルの低いバッシングに比べて、人が育つ、育てる土壌の違いを感じました。と同時に、ここまで日本で育て上げた日本ハムファイターズ球団と栗山監督の功績も実に大きかったことを再確認しました。

 以上、様々な出来事の2018年でしたが、最後に、今年の秋山財団贈呈式での私の挨拶の手元メモからの引用です。

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<日本の凋落・劣化、そして新しい担い手たちの台頭>

ひどい大人たちの惨劇

政府 モリ・カケ疑惑

経済―アベノミクスの行き詰まり・破たん

記録改ざん・廃棄・隠ぺい~中央官庁

障碍者雇用の水増し~中央官庁

パワハラ・セクハラ問題

~元TBS山口敬之の犯罪と隠ぺい

~スポーツ:女子レスリング、日大アメフト部、日本ボクシング連盟、日本体操協会、etc

* 女子レスリングの伊調馨(かおり)と栄和人監督

* 日大アメフト部の悪質タックル問題で、内田正人監督、井上奨(つとむ)コーチ、記者会見時の広報部司会者・米倉久邦

* 日本ボクシング連盟の山根明会長(当時)

* 日本体操協会

<一筋の光>

+ スーパーボランティア尾畠春夫さん(78歳)

+ 宮川泰介(みやがわ たいすけ)日大アメフト選手

+ 体操女子 宮川紗江(みやかわさえ)選手

+ 伊藤詩織さん

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 私自身、限られた時間を自覚して、少しでも社会の役に立てればなと思っています、皆さま、今年一年お世話になりました、どうかよいお年をお迎え下さい。

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