クラクフからバスで1時間半、アウシュヴィッツ強制収容所(国立オシヴィエンチム博物館)に到着しました。構内に一歩入って驚きました、何とも整然とした大学キャンパスを思い出させる光景だったからです。わずか60数年前に、本当にこの場所でホロコーストが起きたのか、とにわかには信じがたい静寂でした。
ここで唯一の外国人ガイド中谷剛さんの説明により約1時間半のツアーでした。内容は下記のアドレスにありますので、省略致します。http://www1.linkclub.or.jp/~ttakeshi/porhtml/pora01.html
「あとがき」からの引用です**************************
映画「夜と霧」の最後の字幕を紹介しておこう。
遠ざかる映像の前で 希望が回復したふりをする ある国のある時期の話と言い聞かせ 絶え間ない悲鳴に 耳を貸さぬ我々がいる |
実際にアウシュビッツを訪れてみると、たぶんここで何も考えない人はいないと思う。しかし、ここで起こった出来事を、ある国のある時期の話なんだと、僕を含めてみんな少しは思ってしまっているだろう。
ヒトラーがユダヤ人を迫害しようと考えたのは、歴史の中で急に現れた狂気的な発想というわけではない。ヒトラーがそれまでの人生の中で学んできたことの集大成で、そのような発想に至ったのだ。これは、それまでのヨーロッパの人々のユダヤ人に対する考え方というものとは絶対切り離すことはできないと思う。
個人が持つちょっとした差別的な思いが、一気に突き進んでしまうと、こんな悲惨な歴史を作り出してしまうことになるのだ。そのことを意識して、個人それぞれが自分の中のそのような思いについて、もう一度振り返っておくということが、非常に大切なことだと感じた。
最後に、アウシュビッツに行く前に見るべき映画を書いておきます。「シンドラーのリスト」、「夜と霧」、「ライフ イズ ビューティフル」。特に「夜と霧」はアウシュビッツで撮影された映画です。映画というよりもドキュメンタリーみたいなものですが、DVDも発売されていますので、ぜひ行く前に見てください。
******************************引用おわり
彼の著書は読み応えがあります。http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-7736-2907-1.html
午後は、ここで約5年間拘束されていた元ポーランド・レジスタンス(秘密抵抗組織)のスモーレン(88歳)さんが、約1時間半の講演でしたhttp://sanmarie.org/auschwitz。彼はこの博物館の初代館長も務めました。
9 月 22nd, 2010 at 7:16 AM
[...] 昨年訪問したアウシュヴィッツでお話されたポーランド・レジスタンスのスモーレンさんは、「アウシュヴィッツで今、何が起こっているかの事実を伝えることが最高のレジスタンスだ」と、そして奇跡的に生還した後は、「生き残った者の責任として、自分の経験を社会に伝えていく、それが命を落とした人間達の願いでもあるだろう」と私たちに語りかけました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1457、http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1501)。 [...]
1 月 6th, 2014 at 8:22 AM
[...] * http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1457 [...]
9 月 23rd, 2020 at 9:40 AM
[...] * http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1457 [...]