映画『タクシー運転手 約束は海を越えて(http://klockworx-asia.com/taxi-driver/)』は、以前上映された映画『光州 5.18(https://filmarks.com/movies/7222)』とともに、1980年5月に起きた韓国光州市での「虐殺」をテーマにしています。一方、副題に「約束は海を越えて」とあるように、平凡なタクシー運転手と外国人記者、それから光州で出会う人々を2人の視線を通じて描かれる「光州5月」の物語です。歴史上の偉人が成し遂げた大きな事柄ではなく、普通の人々の小さな決断と勇気が積み重なり、そして平凡なある個人と時代が生んだ危険な状況に負けず、最後まで自分の仕事を成し遂げたという話でもあります。メディアの記者に、「この現実を伝えてほしい!」と訴える地元住民の言葉が重かったですね。アウシュビッツを訪問した時、生き残ったポーランド人の方が、この事実を伝えることが自分の使命とおっしゃっていたことと重なります。
光州市(Gwangju)とは、北海道の劇団の演劇公演で交流が続いています。私も、10年前になりますが、光州市を劇団と同行して訪れました。そして、韓国の劇団と北海道の交流も盛んになってきています。
* 10年前の光州訪問(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=97)
* 演劇交流も盛んになって(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6437)
今、朝鮮半島を巡って、南北朝鮮が新たな歴史を築こうとしています。中国、アメリカと相まって、日本にとっても重要な局面に差し掛かっているのですが、今の日本の政治では、蚊帳の外が実力かと。どんな政権でも、地域と地域で芸術・文化でつながる顔の見える信頼関係を大切にしていきたいですね。