北海道大学の文書館(http://www.hokudai.ac.jp/bunsyo/)で、札幌遠友夜学校の展示があると聞いて、観に行きました。正直な印象として、「50年間続いたボランティアとしての人材育成活動」の視点が希薄で残念でした。設立の理念とか激動の時代背景を踏まえた「50年の重み」の価値を本当に理解されているのかどうか、是非、この企画をされた方々と意見交換をしてみたいものです。
これまでの私の「札幌遠友夜学校」の記述: http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E9%81%A0%E5%8F%8B%E5%A4%9C%E5%AD%A6%E6%A0%A1
札幌遠友夜学校に関する重要な資料は、当時の新渡戸稲造&真理子ご夫妻の設立理念を尊重すれば、はやり北海道大学キャンパス内ではなく札幌市内中央区南4条東4丁目のその場所に展示されてこそ、その価値を発揮するものではないでしょうか。札幌農学校、北海道大学の学生たちを中心に、毎晩、地域の教育機会に恵まれなかった子供たちにボランティアで勉強を教えに通った「道」に思いを馳せると、逆に当時の学生たちが、通ってくる生徒たちからたくさんの学びを貰ったという事実を実感できるのではないかと信じています。今のANAホテルにあった新渡戸夫妻の官舎、北二条にあった演舞場(今の札幌時計台)、創成川、そして南4東4の札幌遠友夜学校と、札幌本府東側エリアの明治・大正・昭和の歴史ゾーンが鮮やかに甦るではありませんか。