秋山財団、さぁ行こう!

Posted by 秋山孝二
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 公益財団法人 秋山記念生命科学振興財団(http://www.akiyama-foundation.org/の評議員会ほかが開催され、以前から出席率は大変高かったのですが、今回、評議員は全員出席でした。今年は新たに「プログラム・デザイナー」として、若き女性が二人事務局に加わり、28年目の事業に向けて「さぁ、行こう!」といった感じの雰囲気でした。

 私は秋山財団の設立以来この間、約30年の関わりがありますが、当初から理事会、評議員会、選考委員会での議論は格調高く、特に設立時の理事会での議論は、財団活動、生命科学の理念・哲学等について、それぞれの専門的立場からの鋭い所見が披露されていました。

 先日の会議でも、出席者の皆さんは穏やかで抑制の効いたお言葉ではありますが、研ぎ澄まされた剣のような切れ味鋭いコメントのやり取りでしたね。例えば、「生命科学」と「自然科学」、どちらの概念がより広義なのか、言い換えると、「自然科学」の一部として生命科学があるのか、或は、「生命科学」の中に自然科学、社会科学、人文科学、すべての従来の科学が包含される、そんなやり取りです。

 また、これまでの「アウトリーチ」という言葉も、研究者が社会にアウトリーチする(?)どこか上から目線の印象であり、そうではなく双方向性のコミュニケーションをベースとした秋山財団が目指す「アウトリーチ」を明確に世の中に発信する必要があるのではないか、と。静寂な深い森の中の熱い議論のやり取り、ひと時、インテリジェンスの深淵を覗いた気がしました。時代とともに言葉の概念も変わってくることは共有しながら、会議での格調高い議論は、終わってもその余韻が素晴らしい、一級の作品を見終えた感動を覚えたのは私だけではないと思います。

 ところで、何故ここでこの写真なのか、それは知る人ぞ知る、です!

秋山財団の会議終了後に、ありがとうございます!

秋山財団の会議終了後に、ありがとうございます!

 今年からは新しい事務局二人を含めて、私自身、若い世代への「継承モード」となりそうです、ワクワク感を大切に、民の担う公共の矜持を胸に、頑張ってみようと思います、頼みますよ!