演劇公演『つる割れた茎』

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 以前からファンだった劇団の「弘前劇場」は解散しましたが、そのメンバーらによる劇団「空間シアターアクセプ」の公演『つる割れた茎(http://www.h-paf.ne.jp/program/1908acsep/』が札幌で上演されました。青森から、この劇団としては シアターZOOに初登場。かつて弘前劇場で何度も札幌を訪れた福士賢治さん、小笠原真理子さんらが 久しぶりにシアターZooの舞台に立ち、懐かしいテイストは東北の香りがして、強く心に残りましたね。

* 弘前劇場関係記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%BC%98%E5%89%8D%E5%8A%87%E5%A0%B4

 東北の香りと書いてみましたが、何なのでしょうね。私の父が青森県八戸市出身だったので、親戚が東北に多く、私の幼い時から馴染みがあるせいか、大変親近感があるのですよ。目線、話し方、スピード等、突飛な仕草・装置は何もないのに、心の奥に響くというのか、いいんです。

 これからも是非、札幌での公演を続けて欲しいと、アンケートでもリクエストしました。ご活躍を祈っています。札幌公演、ありがとう!!!

札幌劇場祭 2016

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 札幌劇場祭(TGR)2016(http://www.s-artstage.com/2016/tgrが終了しました。

 これまでのTGR記事掲載はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=TGR

 今年はTGR参加作品が32作品、大賞エントリー作品は18作品、新人賞エントリー作品は7作品とのこと。私は何かと忙しく、そのうち5作品しか観ることができませんでした。多彩な演目、扱うテーマも幅広く、皆さん頑張っていますね。先日の公開審査会では、各審査員の講評が面白く、自分の観た芝居の印象と比較したり、ただ観劇でお仕舞いではないいろいろな楽しみ方でさらに味わえる幸せは心地よいです。

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◆今年の受賞作品一覧◆

【大賞】 青年団リンク ホエイ 「珈琲法要」

【特別賞】(作品賞) 劇団カチノル 「お伽の棺」

【特別賞】(企画賞) NPO法人コンカリーニョ 「ちゃっかりハ兵衛」

【新人賞】劇団・木製ボイジャー14号「拝啓 臆病者共」

【審査員賞】新芸能集団乱拍子 「いっすんさきは夢」

【TGRの首位打者】新芸能集団乱拍子 「いっすんさきは夢」

【TGRのホームラン王】トランク機械シアター 「ねじまきロボットα~わすれんぼうのつぎはぎ」

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 【大賞】に輝いた「青年団リンク ホエイ」の「珈琲法要」は、蝦夷地の斜里を舞台にした史実に基づいた作品、アイヌ文化と西洋文化の珈琲ほか、津軽弁の独特の優しさと環境の厳しさと相俟ってのコントラストに引き込まれました。弘前劇場時代の山田百次さんも良かったけれど、青年団ホエイでも輝いていました。

TGRのHPより

TGRのHPより

~~~~~~~~~~~~~~HP より

<作品紹介> 江戸後期。度重なるロシアの侵略により、幕府は東北諸藩約三千名を蝦夷地へ派兵。
宗谷岬や斜里地方に配属された者の環境は劣悪で、寒さと栄養失調で次々に絶命する兵士たち。南蛮渡来の飲み物「珈琲」の配給を、人々は「万病に効く」と信じて飲むのだった。

<劇団紹介> 山田百次(劇団野の上/作・演出)、 河村竜也(劇団青年団/プロデュース)によるユニット。ホエイとは、ヨーグルトの上澄みやチーズをつくる時に牛乳から分離される乳清のことです。産業廃棄物として日々大量に捨てられています。でもほんとは飲めます。うすい乳の味がしてちょっと酸っぱい。乳清のような、何かを生み出すときに捨てられてしまったもの、のようなものをつくっていきたいと思っています。

<作・演出> 山田百次(劇団野の上)~~~~~~~~~~~~

 公開審査会後に、審査委員長の岩﨑真紀さんとお会いする機会がありました。今年は各作品の評価が拮抗して、舞台上での最後の投票まで本当にどの作品が大賞を受賞するのか分からなかったそうです。私が観た「珈琲法要」と「ちゃっかり八兵衛」が賞を獲得したのは嬉しかったですね。

 役者ばかりでなく、脚本、演出、照明ほか、総合芸術としての演劇はこれからも楽しみです。関係者の皆さん、お疲れ様でした!

あるセリフ、映画「野のなななのか」

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 北海道・芦別を舞台にした映画「野のなななのか(http://www.nononanananoka.com/」については、5月にここに書きました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19951

  大林宣彦監督のこの映画への意気込みはこちらでも読み取れます(http://www.nononanananoka.com/message.html)。

 映画全体についてはさておき、私は5月にこの映画を観て、実はずっと気になっていたことがありました。ご覧になった方はお分かりでしょうが、後半部に、草原で鈴木冬樹、鈴木春彦兄弟が語る場面です。北海道・泊原発に勤務する弟の春彦(松重豊)が、これからの自分の人生について語ります、「北海道には『エネルギーチェンジ100プロジェクト』という活動があり、自分は泊原子力発電所の仕事を辞めてこの活動に参加しようと思う」、そう兄・冬樹につぶやくのです。

 私は、思わず「エネルギーチェンジ100プロジェクト(http://www.enechan100.com/?page_id=174)!」と一人繰り返してしまいました。何故なら、私自身、「認定NPO法人北海道市民環境ネットワーク(http://www.kitanet.org/」理事長として、この活動の発起人の一人であり、今年から「エネルギーチェンジ100ネットワーク(http://enechan100.blogspot.jp/」として独立した活動団体としてバージョンアップしていましたので。

 上映後から、このセリフのよって来たる所以を調べてみようと関係の方にあたってみたところ、このたび全て分かりました。

 まずは、この映画の原作者、演劇関係の劇団「弘前劇場(http://www.hirogeki.co.jp/主宰の長谷川孝治さんにお会いする機会が今月あってお聞きしたところ、この部分は彼の原作にはなく、大林監督が強く要望したとのことです。余談ですが私は以前からこの劇団のファンで、札幌劇場祭でもたびたび上演されていて大賞他も受賞されています。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=17165

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=15633

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=15224

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11060

 そこで次に、この映画の制作委員会(http://blog.goo.ne.jp/nanananoka)メンバーで、地元で熱心に活動している「一の薬局(http://byoin.me/pharmacy/147440549/)」石川睦子社長にお電話で伺ってみました。調剤薬局の経営で地域の医療・健康に永年ご尽力されている石川先生には、私はお亡くなりになった石川博識先生とともに幼い頃からお世話になり、また商売上は秋山愛生舘、今の医薬品卸「スズケン」としても大変ご愛顧頂いてます。石川先生はいつものお元気なお声で、セリフは確かに自分の記憶にあるけれど、誰が大林監督にアドバイスしたかは、恐らく芦別で学芸員をやっているハセヤマさんが知っていると思うのですぐに連絡してみます、とのご返事でした。ハセヤマさんのお名前をお聞きしてアレッと気になって私は電話を終えて確認してみましたら、芦別市役所(http://www.city.ashibetsu.hokkaido.jp/)の長谷山隆博さんで、昨年の秋山財団と前田一歩園財団との合同報告会において、15番目に活動報告をされた方でもあります。秋山財団の宮原広幸常務理事(芦別出身)の高校の後輩になり、以前からお名前を承知していました。

* 昨年の合同報告会の様子――>  http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=17201

 翌日、石川社長、長谷山さんから相前後してご連絡を頂き、このセリフの情報提供者が分かりました。今回の発信源である制作委員会事務局で活動され、旭川市役所所属、現在釜石でお仕事中の酒井智則(http://d.hatena.ne.jp/haruka_nostalgie/)さんです。

 大林監督が脚本を作られる時に、泊原発の将来の方向性や、登場人物(春彦)が原発を退職したあとの選択肢を考えたいとのことで、酒井さんが集めた資料の中にこのプロジェクトがありました(インターネットで見つけたそうです)。酒井さんは、「できあがった脚本の中に、プロジェクトの名前がそのまま使われていたのでちょっとびっくりしましたが、多くの方に伝わる良いきっかけになりましたね」と、FBを通じてご連絡を頂きました。

 そして、この間私と一緒にずっとこの「セリフ」を追いかけてきた「エネルギーチェンジ100ネットワーク」代表・宮本尚さんは、今、語っています。

~~~~~~~~~ 宮本尚さんのコメントから

  名前を出していただいたのも光栄ですが、こうして私がとても喜んでいる理由は、北海道の「未来」のために変わっていこう!という登場人物の選択として、取り上げられたことなんです。全国のみなさん、ぜひ映画「野のなななのか」を見てくださいね。
映画の中のセリフだけ聞くと、架空のプロジェクトに感じるかも。

  実際「北海道エネルギーチェンジ100プロジェクト」で、具体的に、発電所をつくってる、とか、そういう組織ではありません。でも、今年5月に立ち上がった新団体北海道エネルギーチェンジ100ネットワーク」には、地域で自然エネルギーをつくり出している方、省エネルギーの活動で成果をあげている方、環境保全に関する活動をしている方、教育に関わっている方など、いろんな分野で実績をあげてきている方が参画してくださっていて、どんどんネットワークが拡がってきています。みなさま、応援お願いします。会員も募集中です!

「北海道エネルギーチェンジ100ネットワーク」 http://enechan100.blogspot.jp/

~~~~~~~ 引用 おわり

 これまでのリアルな繋がりをたぐり寄せて、今回の「『セリフ』のよって来たる所以」調査(?)は、思わぬネットワークの再確認となりました。一本の映画の一つの「セリフ」がこんなにも多くの方々の関係性を背景としていること、そして、私自身のこれまでの人生の積み重ねとも言えて、大きな感動を覚えるのです。今回関係した皆さん、お問い合わせをするとすぐに連絡を取って頂いて、空間を稲妻が走るがごとくアッという間に情報がつながっていく、そんな「凄さ」を感じました。

 ネットワーキングのスピード、それは個々の活動の「ホンモノらしさ」に比例するのでしょうね、久しぶりのワクワク感でした!

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<追記:2014.12.13>

 実は、上記のブログを書いてから、縁あって大林宣彦監督の娘さん・大林千茱萸(ちぐみ)さんとお会いする機会があり、そこでさらにこのセリフに至った詳細を伺いました。映画のセリフに入れる場合は、大変慎重な言葉の吟味・検証を行うそうです。特に活動の場合は、代表者の信頼性、活動の公開性、今後の継続性・可能性等です。今回の場合、その辺りを念入りに千茱萸さんのご主人がかなり時間を掛けて行っての結果とのことでした。映画はまさに、大変多くの方々のご尽力でできあがるのですね。そんな厳しい検証をパスしたこの「北海道エネルギーチェンジ100ネットワーク」に関わる者として、嬉しくもあり、誇りにも感じます。

「野のなななのか」、全国上映!

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 ここにきて、私の周りでは映画の話題が続いてます。

 まずは、北海道・芦別を舞台にした「野のなななのか(http://www.nononanananoka.com/」です、「なななのか」は「七・七日:四十九日」です。先日は北海道での先行上映に際し、大林宣彦監督、俳優の常盤貴子さん、品川徹さんらを囲んでのパーティが初日前夜、札幌市内で開催されました。以前にテレビでも報道されましたが、地元芦別の制作委員会(http://blog.goo.ne.jp/nanananoka)の皆さまが大勢ご出席でした。

大林宣彦監督と女優の常盤貴子さんと札幌で

大林宣彦監督と女優の常盤貴子さんと札幌で

 本州では今週末から、北海道ではすでに各地で上映中で、札幌でも複数館で観られます。

 その一つの札幌のシアター・キノ(http://theaterkino.net/では、ゴールデンウイークに面白い映画が連続して上映中です。一つは、「8月の家族たち(http://august.asmik-ace.co.jp/」、メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツほか、役柄と役者の個性が見事なコラボレイト、会話のやり取りほか表情にも目が離せませんでした。

円熟した役者たちとストーリー

円熟した役者たちとストーリー

 そして、「ワレサ、連帯の男(http://walesa-movie.com/」です。あの時代の東ヨーロッパは、ハンガリーの歴史にもダブり緊張感がありました。「変革のリーダー」というよりも一人の夫・父親としての人間味を前面に出したアンジェイ・ワイダ監督の意図が魅力的でした。

懐かしのワレサ、英雄というより一人の夫・父として

懐かしのワレサ、英雄というより一人の夫・父として

 監督の意気込み、それを支えるロケ地の方々の熱意、そして演じる俳優の方々、一つの作品を創り上げるのにご尽力された皆さんの多彩なサイドストーリーは、映画の面白さを一層引き立てる素晴らしい宝の山ですね。演劇も同じように、その作品を観る楽しみから、さらに周辺の多くのこぼれ話も時間を掛けて巡ると何倍も喜び、気づきが膨らみます。

【追記】

 この映画の原作「なななのか」は、演劇の「弘前劇場(http://www.hirogeki.co.jp/)」代表の長谷川孝治さん、そして、終盤の四十九日の草原の中で、泊原発につとめる彼が、「北海道には、『エネルギーチェンジ100プロジェクト(http://www.enechan100.com/)』という再生可能エネルギー推進の活動がある」と語る場面もありました。そういう彼は、泊原発を退社する決断をしたのですよ。

「ブレーメンの自由」、ほか

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 「演劇」と私は、この数十年、何やかやでずいぶん長い付き合いとなっていて、この欄でも「演劇」で検索するといろいろ書き留めてきています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%BC%94%E5%8A%87%E8%B2%A1%E5%9B%A3)。

 このところでは、札幌座Pit公演「ブレーメンの自由:http://www.h-paf.ne.jp/engeki/pit_bremen.html」と、弘前劇場公演「最後の授業:http://www.hirogeki.co.jp/next.html」が印象的でした。

ブレーメンの自由

札幌座ピット:ブレーメンの自由

「ブレーメンの自由」のHPより~~~~~~~~~

19世紀初頭ドイツブレーメンで実際に起きた事件をR・Wファスビンダー監督が戯曲化した衝撃作!!

工場経営者の妻ゲーシェは、夫ミルテンベルガーに日頃から家畜のように扱われていた。ある日、ミルテンベルガーが急死し、ゲーシェは夫の友人ゴットフリートと暮らし始める。恋人との同棲を非難する母親を毒殺し、別れ話を回避しようとわが子に手をかけて、逃げようとする恋人を毒殺する。愛に執着しながらも自由を求め続けるゲーシェの最後とは・・・・。「毒殺屋」と呼ばれた主人公ゲーシェ役に宮田圭子、彼女を取り巻く男たちに多彩な客演を迎えて届けられる「札幌座Pit」の初舞台。

~~~~~~~~~~ 引用 おわり

 この作品の演出の弦巻啓太(札幌座ディレクター)と本作翻訳者の渋谷哲也(東京国際大学准教授・ドイツ映画研究)さんによるアフタートークも作品自体の背景とかゲーシェの人となり等、一層作品を深く楽しめました、弦巻さんのこの作品に掛ける意欲を感じましたし、「札幌座Pit」として実験的プロジェクトに取り組む関係者たちの挑戦に拍手です。


 一方、私の最も好きな弘前劇場・長谷川孝治さんのオリジナル作品、「最後の授業:http://jiyuudai.com/guide/130626.html」も良かったですね。いつもながらのゆったりした時間の中に多彩な会話のやり取り、ハッとする時々のセリフ等、全く飽きない1時間半でした。

弘前劇場:最後の授業

弘前劇場:最後の授業の舞台

 そして気がついてみると、今年も「演劇シーズン:http://s-e-season.com/」の到来です。地下歩行空間にも大きな広報が展開されていて、パンフレットの取り出し状況も昨年を上回る勢いとか、着実に拡がりを見せる札幌の演劇界、これからも楽しみですね!

演劇シーズン 2013夏が間もなく開幕

「演劇シーズン 2013夏」が開幕!

2013 新春 「Zooサロン」、ほか

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 新春早々、演劇関係のイベント・フォーラムが目白押しです。

 まずは、「Zooサロン:http://www.h-paf.ne.jp/salon/index.html」。今年最初のサロンでは、盛りだくさんの表彰と「2012札幌劇場祭:http://www.s-artstage.com/2012/」において、「素麺」でTGR大賞受賞された劇団弘前劇場(http://www.hirogeki.co.jp/)代表の長谷川孝治さんも、超多忙の中、お越し頂きました。

札幌劇場祭2012大賞受賞の弘前劇場・長谷川孝治さん

札幌劇場祭2012大賞受賞の弘前劇場・長谷川孝治さん

 表彰も続きました。 「橋本久明賞」は、札幌座の発展にご尽力された故橋本久明元TPSくらぶ(現札幌座くらぶ)会長の功績を称え、2005年に創設された賞。前年に最も札幌座の活動に貢献した劇団員に贈られます。今年は昨年に続き、高子未来さんでした。

第8回橋本久明賞の高子未来さん

第8回橋本久明賞の高子未来さん

  「【Re:Z】大賞」は、シアターZoo提携公演【Re:Z】において、観客を魅了し、最も優れた舞台を創造した劇団・演劇人に贈られる賞。副賞は2013年札幌劇場祭参加権と賞金。今年は「WATER 33-39」でした。

【Re:Z】2012大賞受賞の「WATER 33-39」のカンパニー

【Re:Z】2012大賞受賞の「WATER 33-39」のカンパニー

  「らてるね賞(北海道演劇宣伝美術大賞)」は、演劇を下支えする宣伝美術の担い手を励まし、小さな灯り(ラテルネ、ランタン)で照らすささやかな個人賞。伏島信治さんが主宰しています。今年の大賞は長尾修治さん、優秀賞は温水沙知さん、小島達子さんでした。

らてるね賞優秀賞受賞の小島達子さん

らてるね賞優秀賞受賞の小島達子さん

  

 一方、「このひとと語ろう」シリーズの第三弾、(株)電通北海道(http://www.dentsu-hokkaido.jp/)社長の高堂理さん、劇団千年王國(http://sen-nen.org/)主宰の橋口幸絵さん、司会は北海道教育大学の閔鎭京さんでした。

第3回「この人と語ろう」 

第3回「この人と語ろう」 

 高堂社長の音楽・演劇への高い見識ほか、お三人の軽妙なトークは時の経つのも忘れるほど楽しいひと時でした。企業経営者と演劇人とのこのようなコラボレーション、少しずつ拡げていくと面白い展開が期待できますね。 第2回目は秋山財団で、恥ずかしながら私も登場しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=15265)。

 

 もう一つ、北海道教育大学特別公開講座「新国立劇場の現場より~舞踊チーフプロデューサー、研修主管として見た舞台芸術と劇場~」と題して、永田宣子(よしこ)さんのご講演がありました。新国立劇場(http://www.nntt.jac.go.jp/)で活躍する永田さんのお話、DVD映像は、バレエ舞台創りの魅力、舞踊鑑賞の楽しみ方、次世代芸術家育成について等、参加した方々に大変示唆に富むメッセージでした。

 新年早々、濃い演劇関連のイベントが続きました、これからも楽しな札幌・北海道の演劇です。

師走の山陰は、今(1)

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 師走でしたが、今回鳥取に行く機会がありました。鳥取県境港市にある空港は、「米子鬼太郎空港:http://www.yonago-air.com/」と言います。到着してまずは境港市にある「水木しげるロード:http://www.sakaiminato.net/site2/page/roadmap/map/」に直行です。

水木しげるロード:妖怪スポットばかり・・・・

水木しげるロード:妖怪スポットばかり・・・・

鬼太郎です

ゲゲゲの鬼太郎です

 水木しげる先生の漫画に登場する妖怪たち139体がブロンズ像になって境港の町に出現!! です。2010年3月8日、水木先生の87歳のお誕生日に、奥様・武良布枝さん著作原案のNHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」2010年3月29日放送開始を祝してJR境港駅前に新ブロンズ像「水木しげる夫妻」も建てられました。これで境港駅前から本町アーケードの約800m(徒歩約15分)の間では、全部で139体の妖怪達が並ぶことになったそうです。

 この中に「座敷童子(ざしきわらし)」も居ましたよ。先月の「さっぽろ劇場祭:http://www.s-artstage.com/2012/」で大賞を受賞された劇団弘前劇場(http://www.hirogeki.co.jp/)の「素麺」の中にも、この「座敷童子」が出演でした、このロードでは岩手の「妖怪」として紹介されていました。

 2008年3月には境港市大正町「妖怪広場」に癒しスポット『河童の泉』が出現。「妖怪版:トレビの泉」だそうです!

河童の泉、妖怪オンパレード

河童の泉、妖怪オンパレード

  「水木しげる記念館:http://mizuki.sakaiminato.net/」も見ごたえがありましたね。

札幌劇場祭(TGR)の審査を終えて(2)

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 今年の劇場祭、結果は以下の通りで、詳細はこちら(http://www.s-artstage.com/2012/news/2012/12/536/)。

< TGR札幌劇場祭大賞2012 >
大賞 弘前劇場「素麺」(http://www.hirogeki.co.jp/
特別賞(作品賞) /intro「モスクワ」(http://intro-sapporo.com/
特別賞(脚本賞) /座・れら「不知火の燃ゆ」(http://hakouma.eux.jp/2012/06/shiranuino_moyu/
新人賞 /劇団パーソンズ「CRY WOLF!」(http://persons.xxxxxxxx.jp/

< 審査員奨励賞 >
人形劇なかま パラパラポナ「ルドルフとイッパイアッテナ」(https://www.sapporo-info.com/eventDetail.php?event_code=43264
赤星マサノリ×坂口修一 二人芝居「貧乏ネ申 -The Poor Zombies-」(http://blog.livedoor.jp/aka_saka/archives/4057024.html
劇団怪獣無法地帯「The Lady・Blues~彼女に何が起こったか~」(http://muz-web.com/

< オーディエンス賞 >
ホームラン王 /劇団千年王國「火盗人」(http://sen-nen.org/
首位打者 /人形劇集団チーム・パース「大どろぼうホッツェンプロッツ」(http://www.s-artstage.com/2012/tgr2012/profile/#yamabikoza

 審査員3年目、地域で演劇を支えるすそ野は、この3年間を見ただけでも大きな進化・深化を実感致します。2年前の感想はこちら(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6707)。それにしても、「審査」の難しさは変わらず感じ続けましたね。個々の講評は、TGRのHPに譲るとして、今年のTGRの感想を2回に分けて書き留めます。

1) 昨年3・11を経て、今年のオリジナル脚本にはそれ以降の時代をにじませる雰囲気が漂っていました。創り手も観る側も、「3・11以降」をはっきり意識して生きている気がしましたね。大賞・特別賞2作品は、三つともに大震災・津波・原発事故の犠牲、及びその後の対応への批判的メッセージでしたが、昨年とは違って、新たな時代の始まりをしっかり引き受けて前に進んでいる姿も感じ取れました。

2) 弘前劇場は、以前から私の大変好きな劇団です。今年の公演、「素麺」はその中でもとりわけ素晴らしく、セリフ、間合い、照明、舞台装置等、完成度の高い作品でした。現実と真摯に向かい合う作者の姿勢、3・11以降を生きている者が「歴史を引き受ける」と力強いセリフ、一人一人の生きる「物語」が舞台の本棚からも感じられて、「生き直す」との新たな出発を感じ取りました。終了後はしばし立ち上がることができずに、その余韻に浸っていましたし、出口にいらっしゃった長谷川孝治さんに、「素晴らしい作品ですね」と、声をお掛けして帰りました、このような芝居をありがとう、と言ったお礼の気持でしたね。

3) introの「モスクワ」は、その題名からも魅力があり、どんな公演なのか興味津々でした。「わたし、ドブリニンスカヤ駅のマクドナルドに行く・・・・」、繰り返しのフレーズが私には少々耳障りでしたが、他の審査員は全くそんなことは無かったようです。「通り過ぎれば、そこは通過点」、この繰り返しも「分かったよ」と私の心の中ではそう呟いていましたが、ロシア語の文字を記号に、環状線をデザインとしてのサークルに、モスクワ、パリ、東京と、想像力は世界を駆け巡りました。そして、「1986」とそれ以降の世界、アントン・チェーホフ「三人姉妹」、映像の斬新さ、リズム感とスピード感、イトウワカナさんの「脱家族」、「個とコミュニティを見つめ直して境界を越えていく」心意気を感じました。前の若い女性が食べていたカップのスープみたいなもの、後で分かりましたが入り口で販売していたボルシチだったようです、ピロシキも売っていたと分かり、大変残念なことをしました。

4) 座・れら「不知火の燃ゆ」も衝撃的でした。戸塚直人さんの演出、水俣病を取り上げてはいますが、これは明らかに3・11原発事故を「放射能公害」と意識した作品。公開審査会後の交流会では戸塚さんともしばし歓談できて、その辺の意図を伺うことができました。役者の方々ともお話して、舞台で観る表情とは違った側面を垣間見た貴重なひと時でした。(次回につづく)

演劇創造の担い手たち

Posted by 秋山孝二
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 演劇を愛する人たちの「サロンの会・例会」が、劇団千年王國(http://sen-nen.org/index.htm)の稽古場でありました。今年の札幌劇場祭(TGR2011:http://www.s-artstage.com/2011/about/)で大賞・特別賞を受賞された劇団・脚本・演出の方々をゲストでお招きし、製作の苦労話ほか、公演にまつわるこぼれ話を聴くことができました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11060)。

・札幌劇場祭 大賞 劇団千年王國 「狼王ロボ」
・札幌劇場祭 特別賞 [演出賞] intro 「蒸発」
・札幌劇場祭 特別賞 [作品賞] 弘前劇場 「海辺の日々」

・札幌劇場祭 新人賞 劇団アトリエ 「もういちど」

・札幌劇場祭 オーディエンス賞  ※星5つ満点の観客アンケートによる賞
  リーディングヒッター賞(☆の平均) 劇団千年王國 「狼王ロボ」
  ホームラン王賞(獲得した☆の総数) 劇団千年王國 「狼王ロボ」

劇団千年王国の橋口幸絵さん(右)と民俗楽器奏者の福井岳郎さん(左)

劇団千年王國の脚本・演出・橋口幸絵さん(右)と民俗楽器奏者の福井岳郎さん(左)

introの脚本・イトウワカナさんほか

introの脚本・イトウワカナさん(右)、役者・菜摘あかねさん(左)

劇団弘前劇場

劇団弘前劇場の照明・中村昭一郎さん

新人賞:劇団アトリエの役者・小山佳祐さん(右)と役者・柴田知佳さん

劇団アトリエの役者・小山佳祐さん(右)と役者・柴田知佳さん(左)

 今年の作品を振り返り、舞台とは違った魅力も感じて楽しいひと時でした。役者の皆さんの表情が実に綺麗ですね、目が輝いているというか、普段仕事でお会いする方々が曇っているという訳ではないのですが、発散するエネルギーみたいなものをそばにいて感じます。特に、今年は製作に関わった全ての皆さんが、3・11をどう受け止めるか、その後どう表現活動を行うべきか等、災害と真正面に向き合おうとする姿勢が印象的でした。

 先日の会では、目の肥えた参加者の方々から次々と質問もあり、内容の濃いサロンの会でした。写真の背景の壁に貼られている年表とオオカミのスケッチは、「狼王ロボ」の稽古にあたって、オオカミの歴史等についての調査研究の跡でしょうね、観終わった後に稽古場を訪れると、また作品の完成までのプロセスも思い起こされて感動もひと際です。

 来年1月から2月に、「札幌演劇シーズン~100人の演劇人が活躍する街をめざして:http://s-e-season.com/about-project/」もいよいよ開催されますし、演劇創造の新しい担い手たちを応援する意味でも、出来るだけ多く劇場に足を運びたいものです。今年、演劇にかかわった全ての方々に感謝です、ありがとう!!!

さっぽろ劇場祭(TGR)2011、終了!

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 さっぽろ劇場祭(TGR)2011(http://www.s-artstage.com/2011/tgr2011/)が、4日の公開審査会で終了しました、詳細はこちら(http://www.s-artstage.com/2011/news/2011/12/606/http://hakouma.eux.jp/2011/12/tgr2011_taisho/)。U-streamでライブ映像もアップされていたようですし、twitterでもたくさんつぶやかれていました。

 私は昨年(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6621)に引き続きの審査員として、一ヵ月間に32本の参加作品の観劇、昨日の公開審査会では7人の審査員が分担し、32本全作品の講評を行いました。今年こそは一作品1分間の持ち時間でと意気込んで臨みましたが、私は最初の4分間の持ち時間で6分32秒もしゃべってしまいました、作品の評価を端的に表現するのは本当に難しいものですね。

【2011年度 札幌劇場祭 受賞作品】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・札幌劇場祭 大賞 劇団千年王國 「狼王ロボ」
・札幌劇場祭 特別賞 [演出賞] intro 「蒸発」
・札幌劇場祭 特別賞 [作品賞] 弘前劇場 「海辺の日々」

・札幌劇場祭 新人賞 劇団アトリエ 「もういちど」

・札幌劇場祭 オーディエンス賞  ※星5つ満点の観客アンケートによる賞
  リーディングヒッター賞(☆の平均) 劇団千年王國 「狼王ロボ」
  ホームラン王賞(獲得した☆の総数) 劇団千年王國 「狼王ロボ」

・札幌劇場祭 審査員奨励賞 yhs 「忘れたいのに思い出せない」
・札幌劇場祭 審査員奨励賞 AND 「ばらひまわり」
・札幌劇場祭 審査員奨励賞 座・れら 「トランス」

・フライヤーコンテスト 優勝
  ミュージカルユニット もえぎ色 「Teardrop」 (同数 1位)
  きりがたりシアター 「ジャックと豆の木」 (同数 1位)

[各賞についてのメモ]
大賞・特別賞は、TPS / 人形劇団ぽっけ&ばおばぶ&ボクラ を加えた最終候補 5作品からの公開審査。新人賞は結成3年以内の団体が対象です。オーディエンス賞は今年度はじめて実施されたもの。フライヤーコンテストはTGRのキックオフイベント(11/5,6)にて実施されたものです。

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 個々の講評は、後日こちらにアップされると思います(http://www.s-artstage.com/2011/news/2011/12/606/)。3・11の大震災を経て、芸術・文化のエネルギーを一層感じた今年の劇場祭でした。演劇関係に携わっている全ての方々に感謝するとともに、これからの活躍を大いに期待しています!そして、プロとして生活出来るためにも、多くの市民に劇場に足を運んで頂くことをお願いしたいです!