札幌劇場祭 2016

Posted By 秋山孝二
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 札幌劇場祭(TGR)2016(http://www.s-artstage.com/2016/tgrが終了しました。

 これまでのTGR記事掲載はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=TGR

 今年はTGR参加作品が32作品、大賞エントリー作品は18作品、新人賞エントリー作品は7作品とのこと。私は何かと忙しく、そのうち5作品しか観ることができませんでした。多彩な演目、扱うテーマも幅広く、皆さん頑張っていますね。先日の公開審査会では、各審査員の講評が面白く、自分の観た芝居の印象と比較したり、ただ観劇でお仕舞いではないいろいろな楽しみ方でさらに味わえる幸せは心地よいです。

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◆今年の受賞作品一覧◆

【大賞】 青年団リンク ホエイ 「珈琲法要」

【特別賞】(作品賞) 劇団カチノル 「お伽の棺」

【特別賞】(企画賞) NPO法人コンカリーニョ 「ちゃっかりハ兵衛」

【新人賞】劇団・木製ボイジャー14号「拝啓 臆病者共」

【審査員賞】新芸能集団乱拍子 「いっすんさきは夢」

【TGRの首位打者】新芸能集団乱拍子 「いっすんさきは夢」

【TGRのホームラン王】トランク機械シアター 「ねじまきロボットα~わすれんぼうのつぎはぎ」

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 【大賞】に輝いた「青年団リンク ホエイ」の「珈琲法要」は、蝦夷地の斜里を舞台にした史実に基づいた作品、アイヌ文化と西洋文化の珈琲ほか、津軽弁の独特の優しさと環境の厳しさと相俟ってのコントラストに引き込まれました。弘前劇場時代の山田百次さんも良かったけれど、青年団ホエイでも輝いていました。

TGRのHPより

TGRのHPより

~~~~~~~~~~~~~~HP より

<作品紹介> 江戸後期。度重なるロシアの侵略により、幕府は東北諸藩約三千名を蝦夷地へ派兵。
宗谷岬や斜里地方に配属された者の環境は劣悪で、寒さと栄養失調で次々に絶命する兵士たち。南蛮渡来の飲み物「珈琲」の配給を、人々は「万病に効く」と信じて飲むのだった。

<劇団紹介> 山田百次(劇団野の上/作・演出)、 河村竜也(劇団青年団/プロデュース)によるユニット。ホエイとは、ヨーグルトの上澄みやチーズをつくる時に牛乳から分離される乳清のことです。産業廃棄物として日々大量に捨てられています。でもほんとは飲めます。うすい乳の味がしてちょっと酸っぱい。乳清のような、何かを生み出すときに捨てられてしまったもの、のようなものをつくっていきたいと思っています。

<作・演出> 山田百次(劇団野の上)~~~~~~~~~~~~

 公開審査会後に、審査委員長の岩﨑真紀さんとお会いする機会がありました。今年は各作品の評価が拮抗して、舞台上での最後の投票まで本当にどの作品が大賞を受賞するのか分からなかったそうです。私が観た「珈琲法要」と「ちゃっかり八兵衛」が賞を獲得したのは嬉しかったですね。

 役者ばかりでなく、脚本、演出、照明ほか、総合芸術としての演劇はこれからも楽しみです。関係者の皆さん、お疲れ様でした!

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