昨日の続きになりますが、海外メディア・外国政府関係者の今回の福島原発事故の認識は、連日、日本で報道されている内容とは大きく異なり、大変危機的で深刻です。
私の身内に届いたカナダからの友人のメールでは、「自分の周りには住む場所が十分あるから、今すぐにでも家族全員でこちらに移動するように」と、真剣な内容だったとか。諸外国のメディアは、福島原発の爆発の連鎖とその対応の事実をつぶさに見つめながら、冷静に報道しています。この場合、冷静と言うのは、「真実を語る」という意味ですね。
東京電力、保安院の記者会見、テレビに出て来る「専門家」、メディアスタッフの話は、何の役にも立ちません。とにかく、当該事故現場組織の「発電所所長」とか、現場の最高責任者の存在が全く見えないのは大きな疑問ですね。現場はこういう作業をしていて、こんな作業プランを持っているといった、やっている側発の報道が何もない、危機管理の中ではあり得ない状態です。無いなら無いと率直に言えば、市民はそれぞれの判断で責任を持って動けます。
現場に一度も足を運んだことが無い連中が、「安全だ、安全だ」といくら叫んでも、市民はとうの昔にその「ニセモノ性」を見破っていますよ。理屈では「対策」になっていても、それが出来る環境が現在あるかどうか、直感的に理解しているのです、私たちは。発表される写真だけ見ても、「安全」などとは程遠い現実を認識できるのです。
市町村長の何人かはメディアの取材に対して、現在の状況報告、必要物資の具体的要請等、大変な困難な環境の中、必死に訴えています。これ自体、本来はそんなことをしなくても支援の手を差し伸べなければならないのでしょうが。それと同様に、原発事故に関して、現場最高責任者は、「日本国民を守る」意識を持って語り続けなければなりません。もし、その任に誰も就かないのなら、これまでの原子力政策というのはその程度の覚悟だったということを、しっかり歴史に刻んでおかなければなりません。
もう一つ、政府は今すぐに、全国各地の原発責任者及びその次席を招集して、現場に最も近い場でこの現実をしっかり観察して、現場はどんな状態なのか、今後の原発運営に活かす手立てをすべきです。廃炉・見直しも含めた、将来の日本のエネルギー政策に向けて、この未曽有の事故の連鎖を無駄にしてはいけません。
少し離れた私たちに何が出来るか、枝廣淳子さんのメーリングから引用します。環境に関わってきた彼女が、この難局においても情報収集・発信し続けるその姿に感動致します、日刊温暖化新聞は秋山財団もパートナーとなっています。彼女はまさしく「ホンモノ」です。
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日刊 温暖化新聞の企業・団体パートナーでもあるソトコトさんが、「被災地の
復興のために、わたしたちができること」というページをアップされました。
以下にご紹介します。もちろん、できることはこれだけではありませんが、「被
災地から遠く離れた自分に何ができるんだろう?」と思っていらっしゃる方がい
らしたら、ぜひ!
~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「被災地の復興のために、わたしたちができること」
<ソトコト・ホームページ>
http://www.sotokoto.net/setsuden/
<ロハスクラブ・ホームページ>
http://www.lohasclub.jp/setsuden.php
2011年3月11日に発生した、東北地方太平洋沖地震による甚大な損害は、私たち
がこれまでに経験したことがない災害です。被災地域に暮らしている方々、救助
活動や復興活動に尽力されている方々を支援するために、私たちができることの
ひとつが「節電」です。
未曾有の大地震による、電力施設への被害発生により、私たちの日本は電力が不
足しています。特に、被災地域においては、電力の確保は、救援活動や復興活動
にとっては極めて重要な問題です。
政府及び東京電力は、3月14日から「計画停電」の実施をアナウンスしています。
計画停電は、電力需要が現状の電力供給能力を上回ってしまった場合に実施され
る手段であり、電力需要を抑制するためには、鉄道、工場、大型商業施設などの
社会全体での節電努力、そして、一般家庭での節電努力が必要です。
いま一番大切なことは、まず被災地が必要とするエネルギーを確保することです。
そして、そのためには、私たち一人ひとりが「節電」を心掛け、続けていくこと
が重要です。
電気は、水道やガスの供給にも必要とされるエネルギーであり、被災地での救援
活動や復興活動に必要なライフラインの確保のためにも、私たち一人ひとりの節
電努力が必要です。
●私たちが生活のなかでできる節電
・外出の際、あるいは、使っていない電気製品のプラグはコンセントから抜きま
しょう。機器によってはプラグを挿し込んでいるだけで、待機電力を消費してし
まう場合があります。
・昼間は、なるべく必要最低限の照明で過ごしましょう。オフィスでは、昼休み
の消灯や、通路のなどの照明の間引きも節電になります。
・暖房機器を必要とするこの季節は、朝の時間帯や18:00~19:00の時間帯が電力
消費のピークタイムとなります。電子レンジ、洗濯機、炊飯器などの消費電力の
高い機器は、ピークタイムをずらして使用しましょう。
・冷蔵庫にはものを詰め込み過ぎないようにしましょう。また、電気炊飯器の保
温時間を減らすのも節電に有効です。
・屋内では、温かい格好をして、カーテンを閉める(断熱効果があります)など
して、エアコンやストーブなどの暖房機器を使う時間を減らしましょう。
・テレビよりもラジオのほうが消費電力が小さくてすみます。
電気を大切に使うことで、被災地を励ますことができます。
私たち一人ひとりの節電努力が、被災地が必要とするエネルギーを創り出します。
物資援助やボランティアなどの人的支援も必要ですが、被災地側の受け入れ態勢
も充分ではない今、私たちが、いまそれぞれの暮らしのなかでできるアクション
が「節電」です。
私たちが日々の暮らしのなかで、節電に努力し、続けていくことは、確実に、被
災地のチカラになります。
現在、節電が必要とされているのは、東日本エリア(東京電力、及び、東北電力
の管轄内)です。東日本と西日本では、周波数が異なることから東日本に周波数
を変換して送電できる容量に上限があります。このため、東京電力、東北電力の
管轄外で節電しても被災地のためにという意味では効果は生まれません。
それでも、電力以外にも燃料が足りないという状況もあり、日本全国で節電・節
約していたくことはとても大事なことです。そして、「電力消費量を自分たちの
意思で減らすことができる」ことを未来に向けて実証・伝えていくためには大き
な役に立つと思います!
~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~~
そして、イーズでも、これまでのコンテンツからヒントやアイディアをとりまと
めてご紹介するページをアップしました。
~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~~
「被災地の復興のために、わたしたちができること。節電努力。」
http://www.es-inc.jp/news/001947.html
※※この呼びかけは、ソトコトの「被災地の復興のために、わたしたちができる
こと。節電努力。」に賛同し、同じタイトルで呼びかけています。※※
「いまの状況で私に何ができるのだろう?」と思っていらっしゃる方も多いこと
でしょう。義援金や救援物資の支援などのほかにも、毎日の暮らしの中で「でき
ること」の1つが節電です。特に、被災地と同じ周波数の圏域の方々は、その節
電が被災地への電力につながります。周波数が違っても、ガソリンその他、省エ
ネすることが役に立ちます。
「節電」や「省エネ」については、イーズでも枝廣のメールニュースや書籍等を
通して、ご紹介・ご提案してきました。これまでに蓄積した情報から、わたした
ちができる「節電」に関する部分をピックアップしました。お役に立てばうれし
いです。
被災地の一刻も早い復興を心より願っております。
枝廣・イーズスタッフ一同
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