前田一歩園財団の理念と実践(1)

Posted By 秋山孝二
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 NPO法人・北海道市民環境ネットワーク(http://www.kitanet.org/index.html)が主催し、この度、北海道の道東・阿寒の「前田一歩園財団:http://www.ippoen.or.jp/」の多大なご協力を得て、「森づくりセミナー」が一泊二日で行われました。

阿寒湖北側の一歩園財団の森

阿寒湖北側の一歩園財団の森

~~~~深々と水をたたえてマリモが生息する湖と、その湖面を囲む広大な森林を有する阿寒国立公園:昭和9(1934)年指定。「この景観はスイスのそれにも比肩する。阿寒の山林は切る山ではなく、見る山だ」といったのは前田一歩園の初代園主・前田正名(まさな)翁でした。その自然への思想は子息の正次(まさじ)、光子夫妻へと受け継がれました。ことに“阿寒の母”と慕われた故光子さんは「『自然を保護する』という言葉さえも人間の傲慢であり、自然に人間が保護されているのだ。前田家の財産はすべて公共事業の財源とす」の家憲を体現するため、全財産を投じて宿願の『前田一歩園財団』を昭和58(1983)年に設立、その18日後に世を去ります。いま、その遺志を継いだ財団は、阿寒の森を守り、森林保全の施業と環境思想の普及に貢献する事業を着々と進めています。~~HPより(http://www.ippoen.or.jp/naritatsi1.htm

 「りんゆう観光(株):http://www.rinyu.co.jp/index.php」のウェッブマガジン「カムイミンタラ」にも、その歴史・理念が紹介されています(http://kamuimintara.net/detail.php?rskey=34198909t01)。

 セミナー一日目は、ゲストハウスで前田三郎理事長のお話と新井田利光常務理事の現況報告、続いて山本光一課長のガイドで財団事務所そばの「ボッケの森」散策でした。「一歩園」は正名の座右の銘「物ごと万事に一歩が大切」に由来すること他、いずれも歴史の重みと設立趣旨・哲学を分かりやすくお話して頂き、あらためて森を守る意気込みも感じ取りました。今風に言えば、「民が担う公共」の原点がここにあり、日本でも草分け的存在です。前田三郎理事長は、秋山財団設立以来、評議員として18年間ご指導して頂き、初代の評議員会議長も務められました。

阿寒湖南岸・ボッケから雄阿寒岳を臨む

阿寒湖南岸・ボッケから雄阿寒岳を臨む

前田光子記念館(旧ゲストハウス)外観

前田光子記念館(旧ゲストハウス)外観

ゲストハウス内でセミナー:前田三郎理事長のお話

ゲストハウス内でセミナー:前田三郎理事長のお話

 今年は、このすぐ近くでも熊が数回目撃されて数日間通行禁止になったとか、まぁ熊のテリトリーですから、それ程驚くことでもないですかね。地面から湧き出る温泉、熱を帯びた散策路の岩盤等、火山群の中にある湖畔も実感出来ました。思えば、雄阿寒岳・雌阿寒岳はじめ、周辺にはたくさんの火山があり、古阿寒湖の面影、ペンケトー・パンケトー等の湖も大自然の変わって来た今の姿です。何か大自然のとてつもないエネルギーを感じとり、畏敬の念を抱きます。

One Response to “前田一歩園財団の理念と実践(1)”

  1. 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 「きたネット」、今年のふり返り(1) Says:

    [...]  次は7月の交流行事で、前田一歩園財団の訪問(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9393、http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9405)。 [...]