「公益財団法人」としての新たな出発!

Posted By 秋山孝二
Categoirzed Under: 日記
0 Comments

 2009年12月1日から、私が理事長を務める「財団法人秋山記念生命科学振興財団http://www.akiyama-foundation.org/」は、法人格を「公益財団法人」としてあらたなスタートを切りました。これまでご指導・ご支援して頂いた多くの皆様方に、心から感謝申し上げます。

 今回の「公益法人改革」に関しては、昨年11月28日付http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?m=200811のこの欄で詳細を語っていますので省略致しますが、110年ぶりの民法の改定により、全国の公益法人は5年以内にその新たな方向性を決めることになりました。

 ある方は今回の新政権の「事業仕分け」により、これまでの「公益法人」は大いなる逆風を受けるのではないかとおっしゃっていますが、それは全くの間違いだと私は確信しています。鳩山首相の就任演説では、「これからは民が担う新しい公共の時代」と明確に宣言しています。全文はhttp://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/statement/200910/26syosin.htmlです。以下、演説からの引用です。

―――(「新しい公共」)

 働くこと、生活の糧を得ることは容易なことではありません。しかし、同時に、働くことによって人を支え、人の役に立つことは、人間にとって大きな喜びとなります。
 私が目指したいのは、人と人が支え合い、役に立ち合う「新しい公共」の概念です。「新しい公共」とは、人を支えるという役割を、「官」と言われる人たちだけが担うのではなく、教育や子育て、街づくり、防犯や防災、医療や福祉などに地域でかかわっておられる方々一人ひとりにも参加していただき、それを社会全体として応援しようという新しい価値観です。
 国民生活の現場において、実は政治の役割は、それほど大きくないのかもしれません。政治ができることは、市民の皆さんやNPOが活発な活動を始めたときに、それを邪魔するような余分な規制、役所の仕事と予算を増やすためだけの規制を取り払うことだけかもしれません。しかし、そうやって市民やNPOの活動を側面から支援していくことこそが、二十一世紀の政治の役割だと私は考えています。

 新たな国づくりは、決して誰かに与えられるものではありません。政治や行政が予算を増やしさえすれば、すべての問題が解決するというものでもありません。国民一人ひとりが「自立と共生」の理念を育み発展させてこそ、社会の「絆」を再生し、人と人との信頼関係を取り戻すことができるのです。
 私は、国、地方、そして国民が一体となり、すべての人々が互いの存在をかけがえのないものだと感じあえる日本を実現するために、また、一人ひとりが「居場所と出番」を見いだすことのできる「支え合って生きていく日本」を実現するために、その先頭に立って、全力で取り組んでまいります。 ―――――引用 おわり―――

 

今、事業仕分けによって基金の返還等を言われているのは、いわゆる「天下り財団・社団」であったり、省庁重複・休眠財団だったり、公的補助金でその活動の殆どが成り立っているような団体です。私どものように、100%基本財産の運用による事業運営、自主・自立民間財団は、まさにこれからの時代の先駆けとして活動していくと自負しています。

 幸い全国には私どもと志を同じくする民間財団が沢山存在しますし、広く国内・国外で活躍するNGOも含めた「民が担う新しい公共」の担い手は、確実に日本社会でも育っているのも実感できます。政権交代を選挙で実現した今年、昨日の裁判の証言で外交密約の存在の証言もありましたが、戦後日本に新しい自立する市民社会が出来つつある手応えを感じています。

 時代の変化を認識する今年、新たな決意表明です。秋山財団は固有の「メッセージ:いのちを育む」を一層高らかに発信して、この北海道を多様ないのちの共存できる大地にして参りたい思っています。

Comments are closed.