今年のフォーラムは、主催者のご挨拶に続き、最初は昨年のCOP21で中心的な活躍をされた気候変動枠組条約事務局長のChristiana Figueres さんの基調講演、「Post-COP21 Future」でした。
英ネイチャー誌は昨年12月17日、この年の科学界を代表する人物10人の筆頭に、地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」の取りまとめに尽力した国連気候変動枠組み条約のフィゲレス事務局長(59)を選びました。フィゲレスさんは中米コスタリカ出身で、2010年に事務局長に就任し、昨年12月にパリで開かれた同条約の締約国会議(COP21)では、対立する先進国と途上国の間の交渉を橋渡しし、各国の意見を尊重して透明性を重視する姿勢を貫き、複雑な交渉を合意に導きました。「パリ協定の採択は地球にとって歴史的な瞬間そのものだった」と、多くの海外メディアが称賛しました。
<近年の受賞歴> ~~~~~~~~~~~~~~~
* 2016年: オランダのオラニエ=ナッサウ勲章オフィサー章、米国カリフォルニア州の非営利団体Vote Solar のSolar Champion賞
* 2015年: フランス・パリ市グランドメダル、フランス・レジオンドヌール勲章、ドイツ・ミュンヘン安全保障会議のエヴァルト・フォン・クライスト賞、英『ガーディアン』紙の名誉のメダル
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この日のスピーチは聴衆に向けて、終始、炎が吹き出るような力強い演説でした。
<手元に書き留めたコメント>
* 「気候変動」それ自体がリスクという時代、それへの認識と課題解決策は企業として必須要件
* COP21パリ協定締結までは、「ノイズ」と「シグナル」が拮抗していたが、昨年末に強いメッセージを示した。「ノイズ」から「シグナル」へ時代は変わった
* 30年後、50年後ではない、今後の「5年」に掛かっている。すでに投資が始まっている
* 20世紀のテクノロジーではなく、新しいテクノロジー企業に若者は魅かれる
* アジアの高い貯金・貯蓄率には、確かな投資対象が必要ではないか、正しい投資のサイクルを確立して
* 「環境の変動」は「経済の変動」であり、「環境の安定」は「経済の安定」である
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ところで、昨年12月のCOP21とはどんな会合だったのか、枝廣淳子さんの異業種交流会(http://www.es-inc.jp/network/index.html)ほかでも議論になったサイトをご紹介し、簡単に整理をしましょう。
* 「COP21とパリ協定のおさらい」 ~環境メールニュースより~
http://www.es-inc.jp/library/mailnews/2015/libnews_id008176.html
* 「パリ協定の意味」~ガスエネルギー新聞「賢人の目」連載コラムより~
http://www.es-inc.jp/library/writing/2016/libwri_id008368.html
* 世界各国の温暖化についての関心や危機感は?
http://www.gasdemori.jp/column/index1.html
* COP21・パリ協定とは? http://www.gasdemori.jp/column/index2_1.html
* 2℃の意味 http://www.gasdemori.jp/column/index.html
* 「パリ協定」発効目前の今、経団連のすべきこと~Yahoo!ニュースより~
http://bylines.news.yahoo.co.jp/edahirojunko/20161002-00062790/
* 「COP21に向けてのリーダーシップを!」(PDF)~ビジネス情報誌『エルネオス』「枝廣淳子の賢者に備えあり」連載コラムより~
http://www.es-inc.jp/library/writing/archives/doc/ELNEOS201512.pdf
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コンパクトにまとまったサイトの数々、残念ながら日本国内で大手企業の経営者をはじめ、これらのグローバルな動きを殆ど把握してなく、日頃、経済団体の会合でもあまり話題にならないのが残念です、無関心というのでしょうか。ひとり日本の企業だけが、また世界から遅れをとっている状況、地域からキャッチアップしていきたいものです。
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特別講演に続いてのパネルディスカッション:
最初は「The Business of Climate Change」です。
この日の後半のパネルは「Financing Green」。グローバルマネーは今、広い意味の「環境の課題解決ビジネス」に注目しています。
新しいビジネスを起業して担う側、それらに注目して投資する側、今、再生可能エネルギーをはじめとする広い意味の「環境」分野は、世界各国で宝の山といった感じです。「COP21パリ協定」の成功は、新しい時代の幕開けと認識すべきですね。