経営者たち、変わる認識 (3)

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comments: 2

 先日、私は書きました。

~~~~~(公社)経済同友会の原発、ガレキの受け入れに対してのメッセージには、必ずしも賛同できない自分としては、今回のこの分科会の場は「アウェー」を覚悟して、しっかりした立ち位置から意見を述べようと思っていましたが、事前の意見交換をしていく中で、かなりの共通理解があることを知り、率直に言って驚きでしたね。そして、2時間を越えるフロアーの方々とのやり取りを終えて、その印象は確信に変わりました、「2011・3・11」を経て、経営者の皆さんのエネルギーへの意識は間違いなく「変わってきています」!~~~~~

 これはパネラー控室ばかりではなく、分科会でのフロアーの方々のご意見と雰囲気からの実感です。経団連(http://www.keidanren.or.jp/)と違って、経済同友会(http://www.doyukai.or.jp/about/about.html)の自由闊達な雰囲気の成せる技かとも思います。それはさておき、幾つかの気づきを書き留めて、今回の報告のまとめとします。

 

* 「原発再稼働」について、企業経営者的には「電力不足」を極力回避したいという切実感のあらわれで、放射能汚染については、殊のほか政府・東京電力経営者への不信感が強い

* 東京・埼玉はじめ首都圏の経営者からは、東京電力の値上げ宣言、原発対応等に対しての憤り、不満は想像以上のもの

* エネルギーにまつわる公開情報について、「情報適時開示」、「説明責任」をわきまえる企業経営者は、単位がバラバラで比較が難しい、定点・定時情報開示が不足等を的確に指摘

* 原発事故の調査・検証を含めた日本の対応は、国際社会における日本の「責任」であることを、複数の方々が語っていた

* 新しい技術として、「自然エネルギー」への期待と努力に、多くの経営者は前向き、それと日本なら出来るとの発言も

* 資源エネルギー庁の方からも、大変前向きな今後の課題提起、例えば、「大規模電源」依存システムを変えていかなければならない、供給会社・電力材料等について「需要家が選択できる電力」へ、「集中型」から「分散型」へ、等

 

 私が発言したかったいくつかのことは、ほかのパネラー・フロアーの皆さんから伝えられましたし、自らリスクを取って日々ビジネスをたくましく展開する企業経営者の真摯な姿勢にも感動しました。もちろん、分科会でのコメント・雰囲気をもろ手を挙げて喜ぶわけにもいかないことは承知しています、2日目の各分科会議長報告では、従来型視点からのメッセージもあったからです。それでも、少なくとも経済団体として発表されている以上に、会員の多様な意見が印象的でした。

 市民活動、メディアがよく言う「経済界」、「企業なんて」の認識こそが、一番遅れているような気がしてきます。2011・3・11以降の世界では、「脱原発・自然エネルギーへのシフト」に意識を変えた企業の出現に注目していく必要があります、新しい芽を見逃さないようにです、ね。

 「アウェー」が、「ホーム」になっていく日まで、私も諦めずに頑張ります!!