公演『暴雪圏』、完了!!

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 北海道演劇財団ほかが主催する公演『暴雪圏(http://www.sapporoza.com/program-index/?program_id=2639』、3月17日(木) の初日から千秋楽まで13回、すべての公演を無事に終了しました。

* http://sapporoza.blog.fc2.com/blog-entry-207.html?fbclid=IwAR0gLAa3JDaZvJJlw87145B_7zckkicBYc2-WrZZ4m5EB5zLhGlZcJoJSQI

 「無事に終了」と敢えて言うのは、2年前にここのこけら落としで公演した『虹と雪、慟哭のカッコウ』が、コロナ感染の蔓延初期により、三公演を残しての終了、その経緯をずっと観ていた私としても、今回のこの公演完了にはこれまで以上の感激をともにしました。

<『虹と雪、慟哭のカッコウ』の記事>

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38097

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38140

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38142

原作者・佐々木譲さんと斎藤歩さんのトークも!

原作者・佐々木譲さんと斎藤歩さんのトークも!

 斎藤歩の作品はとにかく雪へのこだわりが強く、「リア王」の時も雨の場面を雪に代えたり、多くの作品で舞台に大量の雪が舞います。今回もこれまでで最高の雪が降り続けました。今回私は、前半の公演は本州への出張と日程が重なり観ることができなかったので、ゲネプロと後半二公演の観劇となりました。逆にゲネプロの時と公演を重ねるにつれて進化する舞台を実感して、更に演劇の奥深さを痛感すると同時に、千秋楽終演後に斎藤歩も挨拶で言っていました、「演劇が不要不急とは言われたくない、社会のインフラとの自負がある」と、コロナ禍の大変な中でも足を運んでくれたお客様に感謝の気持ちも忘れることができません。

 この2年以上のコロナ禍でもガイドラインをいち早く策定してできる環境で公演を続けている関係者に心から感謝したいものです。

『新渡戸連続講座』、私も語る!

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 新渡戸連続講座の今年度最終回は私の『INAZOサミット』のこの間の報告でした、本来は先月の予定でしたがコロナ禍が収まらない中、ひと月延期しての開催となりました。

* これまでの「連続講座」関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%96%B0%E6%B8%A1%E6%88%B8%E9%80%A3%E7%B6%9A%E8%AC%9B%E5%BA%A7

 私としても久しぶりの振り返りで、パソコンに収納されている数多くの資料・写真を取り出しながらずいぶん走り続けたなと、独り自分を誉めていました。スライドは初回の札幌でのサミットの前の準備から第二回の花巻、第三回の十和田、そして一年延期となった第四回盛岡と積み重ねて。

 事前準備として、スイス・ジュネーブ、カナダ・バンクーバー、ヴィクトリアにも足を運んだり。

 第一回目としては、縁のある土地・団体の方々にそれぞれの新渡戸稲造先生との関係性を語って頂きました。

 今年2022年は第五回を11月に札幌で再び開催することにしています。今回は私たちの活動も大きく飛躍しているので、一味違ったポスト・コロナの集まりにしようと今検討を進めています、乞うご期待!!!

札南高 卒業式 2022

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 私は母校の学校評議員をお引き受けしてもう10年以上になります。毎年、北海道の公立高校卒業式は全日制、定時制ともに3月1日に開催され、私は学校評議員と学校林財団理事長の関係で毎年来賓としてご案内があります。私自身、自分の高校時代は、本州の大学受験と発表の間の時期で卒業式は欠席でしたので、数十年経ってから高校卒業式というものに出席するのを毎年楽しみにしています。コロナ禍で一昨年は外部の出席者は無しとのことでご招待も無し、昨年は来賓は出席できましたが、保護者は体育館とは別の第二体育館で各卒業生一人限定、今年も一人限定でしたが体育館で一緒の場での参加となりました。また、今年はマスメディアも解禁、テレビ局3社のカメラが入り、こぞって昼夜のニュースの中で報道していたようです。これも歴史の一コマです、札南高はコロナ禍でも卒業式を中止することなく大切な人生のイベントと受け止めて知恵を出し、広田校長のご英断で開催し続けた唯一の学校でした、素晴らしいことです。

 私たち19期の時代は男子は詰襟学生服、女子はブルーの制服、数年後から私服になったようです、男女比も4対1、今年は何と72期、男女も半々!!、時の流れをあらためて感じたひと時でした。

* これまでの卒業式の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%8D%92%E6%A5%AD%E5%BC%8F

 ふと気が付いてみると、保護者席にいる方々が実は私の子供たちの世代なのかと。スマホ時代の今、ほとんど全ての保護者がビデオかスマホで撮影していました、そう言う私も、数年前までは来賓席では遠慮していたスマホ撮影、今年は何の躊躇もなくたくさん撮ってしまいました。昼のテレビ各社のニュースで、来賓席で撮影する自分がしっかり写っていて少し異様だったかなと、独り気にしてはいましたが・・・・?!!

 定時制の卒業式、今年も卒業生答辞が素晴らしかったです、卒業生たちの未来に幸あれ、そう願った今年の3月1日でした。

富良野の初春 2022

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 やっと実現しました、富良野の『支那虎(https://retty.me/area/PRE01/ARE271/SUB27102/100000742768/』のラーメン「こげ塩!」、次は「支那そば」に挑戦です!

 今回の富良野は富良野塾OBユニットの公演『水のかけら(https://www.furano.ne.jp/engeki/info.html』を観に行きました、コロナ禍の中でも大勢のお客さんがいらっしゃっていて、さすがですね!

* これまでの富良野関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AF%8C%E8%89%AF%E9%87%8E%E5%A1%BE

 この作品は、富良野演劇工場の太田竜介工場長が、10年前に市民劇団へそ家族の為に書き下ろした作品です。その後、富良野塾OBユニットの公演として上演し大人気の作品となり、太田工場長は平成30年度北海道文化財団の「アート選奨賞」を受賞しました。

助成財団フォーラム 2022

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 今年も(公財)助成財団センター主催のフォーラム(https://www.jfc.or.jp/tsudoi/tsudoi-top/)が開催されました。2年前には私もこの場で基調講演(https://www.jfc.or.jp/tsudoi/2019forum/)を行い、たくさんのご質問も頂きました。

* これまでの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%8A%A9%E6%88%90%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0

 今年はコロナ禍の中2年目、「助成事業の進化と更なる発展に向けて」とのサブタイトル、民間財団としてのそれぞれの出自と設立理念は大変興味深く伺っていました。

第35回『助成財団フォーラム2021』

 第一部の基調講演は、『一般財団法人キヤノン財団(https://jp.foundation.canon/introduction/greeting.html』、『公益財団法人ロッテ財団 (http://www.lotte-isf.or.jp/greeting.html』理事長を兼任されている吉川 弘之先生、テーマは「科学と社会の関係の観点から民間助成財団の在り方」、新しい学問の視座と定義、『逆像』の言葉で表現されて研究助成財団への問題提起をされました。私ども秋山財団の『生命科学』にも繋がるメッセージを受け止めました。

 第二部は【4つのイニシアティブについて事例報告】

公益財団法人原田積善会(https://www.haradasekizenkai.or.jp/aboutus/』、設立以来100年の歴史を越えて次の100年にチャレンジする

公益財団法人小笠原敏晶記念財団(https://ogasawarazaidan.or.jp/about/』、設立から約40年の歴史を持つ、これまでの研究助成に加え、まったく新たな分野として文化芸術助成のプログラムをスタート

公益財団法人橋本財団(https://www.hashimotozaidan.or.jp/about/』、地域財団として設立5年、助成事業と並行して研究所活動にとりくみ、両面から地域社会への貢献を目指す

* 『一般財団法人ロートこどもみらい財団(https://future-for-children.rohto.co.jp/』、設立されたばかりで企業のCSV等への取組からこの時期に設立された背景等

 それぞれの財団の成り立ちが全てユニークで面白く、特に『(公財)原田積善会』の穂垣裕志理事長のお話は、100年を越える活動の中の幾たびかの危機を乗り越えた歴史を淡々と語られていました。

 それぞれのプレゼンの後は、「総括コメント&意見交換」、コメンテーターは出口 正之先生(国立民族学博物館名誉教授・総合研究大学院大学 名誉教授、元公益認定等委員会常勤委員、公益財団法人助成財団センター評議員)、民が担う公共の深い意義を熱を持って語られました。

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過去5年間の「助成財団フォーラム」「助成財団の集い」の案内・プログラム(PDF、動画等)

  • 2020年度
  • 2019年度(概要、動画)
  • 2018年度(PDF)
  • 2017年度(PDF)
  • 2016年度(PDF)
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     今年のフォーラム冒頭では、来賓として「公益法人をめぐる直近の課題・動向について」と題して、内閣府公益認定等委員会の北原久事務局長がご挨拶をされましたが、何と「マネーロンダリングに関する注意喚起」でした、場違いも甚だしい強い違和感を抱きましたね。10数年前の日本における民が担う公共としての「公益法人改革」の高い理念は、何処へ行ってしまったのか情けない気持ちになりましたが、それとは関係なく私たちの財団は地道に地域に根差して引き続き頑張っています!!

    東京駅 八重洲日本橋口

    Posted by 秋山孝二
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     これまでのもう何回もコメントしていますが、東京出張した時は、宿泊は都内ではなく東京駅南口からの高速バス乗り場から千葉県館山市にある私の家に留まる場合もしばしばあります。アクアラインを通り1時間50分程のバスの移動ですが、昨今のコロナ禍で間引き運行も多々あり、都合のいいバスの便がなかったので今回は久しぶりに東京駅から京葉線経由の内房線で、途中木更津で普通電車に乗り換えて館山に行きました、高校生の帰宅時間でもあり大勢の生徒が乗っていました、懐かしい風景でしたね。

     砂地で気候が温暖なので家の周りの草木の生育も盛ん、年に数回は草刈りをしなければ廃屋同然の様子になってしまいます。昨年後半も地元の方にお願いして玄関周りと裏・隣地境の雑草を刈って頂きました。

    玄関前

    玄関前

    隣地境も綺麗に

    隣地境も綺麗に

     本来はせっかくすぐ近くに海岸があるのでゆっくりしたいのですが、毎回夜に到着して早朝のバスで羽田空港なり東京駅に向かう場合が多いので残念です。今回は帰りはいつもの高速バスで東京駅八重洲日本橋口に着きました。朝のラッシュアワー時だったので渋滞かと思いかなり早い便で館山を出発したのですが、折からのまん延防止措置発令のためか、高速道路は全く渋滞もなく予定よりかなり早く東京駅に到着。有楽町でのアポイントの時刻まで十分間があったので、本当に久しぶりに日本橋口中二階のカフェで、パソコンのメールほか仕事をコーヒーとアメリカンワッフルでゆっくりと過ごしました。

     ワッフルと言えば、その形状が、冬の札幌の除雪ブルの通り過ぎて雪面に残った跡にそっくり、毎シーズン早朝・深夜に雪かきをしながら幼い頃に食べたワッフルを思い出しています。

     そして先日はリアル・ワッフルを久しぶりに頂きました!!!
     
     束の間の東京で、普段は過ごせない貴重な時間に恵まれ、ひと時日常を忘れる至福の時でした。

    NHK BS1『ポスト・コロナ』

    Posted by 秋山孝二
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     NHKBS1スペシャル「コロナシフトでつくる日本の未来 デジタル」(https://www.nhk.jp/p/bs1sp/ts/YMKV7LM62W/episode/te/P313JKL6RR/)」は、国際社会における今の日本の存在感の低下を見据えて、その歴史的考察、海外事例からの学び、今後の方向性等、大変示唆に富み腑に落ちるコメントの数々でした。

     ただこの番組にはこんな批判的コメントも見られますーー> http://blog.ac.eng.teu.ac.jp/blog/2021/12/post-c78bc1.html

     単なる技術の問題というよりも、社会実装としての制度設計等もデジタル化には必須要件なのでしょうね。

     技術開発的な側面からは開発力の衰えの歴史的考察が興味深かったです。秋山財団に集うアカデミックセクターの方々による、以前から日本の高等教育における研究費の削減、さらに結果を短期的に求める「競争的資金」に対しての警鐘は、企業の研究所のこの30年程度の経過を見ても当たっているのでしょうね。

     一方アメリカの新しい技術を支える制度設計は注目すべきです。コロナ禍が進む中、日本ではなぜ国産ワクチンが生まれないのかといったフレーズを目にしますが、歴史を振り返ると国が責任を回避し続けた日本の場合、民間企業のリスクのみでワクチン開発への投資を促すのは無理というものでしょう、国を挙げての推進体制は必須要件だと私は以前から思っていました。

     これまで日本では、「イノベーション」というと「技術開発」に矮小化されていました、まさに種を育てる社会システム、マインドセットの革新がさらに重要な要素だと感じました、今後のこのシリーズが楽しみです。

    楽しみな『NHK検証報道』!

    Posted by 秋山孝二
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     年末ギリギリに報道されたNHK総合テレビ『検証 コロナ予算 77兆円』は、今年からも継続して報道されるようで、AIを駆使しての分析と専門家たちの考察も加わり、楽しみですね!

    * 詳細はこちらーー> https://www3.nhk.or.jp/news/special/covid19-money/post/index06.html

     コロナ禍の対策と銘打って出された各省の様々な「政策」、これまでの特別に打ち出される東日本大震災の後の「復興予算」でも、「東京五輪予算」でも、その実態が不明確であることと実際にどう使われたのかについての検証、さらにどこに支払われたのかの追跡等、以前から納税者の一員として大変不満を持っていました。

     先日の初回の内容は、その手法、切り込む視点、考察を加える集団に関して、これまでとは一味違った鋭さを感じて、今後の企画にも期待を抱きました。

     官の政策を民間企業に委託するとその先からは民間企業間の取引となり説明責任は回避される、そんなペテンみたい手法がまかり通るのは、およそ先進国ではありません。納税者がもっともっと税金の使い道に関して追跡を迫る、さらにその効果についても説明責任と総括を求め、次の政策につなげるプロトコルを構築しなければ、無駄遣いは一向に減ることはないでしょうね。

     そして、打ち出した政策が仮に「失敗」との評価があったとしても、それを認めることが大切であり、貴重な資料として次の政策立案に活かしてもらいたいと切に思う次第です。

     マスメディアの使命として、或いは日本の本来の「シンクタンク」「政策提言集団」の使命としても、新たに求めたいと私は思っています。「科学的根拠に基づいた政策立案」、原発事故、自然災害、コロナ禍のようなパンデミック、すべてに共通する「科学リテラシー」の涵養は、日本の教育にも求められるものなのでしょうね。

    和久奈ちよ お別れの会

    Posted by 秋山孝二
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     10月29日に亡くなった私の叔母・和久奈ちよの「お別れの会」を先日、ワグナー・ナンドール記念財団葬として栃木県宇都宮市内で催しました。コロナ禍の中、大勢の皆さまにご臨席頂き、ちよと縁のあるある皆様からの心温まるお言葉、歌、演奏を頂き、また、ちよの生前のインタビューDVDも放映しました。

    * http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=42836

    祭壇と献花台

    祭壇と献花台

     当日は、駐日ハンガリー大使館のパラノビチ・ノルバート特命全権大使閣下も急遽駆け付けてお言葉を頂きました、ナジ・アニタ参事官の心温まるエピソード、福田富一栃木県知事、横田清泰益子副町長、ハンガリー・ブダペストからいらっしゃったキシュ・シャンドールさん、友人代表の瀧沢久子さん、それぞれの思い出を語られて、私自身、胸が熱くなりました。

     その日の夜の地元テレビニュースでも報道され、翌日の下野新聞、数日後の読者の欄にも掲載されました。

     今回の財団葬、準備期間が短い中、財団関係者のご尽力に感謝します。新しい年、ちよ亡き新しい体制でワグナー・ナンドールとちよの思いを多くの皆さまにお伝えできるように頑張って参ります!!

     以下は当日の私の御礼の言葉です。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     本日は、師走、コロナ禍の中、このように大勢の皆さまに「和久奈ちよ お別れの会」にお運び頂き、主催者を代表して心から御礼申し上げます。また、ご供花、ご香典、弔電等のお心遣いにも重ねて御礼申し上げます。宇都宮東武ホテルグランデ・スタッフの皆さまには、栃木県のコロナ対応ガイドラインに則っての会場設営に感謝申し上げます。

     和久奈ちよの人生、一言で申し上げれば「波瀾万丈の人生」と言えるのでしょうか。私自身の幼い頃のちよのイメージは、両親の愛情をたっぷり受けた本当に優しい笑顔の叔母でした。その後の結婚と10年での別れ、それ以降は先ほどの映像でちよ自身が語っていた通りです。50年近く前の私の結婚式には益子町に移住して間もない二人が出席してくれました。

     益子町でのナンドールとの創作活動は、ちよにとっても生活そのものであり、特に1997年ナンドールの没後から作品の広報、再評価の活動は目を見張るものがありました。

     16年前から東京の聖路加レジデンスと益子の二拠点居住生活、2年半前に聖路加病院の心療内科で初期の認知症診断を受けて以来、大橋サービスの須田山ツギ子さんに24時間付き添って頂く暮らしが始まりました。

     今年2月に、ちよが部屋で腰を打って病院で受診し、念のために幾つかの検査をしたところ、すい臓頭部にがんが見つかりましたが、その後も毎日変わらぬ日常生活を送っていました。8月に痛みが続き聖路加病院緩和ケア病棟に入院し、積極的治療は行わないという強い意志を貫き、入院79日目となる1029日朝、本当に眠るように穏やかに静かに息を引き取りました。

     この間、聖路加レジデンスのスタッフの皆さま、聖路加国際病院心療内科の太田先生、緩和ケア病床の林先生、長先生ほか病棟看護師の皆さま、当財団堅田憲弘さんには大変お世話になりました、この場を借りて心より御礼申し上げます。そして、何といってもちよの人生の最期まで本当に献身的に寄り添って頂いた須田山ツギ子さん、ありがとうございました。

     今後は、財団関係者は気持ちを新たに、ワグナー・ナンドールとちよの平和を願う思いを受け継ぎ、さらに地元栃木県の皆さまはもちろん、全国、世界に、二人の思いを拡げていくことを皆さまにお誓い申し上げて、私の御礼の言葉と致します、本日のご臨席、誠にありがとうございました。

    TGR2021 授賞式

    Posted by 秋山孝二
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     今年の『TGR札幌劇場祭 2021(http://s-artstage.com/2021/tgr/』授賞式が先日行われて、大賞はイレブンナインの『ひかりごけ(http://eleven9.jp/hikarigoke/』が受賞しました。また俳優賞の3人の中の一人に、出演したイレブンナインの若手の菊地颯平くんが受賞し、ダブルの喜びでしたね。

    * 『ひかりごけ』の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=42960

     授賞式の様子はこちら: https://www.youtube.com/watch?v=055ZnryerbU

    イレブンナイン代表の納谷真大さんと、今回若手で出演して俳優賞を受賞した菊地颯平くん

     今回の『ひかりごけ』、私は4回も足を運びましたが、事前に1992年製作のホラー映画『ひかりごけ(https://eiga.com/movie/38972/)』、三國連太郎ほか出演をDVDで観ていたし、公演のチラシ冒頭にも

    ~~ 北海道で実際に起きた人肉食事件をもとに描いた武田泰淳の同名小説をイレブンナイン納谷真大が戯曲化。極限状態におかれた人間の、生きるために「仲間の肉を食べる」という行為を通して、「生」が内包している様々な矛盾と向き合いながら「生きること」の意味を問いかける。

    主演に斎藤歩、泉陽二を。音楽に山木将平を迎えた衝撃作。~~

    とあったので、このコロナ禍で若干気落ちしている時におどろおどろしい芝居かと少々気弱になりながらの観劇でした。ところが、いい意味で予想を裏切ってくれて、斎藤歩さんが事前に言っていたようなファンタジーといった雰囲気も感じられるほど軽やかでテンポよく、緊張を解く脚本も素晴らしかったですね。トラマツルグの斎藤歩さん、音楽担当の山木将平くん他のスタッフの皆さまのプロの技を魅せてもらった気がして、これまでの『素麺』、『アイランド』に並ぶ久しぶりの高いレベルのTGR大賞となり、私自身も嬉しいです。是非、再演して頂きたいですね。

    カメラマンの脇役に徹する斎藤歩も素晴らしい!

    カメラマンの脇役に徹する斎藤歩も素晴らしい!

    * 『素麺』2012年TGR大賞受賞

    http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=15224

    * 『アイランド』2014年TGR大賞受賞

    http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=21853

    http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=25100

     イレブンナインの皆さん、おめでとうございます!!!

    和久奈ちよ、逝く

    Posted by 秋山孝二
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     私の叔母の和久奈ちよが10月29日午前9時57分、すい臓がんで眠るように静かに逝きました、91歳でした。ここにお知らせすると共に、生前お世話になった皆様に心から感謝申し上げます。つい2か月前にハンガリーから叙勲の栄に浴しました。

    * http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=42273

     コロナ禍、栃木県への遺体の移送も難しく、二日後の31日に東京都内で内輪で葬儀を済ませました、たくさんの方々に最期までお心遣いを頂きながら礼を欠いたことをお詫び申し上げます。

    駐日ハンガリー特命全権大使のパラノビチ・ノルバートさまもご参列

    駐日ハンガリー特命全権大使のパラノビチ・ノルバートさまもご参列

     栃木県宇都宮市で『お別れの会』を12月11日に財団葬として開催する予定です、下記がその告知です。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~

    当財団設立者・理事

    和久奈ちよ 入院加療中のところ、十月二十九日午前九時五十七分、享年九十一歳をもって永眠いたしました。

    ここに生前のご温情を深謝し謹んでお知らせ申し上げます。通夜ならびに葬儀は近親者にて相済ませました。

    なお「お別れの会は財団葬をもって下記の通り執り行います。平服にてお越しくださいますようお願い申しあげます。

    ―、日 時 十二月十一日(土)午前十一時~十二時三十分

    ―、場 所 宇都宮東武ホテルグランデ(宇都宮市本町五ー十二)

    https://www.tobuhotel.co.jp/utsunomiya/

    令和三年十一月十五日 芳賀郡益子町大字益子四三三八

    施主 公益財団法人ワグナー・ナンドール記念財団

    代表理事 秋 山 孝 二

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     内輪の葬儀を終えて、今ちよの遺骨は栃木県益子町の『ワグナーナンドール記念財団』内の祈りの室に夫ナンドールの横に安置されています。

    経同会、新しい委員会発足!!

    Posted by 秋山孝二
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     北海道経済同友会の新しい委員会活動『北海道地域活性化委員会』が始まりました。委員長は日本銀行の前札幌支店長だった小高咲さん(現在は(株)北海道二十一世紀総合研究所取締役副社長)、先日はそのキックオフミーティングが開催されて、北海道庁の企業誘致のご担当の方のお話ほか、積極的な意見交換もあり、今後に期待感を高めました。

    * これまでの関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%90%8C%E5%8F%8B%E4%BC%9A

     講演後はこれまでのこの会の委員会活動、幾つかの提言を積み重ねてきた足跡の振り返りでした。

     それを踏まえて、ポスト・コロナ、ウイズ・コロナの新たな時代における北海道の産業振興、働き方・暮らし方の改革について、その方向性のたたき台です。

     そして今後の議論の方向性・イメージも確認しました。

     私はこれまで20年以上、この北海道経済同友会で幹事を引き受けています。個人資格で会員登録しているこの経済団体では、他団体と違ってかなり毎回議論が盛り上がっていたのですが、昨今は大手企業の支店長の年代も若くなるに従ってか、予定調和的な雰囲気が漂っていて紛糾する場面も殆どなく、私自身は何となく物足りない、あるいは多少の孤立感も正直感じていました。今回、コロナ禍を経てメンバーも何か感ずるところがあったのか、それぞれ質疑応答では含蓄のある意見が多く面白くなってきました。3・11の原発事故に関して、翌年の富山での全国大会分科会で私も登壇した時のあのアウェイ感から時を経て、再び経営トップの視座からの提言をしていきたいと思いますね、乞うご期待!!!

    【 2012 富山での全国会議 】

    http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12630

    http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12606

    六華同窓会 2021

    Posted by 秋山孝二
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     高校の六華(りっか)同窓会、今年はリモートとソーシャルディスタンシングを配慮した会場参加のハイブリッドで2年ぶりに開催されました。また、昨年の学校創立125周年記念講演も、1年遅れとはなりましたが総会後の懇親会の代替えとして豊富な内容で実行されました。

    * これまでの関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%85%AD%E8%8F%AF%E5%90%8C%E7%AA%93%E4%BC%9A

     まずは今年の六華同窓会総会で大西雅之会長のご挨拶、素晴らしい内容のあるお話でした。

    六華同窓会 大西雅之会長

    六華同窓会 大西雅之会長

     続いては例年の懇親会の代わりに学校創立125周年記念講演会です、本来は昨年開催予定でしたがコロナ禍で今年になりました。

     冒頭には125周年記念事業実行委員会の村木宏彰委員長のご挨拶。

     講演会は南66期!私の遥か47歳年下の森唯菜さんの司会で始まりました。

    講演会司会 森唯菜さん

    講演会司会 森唯菜さん

     前半は南24期・MITメディアラボ副所長石井裕さんのボストンからのリモートでのご講演。最先端のテクノロジー研究のお話は高校時代の感動された詩から始まり、ロマンに満ちたお話でした。「造山力」、強烈な印象でした!これからの科学はもはや理系・文系とかの枠組みを超えた世界での研究であることを痛感しました。六華同窓会の大西雅之会長と石井裕先生は南24期で同期。

    リモート講演 MIT石井先生

    リモート講演 MIT石井先生

     続いては南23期大野東北大学・寶金北海道大学総長の同期対談。それぞれのご自身の高校時代、さらには石井先生がアメリカで研究されていた90年代と日本の医療現場で手術等で仕事に忙殺されていた時期との比較等、大変率直で興味深かったですね。

    東北大学 大野総長

    東北大学 大野英男総長

    北海道大学宝金総長

    北海道大学寶金清博総長

     今回、東京からお越しになった東京六華同窓会の片山昌彦会長(23期)と両総長二人は同期。

    南23期の同期の方々と

    南23期の同期の方々と

     講演会終了後は来年の幹事当番期(南37期)への同窓会旗の引継ぎです。

    幹事当番期の引継ぎ!

    幹事当番期の引継ぎ!

     この日の締めのご挨拶を同窓会副会長の私(南19期)も登壇しました、優秀な良き後輩たちの活躍に私自身元気を頂いた夜でした。

    今、“いのち”を問う

    Posted by 秋山孝二
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     コロナ禍の中で、「いのち」を問う番組が心に沁みました。

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    NHK教育テレビ

    こころの時代~宗教・人生~「コロナの時代に“いのち”を問う」

    ホスピス財団理事長 柏木哲夫

    https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6973/episode/te/W58P5XWR6Q/

    公式サイトから
     新型コロナウイルスが猛威を振るう中、医療現場では感染リスクのため誰の看取りも許されずに最期を迎える“孤独な死”が頻発している。日本のホスピス医療の第一人者である柏木哲夫さんはこの現状に対し「延命や生命維持といった“生命”だけを重視して、患者や家族の感情や価値観などを含む“いのち”を置き去りにしてはならない」と話す。最前線の医療現場の取り組みと共に、今、私たちがみつめるべき”いのち”とは何か考える。

     印象的な言葉として

    * 「生命」と「いのち」の違い!

    * 「魂」の平安

    * 「いのち」を見つめる医療

    * 死んでいく力

    * 「ユーモア」の力

    * にもかかわらず笑う

     コロナ禍の中、患者さんに触れることが出来ない状況で手を温める看護の方々の工夫、そんな患者さんに寄り添う気持ちの表現としてできる限りのことを医療現場、患者さんとの接点で実現する関係者のご努力に感動しました。

    久しぶりの運動会!!

    Posted by 秋山孝二
    Categorized Under: 日記
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     コロナ禍で昨年からなかなか開催できなかった様々な場の運動会、今年は少しずつ行われていて、公園からも軽快な音楽が聞こえてきます。

     まずは障がいを持つ子たちの保育所では、室内で工夫を凝らした競技のオンパレード、パラリンピックを彷彿する多彩さですね。

     一方、1歳の子も一生懸命にリズムを取ってのダンス!!!

     子供たちばかりでなく、お父さんたちも大変だ、久しぶりの運動に翌日の身体に堪えなければと祈るばかりでした。お爺ちゃん、お婆ちゃんは親競技からも卒業、ただただ目を細めて見てるだけ!!

    縄跳び競技?!

    縄跳び競技?!

     近くの公園での光景、街中の人の賑わい、コロナ禍も少しずつ出口が見えてきているのでしょうか、ウィズコロナの始まりだといいですね。

    心震えたトーク、学術会議任命拒否問題!

    Posted by 秋山孝二
    Categorized Under: 日記
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     インターネットサイトに『Choose Life Project(https://cl-p.jp/』があり、様々なテーマで情報発信をしています。私は少し前からここのサポーターに登録してたくさん学んでいますが、先日の「学問と表現の自由を守る会主催・第1回ライブ&オンライン座談会」は、心が洗われるような素晴らしい内容でした。登壇者も納得のいく方々でしたが、「学問をする自由とは」ほかその発せられるメッセージの力強さに心が震えました。それぞれご専門の立場からの今回の「日本学術会議新委員任命拒否問題」を鋭く批判する姿勢、私は原発事故、コロナ禍等に関して従来の「専門家」への強い憤りを感じていたので、ここに登壇された方々の見識に、日本の希望を見出した思いです、特に若い温さんの率直なご発言は、私自身原点を見つめ直すような気持でした。

    学問と表現の自由を守る会主催・第1回ライブ&オンライン座談会

    https://cl-p.jp/2021/10/01/gakumon_hyogen_liberty/

    出演】
    <司会>
    佐藤学(東京大学名誉教授)
    <座談会登壇者>
    加藤陽子(東京大学教授)
    田中優子(法政大学元総長)
    広渡清吾(日本学術会議元会長)
    温又柔(小説家)

     社会に激震が走って1年、今なお6人の任命拒否はそのまま、新しい政権においても何ら説明されず、大学への統制は強まり、忖度によって報道の自由も狭められ、息苦しい窒息状況が続いています。あれから1年、これからの社会における「自由」、「自分からの自由」について語りました。

    * 昨年の私の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=40025

     任命拒否の当事者である加藤陽子先生のこの問題の一連の分析と考察、さすがに高校時代まで物理部所属の「リケジョ」の本領発揮、時系列と資料に基づく精緻なご発言には感動致しました。また、「既得権」としての「基本的人権:フンダメンタル・ヒューマンライツ」の意味付けほか、そもそものお話も新たな気付きを与えて頂きました。

     田中優子先生の前法政大学総長として、菅を巡る法政大学卒に関わるコメントは笑いましたね。また、ご専門の江戸時代文化等からの今の日本社会・政治に関するピリッとした辛口コメントも素晴らしい。

     広渡清吾先生は日本学術会議の元会長として、日本語の「忖度」の意味、ドイツ語では「先取りした服従」を深掘りして、また任命拒否の内閣としての法的根拠の脆弱性に言及し、説得力がありました、「内閣法」と「内閣設置法」の存在です、「波長を合わせる」政府の行為、総動員法的行動の危険性。「多様性」はそれぞれが「自立的」でなければ意味がないとも。「社会の水準を上げる」重要性。

    * 広渡清吾先生の私の関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%BA%83%E6%B8%A1%E6%B8%85%E5%90%BE


     
     温又柔さんは切れ味抜群の発言で大変感動しました、自分の言葉を獲得すること、それが自分から自由になること、自分の立場が不自由への加担になっていないか。詳細は最初に記載した動画でご覧ください。

    * 『Choose Life Project』関連の私の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=Choose+Life+Project

     秋山財団は日頃から生命科学の広い領域の研究者の皆さまとお付き合いしていますので、今回のこの問題は看過できない忌々しき事態だと私は昨年から推移に注目しています。狭い意味の「学問の自由」という視点からだけでなく、広くこのところの安倍・菅政権のアカデミック・メディア・市民社会セクターへの異常なまでの介入に、引き続き緊張感をもって時代を見つめていかなくてはならないと思うのです、近代日本の歴史を検証するとその危険な状況は容易に理解できるはずです。結論として、最後に佐藤先生がおっしゃっていたように、一人一人、一団体一団体が、「それは変だ、おかしい!」と声を挙げることです!

    札幌の秋 2021

    Posted by 秋山孝二
    Categorized Under: 日記
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     今年の札幌は、コロナ禍の中、7月8月の大変な暑さでも秋は確実にやってきています。寒暖差の大きさから大雪山系の紅葉は例年にも増して綺麗だと、先日歩いてきた方が言っていました。

     札幌市内の私の家の庭でも10月に入って秋の気配が急です。

    柿の木もこれから色づき!!

    柿の木もこれから色づき!!

    小さな菜園のシソも!

    小さな菜園のシソも!

     庭の名月カエデも紅葉が始まって、遠くの三角山も頂上付近から色が変わってきています。

     これからは朝晩の気温も10℃を下回り始めて冬への準備に入っていくようです。

    空、あれこれ!!

    Posted by 秋山孝二
    Categorized Under: 日記
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     日々の雑事に追われていると空を見上げるのも忘れていますが、時々、早朝・日中・夕方にふと気が付いて外で視線を上に向けると、高く素晴らしい空が自分の上に現れています。このコロナ禍でつい下を向きがちの暮らしの中、ほんの少しの感動を与えてくれて自然に感謝です。地球のどこかで同じように空を見上げている人たちもいるのかなとも思ったり。

    千葉県館山市鏡ケ浦の夏の朝!

    千葉県館山市鏡ケ浦の夏の朝!

    栃木県益子町から夏の夕方!

    栃木県益子町から夏の夕方!

    北海道新千歳空港の初秋午前!

    北海道新千歳空港の初秋午前!

    札幌市中央区宮の森の9月早朝!

    札幌市中央区宮の森の9月早朝!

     空で思い出した数枚の写真、2010年3月にアフリカのマラウィ、ケープタウンに出張した時の空です!!

    * http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%82%A3%E7%B7%A8

    秋山財団 贈呈式 2021(下)

    Posted by 秋山孝二
    Categorized Under: 日記
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     2年続けての中止は活動の継続の観点からもいかにも知恵がない、そんな思いを34年前の設立時から会場にしている札幌プリンスホテルさんにもお伝えして、「コロナ禍のコンパクト・バージョン」贈呈式を企画し開催しました。

     研究助成事業の要、選考報告は選考委委員長の稲葉睦先生に行って頂きました、大変熱のあるお話でした。

     一方、ネットワーク形成助成事業の選考報告は、こちらの選考委員長・加藤知美さんが新たな採択を含めてのご報告でした。 
     

     締めのご挨拶は大原雅先生、秋山財団の理念を柔和なお話で再度お示し頂きました。

     2001年9月11日はアメリカの同時多発テロ 、2018年9月6日は北海道胆振東部地震と、私たちの贈呈式の前後には大きな出来事が起きており、今年もその当時を思い出されました。

    * 2018年贈呈式の様子ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=34107

     私の今年のご挨拶~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     本日はコロナ禍の中、皆さまにはこのようにリアルに今年度贈呈式にお運び頂き、例年にも増して心から感謝と御礼を申し上げます。

     受賞者・受領者の皆さま、この度は誠におめでとうございます。今年は皆さまと財団関係者のみのご出席に限定させて頂き、万全の予防策で今日の日を迎えました。この場がただの式典・セレモニーではなく、秋山財団設立以来、年一度の「交流の場」と位置付け、今日ご臨席の皆さまにも是非その辺の意のあるところをお汲み取り頂ければ幸いです。

     3年前の昨日は北海道胆振東部地震、今年は、新型コロナウイルス感染の蔓延、記録的高温による熱中症、集中豪雨、57年ぶりに1年の延期を経ての東京オリンピック・パラリンピック等、怒涛の日々でした。コロナ禍の1年半の間、私たちの財団活動は、昨年は贈呈式は中止、今年度助成事業は淡々と作業を進め採択を決定し、同時に、8月にはリモートによる昨年の受領者の「交流会」を開催他、理事会・評議員会はハイブリッド形式を導入し、運営の振り返りも行う貴重な時間となりました。特に再確認したのは、国際情勢でパンデミックばかりでなく、2015年「パリ協定」、「SDGs」の採択、「EUサスティナブルファイナンス行動計画」、「タクソノミー」により、数年前から財団の資金運用環境の激変でした。

    <事業実績>

     このようなコロナ禍の中、お陰様で基本財産の運用は順調で予定通りの事業予算を確保できました。それにより、2021年度、秋山財団賞1300万円、研究助成382,900万円、ネットワーク形成事業助成10823万円、合計494,023万円 となり、34年間の累計事業実績は、合計1,533件、総額11505万円となりました。これも偏に財団を支えて頂いた多くの皆さまの賜物と深く感謝申し上げます。

    <財団が取り組む課題>

     この場を借りて、今、秋山財団が取り組む幾つかのテーマについてご報告致します。

    1.財団理念の継承と事業の発展的具現化

    * 多様な市民、学生、研究者、市民活動団体、関係者に財団理念や事業内容を紹介するツールとして、HP上でのブログの積極的な活用を通じた双方向のコミュニケーション向上です。

     事業では、このところ話題になっている「ダイバーシティ」、とりわけ日本社会全般で立ち遅れる「ジェンダー差別解消」の動きに注目しています。一財団の影響力は限られてはいますが、当財団でも以前から議論になっている女性研究者への支援(今年の研究助成38件の内女性3件)は、当財団設立者が女性という出自もあり、具体的な事業展開を目指し、理事会・評議員会・選考委員会のジェンダーバランスと共に、研究助成申請・採択における女性比率向上の具体策の議論を進めて参ります。

    2.「アウトリーチ活動」の新たな展開

    * 今後の財団事業の方向性として、全道地域を対象とした若い世代、研究者、地域づくりの担い手、地元の教育機関、受領者との更なる連携強化を推進する所存です。当財団は、2013年度からこの活動を本格的に実施し、財団の重要な事業として位置付けており、特に『防災』をテーマに、避難所における課題に注目したり、今後ともフィールドの違いを越えて広い視点から課題解決に向けたコラボレーションを実現して参ります。この10年を振り返ってみても、原発事故等の災害、コロナ等のパンデミックにおいて発せられるメッセージに対して、いわゆる「専門家」「研究者」と市民との距離・違和感とでも言うのでしょうか、専門分野の方々のメッセージが心に響いて来ない、届かない状況を多くの市民が感じています。日頃からのアウトリーチ活動を通じて、市民はもちろんのこと研究者ご自身にとっても有益な場となることを期待します。

     終わりに、昨今の社会課題に対して、現政権をはじめとする政治の世界での『科学的知見』の欠如は深刻で目を覆うばかり、また国際社会における日本の埋没、劣化を感じているのは私ばかりではないでしょう。生命科学を基盤とした秋山財団らしい新しいステージでの「アウトリーチ活動」を提起し、この実現の為にもここにお集りの研究者・市民の皆さま、財団関係者の皆さまの更なるご協力・ご提案をお願いしたいと思います。

     重ねて、本日の受賞・受領、誠におめでとうございます、今後のご参会の皆さまのご活躍を心から期待しています。

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    秋山財団 贈呈式 2021(上)

    Posted by 秋山孝二
    Categorized Under: 日記
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     昨年の(公財)秋山記念生命科学振興財団贈呈式はコロナ禍で設立以来初めての中止でしたが、今年はソーシャルディスタンシングを考慮した形でコンパクト・バージョンで開催しました。

    * これまでの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E7%A7%8B%E5%B1%B1%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E8%B4%88%E5%91%88%E5%BC%8F

    朝から準備作業!

    朝から準備作業!

     ご出席を受賞者・受領者と財団関係者に限定して、「交流の場」には拘っての形態、何とか皆さまとのコミュニケーションは取れ、秋山財団の趣旨をお伝えできたかと思っています。

    * 今年度の受賞・受領者ーー> https://www.akiyama-foundation.org/news/4281.html

    冒頭のご挨拶

    冒頭のご挨拶

     今年の財団賞は北海道大学大学院薬学研究院 創薬科学部門 生体機能科学分野 衛生化学研究室 教授・松田正先生でした。受賞テーマは「免疫疾患制御を目指すサイトカインシグナル伝達機構の解明」です。

    受賞ミニ講演

    財団賞受賞の松田正先生のミニ講演

     当日の様子は動画配信を後日HP上でアップします。