十和田からのお客さま、熱弁!

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 十和田市の「幻の穴堰(ぜき)(http://bunka-sinbun.jp/news-article/2017/01/150.html」の関係者、中野英喜さん、奈良哲紀さん、下谷栄治さん、中野智夫さんが、「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/」と「遠友みらい塾(http://enyumirai.main.jp/」の活動に注目され、札幌を訪問されました。11月25日開催予定の「INAZOサミット(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?m=20161115」にも大変興味を持たれていました。

 「幻の穴堰(ぜき)」は十和田市倉手地区にある江戸末期の用水トンネル跡で、私設の歴史体験施設としてオープンし、手掘りの跡がくっきり残る穴堰(約953メートル)の一部約294メートルが見学コースになっています。穴堰は、市の原点とも言える「三本木原開拓」を主導した新渡戸傳の息子の十次郎が、1866(慶応2)年に着工しましたが、十次郎の急逝で工事は中断。未完のまま放置され、近年は崩落の恐れなどから立ち入りが禁止されていました。

 昨年10月、地権者で東奥カントリークラブ社長の中野英喜さんが私費を投じ、本坑に通じる横穴の壁のコンクリート補強や本坑床への排水溝設置などを実施し、管理運営はNPO法人十和田歴史文化研究会(https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/detail/002000507)に委託し、公開に向けて環境を整備しました。

 先日はその経緯ほか、十次郎の功績については奈良さんの豊富な話題で大いに盛り上がりました。当時の技術を支えた地元の技術学校等、中野さんも「新渡戸の熱意と技術を目視でき体感できる唯一の場所だ」と意義を熱弁されました。

中野代表(左)と奈良さん(右)の熱弁!

中野社長(左)と奈良さん(右)の熱弁!

お土産としてエゴマのショートケーキ

お土産としてエゴマのショートケーキ

帰りに記念撮影

帰りに「考える会」メンバーと記念撮影

 今回のご訪問のきっかけは、北海道新聞に掲載された「INAZOサミット」の記事が、共同通信社の配信で地元青森の新聞のトップ記事となり、それを読まれた奈良さんからご連絡を頂き、札幌訪問へと繋がりました。メディアの力というのはすごいですね、心から感謝します。近いうちに「穴堰」を訪れたいものです。

遠友みらい塾 設立1周年!

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 「遠友みらい塾(http://enyumirai.main.jp/」は設立一周年、先日、第7回例会を寺島実郎塾長を迎えて開催しました。

これまでの記載――>http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E9%81%A0%E5%8F%8B%E3%81%BF%E3%82%89%E3%81%84%E5%A1%BE

 塾長の寺島実郎さんからは、人工知能(AI)、宗教、「インテリジェンス」と「インフォメーション」の違い、17世紀オランダをはじめとする世界認識等の幅広いお話があり、先進各国が内向きになっている状況等、塾生との活発な質疑が行われました。引き続き塾生からは多くのプロジェクトの発表があり、私からは来年11月開催予定の「INAZOサミット」の概略、実行委員会立ち上げ等を説明しました。前回にもお話をした、ハードウエアとしての「記念館建設」プラン、ソフトウエアとしての「遠友みらい塾」、そしてネットワーキングとしての「INAZOサミット」と骨格を再度確認しました。スタートからほぼ1年を経過した「遠友みらい塾」ですが、2年目以降の活発な活動を予感させるものになりました、次回は2017年1月28日13時30分、同じ会場で開催予定です。

会場いっぱいの参加者

会場いっぱいの参加者 写真撮影:鹿野内 太一

一周年記念で寺島実郎塾長のお話

一周年記念で寺島実郎塾長のお話

 これまでの各種取り組みの報告と今後の活動への提案、ゆるいつながりで一年間やってきましたが、それぞれのフィールドがそれぞれの課題解決に向けて着実に動き始めています。最初は「SAPONISMO(http://sa-po.net/」。

「SAPPORONIZMO」プロジェクトの亀田さん

SAPONISMOプロジェクトの亀田敏美さん 写真撮影:鹿野内 太一

 続いて以前にもご紹介した「リサイクルプロジェクト(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27841)」。

「デロリアンプロジェクト」の宮澤洋子さん

「デロリアンプロジェクト」の宮澤洋子さん 写真撮影:鹿野内 太一

 続いては「『農業本論』ほか読書会(http://enyumirai.main.jp/category/%E8%AA%AD%E6%9B%B8%E4%BC%9A/」。

「農業本論」ほかの読書会、三上節子さん 写真撮影:鹿野内 太一

「農業本論」ほかの読書会・三上節子さん 写真撮影:鹿野内 太一

 最後は、「日本自治ACADEMY(http://www.japan-a-academy.jp/aisatsu/index.html」の取り組み報告、前回も谷理事長に参加して頂きました、地域がアジア・世界と直接交流時代です。

自治体まちづくりプロジェクト   写真撮影:鹿野内 太一

日本自治ACADEMY・千葉正和さん 写真撮影:鹿野内 太一

 当日配布した「INAZOサミット」の概略は以下のようです。~~~~~~~~~~~~~~~~~

< INAZOサミット 企画概略>

目的 : 新渡戸稲造とメリー夫人、及び新渡戸家の業績を顕彰し、再確認してネットワーク形成を促し、個々の活動の相乗効果を発信する

開催: 毎年一回、ゆかりの地で持ち回り開催、第一回を201711月札幌で開催予定

企画 : 基本的には各地で特色を活かした参加型の企画、毎年「実行委員会」を設立してユニークな内容で実施。第一回の札幌での開催は、「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会」、「遠友みらい塾」が軸となって実行委員会を立ち上げてスタート。来年に向けてFBですでに「実行委員会(https://www.facebook.com/groups/994582350667325/)」ページ作成済み。

* ビデオメッセージを含めて参加が見込まれる方々 ~新渡戸稲造ゆかりの地、団体~

【都市】 盛岡、花巻、十和田、札幌、東京、カナダ・バンクーバー、スイス・ジュネーブ、台湾

【団体】 (一財)新渡戸基金、盛岡先人記念館、花巻新渡戸記念館、十和田市立新渡戸記念館、札幌遠友夜学校関係(遠友夜間中学、平成遠友夜学校、等)

【学校】 北海道大学、東京女子大学、拓殖大学、ボン大学、ハレ大学、新渡戸文化学園,普連土学園、北星学園、恵泉女学園、津田塾大学、東京大学、京都大学、同志社大学、麗澤大学(廣池学園)、創価大学、ブリティッシュ・コロンビア大学、スワスモア大学とハーバフォード大(この2つに新渡戸史料が多くある)、ジョンズ・ホプキンス大学、
国連大学

【その他】 新渡戸稲造記念中野総合病院

<参考>

北海道での足跡

―岩手県出身、北海道で学び、後にメリー夫人とともに二度目の札幌生活
―農政者として北海道の開拓事業と農業の発展に大きく貢献
―教育者として、特に女性、貧しい子供の人材育成に大きく貢献

―「遠友夜学校」設立により50年のボランティア教育活動の礎

新聞記事2015 ~按針サミット、バッジで応援 市民の会が製作 伊東~

伊東市で開かれる按針サミットを盛り上げようと発足した「按針サミットを応援する市民の会」(杉本総一郎会長)が20日までに記念のオリジナル缶バッジを製作し、同市のJAあいら伊豆8支店などで取り扱いを始めた。1口500円の事業協賛者に渡す。同市在住の彫刻家重岡建治さんのデザイン。

読み聞かせ@新渡戸稲造記念公園

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 「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/」とコラボし、「新渡戸稲造記念遠友みらい塾(http://enyumirai.main.jp/」の一つのプログラムとして、先日、札幌市中央区南4条東4丁目にある新渡戸稲造記念公園で、子供たちへの「読み聞かせの会」を行いました。当日は、雨が降りそうでしたが、開始の10時前には日差しも見えてきて、終了までは天気に恵まれました。

* 新渡戸稲造記念公園――>

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=21820

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=22176

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=22197

開始前には公園の掃除も

開始前には公園の掃除も

新渡戸稲造記念公園ベンチにも絵本がずらり

新渡戸稲造記念公園ベンチにも絵本がずらり

幼児、小学生、グループに分かれて

幼児、小学生、グループに分かれて

読み手、聞き手も代わる代わる

読み手、聞き手も代わる代わる

 今回の企画に当たって、事前に連合町内会回覧板、近隣のマンション管理組合の方々、地域の小学校の先生・保護者の方々、お店にご案内を差し上げました。皆さん大変好意的で、少しずつですが、この公園の由来、遠友夜学校の理念、活動等についての理解も深まってきている気がします。なにせ明治・大正・昭和の50年間この札幌の地で続いたボランティア活動です、教える側も教わる子供たちから学んだ貴重な財産、私たち札幌で暮らす市民が忘れてはいけない人づくりの原点、「Soul of Sapporo」ですね。これからも定期的に開催したいと皆で話をしていました。

第6回 遠友みらい塾

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 昨年11月に続き、寺島実郎塾長にご出席頂いての「遠友みらい塾(http://enyumirai.main.jp/」、今回は第6回目となります。

 これまでの「みらい塾」の記載はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%81%BF%E3%82%89%E3%81%84%E5%A1%BE

 今回は新しいメンバーも多く、冒頭で私から、ここまでの経過、現状、今後の展望をご説明致しました。ハードウエアとしての「記念館建設」プラン、ソフトウエアとしての「遠友みらい塾」、そしてネットワーキングとしての「INAZOサミット」、と機軸を考えています。「INASZOサミット」は、三浦按針の「ANJINサミット」をモデルに、これから企画を検討する予定です。

* 「ANJINサミット」: 徳川家康の外交顧問として活躍した英国人・三浦按針(ウィリアム・アダムズ)ゆかりの4市(大分県臼杵市、静岡県伊東市、横須賀市、長崎県平戸市)は、按針の功績の顕彰と各市の魅力の発信を目的に、平成25年4月、「ANJINプロジェクト」を立ち上げ、1年ごとに4市を回ってサミットを開催しています。今年4月も予定されていましたが、熊本・大分の大震災で中止となりました(http://www.usuki-kanko.com/?p=6054)。実は、私は参加しようと大分に泊まっていて地震に遭遇しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?m=201604)。

現状を私から報告

現状を私から報告

 寺島塾長からは、「歴史的に宗教間の対立を紐解き、最近起きている闘争を題材から日本のあるべき立ち位置をどう考えるか」、お話を頂ました。

寺島実郎塾長のお話

寺島実郎塾長のお話

 幾つかの個別プログラムもスタートしています。一つは、「北海道経営塾」です。これは寺島塾長の出演番組を視聴し、その後塾生にて議論し、理解を深めるという試みになります。初回はBS11『寺島実郎の先見未来塾(http://www.bs11.jp/news/6073/)』でのユニクロ柳井社長との対談を取り上げました。

BS11寺島番組のフォローアップチーム

BS11寺島番組のフォローアップチーム

 二つ目は「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/)」メンバーが中心となって開催している「読書会」です。『農業本論』(『新渡戸稲造全集』第2巻)」、柴崎由紀『新渡戸稲造ものがたり』銀の鈴社藤井茂『新渡戸稲造75話』新渡戸基金、等を使っています、農業本論の読書会では、毎回東京からの参加者もいらっしゃいます。

 更には、今回も報告がありましたが、「地方自治を見直そう』、「マチづくりの合意形成」、「アメリカオレゴン州ポートランドに学ぶ(http://enyumirai.main.jp/wp-content/uploads/2016/07/2016_PL.pdf)」等、地域に根差した活動をテーマにしたプログラムです。

 多彩なプログラムがこの「遠友みらい塾」をプラットホームにスタートして、これからが楽しみです!

北大文書館の展示から

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 北海道大学の文書館(http://www.hokudai.ac.jp/bunsyo/)で、札幌遠友夜学校の展示があると聞いて、観に行きました。正直な印象として、「50年間続いたボランティアとしての人材育成活動」の視点が希薄で残念でした。設立の理念とか激動の時代背景を踏まえた「50年の重み」の価値を本当に理解されているのかどうか、是非、この企画をされた方々と意見交換をしてみたいものです。

 これまでの私の「札幌遠友夜学校」の記述: http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E9%81%A0%E5%8F%8B%E5%A4%9C%E5%AD%A6%E6%A0%A1

 札幌遠友夜学校に関する重要な資料は、当時の新渡戸稲造&真理子ご夫妻の設立理念を尊重すれば、はやり北海道大学キャンパス内ではなく札幌市内中央区南4条東4丁目のその場所に展示されてこそ、その価値を発揮するものではないでしょうか。札幌農学校、北海道大学の学生たちを中心に、毎晩、地域の教育機会に恵まれなかった子供たちにボランティアで勉強を教えに通った「道」に思いを馳せると、逆に当時の学生たちが、通ってくる生徒たちからたくさんの学びを貰ったという事実を実感できるのではないかと信じています。今のANAホテルにあった新渡戸夫妻の官舎、北二条にあった演舞場(今の札幌時計台)、創成川、そして南4東4の札幌遠友夜学校と、札幌本府東側エリアの明治・大正・昭和の歴史ゾーンが鮮やかに甦るではありませんか。

ごく一部を復元した?

ごく一部を復元した展示

新渡戸先生の揮毫された書も展示

新渡戸先生の揮毫された書も展示

遠友夜学校はどこにあったのでしょうか?南4東4です!

遠友夜学校はどこにあったのでしょうか?南4東4です!

資料が窮屈そうでした

資料が窮屈そう

資料の価値はあるべき場所にあることでは?

資料の価値はあるべき場所にあることでは?

Naomiさん、来日!

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 「一般社団法人 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/」の記念館建設プロジェクト、これまでにも報告をしていますが、Naomiさんが米国マサチューセッツ州から札幌にいらっしゃったので、久しぶりに意見交換をする時間をもちました。

* 2年前 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19508

* 昨年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23348

Naomiさんを囲んで

Naomiさんを囲んで

 ファンドレイジング、建設までの間の公園内敷地の活用方法等、面白いアイディアも出てきてワクワク感いっぱいでした。また、後に盛岡、花巻、十和田の新渡戸関係の緒施設も視察されて、さらにイメージを膨らませたようです。盛岡の新渡戸基金・藤井茂常務理事には大変お世話になりました、心から感謝申し上げます。

遠友夜学校フォーラム 2016

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 「一般社団法人 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/」主催の第4回遠友夜学校フォーラムを開催しました、今年の記念講演は「新渡戸稲造・内村鑑三とその弟子達」と題して、大山綱夫先生です。近いうちに当日の動画を掲載致します。

大山綱夫先生ご講演動画――>

昨年の様子はこちら――>

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23786

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23653

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<プログラム>    司会: 蔵田親義

1. 開会の言葉

2. 本会からの報告(2015年度行事・会計報告、2016年度行事予定) 副会長 高橋大作

3. 札幌遠友夜学校校歌・奨励歌演奏

歌: 北川由美子さん(元保育士・幼稚園教諭、現在はソロ・合唱で音楽活動)

アコーディオン: 石澤佳子さん(「うたごえ便(びん)よりみち」主宰)

4. 記念講演  「新渡戸稲造・内村鑑三とその弟子達」

講師: 大山綱夫先生 学校法人 北星学園理事長・内村鑑三研究家

1938年埼玉県生まれ。北海道大学文学部史学科卒、アメリカイーストウエストセンター留学。北星学園・恵泉女学園で教え、この間フルブライト基金によりアマスト大学客員研究員、同基金によりハートフォード5大学連合客員教授、のち恵泉女学園短期大学学長を歴任。NPO法人今井館教友会理事長

著書:『札幌農学校とキリスト教』(単著)、『現代を見る眼』(編著)、『プロテスタント人物史 近代日本の文化形成』(共著)他

5. 質疑応答

6. 閉会の言葉   会長 秋山孝二

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120名の参加者で盛況

120名の参加者で盛況

大山綱夫先生のご講演

当日配布した「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会」会報第4号に、私は挨拶文を書きました。

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【はじめに】

代表理事  秋山 孝二

 私たちは、この1年間も多彩な活動を行って参りました。詳細は、「活動報告」にまとめていますが、ネットワークは少しずつ拡がりを見せ、団体・個人の会員も増えてきています。

 昨年6月に創立120周年記念作文・論文コンクール授賞式と、記念館建設に向けて新渡戸博士の人と思想、ならびに札幌遠友夜学校の教育精神に今一度思いを新たにし、理解を深めたく、第3回記念講演を開催しました。「新渡戸稲造~世界に示した紳士道」と題して、(一財)新渡戸基金常務理事の藤井茂さんにお話をして頂きました。

 次に、21世紀における「札幌遠友夜学校」の理念に基づく活動として、昨年10月に、「新渡戸稲造記念遠友みらい塾(http://enyumirai.main.jp/)」を立ち上げ、塾長に寺島実郎さんが就任し、参画する方々の自らが得意とする領域をフルに活かしながら、記念館建設に先駆けて活動することで、21世紀にふさわしい人材育成プログラムの構築を目指しています。「農業本論」読書会、ポートランドに学ぶマチづくりプロジェクト、「寺島未来塾」フォローアップ等、幾つかが既にスタートしています。

 さらに、藤田正一先生の新著『札幌遠友夜学校』を当会が発行元として増刷・販売し、広報に活用すると同時に、記念館建設資金の一助としています。

 一方、新渡戸稲造記念公園内の記念館建設用地では、昨年2回ほど草抜き・種まき、顕彰碑清掃等を行いました。今年もより多くの方々の参加で実施し、夏以降に向けては、この場で幾つかのイベントも企画しています。地域住民の方々との交流の場として、子供たちにも参加を促したいですね。

 記念館建設資金の募集は時間が掛かりますが、賛同する方々は着実に拡がっていることをご報告すると同時に、引き続きのご支援をお願い申し上げます。

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『すべての日本人へ』、出版記念!

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 (一財)新渡戸基金(http://www.nitobe.com/)の常務理事・藤井茂さんと、元新渡戸文化学園中学高校校長の長本裕子(http://www.tokyobunka.ed.jp/school_guide/youkoso/koutyou.html)さんの共著、『すべての日本人へ~新渡戸稲造の至言』の出版祝賀会が、東京と盛岡で和やかに開催されました。昨年一年間にわたり盛岡タイムスに連載した《新渡戸稲造の至言》が、単行本として発行されたのです。東京の祝賀会で司会をされた柴崎由紀さんのブログでも紹介されています。

* http://inazo-nitobe.blogspot.jp/2016/05/blog-post_63.html

著書の表紙:新渡戸直筆のイラストも

著書の表紙:新渡戸直筆のイラストも

 開会直後は、賀川豊彦の詩「永遠の青年(http://kagawabooks.blog.shinobi.jp/%E8%A9%A9%E9%9B%86/)」の朗読。

冒頭の詩の朗読と司会者・柴崎由紀さん(左)

東京では冒頭に詩の朗読と司会者・柴崎由紀さん(左)

著者のお一人・藤井茂さん(右)と東京女子大学・小野祥子学長

著者のお一人・藤井茂さん(右)と東京女子大学・小野祥子学長

もう一人の著者・長本裕子先生

もう一人の著者・長本裕子先生

参加者で集合写真

参加者で集合写真

 さらに新渡戸基金の本拠地、盛岡でも祝賀会が開催されました。開会にあたり、「新渡戸稲造を讃える歌」を太田代政男さまの素晴らしい歌声で披露されました!

会の冒頭で素晴らしい歌声

スタートは素晴らしい歌声

 地元盛岡では、産学官の幅広いリーダーがお集まりになり、花巻、東京からも足を運ばれていらっしゃった方も多かったです。光栄にも、私は乾杯の音頭を言われて、新渡戸稲造ご夫妻によって設立された「札幌遠友夜学校」記念公園、記念館建設に向けた取り組みの現状を少しご紹介する機会にもなりました。

<札幌遠友夜学校記念館建設の取り組み>

* http://nitobe-enyu.org/

* http://enyumirai.main.jp/

 祝宴では、皆さん席を立ってあちこちで人の輪ができて、多くの方々と交流して楽しかったですね。それと会の後、お二人の著者を囲んでの少数の懇親会がまたまた大変盛り上がりました。私も普段はあまり撮ったことがなかったカメラのビデオモードだったり、自分の声がリラックスしていることに驚きました。やはり、私の体には、半分東北の血が流れているのでしょうね、八戸出身の父を思い出しながら、ふとそんな思いにも耽りました。

会終了後は、少人数での懇親会

会終了後は、少人数での懇親会

寺島文庫:北海道研究会で

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 東京・九段の寺島文庫(http://www.terashima-bunko.com/)では、「北海道研究会」が定期的に開催されています。先日も北海道に縁のある方々が30人程集まり、北海道の立ち位置、プロジェクト創造等で貴重な意見交換でした。

 寺島実郎さんにとっての北海道は、労働力の吸収源としての「炭鉱」、九州に次いでの北海道の役割であり、世界史的脈絡では極東ロシアと双生児、日本の近代史の始まりと言われている1853年ペリー浦賀来航以前に、1792年ラックスマン根室来航、ウラジオストク建設(1860年)へと続くロシアとの関係性を抜きには考えられないと。因みに「ウラジオストク」の都市名とは、「ウラジ(東へ)」+「ボストーク(攻めよ)」の意味で、当時のロシアの建設意図が明確である。

「北海道」は地名ではなく、「思想」であるはず!

 ロシアと北海道の関係に見られる気迫をもった思想性、緊張感を持つべきだろう。断片的知識ではなく、「繋がりを理解できる力」、別の言い方では「物語を創る」、「うねりを理解する」、それが「知性」である、と。

 クラーク博士、新渡戸稲造、内村鑑三は、明治の知的青年たちに大きな影響を与えた。懸命に生きた記憶であり、それらに比べて突き上げるメッセージが今の北海道に何があるのだろうか!

 「観光を産業に」の意味合い:今の北海道における観光は「産業」になっていない。サービス産業の高度化が必須であり、インダストリアル・ツーリズムはハイエンド対象であり、プラットホームの上に引き付けるプロジェクト・物語が必要である、移動と交流による歴史ツーリズムと同様に。

 次々と繰り出される厳しいメッセージの奥に、深い愛情に満ちた眼差しをひしひしと感じているのは私だけではなかったと思います。交流会冒頭にお時間を頂き、今、札幌で展開中の「札幌遠友夜学校記念館建設(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19508」、「新渡戸稲造記念遠友みらい塾(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=25048」についての説明をさせて頂きました、ご配慮に心から感謝致します。

今年を振り返る 2015 (番外編)

Posted by 秋山孝二
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 年末29日、もう十数年になりますか、今年もFM三角山ラジオで丸山哲秀先生の番組で1時間少々のトークに登場でした。私自身、毎年の振り返りができると同時に、丸山先生とのやり取りが楽しかったです。

* http://d.hatena.ne.jp/tessyu/

 戦後70年目の節目の年、歴史的転換点とも言える大きな出来事が続出しました。政治、経済では今後楽観を許さない危機感を抱きますが、世界で戦うアスリートたちの活躍からは、多くの勇気と希望を受け取りました。フィギャスケートの羽生結弦、宮原聡子、バドミントン、フェンシングの太田、ラグビーワールドカップで3勝の五郎丸歩、リーチ・マイケル、世界選手権優勝の男子体操、女子サッカーワールドカップの準優勝、テニスの錦織圭等、書き切れない程の活躍でした。それぞれ裏付けされる日頃の精進があり、日々切磋琢磨している姿には感動しました。

 私の活動の総括としては、上手く軌道に乗ったこと、苦闘していること、いろいろありますが、自分が関わるフィールドがあるということに感謝したい気持はあります。それぞれの場には、永年頑張っている人々がいる訳で、その努力へ報いるためにも、私の立ち位置でやれることを悔いなくやりたい、そんな姿勢で日々活動をしてきたつもりです。

 私(わたくし)的な一年のまとめ、今年も盛りだくさんでした。

* 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会」、札幌遠友夜学校、遠友みらい塾関連

* エネルギーチェンジ100ネットワーク

* 演劇関係

* 秋山財団

* 北海道経済同友会

* 寺島戦略経営塾

* 政治情勢、特定機密法案、安保法制、沖縄基地問題

* SEALDsの活動

* 海外旅行から 5月ボストン、10月シンガポール

* 国内旅行 7月利尻・礼文、10月中山道(妻籠、馬籠ほか)、郡上八幡、高山「八幡祭」

* 六華同窓会、札南学校林財団

* 音楽ライブ 7月グラシェラ・スサーナ、8月美輪明宏、11月アルゼンチンタンゴ

 年末のテレビの特別番組、録画したものの果たして観る時間があるのかどうか。何はともあれ、今年一年、大変お世話になりました、来年も宜しくお願い致します、皆さまのご多幸をお祈り致します!

「遠友みらい塾」 寺島実郎塾長講演

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 「新渡戸稲造記念 遠友みらい塾(http://nitobe-enyu.org/nitobekinen-enyu-miraijyuku/」は先月旗揚げしましたが、先日はその特別講演会、「今、求められる“遠友みらい塾”とは」と題して、この塾の塾長をお引き受け頂いている寺島実郎さんにご講演をお願いしました。

* 「遠友みらい塾」設立――> http://nitobe-enyu.org/nitobekinen-enyu-miraijyuku/

* 寺島文庫資料集・2016新年号(最新版)――> http://www.terashima-bunko.com/terashima/recognition.html

 翌日の新聞にも掲載されていました。<20151120e98193e696b0e5afbae5b3b6e8a898e4ba8b1

「遠友みらい塾」で寺島実郎塾長の講演

「遠友みらい塾」で寺島実郎塾長の講演

新渡戸稲造が活躍した時代背景を語る

新渡戸稲造が活躍した時代背景を語る

 新渡戸稲造が国際的にも活躍した時代の背景を、寺島実郎さん独自の詳細な資料集に基づいて語りました。先月の設立時は中心的な方々30名程度が集まりましたが、今回はさらに個別の声掛けで70名程度に拡大してきています。新聞等での一般の方々への告知は一切しないでの今回の講演会、多彩な分野で活動する担い手の方が、それぞれ問題意識を受けとめて帰られたことがアンケートを読んでも理解できます。

 ただ、この「みらい塾」の想定する対象者がイメージできない、何をしたいのかをもっと明確にして頂きたい等のご意見もあり、方向性をさらに鮮明にするには少しの時間が必要な気もしています。私から言わせて頂ければ、遠友夜学校は教えを受ける子供たちばかりが学ぶ場ではなく、教える側の札幌農学校・北海道大学学生たち自身が生徒たちから多くのことを学んだと述懐していますので、今回の「みらい塾」も、この塾の下で実践するプログラムを担う方々の創意工夫を存分に発揮して、教える側、学ぶ側双方にとって活気ある場にして欲しいと思いますね。年明けからは月一回の例会開催を軸に、それぞれの方が独自のプログラムを運営していくと思われます。HP、メーリングの整備も行います。

遠友夜学校跡地で草取り

Posted by 秋山孝二
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 「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/」のメンバーが、記念館建設予定地の草取りを行いました、今年3回目となります。一見狭い敷地に見えるのですが、中に入ってみるとこれがなかなか手ごわい面積、結局3日掛かりました。

今年3回目の草刈り、草抜き

今年3回目の草刈り、草抜き

丁寧に仕上げていずれは花壇?

丁寧に仕上げていずれは花壇?

激しい雨の中でもご苦労さま

激しい雨の中でもご苦労さま

二日間で20袋以上

二日間で36袋

 今回参加されたお一人の感想です~~~~~~~~~~~~~~~~

 草取りは楽しかったですよ。背の高い花の咲いた雑草(茎、根が太くて堅い)を根元から鎌で叩き切り取る、力ずくで引っこ抜くのには力が要りますが、あとは鎌で土の中で根を切るようにしてスギナなどを取り除きました。

 午前中は幼児と若いお母さんが公園に遊びに来ます。午後は小学生や幼児がキャッチボール、サッカー、スケボー、滑り台等、40人ぐらい来て遊んでいました。夕方は親子で線香花火などをしていました。親子連れ、お父さんと遊ぶなど、家族の憩いの場になっていました。あの地域にはなくてはならない公園になっています。新渡戸稲造先生もこの場にいたら目を細めて喜ぶことでしょう。

 記念館建設予定地は狭いようで草取りをすると広いことに気づきました。この地に記念館が建てられることを夢見ながら作業を致しました。協力して下さったのはフォーラムの受付をされた I さんと K さんです。雨の中でも駆けつけて下さいました。このお二人はこれからの諸活動にも協力してくださるとのことです。今度お会いしましたら、お礼を述べて下されば幸いです。

 草は全部で36袋になりました。中央区清掃事務所の方が本日分は回収してくださいました、残りは持ち帰ります。周りに花の種を蒔きました、雨が降ると芽を出しやすいのですが。また、雑草がまだ少し残っていますが後は秋山会長がやるでしょう、感謝。~~~~~~~~~~~~~ 感想の引用 おわり

 草を取りながら公園で遊ぶ多くの子供たちの姿を見ると、本当に心が和みます。この場で新渡戸ご夫妻と遠友夜学校で教える方々、学ぶ子供たちに思いを寄せながら・・・・。

新渡戸 Days、濃密でした!

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 「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会」は第3回目のフォーラムを開催しました(http://nitobe-enyu.org/award_ceremony_invitation/)。当日の様子は後日、録画でHPに掲載します。

 これまでのフォーラムの記録はこちらです。~~~~~~~~~~~~~~~~~

* 2013年  http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=17103

*  2014年  http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=20282

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 今年は作文・論文コンクール(http://nitobe-enyu.org/120-essay/)授賞式も同時に行いました。

<受賞者>

優秀賞  須田 洵(まこと)氏

「新渡戸稲造の思想と札幌遠友夜学校精神の今日的意義」

優秀賞  谷口 稔 氏

「新渡戸稲造の『武士道』と札幌遠友夜学校に学ぶ」

佳 作  中島 悠介 氏

「新渡戸稲造の思想と札幌遠友夜学校精神の今日的意義」

左:中島さん、中央:須田さん、右:谷口さん

左:中島さん、中央:須田さん、右:谷口さん

 続いては藤井茂先生の記念講演、ご本人のご要望でもあり、質疑応答にもたっぷり時間をとって頂きました。

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演題 「新渡戸稲造 ~ 世界に示した紳士道」

講師:  藤井 茂 氏 (一般財団法人 新渡戸基金 常務理事・事務局長、新渡戸研究家、著述家)

* 一般財団法人 新渡戸基金(http://www.nitobe.com/

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藤井茂常務理事の特別講演

藤井茂常務理事の特別講演

 約100名の参加者は、旅行中で札幌に滞在中だった方、本州からの方を含めて、藤井茂先生による新渡戸稲造の著書以外の日常生活・言葉から読み解く人物像に、魅入った2時間半でした。新渡戸思想は、私たち自身の日々の行動の中で体現していくことの大切さを強調されたように思います。

 講演会終了後は交流会、腰にコルセットを装着してまでご参加になった方もいたり、さらに新渡戸稲造の実像で盛り上がりました、身長は172センチ、血液型はB型とか。「新渡戸先生と同じだ!!」と絶叫する方もいらっしゃって、最後まで名残惜しいひと時でした。

懇親会での盛り上がり

懇親会での盛り上がり

藤井先生、受賞者の方々、「考える会」運営委員

藤井先生、受賞者の方々、「考える会」運営委員

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 このフォーラムに先立って、前日に勉強会も開催しました、藤井茂先生によるテーマ「有島武郎と新渡戸稲造」です。頂いたお土産も新渡戸です。前日の夜に盛岡を発って、この日の朝、札幌駅にご到着、仮眠をとっての過酷な日程の中でしたが、熱心な勉強会となりました。

勉強会での藤井茂先生

勉強会での藤井茂先生、有島の人生の師は新渡戸、と!

クッキーにも新渡戸

藤井先生のお土産、クッキーも新渡戸

学びの数が多すぎて、とてもここには書き切れません。ただ、南部藩・藩校「作人館(http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000130874)」への言及部分は、歴史を振り返りつつ興味深かったですね。

 今回も、自分が主催の一員だと当日の様子の写真撮影がままらならず、残念ではありますが、とにかく濃密な二日間でした。

遠友夜学校 廃校時の検証

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 「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会」の会員総会で、勉強会を開催しました。

< 参考 ~~ http://nitobe-enyu.org/

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講演:「遠友夜学校の周辺-松井愈から戸津高知へ-」
講師: 北明 邦雄 先生   前北海高校校長・現北海学園理事
北大修士卒(日本近代史専攻)、学生時代から平和・社会運動にも携わる。
著書: 「北中時代の野呂栄太郎」(1984)、『北海百年史』(1886)編集執筆、
『松井愈平和運動論文集』(1997)編集など
質疑応答・討論

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北明(きため)先生のご講演

北明(きため)邦雄先生のご講演

詳細な文献を検証されて

詳細な文献を検証されて

 昭和19年に廃校する前後の様子を、「遠友夜学校の周辺-松井愈から戸津高知へ-」と題して資料を読み解いてお話があり、講演後の質疑応答も熱心に交わされました。

質疑応答も活発に

質疑応答も活発に

 言論弾圧で困難な時代にも、歴史の真実を真摯に伝える術を教えて頂いた、そんな濃密な内容でした。昔の話ではなく、今の時代にも通じる貴重なやり取りでした。

新渡戸稲造記念公園の記念碑清掃ボランティア報告も

新渡戸稲造記念公園の記念碑清掃ボランティア報告も

 札幌市中央区南4条東4丁目の跡地には、昨年12月に「新渡戸稲造記念公園」が造られて、市民に供用開始となっています。冬の雪の中で、すでに近所の子供たちの遊ぶ姿が見られました(http://nitobe-enyu.org/nitobe-park/)。

 6月27日には、記念講演会も開催予定です、是非、足をお運び下さい。

* http://nitobe-enyu.org/award_ceremony_invitation/

5月のBoston 2015(3)

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 今回のボストン訪問の大きな目的の一つ、「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/」が推進する夜学校跡地での記念館事業に関係して、昨年の応募で「最優秀賞」となったNaomi Darlingさんと、ボストンでお会いする機会を得ました、昨年春以来の面談でした(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19508)。

 受賞後も考える会メンバーと繰り返し検討を重ねて、ほぼ最終的な概略設計が出来上がりました。

最終的な外観図

最終的な外観図

 Naomiさんとは図面の話より以上に、私は昨年からこれまでのファンドレイジングの状況、活動の拡がり等、率直に現状を説明しました。とにかく昨年の受賞後も、Naomiさんは超多忙な毎日の仕事の合間を見つけて、二人のプライベートのスタッフの力も借りてこの遠友夜学校プロジェクトに関わり、設計の分野だけではなく活動総体のキーメンバーで、その情熱は並々ならぬものがあります。私たちはそれに応える責任もあります。

 昨年春、私はブログに以下のように書きました:

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ブログからのコピー

 今回の選考は、当初予想はるかに上回る国外・国内からの応募を受けて、大変難しいものとなりました。上位3件の方々には、旅費支出もなく札幌で最終のプレゼンを行い、横浜の3人は、暴風雪で予定の飛行機が欠航し、何と電車で横浜から陸路札幌までお越し頂きました。マサチューセッツ州のナオミさんとは、運営委員3名がスカイプでのやり取りでヒアリングでした。札幌のお二人も熱心なプレゼンだったと聞いています。

 ナオミさんは、その後、急遽アメリカ東海岸から札幌までお越し頂き(これも旅費の支出は無し)、現地視察及びヒアリングで幾つかの課題解決策を検討致しました。彼女が、この場の50年間の活動理念を具現化した設計思想を語った時、私は思いを形にできる仕事に感動しました。

 設計コンセプトも決まり、寄付金を受ける「一般社団法人」格も出来て、これから約1年間でこのプロジェクトを広く全世界に知ってもらって、その思いを建設寄付金として実現する活動が本格始動です。大口寄付先、小口寄付先を含めて、どうか皆さんの周りの方々にもお声を掛けてご支援をお願い致します。そして、再来年完成時には、この場で活動をご一緒にやって参りましょう!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ コピーおわり

 その後、関係者を中心に各方面に寄附依頼ほか活動の説明に奔走してきていますが、私たちの想像以上に「札幌遠友夜学校」そのものの存在が知られていない、或は忘却されていることに、正直大きな驚きを感じています。関係するであろう団体、企業、組織でも、今現役の方に活動のご理解をして頂くのに大変時間が掛かっているというのが正直な表現でしょうか。

 また、「記念館という箱モノへの寄附を要請する前に、そこで何をやりたいのかをもっと明確に創り上げるべきではないか」とおっしゃる方々も多くいらっしゃいます。ファンドレイジングと並行して、或はそれに先立つ展開として「記念館事業推進協議会」(仮称)を新たに立ち上げて、より幅広い力のある方々の参画も必要な時期だと思っています。

 先日のNaomiさんと話し合いでも、先立つお金が全てではないけれど、ある程度の目途がついていないと皆さんも安心して支援して頂けないかもしれないですね、とのコメントもありました。私の力不足をお詫びする一方、より現実的に実現できる方策として、事業の担い手を形成する活動を早急に立ち上げる必要性を痛感した次第です。

 新渡戸稲造ご夫妻が始めた「札幌遠友夜学校」の理念の21世紀的活動の実現に向けて、まだまだやらなければならないことがたくさんあります、多くの皆さんのご支援ご協力をお願いする次第です。

遠友再興塾で学ぶ

Posted by 秋山孝二
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 「遠友再興塾」についてはこれまで数回書きました。今回は昨年のフォーラムに続いて、第2回目の勉強会、講話の一つは、「遠友夜学校と母」と題して、私の中学校の恩師でもある高柳晃先生のお話でした。

<第2回 「遠友再興塾」勉強会>

1) ご講話 札幌市総務局行政部公文書館 榎本 洋介 様 テーマ 「開拓使時代の札幌の整備」

2) NHK収録の遠友夜学校のビデオ 放映

3) ご講話 高柳 様   テーマ 「遠友夜学校と母」

昨年の「再興塾フォーラム」についてはこちら:

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=20873

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=20891

遠友再興塾代表の山崎健作さん

遠友再興塾代表の山崎健作さん

お母さまが遠友夜学校を卒業された高柳晃先生

お母さまが遠友夜学校を卒業された高柳晃先生

 札幌のマチの歴史を、開拓使時代に遡って整備計画を辿ると、明治期の壮大な夢を感じ、今後の札幌の方向性も見えてくる気がします。と同時に、社会の教育制度に頼るばかりでなく、民間のボランティア活動のまさに草分けとして50年間続いた「札幌遠友夜学校」の実践を学びながら、当時の人々の人材育成への情熱もリアルなお話として受け止めることができます。

 「温故知新」、足元の歴史から学んだひと時でした。

「新渡戸稲造記念公園」、完成!

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 昨年11月末に、完成間近の「新渡戸稲造記念公園」は(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=21820)、12月16日に完成し、今は雪の中で静かに今年春の供用開始を待っています。

 ただ、遊具で遊ぶのを待ちきれない近所の子供たちは、雪の中を公園に漕ぎ入りながら、すでに遊び始めているようです、嬉しいですね。2年前のワークショップで、「冬でも遊べる公園に」との要望が地元のお母さんたちから出ていましたので。雪を頂く公園入口の塀も、風情があって「札幌遠友夜学校」の歴史を彷彿させる雰囲気を醸し出します。

仲通側入り口

仲通側入り口

遊具も設置済み

遊具も設置済み

豊平川側の入り口

豊平川側の入り口、奥に新渡戸ご夫妻記念碑像が移動完了設置

 下の写真の右手に、「札幌遠友夜学校記念館」が来年着工、再来年完成予定で、今、建設寄付金の募集に奔走しています。

アプローチと新渡戸ご夫妻記念碑像

アプローチと新渡戸ご夫妻記念碑像

 記念碑の文面については、私たち市民グループ「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/」メンバーが、市役所担当者とやり取りを重ねて、以下のような内容で案内版に刻まれています。

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新渡戸(にとべ)稲造(いなぞう)の精神を受け継ぐ札幌(さっぽろ)遠友(えんゆう)(や)学校(がっこう)跡地(あとち

 この土地は、1894年(明治27年)新渡戸稲造が勤労青少年や晩学者のために開設した男女共学の無料の私設夜間教育施設「札幌遠友夜学校」の跡地です。

 当時札幌農学校の教授であった新渡戸稲造は、妻メリー夫人の実家に引き取られて育った孤児の女性から遺贈された1000ドルをもとに古家付き土地を購入して学校とし、主に札幌農学校(のち北海道大学)の学生たちが無償で教育に当たりました。女子に対する裁縫等の教育は地域の女性たちが協力しました。1944年(昭和19年)に閉校するまでの50年間に数千人が学び、1000人以上もの卒業生を世に送り出しました。

 その後、運営母体の財団法人札幌遠友夜学校から市に無償譲渡されたこの土地に、1964年(昭和39年)札幌市勤労青少年ホームが建設され、1979年(昭和54年)新渡戸稲造博士顕彰会により、札幌出身の彫刻家山内壮夫制作の「新渡戸稲造萬里子両先生顕彰碑」が前庭に建立されました。

 そして、2011年(平成23年)レッツ中央(旧札幌市勤労青少年ホーム)が解体されたことをうけて、2015年(平成27年)地域の交流拠点となり新渡戸稲造の精神を受け継ぐ「新渡戸稲造記念公園」として整備されました。

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 まずは今春から、子供たちの元気な声が聞こえてくる公園として、まさに21世紀の「札幌遠友夜学校」がスタートします!

2015年、敗戦から70年の節目

Posted by 秋山孝二
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 新年明けましておめでとうございます、皆さまに於かれては如何お迎えでしょうか。元旦の札幌は、気温は低めながら陽射しを浴びての穏やかなスタートです。

 今年は、1945年の敗戦から70年の節目を迎え、一層「戦争をしない国づくり」に正面から向き合う重要な年となりそうです。今の政治状況では、国際社会の私たちの立ち位置は、政治に期待するどころか火種ばかりを振りまいて全く信頼ができません。むしろ、これまでに培ってきた民間企業・市民同志による信頼と実績に基づいた関係性を大切にしていきたいものです。

 そして、もう一つ、宮内庁には頑張ってもらいたいですね。今朝の報道の天皇陛下のメッセージも、今年の冒頭のご挨拶としては素晴らしく時機を得たものだと思います(http://www.hokkaido-np.co.jp/news/dogai/583555.html)。

宮内庁HPより~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

天皇陛下のご感想

平成27年

 昨年は大雪や大雨,さらに御嶽山の噴火による災害で多くの人命が失われ,家族や住む家をなくした人々の気持ちを察しています。また,東日本大震災からは4度目の冬になり,放射能汚染により,かつて住んだ土地に戻れずにいる人々や仮設住宅で厳しい冬を過ごす人々もいまだ多いことも案じられます。昨今の状況を思う時,それぞれの地域で人々が防災に関心を寄せ,地域を守っていくことが,いかに重要かということを感じています。

 本年は終戦から70年という節目の年に当たります。多くの人々が亡くなった戦争でした。各戦場で亡くなった人々,広島,長崎の原爆,東京を始めとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした。この機会に,満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び,今後の日本のあり方を考えていくことが,今,極めて大切なことだと思っています。

 この1年が,我が国の人々,そして世界の人々にとり,幸せな年となることを心より祈ります。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ HP からの引用おわり

 私的には、今年は「札幌遠友夜学校記念館」建設に向けた資金集めの正念場、夜学校の理念を今の時代的な解釈を加えてどんな事業を展開していきたいのかを含めて、幅広く広報活動にまい進して参りたいと思っています。そして、昨年から新たに引き受けた(公財)北海道演劇財団と(一財)北海道札幌南高等学校林の理事長を含めて、従来の諸団体の理事長等の任に恥じないように誠心誠意頑張って参り所存です。

* (公財)北海道演劇財団 http://www.h-paf.ne.jp/kouhou-39.pdf

* (一財)北海道札幌南高等学校林 http://www.rikka-forest.jp/

 今年も札幌の地下歩行空間には、高校の後輩たちによる力強い書が公開されています。

札南高・書道部による今年の干支「羊」です!

札南高・書道部による今年の干支「羊」です!

 今年も宜しくお付き合い下さい!!

「NITOBE」、一歩を踏み出す!

Posted by 秋山孝二
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 この写真は何のグループで、何をお祝いする乾杯でしょうか?それはもう暫く内緒にしておきましょう、ね。「NITOBE」のKindle版絵本「武士道流平和学教本」が出版となりました。

* http://www.amazon.co.jp/%E6%AD%A6%E5%A3%AB%E9%81%93%E7%B5%B5%E6%9C%AC%E3%80%

発泡ワインでまずは乾杯!

発泡ワインでまずは乾杯!

絵本のトップページ

「武士道流平和学教本」絵本のトップページ

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内容紹介

 世界平和の実現を目指すリーダー及びリーダー候補者の必読の書。
新渡戸稲造著の「武士道」の本質を、平和学者・有識者との意見交換の下、国籍・性別・年齢(9歳以上推奨)・宗教等を問わず、誰でも理解できるように作り上げた大人向け絵本です。世界を変えたい、世界を少しでも良くしたいと本気で考えている自治体・国の為政者や、企業のリーダーにも是非読んでいただきたい内容です。すでに、「武士道」を読まれている方にも「武士道」の内容をより良く理解するためにお勧めです。リーダー論を学ぶために、学校教育、大学講義、社内研修の資料としても最適です。また、子供たちのアントレプレナー精神を育みます。

Introduction
 This Bushido Picture Book is a must-read for leaders and candidate of leaders who aim to realize the World Peace.
 On the basis of the exchange of ideas with peace study scholars and experts, this book has been written for everybody in order that everybody, beyond nationality, gender and generation (we recommend this book for older than nine years old.), can understand the essential of ‘Bushido, The soul of Japan ’ written by Mr. Inazo Nitobe.
 We recommend this book for local or National government leaders and company representatives who want to change the world and improve the world more, and this book suits for the readers who have already read the original ‘Bushido’ to understand the essential more. To learn global leadership mind, this book is strongly recommended for usage as a textbook for students of various schools and colleges and an ethic training book for company staff members. This book can breed Entrepreneurship mind for children and young generation.

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 一方、札幌では新渡戸稲造ご夫妻によって始まった「札幌遠友夜学校」の跡地に、記念公園が完成し、2017年には記念館も完成予定です。今、それに向かっての資金集めも始まっています。

<参考サイト>

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=21820

* http://nitobe-enyu.org/

「新渡戸稲造記念公園」、着々と!

Posted by 秋山孝二
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 札幌市中央区南4条東4丁目、札幌遠友夜学校跡地には来春記念公園が供用開始となります。そして、2年後には、記念館建設も予定されていて、今、その建設寄付金募集をしています。多くの市民・企業・団体の皆さんのご支援・ご協力をお願い申し上げます(http://nitobe-enyu.org/enyu_memorial_donation/)。

 これまでの「札幌遠友夜学校」関係はこちら――>http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E9%81%A0%E5%8F%8B%E5%A4%9C%E5%AD%A6%E6%A0%A1

仲通側の入り口

仲通側の入り口

入口左にはリンカーンの言葉、その奥には子供たちの遊具も

入口左にはリンカーンの言葉、その奥には子供たちの遊具も

記念館予定地側の入り口

記念館予定地側の入り口と移設された新渡戸ご夫妻記念碑

記念館予定地玄関入口付近

記念館予定地玄関入口付近

記念碑と説明文

記念碑と説明文

札幌遠友夜学校の歴史と理念

札幌遠友夜学校の歴史と理念

 「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会」は、下記の趣旨で設立し、この場から放つ札幌の人材育成メッセージを大切に受け継いでいく活動を続けたいと思っています。国内・国外の多くの方々とのコラボレーションを形成していきたいですね。

http://nitobe-enyu.org/prospectus/