昨日、「FIFA女子ワールドカップ カナダ2015」で大会連覇を目指しているなでしこジャパンは、エドモントンのCommonwealth Stadiumで行われた準決勝でイングランドと対戦。後半アディショナルタイムのオウンゴールで2-1で勝利し、2大会連続での決勝進出を決めました。
その後のテレビ・新聞報道等で、「ラッキーなオウンゴール」みたいなコメントを散見しましたが、とんでもありませんよ。90分越えた試合のアディショナルタイムで、川澄はゴールに向けて執念を燃やし続けてボールを運び、大儀見、岩渕がフォワードとして最後まできっちり突進した結果が生んだゴールに間違いはありません。イングランド選手もここでパスが通れば決定的と反応したが故にギリギリで足を出した訳であり、仮にパスが成功していればほぼ確実に大儀見か岩渕のシュートが決まっていたことでしょう。要するに、なでしこ達の最後まで得点に拘った姿勢が、この一連の流れに繋がっていった、本当に監督・選手の執念、試合に臨む姿に感動するとともに頭が下がります。マルチな視点から最後のシーンを検証すれば一目瞭然です。
* https://www.legendsstadium.com/fifawomensworldcup/match/787822/text/16721/
4年前に優勝した時、私はこの欄に書きました――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9370
~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 私のコメントより コピー
・・・・・・、今日の試合の流れを見ていて、誰か一人この決勝戦のヒロインをと言われれば、私は迷いなく、延長後半のロスタイム、ファウルを取られた日本のディフェンス・岩清水梓を挙げます、レッドカードの判定で一発退場となりましたが、このプレーが最高のチームプレーだと確信します(後でスロービデオを見ても、相手選手には全く触れていない見事なセーブでしたが)。マスメディアは勿論そうは言えないでしょうね、表彰式でフェアプレー賞まで獲得した「なでしこジャパン」ですから、「意図的ファウル」という訳にもいかないでしょう。でも、このワンプレーは、ペナルティエリアギリギリの外、1名減で戦う残り時間は1分程度のラストプレーでしたか、致命的失点を避けるこの時あの場所での「究極のディフェンス」、まさにレッドカード覚悟のディフェンスとして、チームの危機を救いました。頭を使うサッカー、まさに「なでしこジャパン」の真骨頂をここに見た感じでした。「フィジカル」+「メンタル」、それぞれ「飛び抜けた」能力と、それを引き出した監督・コーチ陣に脱帽です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~ コピー おわり
あの時もやはりロスタイムに、真逆でしたが岩清水梓の残り時間を考慮した頭脳的、捨て身のプレーがチームを救いました。今回のイングランドも、恐らく同じ心境だったのでしょうが、大儀見・岩渕のプレッシャーを掛けたプレーがそれを上回ってオウンゴールにしたのだと思います。
なでしこジャパンのHP(http://www.jfa.jp/news/00006625/)にある佐々木監督の言葉もそれを裏付けていますね。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
佐々木則夫 なでしこジャパン(日本女子代表)監督
今日はタフな試合になりました。もっと自分たちのサッカーができると予想していたのですが、相手は勢いがあり、非常にシンプルなサッカーを徹底してやってきて、我々はなかなかリズムを変えることができませんでした。勝因は選手たちの決勝へ行きたいという思いで、決勝へ行けば、安藤選手をバンクーバーに呼べるということもパワーになりました。オウンゴールは、我々はカウンターでしっかりとチャンスを作り、相手選手が触らなければ、大儀見選手が待っていたので、ゴールが生まれる状況でした。決勝に行くということが最大の目標でしたので、選手たちはよくやってくれたと思います。決勝では選手たちに思い切ってサッカーを楽しんでもらいたいです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
いよいよ決勝戦、なでしこガンバレ!