生態系の復活に挑む

Posted By 秋山孝二
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  正月番組、BSフジ「Earth Walker」第二夜「~幻のオオカミに逢う~:http://www.bsfuji.tv/earthwalker/02.htmlに、北海道の道東・標茶町虹別、(株)オオカミの森の主宰・桑原康生(http://www.howlin-ks.co.jp/)さんが出演しました。

 これまで私も数回訪問させて頂いています。桑原さんに乗馬を教えてもらったり、一緒に渓流釣りをしたり、ある時は彼のオープンジープで近くの川からの帰り道、とてつもない雷雨で全身ズブ濡れになったこともありました、本当に久しぶりにびっしょりで、心地よかったから不思議ですね。また、ログハウスの宿泊では、天井内側にコウモリが出現、夜中はオオカミの遠吠えが夜空に高く響き渡り、ひと時野生の森を感じながらの夜でした。

ホッキョクオオカミ
ホッキョクオオカミ

標茶町虹別の桑原康之さん

  オオカミは、歴史的にも「神」として奉られていました、三峯神社(http://www.mitsuminejinja.or.jp/new/index.htm)の紹介も。

大口真神(おおぐちのまがみ:http://www3.ocn.ne.jp/~snowwolf/wolf/myth/makami.htm)~真神(まかみ)は、現在は絶滅した日本狼が神格化したもの、なぜオオカミが神だったのか、それは肉食生態系の頂点に立つ存在だったからではないでしょうか。

 番組では旅人として滝川クリステルがレポーターでした。世界最初の国立公園・米国イエローストーン国立公園(http://www.nps.gov/yell/index.htmhttp://www.uswest.tv/wyoming/wy_02.html)でのオオカミ再導入による生態系復活の試み(http://www.asahi.com/shimbun/nie/kiji/kiji/20121214.html)も興味深かったですね。ここまでに至る間に、約30年の議論があったようです。

 日本でも、全国の幾つかの地域で「オオカミの再導入」が検討されています。有害鳥獣の駆除効果が期待される反面、マングースのように生態系に悪影響を及ぼしたり、オオカミが家畜や人間などを襲う危険性も指摘されていて、議論はなかなか進みません。そもそも「生態系の回復」というよりも、「駆除効果」とかの場当たり的数合わせみたいな議論に終始しては、多くの方々の賛同は難しいような気がします。「生態系の回復」という課題と正面から向き合う覚悟を示さないとですね。

 番組でのクリステルと博士のやり取りは少々物足りなかったですね、一観光客レベルの映像は、せっかく桑原さんからアドバイスを得ていながらもったいなく思いました。それにしても広大なイエローストーン公園だからできる再導入の試みだったのかも知れません、野生動物と人間との距離感が日本とは全然違います。

 20年近く前にアラスカに行った時も、同様の印象を受けました、人間の暮らしと野生動物との距離感、日本は近づき過ぎているのでしょうね。もちろん、人間側が近くに寄り過ぎてきたのですが。昨年来メディアでも紹介される札幌市内での熊の出没も、同様な理由によるものでしょう。

 オオカミと言えば、昨年の演劇「狼王ロボ:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11192」を思い出します、今年の1・2月の「演劇シーズン冬:http://s-e-season.com/season/2013/winter/」で再演があります。また、生態系の回復では、一昨年のヒグマの話(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6054)も忘れられないです。

 オオカミによる「生態系の復活」、私の生きている内に是非北海道で実現を見たいですね!

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