つい一週間程前のこの欄にも書きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8054)が、NHK・BS放送で引き続き興味深い番組がありました、放射性廃棄物・最終処分施設「ONKALO」を描いた「地下深く、永遠(とわ)に:http://skyalley.exblog.jp/15572451/」は、この建設中の施設を巡るドキュメンタリー作品でした。何とも不気味なホラー番組と思いたいのですが、今現在進行形の現実です。
「ONKALO」とは一体どんな施設なのか、以下のサイトで分かります(http://www.youtube.com/watch?v=BN25RTYjjIg)、(http://www.jsce.or.jp/committee/rm/News/news8/Onkalo.pdf)。
こちらは、東京で緊急特別上映中の映画「100,000年後の安全:http://www.uplink.co.jp/100000/」、札幌ではシアター・キノ(http://theaterkino.net/)で、5月28日(土)から6月3日(金)で1日一回上映予定との案内も見ました。2010年 国際環境映画祭(パリ)グランプリ受賞ほか、幾つかの賞に輝いています。
とにかく「怖い」映画です、み終わった後の気持の悪さは何なのでしょうね。「持続可能な循環型」とか「地球に優しい」と真逆な、世界に今、25万トンある放射性廃棄物の最終処分場としてフィンランドに位置し、100年後に密閉し、10万年後まで自己完結型で封印するというのです。そして、その間の最大の危険因子は「人類」であると、関係者は真面目な顔で語っています。さらに、「不確実性の下での運用」、質問に対して窮すると、「それは政府に聞いて下さい」と語ってはばからない姿、まるで今の日本国のようです。
実は、北海道も無縁ではありません、今回の原発事故の最中、3月31日に報告書が発表になっています。~~~~~~~~
北海道・幌延町での深地層研究 新年度の計画まとまる 原発事故で注目も
日本原子力研究開発機構が北海道幌延町で進めている深地層研究計画の平成23年度調査研究計画がまとまり、31日、北海道に概要が説明された。前日の30日には地元の幌延町への説明が行われている。
この研究計画は、同機構が約20年かけて深地層の研究を実施しているもので、23年度は11年目に当たる。すでに深さ250メートルまで立て坑が掘られているが、新年度は350メートルまで掘削を進めるほか、坑道で低アルカリ性コンクリート材料を吹き付ける実験など、地下施設での調査研究も併せて行う。
深地層研究の目的は、原子力発電の核燃料を再処理する際に出る高レベル放射能廃棄物の地層処分について研究開発すること。幌延町には研究施設があるだけで、実際の処分場はまだ候補地も見つかっていない。
福島第一原発の事故で、改めて核燃料の処分の問題がクローズアップされているが、今のところ研究計画を特に急ぐことはないという。幌延深地層研究センターの宮本陽一所長は「今回の後処理をどうするか議論されるときには、処分を研究しているわれわれにも当然、役割が与えられるのではと思っている。まずは今より悪くならずに安定することを願っています」と話している。
*独立行政法人 日本原子力開発機構:http://www.jaea.go.jp/
*幌延深地層研究センター:http://www.jaea.go.jp/04/horonobe/
~~~~~~~~~~~~~~引用おわり
「幌延:http://www.town.horonobe.hokkaido.jp/」と言うと、「まるごとミンチ」を思い浮かべます、我が家でも買いましたね。このセンター誘致によって廃牛となった酪農家の製品だったと思います。日本のこの間の高レベル核廃棄物処分場に関する説明は、こちらに詳細掲載されています、ONKALOとの比較も(http://asako.churaumi.me/fds/archives/date/2011/05)、フィンランドの地盤との違いに注目です。
幌延にある「ゆめ地創館:http://www.jaea.go.jp/04/horonobe/prsite/index.html」のサイトを見ると、以前の浜岡原発の記念館とそっくりの雰囲気で(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8116)、子どもたち、地元住民へのプロパガンダです。ここに至ってもなお「研究・実験」する意義がどこにあるのでしょうか、急には止まらない、止めたくない、いや、止めるにも長~い年月が掛るのでしたね。これからの研究者の存在意義は、まさに長い年月にわたる「処分場の最終処分」の研究でしょう。
「核再処理工場」、「核最終処分場」、青森県六ケ所村(http://www.rokkasho.jp/)、そして幌延、引き続き眼を離せない言葉となりました。