イーズ 異業種交流会 第39回

Posted by 秋山孝二
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 枝廣淳子さんの(有)イーズ(http://www.es-inc.jp/about_es-inc/service_org.html)による「企業・団体パートナー向けフォーラム(http://www.es-inc.jp/network/index.html」、今回は第39回、「水」をテーマに開催されました。秋山財団もメンバーの一員で、いつもタイムリーな話題で学びの場となっています。

* これまでの話題 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%BA

 講師には東京大学生産技術研究所・沖大幹先生(http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/~taikan/taikanJ.html)をお迎えして、「世界の『水』問題、日本企業のリスクとチャンス」と題し、ご講演いただきました。水はローカルな財であることや、「ウォーターフットプリント」や「バーチャルウォータ」ーの考え方の違いなどをはじめ、ご専門の「水文学」から解説され、「水」問題の奥の深さを感じました。何か新たな視点を知ったことで、別の難しさや問いが出てきたり、引き続き「水」問題については、メンバーの皆さんとも考えていけたらと思っています

 北海道にいると、昨今水利権に絡む外国人・企業が土地買収の動きが注目され、地元としては物議を醸し出しています。ローカルな資源でありながら、グローバルな課題が多く、これからも目が離せません。今回のフォーラムは、簡易報告がいずれアップされるようです。

 フォーラム会場は、お台場の昭和シェル石油さんの会議室、終了後の交流会は社員食堂でした。そこからの薄暮の東京竹芝訪問は、素晴らしい景色を独り占めです、毎日こんな景色を見ながらお仕事が出来る環境、うらやましいですね。

会場のお台場からの眺め(薄暮)

会場のお台場からの眺め(薄暮)

少し時間が経ちレインボーブリッジも

少し時間が経ちレインボーブリッジも

 会議後の交流会でも議論は続き、大変貴重な時間となりました。

皆さん、いい笑顔!

夜景を背景に、皆さん、いい笑顔!

 このフォーラムは、ただお話を聞く場でありません。それぞれ日常の活動をされているご自分のフィールドを発言し合い、メンバーを頻繁に変えてのワークショップは、秋山財団の中でも取り入れていきたい運営です。運営の手法の云々よりも、参加されている方々のモチベーションと仕事の質の高さが議論の裏付けにあるのでしょうね、毎回大変良い刺激になります。

 今回も水を通して「環境」を議論すると、それは保全ばかりではなく国際政治、貧困等、まさにSDGsの課題解決そのものに行き当たります。

* SDGs http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/

SDGsとCOP21の意味するもの

Posted by 秋山孝二
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 環境系企業・団体が集う枝廣淳子さんの「第36回企業・団体パートナー限定フォーラム」、今回は23名の参加者で密度の濃い意見交換でした。日本を代表する大手企業、地域で地道に活動する企業他と一緒に、秋山財団の環境分野での学びの場です。

* 「企業・団体パートナー」メンバーはこちら――> http://www.es-inc.jp/network/partner_list.html

今回のテーマは、今年12月にパリで開催される「COP21に向けて-企業の大転換」でした。

 「SDGs」をはじめ、重要なトピックが目白押しの今年、未来を見据えて正しい選択ができるように、世界の流れをみつつ、企業・組織は何を考え、行動していくべきかを考え、自身の方向性を見出す試み。ゲストには、大和総研の河口真理子さん、「SDGs、COP21の意味するもの~顕在化するESGリスク~」と題し、ご講演いただきました。

 SDGs、COP21だけでなく、ESG、自然資本など幅広く、かつ大変わかりやすくお話でした。このような総括的な概念をきっちり頭に入れてから、個別議論を始めることの大切さを感じます。そして、この会はそれに留まらず、それぞれ参加者の組織の中での課題解決へのヒントを得るワークを主眼にしています。先日の数回の意見交換の機会もよかったですね。

 以下、河口真理子さんのお話から冒頭部分だけ紹介します。

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1.包括的な開発目標:Sustainable Development Goals(SDGs

国連総会(9/25-27日)にて採択予定。
ミレニアム開発目標(MDGs:2015年ターゲットの7つの社会開発目標)の後継アジェンダ。
持続可能な開発の3側面(経済、社会、環境)を統合し、途上国+先進国を対象とした包括的な目標設定(2030年をターゲットとした17の目標設定)

MDGs=途上国の社会的側面(貧困撲滅、ジェンダーの平等など)中心 vs

SDGs “Transforming Our World: The 2030 Agenda for Sustainable Development

途上国+先進国 を対象にしたMDGsの社会的側面

環境側面(持続可能なエネルギー、気候変動、海洋資源保全、陸系生態系の保護など)

+ 経済側面(持続可能な経済成長、ディーセントワーク レジリエントなインフラ、イノベーション

統合(不平等の是正、持続可能な都市 持続可能な生産消費形態

MDGより包括的、統合的、複合的で、現在のグローバル経済・社会システムの変革を求める

出所) CSOネットワークウェブサイト http://www.csonj.org/mdgsnews/owg-sdgs-japanese-translation より大和総研作成

 特に、統合された目標から、途上国の貧困や資源開発問題、教育、水不足などの個別の問題をそれぞれ解決するというスタンスではなく、社会経済の仕組みそのものを変革しなければ、持続可能ではない、という危機感からと社会デザインの発想。

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 基調講演の後のワークでは、実際のSDGsの17の目標をみながら考えたり、社内・組織を変える事例を共有する時間を持ちました。

* SDGsについて(IGES) http://www.iges.or.jp/jp/sdgs/sdgs.html

* ESGについて http://www.dir.co.jp/research/report/esg/

 河口真理子さんの近著 『ソーシャルファイナンスの教科書――「社会」のために「あなたのお金」が働くということ(http://amzn.to/1OC6yMS)』にもありますが、「お金が働く」、「お金に働いてもらう」という表現は面白い、従来のように「資金運用」ではなくて、ですね。

 10月2日からのトヨタ財団さんとのコラボ企画「地域の再生可能エネルギー(http://www.akiyama-foundation.org/news/1405.html」をステップに、秋山財団における「環境」をテーマ」とした支援事業も発展させていきたいものです。