孫文、沈まぬ太陽

Posted By 秋山孝二
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 映画「孫文:http://www.sonbun.jp/」が公開中です。 革命の英雄としてよりも、その前の苦難の時代をテーマにした所に魅かれます。失敗の連続の中の失意、それを励まし続ける人々の心の動き他が良く、映像からも理解出来て面白かったです。

映画「孫文」

映画「孫文」

HPには下記のように書かれています。 

 ・・・孫文が唱えた「三民主義」(民族・民権・民主) は、彼の思想の根幹を成し、その真髄は、「覇道ではなく、王道を歩む」という孫文の残した一言に集約されます。力で相手に接するのではなく、それぞれの民族が自国の歴史と文化に誇りを持ち、他国を思いやることが世界に調和をもたらす、というこの思想こそが、辛亥革命を成功に導き、あまつさえ100年後の今、世界が実現させなければならぬ急務であると我々に問いかけてきます。しかし、それは決して国家レベルの考え方だけではない。苦しいときこそ、煌めきを失わず、自己だけでなく他者を思いやる気持ち、調和のこころをひとりひとりのレベルでも持つ大切さを孫文は訴えているのです。先の見えない混迷の時代を生きる私たちに、彼の生き様は大きな勇気と希望を与えてやみません。
 孫文は、死を前にしてこう洩らしました―「革命、いまだならず…」と。理想の世界の実現には、まだ遠い未来への道のりが残されていたのです。 ・・・・・

 

 もう一つ、今上映中の話題作「沈まぬ太陽」http://shizumanu-taiyo.jp/です。劇場内はスーツ姿の男性が多いのにまず驚きでした。年齢層はやや高め、3時間を越える大作で途中10分間の休憩もありましたが、それでは間に合わず途中トイレに立つ方も数人いらっしゃいました。

 本も面白かったのですが、映像の迫力というか説得力というか、事故関連の場面、沈まぬ太陽と地平線の場面は印象的でした。政府系企業の経営幹部達の様子、政・官との関係性が大変リアルで、まるで現実を覗き見るような感じでした。それ故でしょうか、日本航空の方が告訴も辞さずとの新聞記事を最近読みました。当時の企業経営者にとって、何が最優先課題だったのかの問題提起と受け止めれば、製作者等への抗議は当たっていないと思うのですが。まだ気がついていないというか、その後の日本航空の経営実績を見れば、大胆な経営改革に踏み込めなかった経営陣の勇気のなさを指摘せざるを得ません。三菱自動車の「リコール隠し」でもそうですが、とにかく上場企業と言えども日本企業は透明性がなく、経営陣が誰に対する責任を負っているのかを間違えているし、日本社会もそれを強く求める自立した株主・市民が少な過ぎます。「隠していた方が得をする」、逆に「情報を適時開示した方が損をする、バッシングを受ける」、これらの体質はメディアを含めて大改革をしていかないと、本質的に競争力のある企業づくりは出来ませんよ。

 映画製作では、最後のクレジットを見ても膨大な方々のお力による作品と分かりますし、HPでロケ現場の様子を後から読んで、その御苦労に頭が下がります。一つのカットを取るためにその瞬間に賭けるプロの仕事、素晴らしい領域です。

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