初めてでした、「アンドロイド演劇」

Posted By 秋山孝二
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 財団法人・北海道文化財団(http://haf.jp/)のアートゼミ事業として、「アンドロイド演劇『さようなら』&『トークセッション』」が札幌で開催されました。プログラム最初はアンドロイド演劇「さようなら」の上演、次にトークセッションで、青年団主宰・平田オリザさん(http://www.seinendan.org/jpn/seinendan/about/index.html)、大阪大学教授・石黒浩さん(http://top.irl.sys.es.osaka-u.ac.jp/)、そして北海道大学教授・小野哲雄さん(http://chaosweb.complex.eng.hokudai.ac.jp/~tono/)でした。

舞台上の瞬きするロボット&トークセッション

舞台上の瞬きするロボット、どちらがアンドロイド?

 開演前、暗い舞台に座る女性、時々微妙に動きはするものの、「アレがロボット:http://www.youtube.com/watch?v=bwOAnc1SANcかな?」とささやく声も聞こえていました。この所、話題の演劇で、「平田オリザ+石黒浩研究室のロボット演劇・最新作!」、 「死を目前にした人間に、ただ詩を読み続けるアンドロイドと、一人の少女の物語」ほか、いろいろ紹介されています。

http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=24153

http://www.seinendan.org/jpn/info/2011/06/iworker_geminoidF/

http://www.excite.co.jp/News/reviewmov/20101004/E1286123616031.html

 ~~~~「現代口語演劇理論」に基づき、ち密な劇世界を織り上げる演劇界の旗手・平田オリザと、自分そっくりに、精密にコピーしたロボット「ジェミノイド:http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/07/21/93.html」で知られるロボット研究の第一人者・石黒浩。世界的に活躍する二人の才能がタッグを組み、大阪大学で進めている「ロボット演劇プロジェクト:http://www.robo-labo.jp/modules/d3blog3/details.php?bid=19」が、北海道・札幌で初上演となります。~~~~~チラシも話題豊富です。

 

 トークセッションでは、小野先生の進行で、大変面白いやり取りが続きました。

* 演劇との出会いと新しい研究:状況を踏まえたロボットの存在

* サッカーボールを蹴るロボット、それが何なの?という素朴な疑問、感動がなかったこれまでのロボット

* 演劇製作において、ロボットと俳優の差は基本的にはなし!

* 「アンドロイド・サイエンス:http://www.is.sys.es.osaka-u.ac.jp/research/0007/index.ja.html」は人間を理解すること、「人間とは何か」がテーマである

 

 正直、事前にチラシを読んでみてもどんな演劇か良く理解していなかったのです。ただ、20分と短い芝居という程度で。会場は若い方々も大変多く、満席でした。これまでの「ロボット開発」は、確かに状況とは隔絶したオタク的存在という感じ。平田オリザさんがおっしゃるように、「歩くロボット、ボールを蹴るロボット、それで何なのさ」、という素朴な疑問でしたね。

 演劇分野で、今後役者の半分くらいはロボットで十分なのではないか、と不気味な予測をされていた平田オリザさん。演劇における「人間の存在」が、あらためて問われる今後なのでしょうかね。大学の授業をロボットが行って、報酬を得ることが出来るかという提起も面白かったです。自宅からライブ遠隔操作での授業、巨大な人間の形をした携帯電話が教壇に立っていると考えれば、何の違和感もないではないかという石黒先生のお話は、妙に説得力がありました。

 大変新鮮なお話の数々、足を運んだ甲斐がありました、ありがとうございます。

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