半藤一利、戦争を解く!

Posted By 秋山孝二
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 NHK総合『半藤一利、戦争を解く(https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/LG7JG59QNK/』は、その緻密な取材と資料に裏付けられた鋭い視線で歴史の考察をされていたドキュメンタリー作家の執念を追っていました。

 昨年享年90歳で亡くなった作家・半藤一利さん。遺品に「日本のいちばん長い日」草稿ノートが残されていました。1945年、終戦前日からの24時間、政府首脳ら「和平派」と陸軍将校ら「抗戦派」の苦悩・葛藤が克明に浮かび上がってきた記録です。戦争終結の妨げになった要因とは何だったのか、そこから読み解いていきました。その後も続く戦争に対して、自らの戦争体験からの視座は今の私たちにとって羅針盤です。「正義」という名の「熱狂」、それを防ぐものは何なのか、いつも問い続けていました。

 ソ連のアフガニスタン侵攻が始まった1979年の大論争『戦争と平和』、「文芸春秋」編集長だった半藤さんが仕掛けた大論争でした。

 お亡くなりになる前日、奥様への最期の言葉は「『墨子』を読みなさい!」だったとか。

 半藤一利さんが追い求めた「戦争のない世界」という理想、熱狂が戦争を生み、その熱狂を作り出すのは人間であるというお言葉、今の状況にも響く重たいものです。

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