札幌・中島公園あたりでは

Posted By 秋山孝二
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  冬の中島公園は一面の白い地で、菖蒲池も凍って平らな面となっています。昔はここはスケートリンクになっていて、私もよく滑りに来ていました。大通公園にもリンクがあり、近くだったのでよく行きましたが、中島公園の方は氷が平らで、幾つかの学校のスケート部の選手も列を作って練習で使っていましたね。

冬の中島公園菖蒲池

冬の中島公園菖蒲池

 昨日はこの界隈でイベントが三つあり、午後から夜まで過ごしました。

 一つ目は北海道立文学館http://www.h-bungaku.or.jp/で、「チカップ美恵子作品展・カムイの言霊―物語が織り成すアイヌ刺繍」の展示とムックリ演奏でした。チラシには次のフレーズが。

「 伯父、山本多助から聞いた「アイヌ・ラックル」(天地創造)の神話世界

  母、伊賀ふでから学んだウポポ(歌舞)やアイヌ文様刺繍

  生命のめぐりの環の中で生きた誇り高き二人のきょうだい

  いま、語り継ぐ地球の未来へのメッセージ 」

 またムックリのライブは、「アイヌ・ネノ・アン・アイヌとして、母として」と題して結城志穂(ムックリ演奏家/アイヌ文様刺繍家)さんの素晴らしい演奏とお話でした。彼女は釧路に生まれ、幼いころからアイヌ文化を受け止めて、現在は5人の子育て中。「アイヌ・アート・プロジェクトhttp://www.ainu.info/ainuartproject.html」のウポポ(歌)とリムセ(踊り)を担当して、全国で活躍中です。

 チカップ美恵子さんの最新著書『カムイの言霊 ―物語が織り成すアイヌ文様』(現代書館発行・1890円)の紹介もありました。会場内は撮影禁止でしたが、印象的なメッセージが展示されていました。

 
 「私たちはかけがえのない地球に生きている。地球のすべての生命は水があることで誕生したという。雨となって大地に降り注ぐ水は生命をもたらし、やがて天に還ることで循環を永遠に繰り返す。アイヌ民族は森羅万象にカムイが宿ると信じ、感謝の祈りをささげて自然界と一体になる生活をしてきた。
 アイヌ・モシリ(人間の大地)では人間もまたその自然の中で生かされている一つの生命体である。地球の「生命のめぐりの環」の中で、アイヌ・ネノ・アン・アイヌ(人間らしい人間)として生きる。私の伯父・山本多助、そして母・伊賀ふでから受け継いだ魂ともいうべき「アイヌ・イタク:言霊」を今にかみしめ、語り継いでいきたいと思う」

 
 二つ目は「高木孔美子さんを偲ぶ会」です。去る1月3日、76歳でご逝去されました。NHK札幌放送劇団へ入団後、舞台・ナレーション等で活躍され、近年は朗読劇に取り組み、最期まで女優として生き続けた生涯でした。また、シアターZOO(http://www.h-paf.ne.jp/zoo/index.html)の建設・オープンにも大変ご尽力されました。昨年の朗読も聴きにいきましたが、昨日はシアターZOOの劇場内で彼女の朗読(録音)の再生と献花台、ロビー・スタジオでは写真・思い出の品々の展示があり、お元気な時の姿をあらためて思い出しました。ご冥福をお祈り致します。

 

 三つ目は、「MAGICALCAMP & the IMAGIKAL & TO OV cafe」による『 お神楽ビデオジョッキー&ライブの夕べ 』です。案内状には、

「・・・ゆったりまったりなトーク&ライブを開催します。
昨年10月に刊行された神楽案内本『神楽と出会う本』の著者であり、
音楽家、神楽&伝承音楽を追求し続けている、MICABOXこと三上敏視さんhttp://www.comco.ne.jp/~micabox/が登場です。日本全国の神楽を見て撮って回った楽しくて貴重なビデオを解説しながら上映する「神楽ビデオジョッキー」と、アコースティックなミニライブなど、日曜夕方からゆるり と行いますます!ぜひともお気軽におこしください・・・」

とのメッセージ。

 会場で三上敏視さんは、「映像で紹介する各地の神楽の姿から、私たち都市生活者は現地の人々の信仰心や、神楽をやり続けるという意志を感じるだけでなく、その地域や神楽を伝承していきたいと願う人達とどのようにつながっていけるのか、そんなことも考えてもらえればと願っています」と静かに語っていました。会場は満席で熱気もいっぱい、全国各地の色合いも出ていて興味深かったですね。ちなみに三上さんのお家は我が家と同じ町内会です。

 午後から夜の時間、中島公園で自分なりに「つなぐ」をテーマに、大変有意義な時を過ごしました。

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