二つの映画、重たいテーマ

Posted By 秋山孝二
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 年始は映画からスタートです、「私はマララ(http://www.foxmovies-jp.com/malala/」、「ヒトラー暗殺、13分の誤算(http://13minutes.gaga.ne.jp/」。それぞれ楽しく観られる映画ではなく、上映後も何か胸にずっしり重たく響きます。この数年、そしてこれからの数年、日本自体に立ち込める暗雲みたいな雰囲気を感じてしまうからなのでしょう。重要な時期、長くお休みしていた日本の国会が、新年4日から始まったようですが、今年の国政選挙のことばかりマスメディアも報道しています。

 「わたしはマララ」は、2014年にノーベル平和賞を史上最年少で受賞した17歳の少女マララ・ユスフザイを、「不都合な真実(http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E4%B8%8D%E9%83%BD%E5%90%88%E3%81%AA%E7%9C%9F%E5%AE%9)」のデイビス・グッゲンハイム監督が取材したドキュメンタリーです。パキスタンで学校を経営する詩人の父と文字の読めない母の長女として生まれたマララは、タリバンに支配された教育事情や暮らしについてブログに綴りはじめたのですが、ドキュメンタリーへの出演によって身元が知れ渡り、タリバンに命を狙われる身となってしまいます。そして2012年、当時15歳だったマララと友人は、スクールバスで下校途中に銃撃され、頭に大怪我を負います。世界に衝撃を与えたこの事件を中心に、マララの生い立ちや父が彼女の名に込めた想いを明かし、普通の少女がなぜ教育活動家としての道を歩むことになったのか、その真相を描いています、「ごく“ふつう”女の子」を浮き彫りにしながら。

 マララは14歳で「国際子ども平和賞」の候補にあげられ(二年後受賞)、パキスタンで最初の国民平和賞も受賞しました。タリバンは少女が有名人になりすぎるのを危惧したのでしょう。しかし、彼女へのテロは、皮肉にも彼女を国際的有名人にしました、ある意味では利用した勢力もあることは否めません。2013年7月12日は、マララの十六歳の誕生日、国連はこの日を「マララ・デー」と定めました。当日、マララはニューヨークの国連本部でスピーチを行い、「本とペンこそが私たちの武器である。一人の子ども、一人の教師、一冊の本、一本のペンが世界を変える。教育こそ解決策」、と。

* http://www.huffingtonpost.jp/2013/07/12/malala_speech_n_3588163.html

 もう一つは「ヒトラー暗殺、13分の誤算」、監督は名匠オリヴァー・ヒルシュビーゲル、こちらも衝撃の感動実話です。1939年11月8日、恒例のミュンヘン一揆記念演説がいつもより13分早く終わらなければ、歴史は大きく変わっていたことでしょう。「ヒトラーが最も恐れた暗殺者は、平凡な家具職人ゲオルグ・エルザ―だった」、と。

実話

衝撃の感動実話

 どちらも、ごく「普通の人」の強靭な信念と勇気がテーマです。人が生きるとはどういう意味なのか、今の日本に生きる自分に引き寄せて考えると、実に重たいテーマの映画でした。

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