全国経済同友会セミナー 2017(下)

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 二日目は各分科会の議長報告、総括挨拶、特別講演と続き、議長報告では北海道経済同友会の横内龍三代表理事も第5分科会議長として報告されました。

観光の展望について

総合観光戦略について:横内龍三代表理事(右端)

 総括挨拶は(一社)経済同友会の小林喜光代表幹事(三菱ケミカルホールディングス会長)、「Japan2.0」を明解にご説明になりました。「変化への対応」ではなく、「自ら変化する」こと、企業トップの強いコミットメントを求めていました。

 スライドの一枚目にある文言だけでは広告代理店の産物のような印象ですが、それぞれの分科会報告の裏付けを得ると、グッと現実の各企業の経営戦略が浮き彫りになってきます。企業経営に携わる者の集まりの「分かりやすさ」、これがこの会の魅力ですね。そして、それに果たす地方・地域の企業経営者の役割こそ、日本の沈滞をぶち破る原動力だと確信します。

< 国家価値・戦略 >

X軸 経済の豊かさの実現

Y軸 イノベーションによる未来の開拓

Z軸 社会の持続可能性の確保

* Japan2.0」――> https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2016/161121a.html

戦略の見事な「見える化」!

戦略の「見える化」?これだけでは絵に描いた餅!

Y軸として

Y軸として

X軸として

X軸として

Z軸として

Z軸として

 会議の締めくくりは特別講演「毎日が小さな修行」と題して、塩沼亮潤・慈眼寺住職・大阿闍梨です。自らの修行の様子、まるで演劇の作品を観ているような映像を含めて雰囲気のある語りでした。

* 人生は「光」と「闇」の4種類の組み合わせ

* 心の針の触れる様子を知る

* 「念」は、「今」の「心」

* 「運」は、「運ぶ」もの

* そして、人生、生涯「小僧のこころ」

* 塩沼亮潤・慈眼寺住職・大阿闍梨ブログ――> http://shionuma-ryojun.com/

修行の様子ほか

修行の様子ほか

 参加された経営者のフィールドで格闘する姿と、そもそもといった原理原則の住職のお話、日々、目の前の課題に追われる自分としては、一年に一度、心が洗われるような納得の時間となりました。

全国経済同友会セミナー 2017(上)

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 毎年春に開催される「全国経済同友会セミナー」、今年2017年は仙台で第30回が開催されました、テーマは、「新たな創造のシナリオ~復興・地方創生へ向けて~」です。私は北海道経済同友会の幹事を20年近く務めていますが、この10年間は毎年、このセミナーに足を運んで学んでいます。

*今年のプログラム https://www.doyukai.or.jp/newsrelease/2017/170421a_2519.html

1200名を越える登録!

1200名を越える登録!

 これまでのこの会の報告は以下の通り

* 2016 岡山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=26260

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=26325

* 2015 金沢 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23132

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23136

* 2014 静岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%81

* 2013 盛岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16803

* 2012 富山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12630

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12606

* 2011 福岡  http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8221

* 2010 高知 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3911

* 2009 札幌 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1272

 今年の基調講演は、日本IBM(株)執行役員・最高技術責任者(CTO)の久世和資さん、「次世代情報記述と産業変革~日本企業がAI(拡張知能)で攻める時~」です。「ブロックチェーン」、「AI」、「IoT」、「クラウド」、さらに「ニューロチップ」、「量子コンピューター」等について、最先端のお話は刺激的でした。

久世和資さん

久世和資さん

 久世和資さんとは昨年の旭川で開催された「IBM北海道会議(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27905」でもご一緒でした。

 今年もその後、5つの分科会、「大震災の教訓」「技術革新」「労働市場のパラダイムシフト」「持続可能な社会の構築」「総合観光戦略」に参加者は分かれ、私は第4分科会「エネルギー・環境イノベーション創出による持続可能な社会の構築」に参加しました。地球温暖化対策の世界的枠組み(COP21パリ協定)ほかの基本的認識から、日本を代表する技術開発当事者の皆さんの意見交換は、経営者としての日本企業の底力を感じ、勇気を得ました。毎回思うのですが、この会議は経営者の集まり、特徴は課題の優先順位、問題の大小が経営を預かる現場の方々なので実に明確で分かりやすいことだと思いますね。アカデミック・官僚の方々の弱点は、理屈の一貫性と論理性に重点が置かれていて、リアリティに欠けるお話が多いことでしょう。

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<第4分科会>

「エネルギー・環境イノベーション創出による持続可能な社会の構築」

議長:
須藤 誠一 中部経済同友会 代表幹事/ジェイテクト 会長 http://www.jtekt.co.jp/

パネリスト:
中鉢 良治 国立研究開発法人産業技術総合研究所 理事長 http://www.aist.go.jp/aist_j/information/index.html
髙村 ゆかり 名古屋大学大学院 環境学研究科 教授 http://www.sis.nagoya-u.ac.jp/staff/takamura.html
大島 卓 中部経済同友会 会員所属企業/日本ガイシ 社長 http://www.ngk.co.jp/info/message/index.html
小島 康一 中部経済同友会 会員所属企業/トヨタ自動車 FC技術・開発部主査 http://www.rieti.go.jp/jp/events/14072201/pdf/kojima.pdf

産・学の視座から

産・学の視座から高品質の議論!

 高村ゆかり先生の世界の動きの概略は、日本の今の経営者、とりわけ地方の中小企業経営者が特に認識しておかなければならない視点だと思います。京都議定書とパリ協定の違いは、先進国・新興国を含めてほぼすべての国が議論に参加し合意したこと、そのうち80%の国プラスEUが締結していること、世界の中でゲームチェンジが起こったこと、ビジネスが動く取り組みが始まったこと、と指摘され、投資家の眼が、「気候変動リスクの開示」を企業に要求することに大きく変わってきていると説明されました。これは、実は企業にとっては大いなる「チャンス」でもあるのですよね。北海道経済同友会の場では、残念ながらこの種の話題が殆ど議論されません。

 「COP21パリ協定」については、この取りまとめの中心人物、クリスティーナ・フィゲレスさんのお話を昨年9月に香港で間近で聴きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=28015)。

 「持続する社会」は、イコールで「持続する志」ではないか、という言葉で分科会は締めくくられました。

ビジネスと人権、現況を語り合う

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 今年に入って2回目の枝廣淳子さんが主宰する「イーズ未来共創フォーラム(http://www.es-inc.jp/)」の異業種勉強会、通算第44回は「ビジネスと人権~身近な問題から考え、自社が取り組むべきことを理解する」、でした。

http://www.es-inc.jp/network/forum/2017/nwk_id008884.html

 今年一回目はこちら ――>http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=28724

 毎回ここ(http://www.es-inc.jp/network/)に集まる方々から貴重なお話を聞いています。

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第44回「ビジネスと人権~身近な問題から考え、自社が取り組むべきことを理解する

【ゲストスピーカー】

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公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
渉外部門チーフ/土井 陽子 様

 世界の人権状況を知ってもらい、改善につなげるため、企業における人権の取り組みの推進を担当。前職では、電機メーカーのCSR部門で人権方針の策定や「ビジネスと人権」をテーマとしたeラーニングの実施、人権デューディリジェンスの取り組みに関わる。

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有限会社エコネットワークス
代表取締役 野澤 健 様

 CSR・サステナビリティ分野専門の調査、言語、エンゲージメント支援を通じて企業や自治体、NGOの取り組みをサポート。個を起点に世界に広がるパートナーのネットワークを通じて各地の課題や動向をウォッチしている。

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<手元メモから>

* 2011年に「国連ビジネス人権憲章」が発表されてから急速に「人権」がテーマとして進展

http://www.unic.or.jp/texts_audiovisual/resolutions_reports/hr_council/ga_regular_session/3404/

* コマーシャルの事例を取り上げて意見交換: ANA、鹿児島県志布志のふるさと納税、ほか

* 国際人権基準では「human rights」と複数「rights」になっていることに注目

* 「SDGs」の取り組みは全て「人権」

SDGs――> http://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/17430/

* 昨今の先進的企業の取り組み: 人事部門、CSR部門、調達部門の三部門が連携

* 人権侵害がなぜ起きるのか

1) メンタルモデル(思い込み)人種と性別

2) 問題意識の欠如(女性、子供、障碍者等に対して)

3) 自社の実態を知らない

4) コスト・利益最優先の体質

 それに対する対策~~企業においては方針・教育・発信 + 取り組み、が重要

1) ひとり一人の「気づき」を研ぎ澄ます

2) 外の眼を取り入れる

3) 現地のNGOのレポートを活かす

4) 経営者にリスクを理解させる :例えば、自社への告発を活かすプラン(シナリオ)の作成

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 企業を取り巻く環境は国際社会の中で時々刻々変化していますね。私が所属する北海道経済同友会では、このようなテーマは殆ど話題になりません、世界との差がどんどん開いていく焦りみたいなものも感じる昨今です。負けずに情報収集と対策を練って改革を実践して参ります。

北海道経済同友会 新年例会

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 北海道経済同友会の新春例会が開催され、今年は道庁顧問に昨年から就任した山崎史郎さんの講演、「北海道の創生を目指す」でした。

 昨年、一昨年は、経済同友会全国会議で山崎史郎さんは登壇しました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23136

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=26260

横内代表幹事

横内代表幹事のご挨拶

北海道庁 顧問 山崎史郎さん

北海道庁 顧問 山崎史郎さん

北海道の地方創生

北海道の創生

夢を持って

夢を持って

 今回の講演は、高齢化、特に少子化の課題の大きさをきっちり認識すると同時に、まちづくりと人口動向の関係性を分かりやすく解説され、今後の地域における夢の実現にむけて一層の努力を注ぐヒントを語りました。介護保険の創設準備を北海道医師会、看護師協会等と協力して尽力され、本人も生まれた山口県に次ぐ第二の故郷とおっしゃっていたように、北海道への強い思い入れを感じました。

 私にとっても、彼との付き合いは35年を越えるでしょうか、お互いに所属は変わっても、変わらぬ付き合いが続く不思議な関係ですね。昨年の岡山での会合では、熊本地震が30分前に起きたと会場ホテルロビーで聞き、私は翌日別府に泊まり、深夜、後に本震と変更になった地震に遭遇しました。先日の講演後もその話をした所、昨年の分科会で一緒に登壇した肥後銀行頭取は熊本に戻ることができずに大変だったそうです。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=26258

 これからの北海道の活性化に山崎史郎さんが一役買って頂けると有難いですね。

IBM北海道会議 2016@旭川

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 第31回IBM北海道会議、今年は旭川で開催、テーマは「オリンピック・パラリンピックと北海道」でした。どんな議論になるか未知数でしたが、基調講演、分科会、全体討論とずっと頭を動かし続けた私にとっては有意義な場となりました。毎年今の時期、北海道を定点観測のように見つめ直すこのような企画に感謝したいですね、31回を重ねた歴史をあらためて噛みしめました。

これまでの記載はこちら――>

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=10557

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=21440

 この会にあたって、あらかじめ主催者にお渡しした私の立ち位置は以下のようなものです。

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1)個人プロファイル

(出身地)札幌市 (これまでのお仕事や活動などを簡単にご紹介下さい) 北海道経済同友会 幹事、(公財)秋山記念生命科学振興財団 理事長、(公財)北海道演劇財団 理事長、 (公財)ワグナー・ナンドール記念財団 理事長、 (一財)北海道札幌南高等学校林 理事長、認定NPO北海道市民環境ネットワーク 理事長、(公財)北海道環境財団 評議員、(公財)北海道対がん協会 監事、札幌学院大学 客員教授

2)テーマ『オリンピック・パラリンピックと北海道』について思うこと、ディスカッションしたい内容

* 1972年札幌冬季オリンピックを知る者として、当時の意義・評価と今時代におけるオリ・パラの意義との「違い」について

* 21世紀での開催意義について

* 北海道と国際化について、環境、観光等の視点から

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<基調講演>

* 河合純一さん(一般社団法人 日本身体障がい者水泳連盟会長)

 「夢への努力は今しかない~パラリンピックが日本を変える~」と題してのご講演、パラリンピックの発祥・歴史を知り、2020年に世界で初めて2度目となる東京での開催の意義について、熱く語られました。金メダリストとしてのご自身の経験から繰り出すお言葉は、説得力がありましたね。「アスリート・ファースト」というよりも、「アスリート・センター」、パラリンピック開催は全ての人が参加できる社会の実現に向けた取り組みにしていくべきと、方向性を示唆されました。

* 篠田信子さん(2020東京オリンピック・パラリンピック文化教育委員)

 富良野で活躍される篠田さんは、演劇関係でも以前からお世話になっています。2020東京オリ・パラ組織委員会の文化教育委員会委員として、ほぼ毎月東京でもご活躍中です。21世紀の今、文化芸術、そしてスポーツの「運動会的盛り上がり」が、世界を変える原動力になると、これまでの富良野での実践を踏まえて控え目ながら信念をもって語られました。

<分科会討論>

 今年の分科会は素晴らしいメンバーに恵まれました。それぞれのフィールドからの簡潔明瞭、そして経験に裏付けられた含蓄のある発言の数々、楽しくもあり嬉しかったです。

 参加者で分科会でもご一緒だった永瀬充さんが、2010年バンクーバーパラリンピックで獲得した銀メダルを手に取ってみましたが、ずっしり重く、また表も裏も驚きのデザイン、さらにメダルケースほか、附属品の芸術性も素晴らしいものでした。スポーツと芸術文化の一体感を、メダルを手にして実感しました。

アテネパラリンピック銀メダル

2010バンクーバー パラリンピックでの銀メダル

ケース他附属品も素晴らしい!

ケース他附属品も素晴らしい!

 二日目のラップアップ討論で、私たちの分科会は「道民によるすべての人々のための北海道総点検!」とまとめました、実に内容の濃い意見交換で、分科会メンバーに心から感謝です。

 過去のこの会議の開催記録を読み直すと、この30年間の社会の様子を知ることができます。秋山財団の30年間と重なり、別の視点からの近い過去の総括となりました、皆さま、IBMの皆さま、心から御礼申し上げます。

東神楽町の続くチャレンジ!

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 北海道経済同友会の今年度総会・例会、講演者として東神楽町(http://www.town.higashikagura.lg.jp/)の山本進町長が熱弁を奮いました。お話は、とにかく話題満載、HPでもつい先日、始めた企画もあるようです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~町のHPより

2016.05.12 ブックスタートを行いました!!東神楽町では、乳児健診(8~10ヶ月児)を受診した方に絵本をプレゼントするというブックスタート事業を行っています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 少し古いですが――> http://www.jiji.com/jc/v2?id=20130301top_interview27_35

東神楽町のチャレンジ!

東神楽町のチャレンジ、人口が増加中、一万人を越えた!

町長

山本進町長

 大学卒業後すぐに東神楽町役場に就職され、企画畑でお仕事をされていました。町長にご就任になった直後から、役場の仕事を熟知されているメリットを活かし、基本計画を策定し多彩な企画を実践されてきています。 福祉・子育て施策に力を入れて、中学生までの子どもの医療費を無料化、翌年は「子ども発達支援センター」の整備など子育て環境の一層の充実を図りました。また、旭川空港を活用する「空の駅」構想では、旭川市との連携を強化する方針を打ち出し、空港を目的に訪れる時代に、農業とうまく結び付けたり、国立公園や観光地に近い立地条件を生かしたハード、ソフト整備などを実践しています。

「人口増加や子どもの数の多さ、しっかりした農業基盤など、町のポテンシャルの高さを生かしたまちづくりを進めていきたい」と締めくくられました。結果を出しての検証、まさに「マチ運営」の経営者、面目躍如でした。

激震、深夜の大分県・別府 !

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 4月23日の私のブログ(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=26260)の最後の部分:

 それぞれの地域の特徴も理解できて、どこも頑張っているな、というのが正直な印象でした。山﨑史郎さんとはこの日の夜にホテルロビーでバッタリお会いし、その時、彼が「今、熊本で大きな地震があったようだ」とおっしゃっていました。それからの地震を巡るリアルストーリーは後ほどに・・・。~~~~~~~~~~~~~~~と書きました、以下がその続報です。

 14日夜に熊本県益城町で震度7を観測したマグニチュード6.5に続き、16日未明に起きたM7.3の「本震」。熊本県阿蘇地方や大分県でも激しい揺れ、まさに「激震」でした。10日経た今も、進行中と理解すべきなのでしょうね。

* 気象庁発表 http://www.jma.go.jp/jma/press/1604/25a/201604251030.html

* 朝日新聞 http://www.asahi.com/special/kumamoto-earthquake/tremor/

 私は、14・15日、岡山での経済同友会全国フォーラムを終えて、15日午後に岡山から新幹線で小倉へ、さらに特急に乗り換えて別府まで移動しました。16日午前中に中津の「廣池千久郎中津記念館(http://www.hiroike-chikuro.jp/chikuro_hall/nakatsu/nakatsu.htm」訪問、午後は臼杵での「ANJINサミット」に出席するために別府のホテルに泊まっていて、16日未明の地震に遭遇しました。

* 第4回「ANJINサミット」 https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2016/04/09/221730015

 17階のホテルの私の部屋、充電中のスマホから「緊急地震速報」の大きな警告音で目を覚ますや否や、激しい上下左右の揺れで思わず床に四つん這いでしばし静まるのを待ち、その後の繰り返しの揺れにもただ部屋の中をウロウロしている状態でした。やがて館内放送で、非常階段を使って向いの駐車場に避難するようにとの指示があり、私自身、屋外と部屋の中のどちらに身を置くべきか迷いましたが、ここは避難の経験も大切かとすぐに着替えてコートを着て、我ながらかなり冷静に非常階段を降りました、地上に出るまで約10分くらい掛かったでしょうか。各階から、荷物を背負った方、浴衣姿のままの方ほか、不安そうに皆さんそれぞれの格好で階段を無言で降りていました。

 地上に着いてみると、向いの駐車場は満杯なのでホテル建物方面へとの誰かの声、移動してしばし正面玄関前で立っていると、今度はホテル職員の方が、ここは危険ですので向いのコンビニの駐車場へ移って下さいのアナウンス。ここでもまた、建物の中か外の広場のどちらが安全なのかの少しの迷いがありました。結局、向いのコンビニの駐車場へ移動して、30分位もただ時の経過を待っていたでしょうか、その間、パトカーが走っていったり、コンビニで買い物をする人々を見ていたり、何をしていたのかよく覚えていません。ただ、ツアー添乗員と思われる女性数人が、手元の名簿を持ってツアーメンバーを確認する姿が印象的でした、こんな状況の中でも仕事に徹していることに。

 それに比べて、男性は何ですか、この期に及んでも缶ビール片手に酔っ払いながら駐車場を徘徊している日本人の浴衣姿の男性、大きな声で唄を歌う韓国の観光客の男性がいたり情けない状況、しばし気を紛らわせながら時間を過ごしていました。コンビニで飲み物を確保しておこうと思ったのですが、何と財布をホテルの部屋に置いて降りてきたことに気が付きました。スマホはFBにアップしようと忘れなかったのに、お金は手元に一銭も持っていなかったのです。

 しばらくすると、ホテルの職員が、「安全確認が終了しましたので、お部屋にお戻りください」とのアナウンス。大丈夫かなとは思いながらも外にいるよりは部屋の方がゆっくりできるかと、ロビーを通って再度非常階段を、今度は昇って17階まで戻りました、何分かかったかを測る余裕はありません。荷物が無かったとはいえ、17階まで深夜に昇るのはなかなかのエクササイズでした。私は一気でしたが、途中、踊り場で休憩する方がたくさんいらっしゃって、中にはかなりの肥満の方も多く、息も荒く汗びっしょり、階段を上がる途中に具合が悪くなるのではと心配になるほどでした。

 今回の地震、別府では震度6弱、私がこれまで体験した最大の揺れであり、午前1時半頃から少なくても部屋に戻ってから午前6時頃まで、ずっと揺れが続いて大変不安な時間で、もちろん一睡もできませんでした。途中に「緊急地震速報」が4回程鳴りましたが、何か自分のいる場所の揺れとは違いもあったりして、「どこのことか?」と情報への信頼は薄れましたね、鳴らなくても強い揺れもあったり。

 私は避難時、ジャーナリストではありませんので、その場の写真は撮れませんでした、夜中午前2時頃だったと思います、この2枚だけ。

深夜午前2時頃、ホテルから向いの駐車場に避難する宿泊客

深夜午前2時頃、ホテルから向いの駐車場に避難する宿泊客

部屋に残っている人たちも不安そうに窓から下の様子を窺う

部屋に残っている人たちも不安そうに窓から下の様子を窺う

 振り返ってみると、15日昼過ぎに全国経済同友会フォーラムが終わり、岡山から新幹線で小倉へ、さらに特急に乗り換えて順調に別府まで。前夜に熊本地方で大きな地震があったというのに、今、考えると何と呑気な気持で移動していたのかと、我ながら少々呆れるお目出度さでした。

別府に向かう電車の中で

別府に向かう電車の中で

 夕方に別府のホテル到着後、市内の居酒屋で大分の焼酎で雰囲気を味わうのんびり気分、「とっぱい」は美味かった。いつもより早めに寝て、冒頭の未明の強い地震でした。

とっぱいをセレクト

とっぱいをセレクト

 4時間以上揺れが続きましたが、早朝、日が昇ってから、「ANJINサミット」事務局に問い合わせると、「中止を決定」との返答。やれやれ何しに大分まで来たのかとかなりの疲労感を滲ませて、早速予定を切り上げて空港に向かうと、何か信じられない静けさでした、普段は変更ができない切符でもこのような非常時は変更可能になりますね。

 JRはほぼ全てが始発から運休、空港バスも運休。考えてみると別府に到着してからやったことは、ホテル内コインランドリーで出張中に溜まった洗濯物を洗い終え、大浴場に入って、マチの居酒屋で飲んで食べて、強い地震を体験し、避難し、連続の地震に耐え、タクシーで空港に向かっただけとなりました。ホテルの職員、タクシーの運転手が言っていました、「ずっと別府に住んでいるけど、震度6弱とこんなに続く揺れは初めて」、と。

 東京経由で札幌に戻れることが決まり、少々ホッとして空港ビル2階へ上がると下のようなポスターが。前日の岡山での大原謙一郎さんのお話を地で行く芸術・文化の力ですね!

* 別府アルゲリッチ音楽祭 http://www.argerich-mf.jp/

芸術・文化は人の気持に力を与える!

芸術・文化は人の気持に力を与える!

 今、10日ほど経って、私は過去形で言える安堵感がありますが、その後も大きな地震が続いているようで、熊本・大分の現地にいらっしゃる方々は不安な日々をお過ごしと、何とも言葉もありません。Facebookでは知人の方々の投稿から現状を知ることができます、どうかくれぐれもお気を付けになって、心身のご健康にご留意を。

 14日夜以降、今回の地震についてはいろいろ捜索・調査も進んで分かってきていることも多いようです。

* http://www.asahi.com/special/saigai_danso/

 札幌に戻り当局の発表、報道から感じるのですが、「熊本地震」とタイトルを打つのは強い違和感を持ちますね。大分、鹿児島での揺れもかなりのもの、何か熊本に意図的に限定して地震を小さく見せようとの魂胆を感じます、少なくとも「九州」という活字で範囲をイメージしなければ現状を正しく表現していないと思うのですが。さらに、分からないという発表は勇気を出しての姿勢だと評価しますが、新しいタイプの地震とかと言うと、どうしても原発事故時の「想定外」の繰り返しを思い出します。

 10日以上経て、やっとこのような「対応」が――>http://www.asahi.com/articles/ASJ4T3RCBJ4TULFA00M.html

 初動の生き延びる判断は、自らの日頃から研ぎ澄まされた知識・知恵に依存するしかないのでしょうね、納得性から言っても今回つくづくそう感じました。また、中島みゆきの「宙船(そらふね)」の歌詞(http://www.kasi-time.com/item-18378.html)を思い出しました、そうです、「オールを任せて」はいけないのです。

【番外編】 そう言えば、数日後のNHKニュースでは、彼が解説をしていました、まだやっているんだ?!

福島原発事故後、彼は少しは学んだのか?

福島原発事故後、彼は少しは学んだのか?

全国経済同友会セミナー 2016 (下)

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 一日目の夜は懇親パーティ。参加者はメイン会場には入りきれず、別会場も設営されていました。そして入口では、ジーンズ発祥の地「倉敷市児島地区製の巾着」、「内山工業(株)製コルクのコースター」、「地元の酒」で乾杯し、その「ぐい飲み」は全員が持ち帰れる多彩な「備前焼」。19名の若手の作で、そのうちの12名の作家が登壇されました、まさに伝統文化の担い手です。

備前焼の担い手の皆さん

備前焼の担い手の皆さん

 二日目は前日の各分科会の報告、続いて小林代表理事の総括でしたが、実に内容のあるお話でした。前日の井原木岡山県知事もそうですが、小林代表も、とにかく民間企業経営者のお話は分かりやすいく説得力がありますね。今、秋山財団が実践中の地域におけるアウトリーチ活動、コラボレーション活動、そのものですね。

地方創成の意味合い

現状認識

この図は興味深い

この図は興味深い

 今年の最後のプログラム・特別講演は、大原美術館の大原謙一郎さんです。昨年、札幌にお越しになりお話を伺う機会がありましたが、今年の話はそれにも増して素晴らしいものでした。

* 昨年、札幌で――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=24058

 日本の美術館は、地方から民の活力によって始まったと、まさに民の矜持ですね。

日本の美術館の歴史からひも解く「地方の力」、「民の力」

日本の美術館の歴史からひも解く「地方の力」、「民の力」

京都の古地図、著名な御家のお名前がずらり軒を並べて

京都の古地図、住吉村反高林の著名な御家のお名前が

* 日本の美術館の歴史は民間人によるもの。戦国武将とお茶と同じように、経営者と美術館といった関係か

* 美術館ほかの存在は、文化理解の「装置」。「アジアの片隅のサル」の世界でのチャレンジ!

* 「何か新しいこと」、「原点」こそが、未来に繋がる

* 「ナレッジ・バリュー」は芸術・文化ではないだろうか!

 最後は、昨年夏の札幌でのお話と同様に、東京中心の『地方』ではダメ、それぞれの地域・土地が『DNA』を見つけ出す、掘り起こす、それがすなわち自分たちの土地の歴史であり、それぞれの地域の仕事である」と結ばれました。まさに中央から観る「地方」ではない「地域の心意気ここにあり!」でした。

全国経済同友会セミナー 2016 (上)

Posted by 秋山孝二
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 今年も「全国経済同友会セミナー」が、1400名の登録で岡山で開催されました。「地域」をテーマに、歴史からひも解く実り多きディスカッションの数々でした。

 これまでのこの会の報告は以下の通り

* 2015 金沢 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23132

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23136

* 2014 静岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%81

* 2013 盛岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16803

* 2012 富山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12630

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12606

* 2011 福岡  http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8221

* 2010 高知 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3911

* 2009 札幌 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1272

今年は第29回

今年は第29回

 二日間の冒頭の井原木隆太(いばらぎりゅうた)岡山県知事(http://www.pref.okayama.jp/page/298941.htmlのご挨拶、テンポよくスピード感あふれてよかったです、後から伺うと女子マラソンで優秀なオリンピック選手を輩出している地元の(株)天満屋(http://www.tenmaya.co.jp/)の社長だったとか、さすがですね。この場の登壇者としてはピッタリのキャリアでした!

岡山県知事の歓迎ご挨拶(前(株)天満屋の社長

井原木隆太岡山県知事の歓迎ご挨拶、(株)天満屋の前社長

 基調講演は「エコノミスト」誌の元編集長、Bill Emmottさんです。「『地域』から日はまた昇る~Local powerhouses in a global economy」と題して、カール・マルクスで始まり、イタリア・トリノ地方、イギリス・マンチェスターの事例等から、最後はピーター・ドラッカーの言で締め、21世紀における「地域創生」を語りました。

* http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140117/258372/

 彼が言う「地域創生」は二つのポイント:

1) 若い人にチャンスを与える地域~特に地元の大学等との連携で

2) 歴史・文化の価値を大切にしている地域~外国人を引き付ける魅力として

基調講演はビル・エモット氏

基調講演はビル・エモット氏

イギリス・マンチェスターの事例も

イギリス・マンチェスターの事例も

 その後の分科会、今年も冨山和彦さん、山崎史郎さんを追いかけて第5分科会への参加でした。

* http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/15/434169/072000025/

第5分科会

第5分科会

今年も山崎史郎さんの登壇

今年も山崎史郎さんの登壇

国の政策

国の政策

 それぞれの地域の特徴も理解できて、どこも頑張っているな、というのが正直な印象でした。山﨑史郎さんとはこの日の夜にホテルロビーでバッタリお会いし、その時、彼が「今、熊本で大きな地震があったようだ」とおっしゃっていました。それからの地震を巡るリアルストーリーは後ほどに・・・。

また、広島訪問 2016

Posted by 秋山孝二
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 広島市訪問では、いつも反戦の思いを再確認します、今年は岡山での経済同友会の全国フォーラムに先立ち、足を伸ばして広島で少しの時間を過ごしましたが、G7の外相、ホセ・ムヒカ氏等が訪問した直後で、平和公園周辺は落ち着きを取り戻していました。

また、原爆ドームに

また、原爆ドームに

説明の碑

「原爆の子の像」説明の碑

記念碑から見る「平和の灯」、「原爆ドーム」

記念碑から見る「平和の灯」、「原爆ドーム」

 一方、広島のマチづくりの要、市電はJR広島駅にも乗り入れています、低床式車体で実に全ての人に優しい作りです。

JR前広場に乗り入れる広島市電の各線

JR前広場に乗り入れる広島市電の各線

低床で大きな窓のモダンな市電!

低床で大きな窓のモダンな市電!

* 7年前の広島市訪問はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1602

* 「核なき世界」についてはこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=5199

3・11全国復興会議 2016@仙台

Posted by 秋山孝二
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 すっかり報告が遅くなりました、「2011.3.11」大震災後、毎年3月11日に経済同友会(http://www.doyukai.or.jp/index.html)では「全国復興会議」と銘打って、東北で報告等の会議を行ってきていましたが、5年を経て今年で一応の区切りとするようです。

これまでの記載――>

* 2015 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=22677

* 2014 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19311

パネルディスカッション

パネルディスカッション

特別プログラム・パネルディスカッション

特別プログラム・パネルディスカッション

< パネルディスカッション 「福島復興に向けた論点」 >

●福島第一原子力発電所事故による避難指示区域について、避難指示の解除や復興拠点整備が進む中、今後の福島復興に向けた論点を整理・検討する。

司 会: 冨山 和彦氏(経済同友会 副代表幹事・改革推進プラットフォーム事務局長/経営共創基盤 代表取締役CEO)(https://www.igpi.co.jp/

登 壇 者:

児玉 龍彦氏(東京大学先端科学技術研究センター 教授/東京大学アイソトープ総合センター長 医学博士)(http://www.ric.u-tokyo.ac.jp/

石田 仁氏(福島県大熊町 副町長)(http://www.town.okuma.fukushima.jp/

高橋 隆助氏(福島県南相馬市原町商工会議所 会頭)(http://www.haracci.com/

 今年も、児玉龍彦先生がパネラーの一員として登壇され、これまでと変わらない方向性での復興を力説されました。信念を持った課題解決への姿勢に共感を覚えます。

今年で3年目:児玉龍彦先生

今年で3年目:児玉龍彦先生

 2年前に示された以下の解決策は全くブレておらず、着実に前進していて、「日本の科学技術と経済を結集し」のフレーズは、研究の最前線にいらっしゃる方の矜持を感じます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~2年前の配布資料より

21世紀の日本の科学技術経済力の結集を

20世紀のソ連チェルノブイリの帰結は広大な国土の放棄と住民の離散であった。21世紀の日本は科学技術と経済を結集して除染と地域の復興を成し遂げることができる

* 米の全袋検査に続いて、魚の全匹検査を可能にする

* 農産物、海産物の測定をすすめ、地産地消の福島を可能にする

* セシウム回収型の焼却炉による放射性ゴミの容積減少、放射性物質の濃縮保管をすすめる

* 森林の除染につきバイオマス発電を含めた長期計画を立案する

* 河川、湖沼、海底への汚染を正確に評価し、除染の計画を立案する

* 事故前の福島の美しい環境を取り戻すため、国民の力をあわせて環境回復を進める

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ここにきて、一言で「復興」と言っても、岩手、宮城と比較して、福島の場合は全く展開を異にしています。「放射能汚染」の重たさは誰の眼にも明らかであり、二つの県は共助、互助に向かう現在とは対照的に、福島では原子力政策を推進してきた国の責任での「復興プラン」が必須との共通理解を感じました。

 そんな中で、経済同友会が推し進めてきた「IPPO IPPO NIPPON プロジェクト(http://www.doyukai.or.jp/ippo/」で支援された高校生諸君の御礼のパフォーマンスは、私たちに逆に力を与えてくれました。舞台上の高校生は、震災時は小学生・中学生、身内で不幸に会われた方も多いとは思いますが、それぞれの専門性を活かして、これからの日本を背負って頑張ってくれるのでしょう。力強い姿に感動しました。

被災地高校生たちのパフォーマンス

被災地高校生たちのパフォーマンス

潜水夫養成課程の生徒たち

潜水夫養成課程の生徒たち

 それにしてもいつも感じるのですが、経済団体の会合と言うと、右を向いても左を向いても、どうしてこうも男ばかりなのでしょうかね、今回は、さすがに寝ている方はいらっしゃいませんでしたが・・・。

それにしても経済団体はいつも男ばかり

今年を振り返る 2015 (番外編)

Posted by 秋山孝二
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 年末29日、もう十数年になりますか、今年もFM三角山ラジオで丸山哲秀先生の番組で1時間少々のトークに登場でした。私自身、毎年の振り返りができると同時に、丸山先生とのやり取りが楽しかったです。

* http://d.hatena.ne.jp/tessyu/

 戦後70年目の節目の年、歴史的転換点とも言える大きな出来事が続出しました。政治、経済では今後楽観を許さない危機感を抱きますが、世界で戦うアスリートたちの活躍からは、多くの勇気と希望を受け取りました。フィギャスケートの羽生結弦、宮原聡子、バドミントン、フェンシングの太田、ラグビーワールドカップで3勝の五郎丸歩、リーチ・マイケル、世界選手権優勝の男子体操、女子サッカーワールドカップの準優勝、テニスの錦織圭等、書き切れない程の活躍でした。それぞれ裏付けされる日頃の精進があり、日々切磋琢磨している姿には感動しました。

 私の活動の総括としては、上手く軌道に乗ったこと、苦闘していること、いろいろありますが、自分が関わるフィールドがあるということに感謝したい気持はあります。それぞれの場には、永年頑張っている人々がいる訳で、その努力へ報いるためにも、私の立ち位置でやれることを悔いなくやりたい、そんな姿勢で日々活動をしてきたつもりです。

 私(わたくし)的な一年のまとめ、今年も盛りだくさんでした。

* 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会」、札幌遠友夜学校、遠友みらい塾関連

* エネルギーチェンジ100ネットワーク

* 演劇関係

* 秋山財団

* 北海道経済同友会

* 寺島戦略経営塾

* 政治情勢、特定機密法案、安保法制、沖縄基地問題

* SEALDsの活動

* 海外旅行から 5月ボストン、10月シンガポール

* 国内旅行 7月利尻・礼文、10月中山道(妻籠、馬籠ほか)、郡上八幡、高山「八幡祭」

* 六華同窓会、札南学校林財団

* 音楽ライブ 7月グラシェラ・スサーナ、8月美輪明宏、11月アルゼンチンタンゴ

 年末のテレビの特別番組、録画したものの果たして観る時間があるのかどうか。何はともあれ、今年一年、大変お世話になりました、来年も宜しくお願い致します、皆さまのご多幸をお祈り致します!

経済同友会幹部、北海道へ

Posted by 秋山孝二
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 (公社)経済同友会(http://www.doyukai.or.jp/)の幹部が、北海道経済同友会幹部と意見交換し、知事、市長、ホクレン幹部等とも懇談しました。夜は交流会で盛り上がりました。

 東京からは、小林喜光 (三菱ケミカルホールディングス 取締役会長)代表幹事ほか、副代表幹事、監事、地方分権委員会の皆さまがご出席、地方創成等、今の地方の課題について地元の生の声に耳を傾け、特に基幹産業としての農業の現在・未来について、質問が幾つかありました。「北海道のおける地方創生の取り組み」、「地域経済活性化に向けた取り組み」がメインのテーマでしたが、それに付随する意見交換も。

 夜の交流会では、日頃なかなかお話ができない東京の幹部とも親しく懇談し、認識を共有しました。北海道のポテンシャルに関しては、地元の私たち以上に期待感が強かったですね。

 交流会のアトラクションは、北海道で活躍する茂呂剛伸(http://www.goshinmoro.com/)グループの「縄文の響き、未来へ」の縄文太鼓演奏でした。

縄文太鼓とアフリカのコラボ

縄文太鼓とアフリカのコラボ・茂呂剛伸さん

アンサンブルも

アンサンブルも

 茂呂剛伸さんのプロフィール~~~~~~~~~~~ HPより

株式会社オフィスモロ 代表取締役
ジャンベ太鼓・縄文演奏家

自ら制作した土器の太鼓「縄文太鼓」をジャポニズムとアフリカンを融合した独自の演奏スタイルで独奏する太鼓演奏家。
銀座での個展を初め、CDメジャーデビューも果たし、コンサートホール キタラで演奏会を行い、2013年5月18日には、60年に一度行われる出雲大社「平成の大遷宮」にて奉祝奉納演奏を行った。
「縄文太鼓の演奏と制作」を通じ、北海道から世界に向けて北海道の縄文芸術や縄文文化の素晴らしさを発信する活動を行っている演奏家である。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 当日出された日本酒には「北海道新幹線開業』スペシャルラベル入りも。

日本酒も開業を前にスペシャルラベル

日本酒も開業を前にスペシャルラベル

 東京からのご一行は、翌日朝から夕張市に視察に行かれました。今、地方における経済団体の重要性を再認識した次第です。

第8回 日本海サミット in 福岡

Posted by 秋山孝二
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 今年の経済同友会「日本海サミット」が、福岡で開催されました。私は昨年の山形に続いての参加でした。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=20492

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=20511

 今年のプログラムは以下の通りです。

<第8回 日本海沿岸地域経済同友会代表幹事サミット(福岡開催)プログラム >

開会挨拶 福岡経済同友会 代表幹事 貫 正義

特 別 講 演 ◇講 師 講談師 神田 紅 氏 ◇演 題 「福岡とアジアの交流の歴史 金印物語とグリーンファーザー」

パネルディスカッション ◇テーマ 「アジアとともに発展する福岡・九州 ~東アジアとの近接性を活かした地域の発展戦略~」

◇パネリスト 福岡県知事 小川 洋 様、福岡市長 髙島 宗一郎 様、北九州市長 北橋 健治 様

◇コーディネーター 福岡経済同友会 恒久幹事 石原 進

閉会挨拶 福岡経済同友会 代表幹事 久保田 勇夫

<交流レセプション>

オープニングアトラクション 「精華女子高校吹奏楽部」

歓迎挨拶 福岡経済同友会 代表幹事 宇佐見 昇

来賓挨拶 福岡県知事 小川 洋 様、福岡市長 髙島 宗一郎 様、 来賓挨拶 北九州市長 北橋 健治 様

乾杯挨拶 富山経済同友会 特別顧問 中尾 哲雄 様

~懇談~ ~アトラクション「博多見番の芸妓による舞踊」~

次回開催地挨拶(未定) 閉会挨拶 福岡経済同友会副代表幹事 田中 亮一郎

閉 会

特別講演は講談師・神田紅さん

特別講演は講談師・神田紅さん

パネルディスカッションは知事、市長です

パネルディスカッションは知事、市長です

精華女子高校生の吹奏楽部

精華女子高校生の吹奏楽部

金沢市内の芸者さんたち

博多見番の芸妓さんたち

 パネルディスカッションでは、それぞれの首長が、「アジアの活力を取り込む戦略」を披露し、地元でも三人が一堂に会する場は極めて少ないそうで、大変濃密な意見交換の場となりました、次回開催地は京都に決まりました!

祝、北大薬学部創立60周年!

Posted by 秋山孝二
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 北海道大学薬学部創立60周年及び総合研究棟新営・管理研究棟改修完成記念の式典・講演会・祝賀会」にお招き頂き、出席致しました。北大薬学部と私の伯父・故秋山康之進と喜代、(株)秋山愛生舘、秋山財団との深い関係も再確認する貴重な場でした。

* 記念プログラム――> http://www.hokudai.ac.jp/home2015/program/program10_01.html

薬学大学院正門

生命科学院正門

新設なった学生実習施設

新設なった学生実習施設

 この日の為に作成されたDVDでは、医学部薬学科創設から今に至る歴史を、米光先生ほかが丁寧に語っていらっしゃって、その中で、秋山康之進夫妻、秋山愛生舘との浅からぬ関係を繰り返しお話をされていて、大変恐縮致しました。

祝賀会開始前の控室で放映されたDVD:秋山との関係も随所に

祝賀会開始前の控室で放映されたDVD:秋山との関係も随所に

 金岡祐一先生も、遠方の富山からご出席になり、祝賀会前後、お話をすることが出来ました。3年前の経済同友会全国会議が富山で開催された時に、夕食をご馳走になったことも私の挨拶の中で披露致しました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12594

金岡祐一先生も富山からお元気な姿で!

金岡祐一先生も富山からお元気な姿で!

鏡割りには米光先生も

鏡割りには米光宰(おさむ)先生も

 祝賀会冒頭の来賓4名の挨拶として私もご指名を頂き、以下のようなお話をして祝意と感謝を述べました。

 私の来賓としてのご挨拶 ~~~~~~~~~~~~~~~~~
 

私の伯父、三代目秋山康之進は、「北大医学部薬学科設置期成会 副会長」として、ささやかながら尽力致しました。

 設置後は、伯母の秋山喜代とともに、「秋山奨学金」事業立ち上げ、15年間継続しました。毎年4・5名の学生に奨学金を支給し、毎月、南1条西5丁目の自宅に夕食に招待し、勉学、研究のお話を目を細めて本当に嬉しそうに聞いていたのを私は今でも忘れることができません。

 その後、(株)秋山愛生舘100周年を前にして、奨学金よりももう少し幅広く「研究」を応援できる仕組みを検討するようにとの指示が秋山喜代からあり、1985年頃に「財団」設立の準備に入った次第です。

 まずは、財団運営の先輩、エーザイ(株)社長、当時の研究開発本部長・内藤晴夫さんを筑波に訪問し、そこで「秋山さんなら、やはり、伴義雄先生に相談するのが一番でしょう」とアドバイスを頂き、当時習志野の東邦大学薬学部教授だった伴先生のところに数回お邪魔しました。

 伴先生は研究室で、いろいろなお話をしましたが、結局、壁に貼ってあったポスターを指さしながら、「21世紀は、『ライフサイエンス(生命科学)だろう』とおっしゃって、その概念を丁寧にご説明下さいました。正直、私には何か雲を掴むようなお話ではありましたが、今、29年を経て、少しその趣旨が分かりかけてきたような気がしています。

 1987年1月に「秋山記念生命科学振興財団」を設立し、伴先生には最初の理事にもご就任頂き、初代の選考委員長として金岡祐一先生には、現在の秋山財団の選考プロセスの基盤を創って頂きました。さらに、上田亨先生、米光宰(おさむ)先生、大塚栄子先生、野村靖幸先生、森美和子先生と、歴代の薬学部の諸先生のご指導により、秋山財団は大きく飛躍することができました、心から感謝申し上げます。

 秋山財団にとって、北大薬学部は「生みの親」であり「育ての親」でもあります。本日の創立60周年は私ども秋山財団関係者にとっても、心からお喜び申し上げるものでございます。今後さらに一層のご発展を祈念してお祝いのご挨拶と致します、ありがとうございます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 挨拶コピー おわり

 北海道の薬学の歴史に関わった秋山の足跡、私が出席して見聞きしたことを、家に帰って仏壇に向かって報告を致しました。

秋山財団贈呈式 2015

Posted by 秋山孝二
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 秋山財団(http://www.akiyama-foundation.org/)の「贈呈式 2015」を開催しました。今年の特別講演は昭和史の第一人者・保阪正康さん、270人の聴衆で熱心にお聴き頂きました。

* http://www.akiyama-foundation.org/news/1362.html

 これまで保阪正康さんについては、このブログで何回も書いてきました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E4%BF%9D%E9%98%AA%E6%AD%A3%E5%BA%B7%E3%81%95%E3%82%93

特別講演 保阪正康さん

特別講演 保阪正康さんと座長の渡辺大助さん

昭和史

昭和史の第一人者

 特別講演に引き続き、今年度の贈呈式を行い、これまで最高の来賓の皆さまのご出席でした。冒頭の私のご挨拶です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 本日は、多数のご来賓のご臨席を賜り、またお手伝いに株式会社スズケン様より社員の皆様に駆けつけて頂き、当財団「2015年度贈呈式」を開催出来ますことは、大変光栄に存じ感謝申し上げます。

 秋山財団は1987(昭和62)年1月に設立以来、本年29年目を迎えました。お陰様でこの間、総額約87,000万円、1,247件の助成を行う事が出来ました。本日お集まり頂きました皆様をはじめ、これまで当財団に寄せられましたご指導・ご支援に対しまして、改めて心からの御礼を申し上げます。

 本年度の事業は、「選考委員会」におきまして厳正且つ公正な審議を経て、合計43名の受賞者・受領者に決まりました。詳細につきましては、このあと、各選考委員長よりご報告申し上げます。昨今、「公募・選考」というと、2020年東京五輪開催を巡って混乱が続いています。秋山財団は設立以来今日まで、「選考委員会」の透明性を最も大切にしており、それゆえ、理事会・評議員会でもその選考決定を尊重して、今日まで順調に事業を推進して参りました。

 本来ですとここで秋山財団の事業報告・近況報告などを申し上げるべきですが、保阪正康さんのお話しを伺い、今年は「戦後70年」の節目の年、秋山財団の理事長としての立ち位置、決意をお伝えしたいと思います。

 昨年この席で、私は195431日、アメリカが太平洋ビキニ環礁で強行した水爆実験と、その調査・検証に立ち向かった日本の22名の若き科学者についてお話し致しました。2013年(2年前)9月に放送されたNHKETV特集「海の放射能に立ち向かった日本人~ビキニ事件と俊鶻丸(しゅんこつまる)~」をご記憶の方も多いかと思います。

 更に今年は、尊敬する企業経営者の故・品川正治さん(2013829日享年89歳で死去。経済同友会・終身幹事 元日本火災海上保険社長)のお言葉をご紹介致します。「戦争を起こすのは人間、しかしそれを許さないで、止めることができるのも人間ではないか。天災ではない、なぜそれに気がつかなかったのか」、と。

 さて、研究者の皆様は、「学徒出陣」についてご存知でしょうか。19431021日、東京の明治神宮外苑競技場(「新国立競技場」建設予定地)で大規模な出陣学徒壮行会が雨の中挙行され、約2万5千人の学生が小銃を肩に行進しました。敗戦の時まで、動員された学徒兵の総数は13万人に及んだと推定されていますが、70年の時を経た今も、正確な出陣学徒数・戦没者数の実態は明らかではありません。学徒兵は主に文科系学生と農学部の一部(農学科、農業経済学科など)から徴兵されましたが、その他の理科系学生は徴兵が猶予され、陸・海軍の研究所などに勤労動員されたそうです。

 1943年(同年)1128日、北海道帝国大学においても出陣壮行式が挙行されました。ここから何名出陣したのか、戦没者数も、またこの歴史がどのように継承されているかについても私の手元に資料はありません。

 一方、小樽商科大学では、毎年8月15日に校内にある戦没者記念塔(学生・教員347名の名前が刻まれた墓石が納められている)の前で慰霊祭が行われています。

 近い過去に、日本の国を支えるはずの若い人材が、戦争遂行のために「投入」されていった歴史を忘れてはならないと思います。

 さて、秋山財団の助成事業は、「競争的資金」と位置付ける文部科学省の科研費とは一線を画し、とりわけ若き世代の育成の役割を担い続けたいと考えています。それは、一貫して貧困・疾病に苦しむ道民に寄り添い、微力ながら医薬品を通じて支えてきた秋山愛生舘の理念を継承する財団の姿と信じるからです。

本日ご出席の大学関係者、研究機関、そして受領者の皆さんに申し上げます。

 米国第35代大統領、合衆国史上最も若くして選ばれ、最初の20世紀生まれのジョン・F・ケネディの就任演説に、有名な一節があります。「米国誕生と共に灯されたたいまつは、新世代のアメリカ人に引き継がれた。世界の長い歴史の中で、自由が最大の危機にさらされているときに、その自由を守る役割を与えられた世代はごく少ない。私はその責任から尻込はしない、それを歓迎する。われわれがこの努力にかけるエネルギー、信念、そして献身は、わが国とわが国に奉仕する者すべてを照らし、その炎の輝きは世界を真に照らし出すことができるのである」と。

 私たち財団関係者は、北海道の研究者やプロジェクトの皆さんに夢を託しています。助成金には、29年間、秋山財団に寄せられた沢山の大切な志と篤い想い、期待が込められている事を忘れないで頂きたい、そして、今ほど、科学者の「勇気」が問われている時代はないのではありませんか。

 100年の時を越えて、北の生命と共に歩んで来た秋山愛生舘の歴史とDNAを受け継いだ財団です。生命と向き合い、道民のいのちと共にある科学、自然と共生する生命科学の進化の為に、貢献し続ける事をお誓い申し上げるとともに、本日ご列席の皆様には日頃のご支援、ご厚誼に感謝し、引き続きなお一層のご厚情を賜りますようにお願い申し上げて、私の挨拶と致します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 挨拶 おわり

 詳細の報告は、後日、秋山財団HPに掲載されますのでご覧ください。ご参加頂いた皆さま方に心から御礼申し上げます。

水素社会視察@北海道経済同友会

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 北海道経済同友会(http://www.doyukai.or.jp/)の環境問題委員会は、17名の委員の参加で東京・川崎に水素視察に行きました。初めての試み、大変内容の濃い訪問、ヒアリング、質疑応答で、今後の北海道での展開・提言に大きな収穫でした。

 まずは、水素社会をリードする「岩谷産業(株)(http://www.iwatani.co.jp/jpn/」の本社を訪問。「水素社会の実現に向けたイワタニの取組み」をご紹介して頂きました。水素社会の市場性、各地の取組み等、会社自身の説明にとどまらず、概要を理解できるお話の数々は大変参考になりました、さすがにトップメーカーは全体を把握されています。水素の製造、輸送、貯蔵における優位性は、昔は爆発する危険な気体の印象もありましたが、今では環境との共存としてもかなり期待される存在となっています。

岩谷産業本社で

岩谷産業本社で

 その後は、トヨタ燃料電池車(FCV)「MIRAI(http://toyota.jp/mirai/」に乗って移動し、東京芝公園にある「水素ステーション」見学です。「MIRAI」のショールームも併設されていて試乗会も毎週一回行われています。乗ってみると静かで従来の車と全く違和感はありませんが、水素社会の中での位置づけとしては、車だけでの活用ではもったいなく、蓄電装置として家庭、社会での機能が差別的優位性なのでしょうね、ここでもトップメーカーの力を感じます。

 このショールームでのプレゼン映像は、ナレーションを含めて憎いほどに地球に優しい等の原点回帰、従来の車の宣伝とは一線を画しての展開は見事ですね、「それでもトヨタは、ふみだしたいと思いました」とのフレーズも。

* http://toyota.jp/sp/fcv/h2guide/

トヨタ「Mirai」の後ろ部分、マフラー無で水滴落下口が

トヨタ「Mirai」の後ろ部分、マフラー無で水滴落下口が

芝公園の水素ステーション・バックヤード

芝公園の水素ステーション・バックヤード

 午後からは場所を川崎・臨海地区の「川崎マリエン(https://www.kawasakiport.or.jp/」に移して、川崎市の「水素戦略」、「リーディングプロジェクト」東芝の「H2One」等の取組みと施設見学でした。川崎市は歴史的に環技術の蓄積も多く、企業との連携での実績に裏付けられた取り組みが水素分野でも先駆的でした。

* http://diamond.jp/articles/-/71252

 それに応える企業の取組みとして、東芝の「水素エネルギー」は、「脱化石燃料・エネルギーセキュリティ確保につながる」と謳っての取組みです。

* http://www.toshiba.co.jp/newenergy/

川崎市マリオンで市責任者と東芝の皆さん

川崎市マリエンで市責任者(右お二人)と東芝(左三人)の皆さん

 コンテナ型「H2One」は、平時には地区電力供給、緊急時にこの地区300人を一週間賄える電力を供給し、他の大規模災害時は、コンテナで移動しての応援にも駆けつけ可能とのこと。阪神淡路大震災、東日本大震災から学ぶ企業姿勢が素晴らしいです、この日もデータ取得を続けていて、実践&実験的プロジェクトなのですね。

東芝コンテナ型「H2one」

東芝コンテナ型「H2One」

 今回の視察ツアーは、一泊二日の密度濃いものでした。普段、札幌でも会合は定期的に開催されていますが、なかなか皆さんお忙しい方ばかりなので、ゆっくりお話しとか交流する機会も少なかったのですが、今回は、前日夜に全員集合となり、品川の高層ビルレストランで盛り上がりました。札幌では考えられない懇親会後の写真です。

参加者の数人が欠けていますが・・・

参加者の数人が欠けていますが・・・

 北海道は製造業の工場集積は多少劣るかも知れませんが、再生可能エネルギーの宝庫として、それを補完する水素の蓄電、輸送の優位性は、今後大いに活用できると確信しました。環境に優しいバランスをしっかり考慮した水素供給に心掛けて、また一つ選択肢を広げたいものです。それにしても、産業のトップ企業の先駆性にあらためて感動致しました。

全国経済同友会フォーラム in 金沢(下)

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 基調講演後の分科会、私は第二分科会に参加しましたが大変興味深い議論でした。種村均議長が、「少子化」について、子供の数、社会の比率の「量の問題」ばかりでなく、次代の担い手育成という「質の問題」の両方の視点から冒頭に問題提起をされました。子供を大切にしない国が、どうして繁栄する国と成り得るのか、と。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

■第二分科会 出生率UP・日本の次代の担い手をどう育むか

結婚や出産が減少する要因として、経済的な問題、子育て環境などが指摘されるが、根源的に は、家庭の崩壊や家族の絆の弱まりがあるのではないか、本質的な対策を検討する。

●議長:  種村 均 中部経済同友会 代表幹事/ノリタケカンパニーリミテド 会長 (http://www.noritake.co.jp/

●パネリスト

山崎 史郎 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部 事務局長代理 (http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/

白河 桃子 少子化ジャーナリスト、作家、相模女子大学 客員教授 (http://ameblo.jp/touko-shirakawa/

北城 恪太郎 経済同友会 終身幹事/日本アイ・ビー・エム 相談役、国際基督教大学 理事長 (http://systemincome.com/main/kakugen/tag/%E5%8C%97%E5%9F%8E%E6%81%AA%E5%A4%AA%E9%83%8E

伊藤 歳恭 中部経済同友会 会員/百五銀行 頭取 (http://www.hyakugo.co.jp/profile/message.html

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

第二分科会で

第二分科会で

 山﨑史郎さんは、第三次ベビーブームが来なかったことが現在の最大の問題であり、この事実を厳しく認識すべきと。晩婚化が非婚化へと至っていった経過を説明し、若者を増やして高齢化率を押しとどめ、「人口安定+生産性向上」によって経済成長を促すこと、これが地方再生の大きなポイントであると指摘しました。

少子化のトレンド

少子化のトレンド、山崎史郎さん

 白川桃子さんは、「婚活」という言葉の生みの親。女性が子育てと仕事を両立できる環境が重要であると。マイルドな表現ながら鋭い視点が印象的でした。

パネラー

白河桃子さん

 北城恪太郎さん、伊藤歳恭さんは、経営者のお立場からこういった時代の企業経営における「イノベーション」の大切さ、時代に見合った働き方の環境づくりを企業内、社会で実践すること等、分りやすくご説明になりました。いつも感じることですが、経営者の方々のお話は、本当に分かりやすいですね、曖昧さがなく、リスクをしっかり取る覚悟が出来れているというか、毎年このフォーラムに参加して学ぶ点です。パネリストがそれぞれのお立場から、ただ評論・分析だけでなく、前向きな提案が多く、充実した内容でした。

 二日目の特別講演は作家の村松友視さんで、演題は「金沢の不思議」です。こんなエッセイも書かれています(https://www.hot-ishikawa.jp/hayawakari/essay/daisuki/121026.html)。

二日目の特別講演・村松友視さん

二日目の特別講演・村松友視さん

<ご参考著書> 『金沢の不思議』 http://www.amazon.co.jp/%E9%87%91%E6%B2%A2%E3%81%AE%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8%AD%B0-%E6%9D%91%E6%9D%BE-%E5%8F%8B%E8%A6%96/dp/4120046974

 今年のこのフォーラム、主催者の発表によると参加者は1355名とこれまでの最高とのことでした。地元からの登録が400名を越えていることを考えると、やたら数を追いかける風潮は戒めたいとは思います。

 夜の盛大な懇親会では、久しぶりに北城恪太郎さんとお話が出来て嬉しかったです、変わらぬ柔和はお姿の中になお社会の最前線でご活躍の様子は素晴らしいですね。

 北城さんについてのこれまで書き留めたもの:

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9773

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=10292

全国経済同友会フォーラム in 金沢(上)

Posted by 秋山孝二
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 「全国経済同友会セミナー」が、今年は金沢市で開催されました、第28回目となります。今年のテーマは、「戦後70年、地域活性化で日本の再生を」でした(http://www.doyukai.or.jp/publish/2014/pdf/2014_12_15.pdf)。この恒例のセミナーについては、これまでも何回か書き留めています:

* 2014 静岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%81

* 2013 盛岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16803

* 2012 富山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12630

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12606

* 2011 福岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8221

* 2010 高知 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3911

* 2009 札幌 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1272

金沢で

金沢で

 基調講演は、元デンマーク特命全権大使の近藤誠一・前文化庁長官。現在の国際社会について、イスラム過激派の台頭などで「英米型自由民主主義が行き詰まっている」と指摘し、「自然を許容しあいまいさや相手を尊重する日本の文化芸術の視点は、自由民主主義のモラル回復に大変重要である」と語り、地域の伝統・文化・芸術の奮起を促し、期待感も滲ませました。

基調講演・近藤誠一さん

基調講演・近藤誠一さん

近藤さん

近藤誠一さん

震災復興シンポジウム 2015 in 盛岡

Posted by 秋山孝二
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 今年の「3・11全国経済同友会震災追悼シンポ」は盛岡で開催されました。岩手県立不来方(こずかた)高校音楽部の「ふるさとの山に向ひて」、「星めぐりの歌」、「時代」、は素晴らしい天使の声、そして参加者全員と手に手つないで「ふるさと」の大合唱は、心に染み入りました、まさに追悼の歌声でしたね。終了後、参加された全国の経営者の多くが、「感動した」、「涙が込み上げてきた」とおっしゃっていました。

不来方高校合唱部

不来方高校合唱部

* 「ふるさとの山に向ひて(https://www.youtube.com/watch?v=yDcKmgrbgjU

* 「星めぐりの歌(https://www.youtube.com/watch?v=w_SeZysa_Ss

* 「時代(https://www.youtube.com/watch?v=vCeNH_vQjfY

 今年も私は第一分科会に出席しました。昨年の様子はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19311

第一分科会:今年も福島原発事故のその後に注目

第一分科会:今年も福島原発事故のその後に注目

希望を求めて

希望を求めて

 政府、各省庁、電力会社幹部の無責任には憤りを感じますが、今年も現場を預かる方々の使命感はヒシヒシと伝わってきました。毎年毎年、困難な状況の中でも自分の立ち位置で最大限の努力をしている姿を受けとめ、メディアではいろいろ批判がある中、まだ日本は捨てたものではない、そんな気がしてきます。

 あの高校生たちの歌声を聴いて、或はあの場にいた経営者の方々がご自身の故郷の山に向かって、相変わらず「原発再稼働」を思考停止の如く叫び続けるとすれば、その感性に人間か否かを問いたいものです。そして、感性無き経営者が、今の日本の経済界を率いているそのことが、日本国にとって最大の「リスク」であることに間違いありません、担い手を代えないと日本の将来はない!

 <ふるさとの山に向ひて>    作詞:石川啄木   作曲:新井満

 ふるさとの山に 山に向ひて
 言ふことなし ふるさとの
 山は あ~ ありがたきかな

 やはらかに柳 柳あをめる
 北上の 岸辺目に見ゆ
 う~ 泣けとごとくに

 かにかくに 渋民村は
 恋し 恋し 恋しかり
 おもひでの おもひでの山
 おもひでの川

 ふるさとの訛 訛なつかし
 停車場の 人ごみの
 中に あ~ そを聴きにゆく

 かにかくに 渋民村は
 恋し 恋し 恋しかり
 おもひでの おもひでの山
 おもひでの川

 ふるさとの山に 山に向ひて
 言ふことなし ふるさとの
 山は あ~ ありがたきかな
 ありがたきかな