3年ぶり、ハンガリーへ 2022(4)

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 3日目午後は、ワグナー・ナンドール作品『モーゼ』が建物正面に建立されているブダペスト南のドナウ川沿岸、ドゥナウイバーロッシュ市のカソリック教会を訪問、大変大きな建築でした。

ハンガリー地図

 正面の入り口広場に『モーゼ』像が。ちよさんにより日本の栃木県益子町から船便と陸送で贈られました。この像はワグナー・ナンドールの作品としては二番目、一番の母子像は街なかの映画館前の庭に建立されています。

 神父さんのご理解により、この像が建立されました。直前に通訳のエステルさんから聞いたのですが、彼女が赤ちゃんの時に洗礼を受けた神父さんだったとか、実に不思議な縁ですね。

 この町は、第二次世界大戦中に爆撃で被害を受けましたが、戦後、ハンガリー人民労働者党中央委員会は、1949年に鉄鋼コンビナートで重工業に従事する労働者のための住宅を建設することを決め、1950年代に五カ年計画で始まった都市建設において、市はスターリンの都市を意味するスターリンヴァーロシュ(Sztálinváros)と呼ばれたそうです、今もその名残の集合住宅が立ち並んでいます。町に入るなりこれらの集合住宅を見たので、スターリン時代の影響だなと私自身感じました。ハンガリー人にとっては悪しきソ連時代の遺物なのかもしれません。

 教会内は素晴らしい多数のステンドグラス、日中は陽の光で鮮やか、夜は内側の灯りで外からの景観が素晴らしいようです。このステンドグラスの制作者がつい先日お亡くなりになったそうです。

 ワグナー・ナンドールの作品は、ハンガリー、ルーマニアのそれぞれ縁のある土地に建立されて、これからもその土地・人々とともに生き続けるのでしょうね、野外彫刻という価値の力強さにあらためて感動する日々です。

3年ぶり、ハンガリーへ 2022(3)

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 ハンガリー3日目は、セーケシュフェヘールバール市とドゥナウイバーロッシュ市訪問です。

 セーケシュフェヘールバール市は、これまでも何回か記事を書いています、今年も午前10時から、ワグナー・ナンドール作の『ハンガリアンコープス』が設置されている公園での戦没者慰霊祭、市長ほか議会関係者は例年通り出席しましたが、ただ、コロナ禍で軍隊・学校の生徒たちは不参加、音楽隊も無しでかなりコンパクトな式典となりました。私は昨年10月に亡くなった叔母の和久奈ちよの遺影とともに参列して花輪を捧げました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%98%E3%83%

ホテルの前庭

早朝のセーケシュフェヘールバールのメインストリート!

早朝のセーケシュフェヘールバールのメインストリート!

ミルク売りのおばさん!

ミルク売りのおばさん!

 ホテルでの朝食時、キッシュ・シャンドールさんと。

式典開始前、生徒代表も

式典開始前、生徒代表も

ちよさんもご一緒に!

ちよさんもご一緒に!

3年ぶり、ハンガリーへ 2022(2)

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 二日目はそれ以降の密な日程に備えて、郊外への気分転換の一日、貴族のMoric Sandor伯爵の住まいだった大邸宅、午後にはワイン産地を訪問です。

* Moric Sandor(https://hu.wikipedia.org/wiki/S%C3%A1ndor_M%C3%B3ric

 門の前で通訳のエステルさんと記念写真、広大な敷地に大きな館も。

門の前で通訳のエステルさんと

 門をくぐって抜けると見事な中庭と館の裏も立派です。
館の中庭
館の中庭

 館の奥には広大な緑が広がっています、農地にもなっていたようです。

 そして、その昔、馬車が着く館の正面玄関。

 正面玄関には馬に颯爽と乗るここの主人Moric Sandorの姿も、「デビルライダー」の異名を取るほど!

 二階に上がると大広間。天井にはたくさんの壁画も、乗馬とともに特にこちら?の方も盛んだったようです。

 午後は、白ワインの産地でほど近い町ETYEKで遅めの昼食をゆっくりと。

 ここでキッシュ・シャンドールさんが、ワグナー・ナンドールとの出会いからの話をしていると、通訳のエステルさんが急に空を見上げて「虹が出てますっ!」て叫んだのです。見上げると写真では上手く撮れていませんが、空に丸く虹が見えるではありませんか、まるでナンドールが天から覗いているかのようで不思議な瞬間でした。

 毎回ハンガリーを訪問して感じるのですが、地政学的にも歴史的にも分厚い物語がびっしりと詰まっている土地柄、どこを訪問してもそれぞれの人々の歴史と営みが印象的で、今回もまた貴重な時間となりました。

3年ぶり、ハンガリーへ 2022(1)

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 今回の3年ぶりの海外出張は、ハンガリー・ブダペストで開催される『ワグナー・ナンドール生誕100年記念展示会(http://mucsarnok.hu/exhibitions/exhibitions.php?mid=vDptk9njGpl36mY3LTr3lG』のオープニング式典ほか、ワグナー・ナンドール記念財団(http://wagnernandor.jp/)が関係するイベントへの出席とお世話になった方々との訪問・意見交換が目的です。

 道中、合計16時間の飛行機の旅を終えて、先ずはブダペスト到着後にホテルにチェックイン、昼食後に『英雄広場(https://amazing-trip.xyz/t-blog/heroes-square/』側の会場「ブダペスト現代美術館(http://mucsarnok.hu/index1.php」に行き、準備の様子を見に行きました。正面玄関はエントランス階段が修復中ですが、展示会場は一番奥まった素晴らしい場所、記念展示の大きさに胸が躍りました。

修復中の階段はかなり昔の遺跡

修復中の階段はかなり昔の遺跡

裏正面と側面

裏正面と側面

 早速展示会場に足を運ぶと初日まであと3日にもかかわらずこの程度の仕上がり、果たして本番開始までに完成するのか一抹の不安を正直抱きました。メインの『哲学の庭』8体は3Dのレプリカですが、色合いも含めて実によくできていました。

台座も塗装の最中、まるで本物!!

台座も塗装の最中、まるで本物!!

 日本での活動プースでは日本の栃木県益子町にある『ワグナー・ナンドール・アートギャラリー(http://wagnernandor.jp/mobile/wnag.html』から取り寄せたオリジナルの図面を基に、地元ハンガリー的な解釈を入れての『茶室』の復元です。こちらもまだまだ段ボールによる木組みだけの仕上がり、率直に言って、障子を含めた建物の高さ・太さがどこか少しずつ違和感がありましたね。

 これまでもそうでしたが、ハンガリーの皆さんの仕事の運び方は、日本人から感覚からは準備の段取りもゆっくりで大丈夫かと思うのですが、必ず本番にはきっちり仕上げてくる、そんなスタイルがまた興味深いですね。いずれにせよ、オープニングを間近に控えて、ワクワク感が高まってきたブダペスト到着初日でした。

3年ぶりの国際線!

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 10日ぶりにブログ再会です、実は3年前にも同じようなことがありました。

* 3年前ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=36847

 今回、ハンガリーブダペスト市で大きな主催するイベントがあり、3年ぶりに国際線の飛行機便での出張でした。パスポートは20206月に10年用を更新して新しくしたばかりで新型コロナ感染蔓延を迎え、今回はこのパスポートでの初めての海外へ、何かと予約からチェックイン、出国等、機械化も進み、勘が鈍って浦島太郎状態に我ながら戸惑う場面もありました。 ただ、コロナ予防体制が緩和されたとは言え、国際線ロビーはかつての賑わいにはまだまだ遠く及ばず、閑散としていました。

羽田空港国際線コンコース

羽田空港国際線コンコース

 ブダペスト行きの乗り換えはフランクフルト。乗り換え便までの地下通路の長いこと!!

両サイドには流れる写真が延々と!

両サイドには流れる写真が延々と!

 行きのヨーロッパへの飛行ルートは、ロシアのウクライナ侵攻による影響で、アラスカからカナダ北部を通り、グリーンランド、アイスランド上空からイギリス東部を抜けてフランクフルトです。ソ連崩壊後はロシア上空を抜けるルートが通常でしたが。今回は昔のルートより更に迂回しての初めて飛行でした。記憶に残る行きのルートでした。

ハンガリー文化センターで!!!

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 東京のリスト・ハンガリー文化センターで『日本の中のハンガリー人アーティストが見た:和の心』が開催されましたhttps://culture.hu/jp/tokio/events/Hungary-in-Japan-Exhibition

* これまでのハンガリー関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%BC

 私たち日本人が気が付かない視点からの『和の文化』の解釈、大変斬新で変化に富んだ作品の数々でした。

 先日は、そのオープニングパーティにここのナジ・アニタ館長からご招待を受けて出席しました。冒頭にそれぞれのアーティストの大変丁寧なご紹介があり、それに続いてのバイオリン演奏、ハンガリーに因んだ曲のメドレーでした。

 一連のプログラムの最後は乾杯の発声、当日、アニタ館長から依頼を受けて、ワグナー・ナンドール記念財団理事長として私がすることになりました。

 更に、アニタ館長のご案内によると、10月7日のワグナー・ナンドール生誕100年の記念展示がブダペストでオープンされた後は、当日集まった日本で暮らすアーテイストの大先輩としてのナンドール作品もこの場に加えて展示する予定とのことでした、嬉しいですね。

『バタフライエフェクト』(4)

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 「映像の世紀」シリーズ4回目、『スペインかぜ 恐怖の連鎖』(https://www.nhk.jp/p/ts/9N81M92LXV/episode/te/J5PYJ1PQKX/は、今の新型コロナワクチンにも通じる歴史とその研究者たちの地道な先駆的研究の足跡を報じていました。スペイン風邪の世界的蔓延がアドルフ・ヒットラーの登場に繋がり、研究がワクチン開発と細菌兵器開発の光と影を生みました!!

 百年前、米カンザス州の陸軍基地で広まったスペインかぜは、第一次世界大戦へ向かう兵士たちと共にヨーロッパへ渡り4千万人の命を奪い、さらにパリでの講和会議の最中に米大統領ウイルソンが感染したことで歴史が大きく変わります、ヒットラーの台頭です。一方、スペインかぜの最前線で闘った米ペンシルベニア大学は感染症研究の中心地となり、ハンガリーから来たカタリン・カリコ博士との出会いを経て、コロナワクチン『mRNA』開発へとつながっていきます。カリコ博士は人工的に作り出した遺伝物質『mRNA』の医療への応用の道をひらき、ファイザーなどの新型コロナウイルスワクチン開発に大きな貢献をしたことで世界的に知られる研究者です。

 当時のペンシルベニア大学

 先月、バイオ企業「ビオンテック」上級副社長のカタリン・カリコ博士が来日し、ウイルスの感染拡大が続く中、今後はさまざまな変異ウイルスに対応できるワクチンが重要になるとして、次世代のワクチン開発を進めていることを明らかにしました。科学技術の分野で優れた業績を挙げた研究者に贈られる『日本国際賞』の今年の受賞者の会見が行われ、新型コロナウイルスワクチンの開発に貢献したカタリン・カリコ博士ら3人が出席しました。

* 「日本国際賞」ーー> https://www.japanprize.jp/prize.html

 「日本国際賞」は、国際科学技術財団が科学技術の分野で、人類の平和と繁栄に貢献する優れた業績を挙げた研究者に毎年贈っている賞で、カタリン・カリコ博士は「もともとはワクチンを作ろうとしていたのではなく、mRNAを医薬品に使いたくて研究を続けてきた。新型コロナウイルスのワクチン開発は利益のためではなく、倫理的な義務感からだった」と話しました。

* 受賞者:カタリン・カリコ博士ーー> https://www.japanprize.jp/prize_prof_2022_kariko.html

 駐日ハンガリー大使館でパラノヴィチ・ノルバート大使と面談、パラノヴィチ大使にはワグナー・ちよが大変お世話になりました。

* パラノヴィチ・ノルバート大使関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E9%A7%90%E6%97%A5%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%BC

和久奈ちよ お別れの会

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 10月29日に亡くなった私の叔母・和久奈ちよの「お別れの会」を先日、ワグナー・ナンドール記念財団葬として栃木県宇都宮市内で催しました。コロナ禍の中、大勢の皆さまにご臨席頂き、ちよと縁のあるある皆様からの心温まるお言葉、歌、演奏を頂き、また、ちよの生前のインタビューDVDも放映しました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=42836

祭壇と献花台

祭壇と献花台

 当日は、駐日ハンガリー大使館のパラノビチ・ノルバート特命全権大使閣下も急遽駆け付けてお言葉を頂きました、ナジ・アニタ参事官の心温まるエピソード、福田富一栃木県知事、横田清泰益子副町長、ハンガリー・ブダペストからいらっしゃったキシュ・シャンドールさん、友人代表の瀧沢久子さん、それぞれの思い出を語られて、私自身、胸が熱くなりました。

 その日の夜の地元テレビニュースでも報道され、翌日の下野新聞、数日後の読者の欄にも掲載されました。

 今回の財団葬、準備期間が短い中、財団関係者のご尽力に感謝します。新しい年、ちよ亡き新しい体制でワグナー・ナンドールとちよの思いを多くの皆さまにお伝えできるように頑張って参ります!!

 以下は当日の私の御礼の言葉です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 本日は、師走、コロナ禍の中、このように大勢の皆さまに「和久奈ちよ お別れの会」にお運び頂き、主催者を代表して心から御礼申し上げます。また、ご供花、ご香典、弔電等のお心遣いにも重ねて御礼申し上げます。宇都宮東武ホテルグランデ・スタッフの皆さまには、栃木県のコロナ対応ガイドラインに則っての会場設営に感謝申し上げます。

 和久奈ちよの人生、一言で申し上げれば「波瀾万丈の人生」と言えるのでしょうか。私自身の幼い頃のちよのイメージは、両親の愛情をたっぷり受けた本当に優しい笑顔の叔母でした。その後の結婚と10年での別れ、それ以降は先ほどの映像でちよ自身が語っていた通りです。50年近く前の私の結婚式には益子町に移住して間もない二人が出席してくれました。

 益子町でのナンドールとの創作活動は、ちよにとっても生活そのものであり、特に1997年ナンドールの没後から作品の広報、再評価の活動は目を見張るものがありました。

 16年前から東京の聖路加レジデンスと益子の二拠点居住生活、2年半前に聖路加病院の心療内科で初期の認知症診断を受けて以来、大橋サービスの須田山ツギ子さんに24時間付き添って頂く暮らしが始まりました。

 今年2月に、ちよが部屋で腰を打って病院で受診し、念のために幾つかの検査をしたところ、すい臓頭部にがんが見つかりましたが、その後も毎日変わらぬ日常生活を送っていました。8月に痛みが続き聖路加病院緩和ケア病棟に入院し、積極的治療は行わないという強い意志を貫き、入院79日目となる1029日朝、本当に眠るように穏やかに静かに息を引き取りました。

 この間、聖路加レジデンスのスタッフの皆さま、聖路加国際病院心療内科の太田先生、緩和ケア病床の林先生、長先生ほか病棟看護師の皆さま、当財団堅田憲弘さんには大変お世話になりました、この場を借りて心より御礼申し上げます。そして、何といってもちよの人生の最期まで本当に献身的に寄り添って頂いた須田山ツギ子さん、ありがとうございました。

 今後は、財団関係者は気持ちを新たに、ワグナー・ナンドールとちよの平和を願う思いを受け継ぎ、さらに地元栃木県の皆さまはもちろん、全国、世界に、二人の思いを拡げていくことを皆さまにお誓い申し上げて、私の御礼の言葉と致します、本日のご臨席、誠にありがとうございました。

ブダペスト名品展 2021

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 10月に駐日ハンガリー大使館で開催されたレセプションでパラノビチ大使からご紹介のあったパナソニック汐留美術館で開催中の『ブダペスト国立工芸美術館名品展~ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ
https://panasonic.co.jp/ew/museum/exhibition/21/211009/ex.html
』、コンパクトな中に100年以上前の作品等、大変見ごたえのある展示の数々でした。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=42727

 展覧会は、日本の美術を西洋がどのように解釈したか、そして日本の美術や工芸がどのようにして西洋に影響を与えたか、そのありようを19世紀末から20世紀初頭までの工芸作品の作例を通じて辿るものでした。「ジャポニスム」と「アール・ヌーヴォー」をテーマに、ブダペスト国立工芸美術館のコレクションからエミール・ガレ、ルイス・カンフォート・ティファニーらの名品とともに、ジョルナイ陶磁器製造所(https://hungaryfun.com/blog/4644などで制作されたハンガリーを代表する作品群を含めて約170件(約200点)を紹介していました。

 ハンガリーのジョルナイ陶磁器製造所はヘレンドと並んで有名ですが、パラノビチ駐日大使はここペーチのご出身と先日のご挨拶の時にもお話をされていました。

 先日は、先月ハンガリーからお越しになっているキシュ・シャンドールさんもご一緒に観ました。

和久奈ちよ、逝く

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 私の叔母の和久奈ちよが10月29日午前9時57分、すい臓がんで眠るように静かに逝きました、91歳でした。ここにお知らせすると共に、生前お世話になった皆様に心から感謝申し上げます。つい2か月前にハンガリーから叙勲の栄に浴しました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=42273

 コロナ禍、栃木県への遺体の移送も難しく、二日後の31日に東京都内で内輪で葬儀を済ませました、たくさんの方々に最期までお心遣いを頂きながら礼を欠いたことをお詫び申し上げます。

駐日ハンガリー特命全権大使のパラノビチ・ノルバートさまもご参列

駐日ハンガリー特命全権大使のパラノビチ・ノルバートさまもご参列

 栃木県宇都宮市で『お別れの会』を12月11日に財団葬として開催する予定です、下記がその告知です。

~~~~~~~~~~~~~~~~

当財団設立者・理事

和久奈ちよ 入院加療中のところ、十月二十九日午前九時五十七分、享年九十一歳をもって永眠いたしました。

ここに生前のご温情を深謝し謹んでお知らせ申し上げます。通夜ならびに葬儀は近親者にて相済ませました。

なお「お別れの会は財団葬をもって下記の通り執り行います。平服にてお越しくださいますようお願い申しあげます。

―、日 時 十二月十一日(土)午前十一時~十二時三十分

―、場 所 宇都宮東武ホテルグランデ(宇都宮市本町五ー十二)

https://www.tobuhotel.co.jp/utsunomiya/

令和三年十一月十五日 芳賀郡益子町大字益子四三三八

施主 公益財団法人ワグナー・ナンドール記念財団

代表理事 秋 山 孝 二

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 内輪の葬儀を終えて、今ちよの遺骨は栃木県益子町の『ワグナーナンドール記念財団』内の祈りの室に夫ナンドールの横に安置されています。

『ハンガリー革命』記念日 2021

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 10月22日に東京のハンガリー大使館で、1956年に起きたソビエト軍の撤退を要求した市民蜂起を記念する『ハンガリー革命記念日レセプション』が開催されました。

 「1956年ハンガリー革命」、日本では「ハンガリー動乱」と言われていますが、この革命は、1956年10月23日、当時大学生がソビエト連邦の権威と支配に対して始めたハンガリー全国規模の革命と独立運動です。当時の様子は以下の写真でご覧ください。

 ソビエト軍(当時)の戦車が北から侵入してきました。

 蜂起はソ連軍に鎮圧され、当時革命は失敗とされましたが、後に今日の自由な発展したハンガリーとなることに大きく貢献したことは明らかです。

 レセプションは、コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインに従い、参加者の数を減らして開催されました。 参加者は、パラノビチ・ノルバート在日本特命全権大使によるスピーチで歓迎され、赤白の素晴らしいハンガリーワインとオードブルを楽しみました。

 冒頭のパラノビチ・ノルバート大使のご挨拶は、流ちょうな日本語で力強く語られました。「昨年は中止となり二年分のご挨拶で少し長くなります!」と掴みで笑いを取りながらも、10月23日に始まったこの抵抗運動が、今のハンガリーの礎を築いていることを誇り高くお話になりました、素晴らしいスピーチ!!

 この日用意されたハンガリーのワインは本当に素晴らしいです、ロットが小さいので日本に輸入されるものは限定されていますのでこういった機会に飲めるのは最高です、駆け付け赤白それぞれのグラスをテイスティング、いや、味見にしてはしっかり飲んでしまいました。

 当日その場にいらっしゃったスタッフによると、この赤ワインが最高とか、大使館にもあと一本しかないと!次にハンガリーに行く時はまたトライしてみたいですね。

 更には、ブダペスト国立工芸美術館名品展のご案内も。芸術文化の香り高いハンガリーのひと時でした。

* ハンガリー関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%BC

祝!寿美98歳、ちよ91歳 !!

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 私の母・寿美(札幌)と叔母・ちよ(東京)は、それぞれ今年9月23日で98歳、22日で91歳の誕生日を迎えました。

<これまでの誕生日記事>

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=24525

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=25255

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=34332

 母は札幌市清田区の私の姉の家では、ひ孫たちが飾りでお祝いも!

 そんな母からは逆に孫・ひ孫たちに感謝のプレゼント!

 東京と栃木県益子町の二拠点居住の叔母・ちよさんは9月22日が誕生日、今年で91歳、このところは東京で過ごしていますが、先日はハンガリーから勲章を授与されました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=42273

 二人そろって今年のお誕生日を迎えられてまさに『選ばれし者たち!』、私自身も大変嬉しいです、これからも益々お元気でと祈っています!!

ちよさん、ハンガリー勲章授与!

Posted by 秋山孝二
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 公益財団法人ワグナー・ナンドール記念財団(http://wagnernandor.com/indexj.htm)理事、私の叔母の和久奈ちよが、【ハンガリー国騎士十字功労勲章】を受勲し、820日、ハンガリー建国記念日に合わせアーデル・ヤーノシュハンガリー国大統領より和久奈ちよに贈られました。この勲章は、ハンガリー国大統領が各分野で活躍されハンガリーの発展に貢献された方々に、国籍を問わず贈る勲章です。ハンガリー国大統領に代わり、先日、パラノビチ・ノルバート駐日ハンガリー特命全権大使より授与されました。当日、私もこのおめでたい場に陪席できたことを大変誇りに思います。

 勲章に記載されている文面は、以下の通りです。

~~~~~~~~~~~~~

ハンガリー国 大統領

ワグナー千代殿、

アカデミア・フマナ、ワグナー・ナンドール財団設立者

「日本・ハンガリー両国間文化交流の発展、並びに彫刻家ワグナー・ナンドールの遺産維持に多大なる貢献をされました。

よって、「ハンガリー国騎士十字功労勲章」を与えます。

2021730日、ブダペストにて

ハンガリー国大統領アーデル・ヤーノシュ

~~~~~~~~~~~~~

 勲章と認証書

 更に「証明書」も添付されています。

 ハンガリーのブダペストでもニュースになっているようで嬉しいですhttps://pictorialsreview.blogspot.com/2021/08/chiyo-wagner-was-awarded-knights-cross.html?fbclid=IwAR2IT-vKi6-MrWwpUa-eqE6cKvuBOLZpONm7isXF0UFP18r3FmLndqI9z5g

 先日、東京での授与セレモニー、本来はハンガリー大使館に出向いての受賞なのでしょうが、ちよさんが現在一時的に入院しているので、わざわざ大使自らが出向いての授与となりました。

右・パラノビチハンガリー駐日全権大使、左・ちよさん

右・パラノビチハンガリー駐日特命全権大使、左・ちよさん

右・ハンガリー大使館ナジ・アニタさん

右・ハンガリー大使館ナジ・アニタさん

 ワグナー・ナンドール記念財団の堅田憲弘評議員、私も陪席しました。

左・WN財団堅田評議員、私

左・WN財団堅田評議員、私

 今回の受勲は、ひとり和久奈ちよばかりでなく、財団関係者、更にはオリンピックでハンガリーのホスト県となっていた栃木県にとっても大変名誉なことだと心から喜んでいます。先日の大使のお話によると、栃木県の応援のかいもあって、今回の東京オリンピックではこれまでで最も多いメダルを獲得し、特に、栃木県小山市で合宿して備えていた男女の水球チームが、ともに銅メダルを取ったとのこと、男子は金メダル候補だったようで少々残念でしたが、女子はハンガリー水球チームとしては初めてのメダル獲得で大変喜ぶと同時に栃木県の皆さまに感謝されていました。

< 関連資料 >

和久奈(わぐな) ちよ  プロフィール

公益財団法人ワグナー・ナンドール記念財団 理事 及び

アカデミア・フマナ(ワグナー・ナンドール作品保全財団) 理事

北海道札幌市生まれ。日本女子大学英文科を卒業後、日本女子大学付属高等学校の英語教師を務める。1957年アメリカ ボストン市エマーソン・カレッジ大学院に留学後、スウェーデンでハンガリー出身の彫刻家ワグナー・ナンドールと結婚。1970年夫妻で栃木県益子町に移住し、1987年財団法人タオ世界文化発展研究所を設立し理事に就任(1997年から理事長)。2011年公益財団法人への移行に伴い、公益財団法人ワグナー・ナンドール記念財団理事長に就任(2012年から理事)。2012年紺綬褒章 受章。現在はワグナー・ナンドールの作品及び理念を広く伝える為に活動を続けている。

* ワグナー・ナンドール  日本の公式HP

http://wagnernandor.com/indexj.htm

* 公益財団法人ワグナー・ナンドール記念財団 HP

理事長 秋山孝二

http://wagnernandor.jp/TOP.html

* ハンガリー アカデミア・フマーナ(ワグナー・ナンドール作品保全財団)HP

理事長 キッシュ・シャンドール

http://pictorialsreview.blogspot.com/

東京五輪に想う

Posted by 秋山孝二
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 先日の2021年開催の『2020東京五輪開会式』のライブを見ていて、遥か57年前の東京五輪開会式を想い出しました(https://www.youtube.com/watch?v=XIy0c7FV-6k&t=156s)。当時私は中学二年生、10月10日は午前授業になったような気がしていますが。

 今回は誘致決定のプレゼンからケチが付き続けた稀有なプロジェクトですね、当時の安倍首相が誘致プレゼンで福島原発事故は「アンダーコントロール」と言い放っていました。その後の数多くのトラブルから、IOCの体質も浮き彫りになってきました、IOCのために日本国・国民だけがリスクを取らされている、そんな気さえする昨今です、開会式のIOCバッハ会長の冗漫な内容の無い挨拶も近年にない酷いものでした。

ハンガリー選手団の入場!

ハンガリー選手団の入場!

 案の定、翌日の新聞は辛口の記事で。

 その後、各種目の開催が進むにつれて、例によってマスメディアのメダル狂騒曲、相変わらず国別メダル数の表が新聞各紙に踊っています、変わらない、いや今回の場合はコロナ禍のパンデミック報道を差し抑えての大騒ぎ、日本のジャーナリズムの底の浅さを露呈しています。私は山極寿一先生のご意見に賛同致します。

* https://digital.asahi.com/articles/ASP7R5KPFP7FULBJ00P.html?iref=pc_rellink_06

 日本での新型コロナ感染者の数は特に東京ほか首都圏で爆発的に増加している昨今、とても五輪、金メダル一色で浮かれている暇はありませんね、心して現実に対処しなければ!!!

元祖『母子像』、宇都宮に!(下)

Posted by 秋山孝二
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 除幕式を終えて、オープンしたばかりの武道館・陸上競技場見学、地元の材をふんだんに使っての建築、オリンピックでもハンガリーのホスト県として大いに活用される予定だったのでしょう、でも、地元県民にとっても素晴らしい施設が誕生して良かったですよね。

* 栃木県武道館ーー> https://www.park-tochigi.com/sougou/facility/budoukan

* 栃木県陸上競技場ーー> https://www.park-tochigi.com/sougou/facility/kanseki-stadium-tochigi

武道館エントランス

武道館エントランス

木を主体とした建物

木を主体とした武道館内部

 続いては第一種公認・陸上競技場。

最上階がVIPルーム

最上階下がVIPルーム

 二つの施設の見学を終えて、競技場のVIPルームでレセプションが開催されました。最初はハンガリー国歌で始まり、歌とバイオリン・ピアノでのウエルカム演奏でした。

室内楽でのウエルカム演奏

室内楽でのウエルカム演奏

 昼食は栃木県産の具材を使ってのご当地弁当、オリジナルメニューに県職員の方の解説も加わり、ホスピタリティ満載のひと時でした。

地元の具材を使ってのお弁当!

地元の具材を使ってのお弁当!

 更には、栃木県の学校法人須賀学園の高校生企画・製作のお菓子詰め合わせ、ハンガリー国旗をモデルにケーキ・クッキーほか、真心こもるプレゼントでした。

* 学校法人 須賀学園ーー> http://www.ujc.ac.jp/guide/sukaedu.html

ハンガリー国旗をイメージした手作りお菓子の数々

ハンガリー国旗をイメージした手作りお菓子の数々

 そして最後にはサプライズのちよ理事のお誕生日お祝いの花束贈呈、パラノビチ・ノルバート大使と福田富一栃木県知事、お菓子製作の高校生、ビッグな方々からのお祝いでした。この日、和久奈ちよ理事は、90歳の誕生日、「卒寿」でした!

 高校生からはお菓子に込めた歓迎の思いについて、素晴らしいお話もありました。

お菓子制作の思いも!

お菓子製作の思いも!

 本来は、2020オリンピック・パラリンピック開催のオープニングに準備されたこの『母子像』建立、除幕式でしたが、それに劣らず栃木県の皆さまの心温まる歓迎の企画とハンガリー大使館の暖かいご支援に、(公財)ワグナー・ナンドール記念財団としても大変光栄であり、多くの感動を貰いました、本当にありがとうございます!!

* (公財)ワグナー・ナンドール記念財団ーー> http://wagnernandor.jp/

元祖『母子像』、宇都宮に!(上)

Posted by 秋山孝二
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 ワグナー・ナンドールが日本に来て最初に作成した『母子像』、後に『母子像・ふるさと』に繋がる原点の作品は、1972年に、栃木県立美術館の寄贈第一号として設置されました。その後、諸事情があり倉庫に保管されていましたが、この度30年ぶりに、栃木県総合運動公園の第二陸上競技場正面の素晴らしい中央広場一角に建立され、先日、その除幕式・レセプションが開催されました。駐日ハンガリー特命全権大使のパラノビチ・ノルバート氏、栃木県知事の福田富一氏もご出席になり、(公財)ワグナー・ナンドール財団からも理事長の私、ワグナー・ナンドールの妻・ちよ理事ほか、理事・評議員が参加しました。

* 『母子像・ふるさと』関係の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%AF%8D%E5%AD%90%E5%83%8F%E3%83%BB%E3%81%B5%E3%82%8B%E3%81%95%E3%81%A8

* 栃木県立美術館ーー> http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/

* 栃木県総合運動公園ーー> https://www.park-tochigi.com/sougou/

日本で最初の作品『母子像』
日本で最初の作品『母子像』

 除幕の前に、県知事、駐日ハンガリー大使のご挨拶に続いて、ワグナー・ナンドール記念財団を代表して私もご挨拶をしました。

除幕式

除幕式

記念撮影

記念撮影

左から福田富一栃木県知事、パラノビチ・ノルバート駐日ハンガリー特命全権大使、和久奈ちよ理事、私。

 式終了後は、ちよ理事は当日来ていた新聞社、テレビ局の取材に応じていました。

式後に取材を受けるちよさん

式後に取材を受けるちよさん

夕陽の中で夕陽の中で

中央広場での式が終了後、新築したばかりの「武道館」、「陸上競技場」を見学させて頂き、競技場のVIPルームで祝賀のレセプションもアットホームな雰囲気で開催されました、素晴らしいひと時でした。

つづく

新型コロナウイルス感染症(8)

Posted by 秋山孝二
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 外出自粛がすでに1か月以上続く毎日、興味のあるテレビ番組の録画と手元DVDをいつも以上に観るのはまたとない機会です。

 NHK教育テレビ『ETV特集緊急対談(https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/PVVG5MVMGG/』、道傳愛子さんのインタビューで、3人の方のお話。

 道傳愛子さんのこれまでの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E9%81%93%E5%82%B3%E6%84%9B%E5%AD%90

 パンデミックとなった新型肺炎。都市の封鎖や大量死が連日報じられている今、人類は大きなチャレンジを突きつけられている。世界はどう変わるのか。人類は今後どこに向かうのか。歴史学、政治学、経済学の各分野で独自の思想を展開する世界のオピニオンリーダーたちに徹底的に尋ねていく緊急特番。【出演】ユヴァル・ノア・ハラリ,イアン・ブレマー,ジャック・アタリ,道傳愛子

 まずは、イアン・ブレマー氏、新型コロナ後の世界について言及していました。

* https://news.yahoo.co.jp/articles/420d7e802af94d045990e2b4d9fdfe67a96affac

『G0後の世界』

『G0後の世界』

 続いてはイスラエルのユヴァル・ノア・ハラリ氏。民主主義の崩壊がこのような緊急事態発生時に起こる危険性に警鐘を鳴らしていました。現に、ハンガリーでは議会を超えた権限をオルバン首相が緊急事態に乗じて握ったとか。

* http://web.kawade.co.jp/bungei/3455/

民主主義の崩壊の危機は

民主主義の崩壊の危機は

* https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57458480R30C20A3000000/

ハンガリーのオルバン首相

ハンガリーのオルバン首相

 三人目はジャック・アタリ氏。『ポジティブ経済』を提唱、大変興味深い内容です。

* https://ps.nikkei.co.jp/bookreview/2017110101.html

アタリ氏

アタリ氏

自立した個として

自立した個として

新しい経済の構築

新しい産業の構築

 現代を代表する三人の言論リーダーはもちろんですが、彼らに真正面から向き合って鋭い質問をするNHKの道傳愛子さんのインテリジェンスの高さにも感銘を受けた番組でした。いずれにせよ、今回のパンデミック・新型コロナウイルス感染は21世紀のパラダイム変換を迫るグローバルな出来事であることは間違いないと受け止めました。

益子、宇都宮 3月 2020

Posted by 秋山孝二
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 (公財)ワグナーナンドール記念財団(http://wagnernandor.jp/TOP.html)の理事会が栃木県益子町であり、宇都宮に前日宿泊していってきました。いつも外国人観光客・ビジネスマンで賑わっているJR宇都宮駅前のホテルも閑散としていました。

 益子の財団事務所庭には、しっとりとした小雨の中、梅が咲いていました。

益子の3月 2020

益子の3月 2020

 会終了後に、今年6月に建立される「母子像」設置予定地にも足を運びました。陸上競技場、野球場、サッカー場が集積する広大な宇都宮総合運動公園(https://www.park-tochigi.com/sougou/)の陸上競技場メインゲート横、県立美術館に寄付された第一号のワグナーナンドール作品が、長い年月を経て倉庫から公の場所に現れ、多くの方々の眼に触れることになりました。

宇都宮総合運動場

宇都宮総合運動公園陸上競技場

設置予定場所

設置予定場所

 野外に設置される彫刻は千年持つと言われていますので、慎重に場所を選び、オリンピック・パラリンピック予定の今年、栃木県がハンガリーのホスト県になったのを記念して建立されることになりました、多くの方々の眼に触れることは本当に嬉しいことです、6月が楽しみです。

ハンガリー経済ミッション @ 益子

Posted by 秋山孝二
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 今月上旬に、ハンガリーから経済ミッションが来日し、オルバン首相は国立新美術館(https://www.nact.jp/で「ブダペスト展 のオープニングセレモニーを開催しました。

* ブダペスト展 https://budapest.exhn.jp/?fbclid=IwAR1CxLpa0fK0MCJAy6M8NaSNi2tSCAbYV5hV1MR_wTfip4qAdGXg4gxHXXk
オルバン首相は、「ハンガリーで日本人と話をするとき、私たちを隔てるものよりも私たちを結び付けるものが多いという印象を持っている。『精神、感情、美徳の共通点』は、ハンガリー人が日本人と話すとすぐに理解できます。」と話しました。

ご挨拶するオルバン首相

ご挨拶するオルバン首相

 その後、ミッションの有志が栃木県日光市と益子町を訪問され、益子町では(公財)ワグナー・ナンドール記念財団(http://wagnernandor.jp/にお越しになり、夜は私たちが歓迎交流会も開催しました。

 今年、財団では、春季展2019で「日本・ハンガリー友好150周年」の記念企画として、駐日ハンガリー大使館のご後援を頂き、「ハンガリアン・コープス」の資料を展示し、秋はハンガリーの詩人 ヨーゼフ・アティラをテーマに、ポスターとDMデザインを企画しました。海外での活動では、今年はハンガリーのAcademia Fumana財団」の20周年の年で、記念フォーラムほか幾つかのイベントがブダペストで企画され、大変節目の年でした。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=36842

記念財団アトリエを見学

記念財団アトリエを見学

哲学の庭で

哲学の庭で

 夜は歓迎交流会、阿久澤政行さんのピアノと打保早紀さんのヴァイオリンで、くるみ割り人形作品をはじめクリスマスにちなんだ楽曲を演奏されました。

阿久澤政行さんと打保早紀さんのライブ

阿久澤政行さんと打保早紀さんのライブ

経済ミッション団長のキッシュ・シャンドールさん

経済ミッション団長のキッシュ・シャンドールさん

和久奈ちよさんもご挨拶

和久奈ちよさんもご挨拶

最後は皆さんで記念撮影!

最後は皆さんで記念撮影!

 来年は東京オリンピック・パラリンピックの年、栃木県はハンガリーのホスト県として、選手団を受け入れることになり、一段と飛躍の機会となりそうです。

ハンガリー・ブダペスト訪問 2019 (7最終)

Posted by 秋山孝二
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 帰国後にすぐ報告をと思っていましたが、何だかんだで国内の用事も多く、報告も7回目でやっと最終を迎えました。ここまででこぼれた写真と話題を幾つかご紹介して、今回のハンガリー出張報告の終わりとします。

 今回私にとっては3回目のドナウ川観光船、ディナークルーズは初めてでしたが、出発直後の薄暮がブダ側の建物がシルエットとなって素晴らしい光景でした。

 船内ではライブ演奏も続き、一緒だった江原さんは船の両サイドにカメラを設置して、刻々と変わる景色を一部始終動画撮影、WN財団評議員で記録係として大いに仕事をされていました。

キッシュさんと

キッシュさんと

 もう何回も散策しているブダ城内、ここがまた奥行きが深く、季節・時間帯で違う顔を見せ、一つ一つの通り、建物に物語があります。ウイーン門近くの城壁の噴水、仕組みは実に簡単ですが、ライトアップは幻想的なセンスでオミゴト!さらに 城壁の下から見るとそれ自体が樹木を下から照らす照明になっているのです。

光と噴水の芸術!

光と噴水の芸術!

 ブダ城南地域からドナウ川を見下ろすポイントでは、鳥もポーズをとってしばしじーっとしています。鳥も一役観光に協力しているのかと、これまたびっくり!

ブダ城城壁から

ブダ城城壁から

 街なかで見かけた光景、以前ハンガリーでは日本と同じように救急車は白だったそうですが、EU加盟後はEU仕様で黄色になったとか。

救急車は黄色!

救急車は黄色、EU仕様!

 さらにフォリント紙幣にまつわるお話も。あるカフェで1,000フォリント紙幣を出したら、これは古い紙幣で使用できないと断られました。郵便局では新しい紙幣と交換できるそうですが、今後も10,000フォリント、500フォリント紙幣も順次新しくなるそうです。後日、キッシュさんからその理由を聞いてびっくり、ここでは秘密としておきます、国の尊厳に関わるお話なので。

上が旧紙幣、下が新紙幣

上が旧紙幣、下が新紙幣

 最後に、この間お世話になったAF財団理事長、WN財団理事のキッシュ・シャンドールさんについて、今回もまた、「気配り」の神髄を垣間見た思いで、心から感謝申し上げます。リクエストしたことをとにかく実現しようとする企画力と柔軟性、気遣っているという素振りを見せずに自然体を貫く姿は、長年の外交の最前線で活躍されご苦労されたキャリアの成せる技と、学ぶところが多かったですね。

 そして、今回の出張は、今後のWN財団の展開にも大きな方向性を見出したものになりました、ひとまずこれで報告は終了します、ここまでお読みいただきありがとうございます。