北海道経済同友会の今年度4回目の地方行財政問題委員会が開催され、今回のテーマは、「栗山町議会(http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/parliament/gikai.html)の改革の取り組みについて」と題して、北海道・栗山町議会議長・橋場利勝さんのお話でした。
平成12年の地方分権一括法(http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/990401bunkenhou.html)で、それまでの機関委任事務の市町村への移管が最も大きな改革の糸口となったこと、「栗山町議会基本条例(http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/parliament/g_kihon.html)の誕生と展開についてほか、着実に進めてきた変革の足跡を理解することができました。
* 条例を作って初めて「2元(首長と議員)代表制」の意味を知った
* 総務省・北海道庁は当初は極めて冷ややか
* 策定のきっかけは平成17年3月の「議会報告会」の実施――市民の評価が高く、これからも続けて欲しいとの要望大
* 議会における議決責任は、すなわち「市民への説明責任」
* 議員は町民の代表として広く意見を聴く――議員の評価の場=住民の前に立つこと
* 議員は「口利き」の為ではなく、議論ができなければ資質が問われる
* 情報公開条例等、議会を「見せていく」努力: 「言論の府」であるには、議員同士の議論、合議に至る過程も
* これまでの「追認機関としての議会」からの変革
「議会モニター制度」、「議会サポーター制度」等の導入、ユニークな取り組みの源泉は、ごく当たり前のことを合意を形成して一つ一つ実践していく着実さだと感じました。特別の手法が有るわけでもなく、この委員会に集まっている企業経営者にとっては、いわば「常識」的変革です。国政レベルでは何とも歯がゆく不甲斐ない政治の世界ではありますが、基礎自治体でも基本的構造は同じな中で、ひときわ新鮮な議会イノベーションのお話でした。
それにしても、どうして日本全国の議会では、このようなごく当たり前の改革が実施されないのでしょうか、議員の資質の貧困か、それを許す民度の低さなのでしょうか。政治の枯渇と叫んでみても、今の日本の議員レベルでは、今後しばらくは期待しても難しいですね、どいつもこいつもストライクゾーンを大きく外れた連中ばかり、歴史認識はじめ全く勉強不足ですし、人生できっちり仕事をしてきた人間がこの世界にはほとんどいないのではないかと思われるし、まさに自立する市民の活動に期待する方が、現実味があるような気がします。
税金の最大の無駄遣い、それは見識の無い連中が議会で時間を潰していることでしょうね!!ブルーベル・シンガーズ、天地茂が歌ってヒットした「昭和ブルース:http://www.youtube.com/watch?v=MbP_G40haAQ」の一節(うまれた時が悪いのか、それとも俺が悪いのか、何もしないで生きてゆくなら、それはたやすいことだけど・・・)が、妙に心に沁み入りますね。