札幌演劇シーズン 2021冬(2)

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 今回は、関連プログラムも幾つか開催されましたが、そのうち私は二つに足を運びました。

 一つはチカホ(札幌市地下歩行空間)での読み聞かせ劇、歩行者の通路横の簡易舞台で山木将平くんのギター、特別に開始前にブルース演奏も。イレブンナインの公演は大人も楽しめる内容、山木くんとのコラボも大盛り上がりでした。

* 『未来のためのプロジェクト』 札幌市地下歩行空間
ELEVEN NINES 読み聞かせしばい「ものがたりとあそぼう」

https://s-e-season.com/SBLAC/program/elevennines/

公演開始前の山木くんの演奏

 チカホでのミニ公演の次はサテライトプログラム公演、若手の5人の脚本、軽いタッチのコメディで大いに笑いました。

* サテライトプログラム
paingsoe null #00 「何もないけど、蒼ざめる」 BLOCH

https://s-e-season.com/SBLAC/program/paingsoe/

脚本 山田マサル
井上悠介(きっとろんどん)
渋木のぼる
川尻恵太(SUGARBOY)
伊藤栄之進(Spacenoid Company)

演出

山田マサル

出演

泉香奈子、ツルオカ、小島達子(ELEVEN NINES)、山田マサル

 パインソーの山田マサルさんは先日の新聞にも大きく掲載されていました。

 このコロナ禍で関連プログラムに参加された皆さんの頑張り、素晴らしかったですね!!!

札幌演劇シーズン 2021冬(1)

Posted by 秋山孝二
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 『札幌演劇シーズン 2021冬(https://s-e-season.com/program/index.html』、今年はコロナ禍の中、当初予定の5つの公演の内2劇団が辞退しましたが、並行してサテライトプログラムほか多彩なプログラムも展開されました。昨年『シーズン夏』が終了した時点では、冬の開催は一層厳しい環境と気を引き締めていましたが、それぞれの劇団は稽古前、稽古中、公演中も公演後も、PCR検査等の感染予防策を順守して、皆さん本当によく頑張りました。劇場に足を運んで頂いたお客さまにも心から感謝申し上げます。

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● 劇団コヨーテ「優しい乱暴」

https://s-e-season.com/program/yasashii/

会場:コンカリーニョ

● RED KING CRAB「ありあけ」<TGR札幌劇場祭2019最優秀作品>

https://s-e-season.com/program/ariake/index.html

会場:シアターZOO

● 座・れら「空の村号」

https://s-e-season.com/program/ariake/index.html

会場:やまびこ座

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<関連プログラム>

* 『未来のためのプロジェクト』 札幌市地下歩行空間
ELEVEN NINES 読み聞かせしばい「ものがたりとあそぼう」

https://s-e-season.com/SBLAC/program/elevennines/

* サテライトプログラム

https://s-e-season.com/program/satelite/index.html

paingsoe null #00 「何もないけど、蒼ざめる」 BLOCH

https://s-e-season.com/SBLAC/program/paingsoe/) ほか

再度、三沢・青森への訪問!

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 今年は雪が少ない札幌、三が日の早朝に一回だけ少ない雪を除けました。

早朝日の出前!

早朝日の出前!

 この数年、新渡戸稲造繋がりで盛岡・十和田へ足を運ぶ機会が増えていますが、昨年末にも三沢、青森に行く機会がありました。大雪でJRが運休だったり道路も積雪で交通渋滞でなかなか苦戦でした。

 まずは『八甲田山雪中行軍遭難資料館http://www.moyahills.jp/koubataboen/』。小説・映画・テレビでも再三取り上げられている明治期の雪中行軍遭難です。今回資料館を訪問して、「実は」といった幾つかの秘話もあり、改めて当時の状況下における陸軍の機密ゆえの真実を知ることができました。青森隊と弘前隊との比較から浮かび上がる当時の陸軍の不協和音等、「歴史は後から造られる」、しっかりした検証が私たちに課せられた使命ですね、今もその体質が日本国政府・官僚の中に強く残っているからです。

 一昨年に続いて、『三沢市寺山修司記念館(https://www.terayamaworld.com/museum.html』も訪問しました。

* 一昨年訪問時の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=37283

~~~~~~~HPより

 当館は遺族の寺山修司の母はつ氏より三沢市に寄贈された遺品を、保存公開するために約3年の歳月をかけ建設されました。寺山修司と親しかった粟津潔氏のデザインをもとに、九條今日子氏をはじめとする元天井棧敷のメンバーなど数多くの関係者のアドバイスを得て平成9年 7月に開館を迎えました。

 延床面積約833平方メートルの展示棟とホワイエ棟が渡り廊下でつながり、上空から見るとその様はテラヤマ演劇・映画の小道具として登場した「柱時計」を彷彿とさせます。ホワイエ棟外壁には149枚の陶板が貼り込まれ、寺山氏と交流のあった約30人のメッセージ陶板がテラヤマ作品を題材にしたものとともに、にぎやかに彩っています。テラヤマ芸術はもとより、当市の総合芸術発信基地としての一翼も担っています。

~~~~~~~引用 おわり

特別展も

特別展も

 三沢市の名物『ほっき丼』にたくさんのバリエーションがあることも初めて知りました、今回はそのうちの一つだけでしたが。

謹賀新年 2021 !

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 新年明けましておめでとうございます!札幌は−12℃の元日の朝、テレビでは富士山からの初日の出を中継していました。

今年もテレビ朝日の羽鳥さんモーニングショーから

今年もテレビ朝日の羽鳥さんモーニングショーから

 年末ぎりぎりに一般配信に以下がアップされ、「本編映像」の35分過ぎから私も少し登場!!!

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SAPPORO TOUR with English !
* 札幌演劇シーズンのYouTubeチャンネル
からご覧になれます。
また、以下のURLをクリックすると、直接ご覧いただけます。
* ツアー本編映像(75分) https://youtu.be/aKZPEqa3o5M
* 北大編パフォーマンス部分映像 https://youtu.be/pdqwkWucqTI
* 道庁赤れんが庁舎でのパフォーマンス部分映像 https://youtu.be/5TaMAlJyzMM
* 豊平館でのパフォーマンス部分映像 https://youtu.be/QD2Buz9Gsgc
 次は12月の寺島文庫リレー塾、講師は法政大学の田中優子総長で江戸時代研究の第一人者ですが、そこから考察する現代の認識は鋭く切り込むお話でした。

法政大学田中学長の講演より

法政大学田中学長の講演より

 更にNHKテレビの『逆転人生』、ラグビー全日本チームのメンタルコーチ・荒木香織さんのお話、素晴らしかったですね。

~~~~~~~~~~~~番組HPより

 日本代表が、劇的な逆転トライで南アフリカに勝利した2015年のラグビーW杯。当時の選手や監督が「功労者」と感謝するのが、スポーツ心理学者の荒木香織さん。荒木さんはメンタルコーチとして代表チームを支え、選手たちの心を鍛えあげた。実は荒木さんには、かつて大一番で失敗し、緊張との向き合い方に悩まされた過去があった。スポーツ史に残る逆転劇に秘められた、人生の逆転劇を紹介。大舞台に強くなりたい方、必見です!

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『逆転人生』メンタルコーチの言葉より

『逆転人生』メンタルコーチの言葉より

 そしてもう一つ、年末に、1961年製作『ナヴァロンの要塞(https://movie.walkerplus.com/mv6619/』を観ました、昔は最後の巨大な大砲が爆破されるシーンしか覚えていなかったのですが、先日はそこに至るたくさんの会話の中に、実に味わい深い意味合いを見出して、当時はそんなやり取りの深さも受け止めることなく観ていたことが分かり、歳を経て昔の映画を再度楽しめる幸せを感じた次第です。

 元旦の朝日新聞のこの記事、米津玄師は只者ではないですね、実に深いお話に合点がいきました。

 今年一年、また気持を新たに前を向いて進みたいものです、皆さま、よろしくお願い致します!!!!

公演『太陽系第三惑星異常なし』

Posted by 秋山孝二
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 劇団イレブンナインの公演『太陽系第三惑星異常なし(http://eleven9.jp/taiyoukei/』は、公演前の稽古風景を毎日配信した『稽古場日報(https://www.youtube.com/watch?v=4FnX-o5Yw78』、公演中の楽屋風景の配信といった新しい取り組みを含めて、劇団としての大いなるチャレンジでした。

 私はこの数年、一つの作品公演を複数回観る傾向があり、同じ内容ながらその日の役者たちの出来・不出来、観客の反応等で、微妙に、或いは時々は大きく変化する舞台を楽しむことを覚えました、新たな演劇の楽しみ方とでもいうのでしょうか。

 1か月以上前からの稽古開始から、キャスティングを変更したり、立ち位置を変えたり、いろいろ手を入れての本番まで、さらに公演中にも微調整に余念がないクリエイターの執念とでも言うのか、芝居という生き物との格闘を垣間見る面白さは、なかなか味わえるものではないですね。

 思えば今年はコロナ禍の中、2月の公演から予定通り開催し終了できることが本当に幸せな日々だと感じています。どんなに予防策を立てても、したたかな新型コロナウイルスは、世界的に拡大を続けています。『ウィズ・コロナ』時代の『新しい演劇公演モデル』を、札幌から世界に発信したいものですね。

* 2月公演の様子ーー> 『虹と雪、慟哭のカッコウ』

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%80%8E%E8%99%B9%E3%81%A8%E9%9B%AA%E3%80%81%E6%85%9F%E5%93%AD%E3%81%AE%E3%

白老 『高橋房次物語』@NHK TV

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 今年、北海道の白老町に、国立『民族共生象徴空間ウポポイ(https://ainu-upopoy.jp/facility/)』が完成・オープンしています。その背景・目的は以下の通りです。

~~~~~~~~~~~~HPより

 アイヌ文化の振興や普及啓発は、伝承者の減少、アイヌ語や伝統工芸など存立の危機にある分野の存在、また、未だなおアイヌの歴史や文化等について十分な理解が得られていないといった課題に直面しています。このような背景を踏まえ、平成21年7月、「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」(座長:内閣官房長官)において、民族共生象徴空間はアイヌの人々が先住民族であるとの認識に基づきアイヌ政策の「扇の要」として提言されました。 ウポポイ(民族共生象徴空間)は、アイヌ文化を復興するための空間や施設であるだけではなく、我が国の貴重な文化でありながら存立の危機にあるアイヌ文化を復興・発展させる拠点として、また、将来に向けて先住民族の尊厳を尊重し、差別のない多様で豊かな文化を持つ活力ある社会を築いていくための象徴として位置づけられています。

~~~~~~~~~~~~引用 おわり

 2008年の「G8洞爺湖サミット」で、私は市民フォーラムの共同代表の一人で、当時、先住民族としてのアイヌに関して、議長の福田総理大臣に提言書を提出していました。12年を経て、展示内容にはいろいろ課題は残っていますが、この施設の完成を見て、隔世の感あり、ですね。

< 洞爺湖サミット関連記事 >

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=54

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%B4%9E%E7%88%BA%E6%B9%96%E3%82%B5%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%88

 この記念すべき年に、先日は、NHKテレビの北海道ローカル番組『高橋房次物語(https://www.tvguide.or.jp/news/news-336750/』が放映され、リアルなインタビューと再現舞台で大変興味深い内容でした、高橋房次先生のご功績紹介で、音尾琢真くんはもちろん、番組中の再現舞台にも北海道を代表する俳優たちが出演していましたから。

 途中に、再現舞台が挿入されていて北海道の演劇界の俳優たちも出演し、番組を大いに盛り上げていました。

 左から納谷さん、斎藤さん、小島さん、亀井さん!

 献身的に医療で地域住民に貢献した高橋房次先生のご功績を、関係者のご親族の方々とのインタビューと再現舞台で充実した内容に仕上げていました。

コロナ禍、イレブンナイン公演!

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 このコロナ禍の中、「ELEVEN NINES 2020新作本公演『名もなく貧しく美しくもなく』(http://eleven9.jp/namonakimazusiku/」が予定通りの日程で終了しました。客席は感染防止から定員の半分以下となりましたが、いずれの公演も満席で大盛況でした。

 山木将平くんも音楽だけでなく役者としても進化した姿で熱演でした(http://shoheiyamaki.com/events/event/namonaku2020/)!

* これまでのイレブンナイン関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%B3

 「世界は醜い」で始まるこの舞台、ピラミッドの底辺で暮らす人々と向こう側の世界との行ったり来たり、父と娘との危うい関係他、様々な人生が織りなす喜怒哀楽が、山木くんのギターの音色をバックに心に染み入りました。今回、3回も観劇したことで、各回とも違った印象を受けたのも面白かったですね。最近は、2月の「カッコウ」は5回観劇とか、複数回足を運ぶことで、一層作品の奥深さを噛みしめて楽しんでいます。

 今年の2月以降のコロナ禍の中、演劇に関わる皆さんの稽古から公演、その後も感染防止に対する涙ぐましいご尽力に頭が下がりますし、そんな環境でもなお劇場に足を運ぶファンの方々にも感謝したいですね。

(写真はいずれもカジタシノブさん)

 この公演、期間限定でアーカイブ配信(http://eleven9.jp/news/namonakustream/)もあるようです、早速チケットを買いました。

公法協ウェッブ版に寄稿!

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 今年も「公法協ウェッブ版コラム」に寄稿しました、3年連続です。

< これまでの寄稿 >

* 2018年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=33924

* 2019年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=36280

 今年の寄稿は、(公財)北海道演劇財団から、コロナ禍の演劇公演を考察しました。

<参考> (公財)北海道演劇財団 (http://www.h-paf.ne.jp/
■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■
公益法人協会メール通信 No.248(2020.08.14)
■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■
今月のコラム「公益としての『演劇』振興 ― 今、ここ札幌で」
◆◆―――――――――――――――――――◆
◎公益としての『演劇』振興 ― 今、ここ札幌で
公益財団法人 秋山記念生命科学振興財団
理事長 秋山孝二
◆◆ ――――――――――――――――――◆◆
 北海道で、私は幾つかの財団活動に関わっており、今回、設立から携わり副理事長、つい今年6月まで6年間理事長を務めた(公財)北海道演劇財団のコロナ禍におけるこの間の取組みをご紹介致します。
 北海道において、「民間・公益活動」として「演劇」が認められ、芝居自体の質・量はもとより、各劇場に足を運ぶ観客の層・拡がりが、以前よりもはるかにレベルアップしています。そして、「産業としての演劇」、言い換えるならば演劇で飯を食える基盤づくり、演目等に裏付けられた「雇用」が地域に根付く、そんな街づくりの理想を私たちは求めてきました。
 その装置として、例えば毎年11月の「札幌劇場祭」は、新作ほか外国からの招待公演の場、若い演劇人の登竜門的な場として賑わいが定着し、「札幌演劇シーズン夏・冬」は、再演を軸とした人気の演目で初めて劇場に来る方を含めて来場者を増やしています。私は、ここまで演劇一筋に情熱を燃やしてきた多くの役者、照明等の舞台関係者、脚本家、演出家等、劇場関係者を思い浮かべ、少しでもその労に報いたい一心で20数年全力を尽くして参りました。
 2月下旬、演劇「虹と雪、慟哭のカッコウ ~SAPPORO’72」公演が市施設で予定されており、予防策を入念に準備して初日を迎えました。6公演を積み重ねた時、さらなる対応強化策を示して公演を継続、入場前に全てのお客さまの手指アルコール消毒を徹底し、公演冒頭にセットのナースステーションから「予防の手洗いの詳細手順説明」も行い、お客さまから拍手も頂いたりしました。しかし、数日後夕方、鈴木知事による「週末外出自粛要請」発表があり、公演終了後に、以後千秋楽前の3回の公演中止を決断しました。決定直後、出演者・関係者全員が舞台に集合して、私も同席し芸術監督の斎藤歩から中止の決定とその経緯を説明しました。
 ここまで10公演を終えて、日に日に作品の評価も高まり、このような状況の中、予約のキャンセルは若干有ったものの公演毎に当日券もかなりの枚数に上っていましたので、胸の張り裂けるような気持、まさに苦渋の選択で、昨年末から稽古を重ねてきたユニット関係者の忸怩たる思いは察するに余りあるものでした。私は、公演の継続等は、個々の事情による関係者の判断が一番重要で、政府・自治体が上から言う話ではなく、続ける社会的使命があると確信していました。
 公演をめぐっての一連の判断を今振り返ってみて、私は、民間財団理事長として目指す「公益としての『演劇』振興」と真摯に向き合った数週間、「自粛」「自粛」の同調圧力の中、“今”“ここ札幌”で公演を続ける責任をギリギリまで追求してきたことに誇りを持っています。そして、7月中旬から、ポスト・コロナ時代の新しい公演スタイルで劇場は再開しています。
 感染症の歴史は、差別の歴史、もう克服したと思っていた感染症との闘い、芸術・文化の価値とどう折り合いをつけていくのか、ポスト・コロナ時代の当事者のあり様は、簡単に中止ではなく可能な限りの予防策を練っての継続を目指すことこそ、これからの新しい姿です。演劇は、異なる価値観を理解するのに強い力を発揮し、人々に希望・活力を与えます。その意味でも今こそ演劇の力、地域・民間・自立財団の力が必要とされているのだと私は信じています。

■■(公法協NEWS)

劇場 「BLOCH 」の軌跡

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 先日はリモートで24時間企画、24時間劇場イベント オンライン ~みんなの愛でBLOCHを救う~http://wavision.net/bloch24/」、一部分だけでしたがオンラインで観ました、それぞれのこの劇場の思い出等、面白かったですね、私も「投げ銭」、少しでしたが送りました!!

 「BLOCH(http://bloch-web.net/」が札幌市中央区北3条東5丁目岩佐ビル1Fで開業したのは2001年、99席でスタート。その前身は、1986年に建てられた「札幌本多小劇場」が、その後名称を変え、札幌の演劇界の拠点となっていた「ルネッサンス・マリアテアトロ」でした。私自身、生まれた札幌市中央区南1条西5丁目から近かったので、本多小劇場、マリアテアトロには何回か観劇に行きましたね。

札幌岩佐ビル1階

札幌岩佐ビル1階

入り口

入り口

支配人和田研一さん

支配人和田研一さん

 そしてこちらの記事も歴史を語っています。

< 札幌の劇場文化を受け継ぐ、演劇専用小劇場「BLOCH」 > https://sapporoyard.com/story/2114/

ポスト・コロナ時代の演劇公演 !

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 「ポスト・コロナ時代」の新しい様式、その顕著な事例が演劇分野で観て取れます。「札幌演劇シーズン2020-夏キッズプログラム」として、劇のたまご「ぐりぐりグリム~長靴をはいた猫(http://www.h-paf.ne.jp/zoo/200728nagagutsu_syuuryou/」は、全公演を予定通り実施し、無事終了しました。

 先日、暫くぶりにオープンした「シアター・ZOO(http://www.h-paf.ne.jp/zoo/)」、今回の公演では新型コロナ対策のガイドラインを明示して、実際の劇場では入り口から受付、劇場内と、以前とは違った様相を呈していました。私はこの斎藤歩芸術監督のメッセージは、歴史的名文だと誇りに思っています。

* 芸術監督のメッセージーー> http://www.h-paf.ne.jp/zoo/200723geijutukantoku_seimei/

* 対策の様子ーー> http://sapporoza.blog.fc2.com/blog-entry-145.html

 私が観劇した時も、地下に降りていく階段から始まり、ロビー・受付の景色、そして小劇場内の客席の様子、以前とは大きく異なり、これがこれからの演劇・劇場のあるべき姿かと、驚きでもあり、ここまで事前に対策を講じた関係者のご尽力に感動した次第です。

地下への入り口でも

地下への入り口でもソーシャル・ディスタンシング!

 お金のやり取りにも最新の注意、お釣りのお札は消毒液に浸けて乾燥してのお渡し!!

ロビーでの受付風景

ロビーでの受付風景

 小劇場内は、英語翻訳はいつも通りながらのスライドで、座席は最前列はいつもよりも舞台から距離を取り、座席間隔も空けての公演です。

劇場内

劇場内

 つい6か月前には、考えられもしない演劇を取り巻く環境の激変、今思えば、今年2月の公演『虹と雪、慟哭のカッコウ(http://sapporoza.blog.fc2.com/blog-entry-136.html)』も、このような様式で行われた最後の記念すべき芝居だったとも言えます、時代は変わりました!!

* ご参考ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%80%8E%E8%99%B9%E3%81%A8%E9%9B%AA%E3%80%81%E6%85%9F%E5%93%AD%E3%81%AE%E3%82%AB

『記憶のみらい~懐かしのフィルム』展

Posted by 秋山孝二
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 『記憶のみらい~懐かしのフィルム(https://www.theaterkino.net/?news=news-5573)』展が札幌で開催されていました。

市民交流プラザ

市民交流プラザ

 案内チラシより、中島洋(映像作家、美術家、シアターキノ代表)さんの開催趣旨。

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 アートプロジェクト「記憶のミライ」では、札幌市民から集めた昔の8ミリフィルムを作品の素材とする美術展を行います。
 札幌という街は、どんどん発展し変貌を続けていますが、歴史が浅いと言われる札幌でも、その根底には市民による毎日の小さな暮らしの積み重ねがあります。名もなき市民の小さな営みが実は大きな波となって札幌の歴史を作っています。そして、私たち人間は記憶を積み重ねて生きています。数ヶ月で細胞が入れ替わるように、私たちの体は日々変化しています。記憶もまた細胞が新しいエネルギーを生み出すように、積み重ね変化することによって、新しいミライを作り出していきます。そうやって、私たちは、長い歴史の中で、少しづつ記憶という知恵を活用する術を覚えてきました。

 今回の市民参加型アートプロジェクト「記憶のミライ」では、市民の皆さんから記憶の積み重ねの一つである8ミリフィルムの映像を提供していただき、その風景や生活、そして文化という営みの知恵を、現代また次世代へつないでいくための芸術表現として創作します。

 8ミリフィルムをデジタルで変容させた映像が会場全体に映されています。それはちょっと不確かなように少し揺れたりしています。また人間の体は60~65%を水がしめています。蛇口から一滴、一滴落ちる水は、積み重ねられた私たちの歴史でもあり、水の中を浮遊する多様な8ミリフィルムは、人間の細胞のようでもあり、一人一人の人間であるかもしれません。ご覧になる皆さんが、記憶の渦の中にそれぞれの記憶や想いを、そっと加えていただければ嬉しいです。私たちはこうやって積み重ねられた歴史の渦の中を揺れ動き、歴史の一コマ一コマに参加してきたのです。それはこれからのミライにつながり、そしてまた参加していくのです。

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 何とも懐かしい「昭和」の姿、私の幼い頃の香りがします。

 チラシにもありましたが下の写真、先日(公財)北海道演劇財団(http://www.h-paf.ne.jp/)の新しい理事長に就任した斎藤歩の幼い頃のものです。フィルムではこの後さらに高く上がっていくのです、父親的な子どもの可愛がり方に思わず微笑む瞬間でした。

* 斎藤歩理事長ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38992

斎藤歩さんの写真

斎藤歩の幼い頃のフィルムから

 30分少々の連続フィルム放映が続く空間、大家族での食事、小学校の運動会ほか、昭和の懐かしい雰囲気満載の空間、しばし時間をスキップして浸っていました。

 還暦を過ぎもうすぐ古希を迎える私の世代、時を経る、というのは心身の衰えを感じるばかりではなく、忘れたことも多い来し方を振り返り、想い出の中に再び喜びを見出す、そんな境地があるなどとは想像もしていなかったことでした、大還暦を目指して歩み始める現在、まだまだ捨てたものではない人生は楽しみですね!

演劇 有料配信の試み!

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 『すすきのを爪弾く』シリーズの第二弾が、このような時期に有料配信で7月20日頃に公開されます。先日はその収録場面に立ち会って、新しい時代の芝居の在り方を観る思いでした。

* 2019年12月『すすきのを爪弾く』シリーズ第一弾ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=37618

* https://www.youtube.com/watch?v=KKsv6l6UvB4&feature=youtu.be

 細部にまで拘る斎藤歩の真骨頂、開始ぎりぎりまで最後の修正を加えていました。山木将平くんのギターも前回同様に素晴らしく、ある時はソロで聞かせて、ある時は朗読のバックとして目立たぬように低音のリズムを刻む、緩急自在のプロフェッショナリズム、若いのに本当に素晴らしいです!

* 山木将平くん関係記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%B1%B1%E6%9C%A8%E5%B0%86%E5%B9%B3

 数日後、私は今回の舞台にもなった幌平橋近くに行く用事があったので、足を延ばして橋の手前広場と歩道橋を昇ってみました、なるほど、増水している豊平川の中央からの札幌の景色、まさに今回の第二弾の原風景でしたね!

幌平橋西

幌平橋西

姉妹都市米国オレゴン州ポートランド市

姉妹都市米国オレゴン州ポートランド市

歩道橋のてっぺんから

歩道橋のてっぺんから下流を臨む

今回の朗読劇の有料配信、現在は編集作業中とのことで、配信のスタートは7月20日頃になるようです、どんな映像になるのか楽しみですね!!そしてさらに、『すすきのを爪弾く』第三弾の企画も生まれようとしているとか、これもまた楽しみです!

北海道演劇財団、斎藤歩が理事長に!

Posted by 秋山孝二
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 (公財)北海道演劇財団(http://www.h-paf.ne.jp/が新しい体制でスタートします!

 私は、20数年前の設立時の記者会見でひな壇に並び、その後濃淡はありながら副理事長を長く務めて、6年前に理事長に就任。その数年前に、当時、東京で活躍中の斎藤歩を(株)ノックアウト(https://www.knockoutinc.net/)の小林勝彦社長に札幌に戻ってくることを請い願いました。

 斎藤歩は奥様の西田薫さんとともに、そのオファーに応じて札幌に来てくれて、(公財)北海道演劇財団の「中期五か年計画」を策定し、大胆にリストラクチャリングを推進してきました。この間、札幌の演劇界でしっかり基盤を構築し、今回、満を持しての理事長就任です。そして同時に、これまで事務局長として支えていた木村典子が理事に就任、専務理事になり、事務方を一手に引き受けていた西澤朋恵が事務局長に昇任しました。

評議員会で決定

評議員会で決定

開催責任者として理事長の私、説明は専務理事の斎藤歩

開催責任者として理事長の私(中央)、説明は専務理事の斎藤歩(右)

 私は理事長を退任しますが、斎藤歩から副理事長として引き続き財団経営のアドバイスをと頼まれて、引き受けることにしました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

謹啓

 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。 私共、公益財団法人 北海道演劇財団は、6 月 24日開催の評議員会、25 日開催の理事会におきまして、下記の通り役員を選任いたしました。 今後も新たな陣容をもちまして、一層の努力を重ねて参ります。 これまでと同様に、ご支援ご協力ご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。

謹白

 2020 年 7 月       公益財団法人 北海道演劇財団     理事長   斎藤 歩

< 記 >

理 事 長   斎藤 歩   株式会社ノックアウト 俳優・演出家(新任)

副理事長    石井 純二  株式会社北洋銀行 取締役会長

同      秋山 孝二  秋山不動産有限会社 代表取締役会長

専務理事   木村 典子  演劇プロデューサー(新任)

理 事     菅原 淳   株式会社北海道新聞社 執行役員事業局長(新任)

同      加藤 雅規  北海道文化放送株式会社 代表取締役社長

同      岩本 勝彦  岩本・佐藤法律事務所 弁護士

同      寺内 達郎  北海道テレビ放送株式会社 代表取締役社長

同      吉岡 潤三  株式会社サン設計事務所 代表取締役社長

同      磯貝 圭子  俳優・演出家 札幌座

同      納谷 真大  俳優・演出家・劇作家 ELEVEN NINES 代表

同      清水 友陽  演出家・劇作家 劇団清水企画 代表

監 事     飯塚 優子  レッドベリースタジオ主宰

同      平川 保則  税理士法人栄晃会計

顧 問     菱 二三雄  北海道演劇財団 元専務理事

同      平田 修二  北海道演劇財団 元常務理事

同      荻谷 忠男  北海道演劇財団 元理事長

同      田渕 勝利  北海道演劇財団 元専務理事

 なお、前・副理事長の田島雅史、前・理事の五十嵐正剛は、退任いたしました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 一方、今月から小劇場「シアターZoo」の再開に当たり、小劇場におけるポストコロナ対策の一環として、ガイドライン(http://www.h-paf.ne.jp/zoo/about/countermeasures_against_covid19/)の他、ロビー入り口では幾つかの具体的対策が講じられています。

消毒液で靴底の洗浄

消毒液で靴底の洗浄

 先日は、理事長だった私の謝恩、新しい体制のお祝いを関係者により開催しました。

一緒に仕事をした前専務理事の田淵だんもご参加!

一緒に仕事をした前専務理事の田渕さんもご参加!

素晴らしいプレゼントを私に

素晴らしいプレゼントを私に

 最後は皆で記念撮影、新しい体制で頑張って欲しいな、撮影者が斎藤歩です!

 場所を変えてもこれからの札幌・北海道の演劇についての話は続きました!

 振り返ってみると、6年前に私はこんな決意で理事長をお引き受けしました。

* http://www.h-paf.ne.jp/outline/

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公益財団法人 北海道演劇財団
理事長  秋山 孝二

 「公益財団法人北海道演劇財団」は、2014年7月から新しい体制でスタートしています。「公益財団法人」としての理念を再確認して、北海道の演劇振興と、地元北海道の役者たち演劇人を、何とか通年で芝居が出来る環境を創る、その先頭に立って活動をしていく所存です。これまで同様のご指導、ご支援をお願い申し上げます。
 新たな方向性を象徴するのが、これまで築いてきた財団の貴重な財産「札幌座」の機構改革です。2012年4月、札幌でプロフェッショナルな演劇活動を目指す演劇人が共同で活動する場とすべく、「TPS(シアター・プロジェクト・札幌)」から「札幌座」と名称を改めました。民間でありながらも、パブリックな役割を帯びた札幌の中核演劇創造集団として、専属メンバーのほか、他劇団で活動する人も参加できるシステムにより、各回多様な演劇人たちと作品を創り出しています。札幌座に所属する5人のディレクターたちの作品を、1年に5~6本上演するとともに、毎年の国内外ツアーも行っています。
 当財団の当面の活動では、まずは、<演劇製作>です。演劇シーズンでの公演、道内・東京ツアー公演、新作公演を実施しています。さらにこれまでの実績を基に海外公演も順調で、着実に交流事業が進展しています。
 次は、<シアターZOO>です。企画・提携公演【Re:Z】(リ・ゼット:繰り返しZOOに来ていただけることを願った「リピートZOO」の略称)が全国的に知名度が上がってきており、応募が多く選考が大きなポイントになっています。全国各地での企画がブランド化することは、札幌・北海道の演劇文化の発信にもつながると期待も一層膨らみます。
 三つめは、<地域文化>です。これまで各地の劇場や文化団体と一緒に、共同で演劇公演を企画し、それを街づくりに活かしていますが、その規模が沖縄、九州を含めて広がっています。「担い手育成」が当財団の公益たる大きな使命であり、ともに演劇を通じて「場を創る」活動を共有し、街づくりへの進化を期待しています。
 私は、この間、濃淡はありますが、関係者として設立時から当財団の活動に関わって参りました。5年毎の長い時間軸で振り返ってみると、劇場関係者のみならず、マスメディア、企業、市民の皆さまのご協力を得て、北海道における「演劇」の価値が確実に上がってきているのを感じています。芝居自体の質・量はもとより、各劇場に足を運ぶ観客の層・拡がりが、以前よりもはるかにレベルアップしています。そして、「産業としての演劇」、言い換えるならば演劇で飯を食える基盤づくり、演目等に裏付けられた「雇用」が地域に根付く、そんな街づくりの理想を追い求めていきたいのです。
 その装置として、例えば毎年11月の「札幌劇場祭」は、新作ほか外国からの招待公演の場、若い演劇人の登竜門的な場として賑わいが定着し、「札幌演劇シーズン夏・冬」は、再演を軸とした人気の演目で初めて劇場に来る方を含めて来場者を増やし、さらには2014年に始まったトリエンナーレ「札幌国際芸術祭」は、「芸術・文化」を横断的に、世界に紹介する企画として今後の展開が注目されます。
 私は、ここまで演劇一筋に情熱を燃やして活躍してきた多くの役者をはじめとする舞台関係者、脚本家、演出家、劇場関係者等を思い浮かべ、少しでもその労に報いたい一心で今回理事長をお引き受けした次第です。多くの皆さまのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

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 この財団は、「民間が担う公共活動」として全国でも珍しい存在として立ち上がり、「演劇」が地域社会にとって「公益性」を持つ意味で「公益財団法人」の認可を取得した点でも価値があります。そして札幌・北海道で、何とか「産業としての演劇」を実現すべく、この財団の今後の活動は注目され、そんな時代に私は微力ながらこれからも尽力したいと思っています、よろしくお願い致します!

* これまでの演劇財団関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E6%BC%94%E5%8A%87%E8%B2%A1%E5%9B%A3

『ノーサイド・ゲーム』、再び!

Posted by 秋山孝二
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 昨年TBSテレビで放映された『ノーサイド・ゲーム(https://www.tbs.co.jp/noside_game_tbs/introduction/』が、特別編としてこの間、蘇っています。番組時間だと夜の疲れから集中力が欠けていますが、録画して早朝に再生するとコマーシャルも飛ばして中断されることもなく物語に入り込めます!

 主役の君嶋隼人・大泉洋くんは、札幌藻岩高校から北海学園大学に進学、以後、札幌で演劇ほかで活躍をしていました。今や全国区で大人気、そして札幌の演劇人ともコミュニケーションで繋がり続ける人柄も素晴らしい役者です。

* 大泉洋ーー> https://www.office-cue.com/profile_media/profile.php?t=2

 たくさんの感動的場面がありますが、まずは居酒屋で熱く語る大泉洋くんのこの場面。存続が危ぶまれているチームに対して、「君たちがラグビーを伝える最後の世代になっていいのか!」と訴えるGM君島隼人の言葉が響きます。

 続いては、決勝戦開始直前の控室で、浜畑譲・廣瀬俊朗が輪の中にGMもどうぞと誘う場面。

廣瀬は立派な役者です!

廣瀬俊朗は立派な役者です!

 さらにはずっと控えだった佐々一・林家たま平がスピードを生かしてレギュラーの座を掴みかけている場面。

 いずれも前回観た時には軽く流していた一場面でしたが、今回再度観なおしていると、また違った場面となって感動するから面白いですね。

 あと一回の再放送、新型コロナウイルス禍の思わぬプレゼントです!

若き衆、北海道の演劇を語る!

Posted by 秋山孝二
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 劇団『時速246億(http://www.jisoku246.com/』主宰・川本成さんがホストとなり、演劇界で活躍する若き皆さんを招いてオンライントークが繰り広げられました。それぞれ多様なこれまでの活動を知り、これからの演劇を担う若き人材、本当に楽しみですね。

 その中で、第一日目には、『北海道演劇を語る会』と題して、地元北海道であるいは北海道から全国で活躍する方々の奔放トーク企画があり、予定時間を大幅に超えてとても楽しかったですね。

『北海道演劇を語る会』

川尻恵太  https://talent.thetv.jp/person/2000028827/

山田マサル https://twitter.com/yamasaruox?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

白鳥雄介 https://twitter.com/NOLINE_Swan?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

小島達子 https://twitter.com/kojimatatsuko?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

 終盤には、作品、男優、女優のベスト3も発表になったりで、私も承知している作品・役者の方々も殆どで、若手の世代からみる北海道演劇のこれまでの振り返りという意味で、新たな気付きを与えてくれました。

新型コロナウイルス感染症(12)

Posted by 秋山孝二
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 今まで、平時においては「芸術・文化は人々を救う」みたいなフレーズをよく目にするのですが、いったん有事になると、真っ先に批判の矢面に立たされてたり削減されたりしているのが現実の姿です。

 今回の新型コロナウイルス感染拡大状況の中でも、少なくともこれまで北海道の演劇振興に関心をもってやってきた私にとっては、はやり演劇分野では平田オリザさんがおっしゃられているメッセージが私に心に響くし、刺さってきます。

* 以前の私のブログからーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38142

< 平田オリザさんのブログ >

http://oriza.seinendan.org/hirata-oriza/messages/2020/03/05/7932/?fbclid=IwAR13rZSCjsNzvJxX-QTUtrnv1WWYTXoCz8OSSB6FejyLEJREQcwCvm3fiCY

更に以前のオリザさんのコメントからの引用です~~~~~~~~~~~~~

 これまでも、本ブログで指摘してきたように、私は、少なくとも二月、三月の時点では、小劇場での上演は行ってもかまわなかったと考えている。また、実際、政府や専門家会議からも、そのような厳密な自粛の要請は出ていなかった。

http://oriza.seinendan.org/hirata-or…/messages/…/03/05/7932/

http://oriza.seinendan.org/hirata-or…/messages/…/03/16/7949/

 ブログ内の文章との繰り返しになるが、日本の劇場、音楽堂(主にコンサートホールのこと)は、世界でも最も厳しい換気の基準を持っており、感染対策を万全に行い、客席の間隔を開ければ、三蜜は避けられ上演は可能だった。実際にそのようにして、一部では上演が続き、結果としてではあるが、劇場・音楽堂から一人の感染者も出さなかった。

https://note.com/lgm_/n/n4a3e9d501342

 ライブハウスの方たちには、本当に大変申し訳ないが、劇場・音楽堂とライブハウスは業態が全く異なり、これをひとくくりにされることにはやはり無理がある。

 もちろん、「いや、人が集まること自体がだめなのだ」という主張は当然あるだろう。しかし、二月から三月中旬までの時点では、「大規模イベントの自粛」「不要不急の外出は避ける」という二点のみが強調されていた。演劇や音楽を、どの程度、不要不急のものと考えるかについては過去のブログに書いたとおりである。

 要するに、接待を伴う飲食業など他の業種に比べて、劇場は相対的に安全だったにもかかわらず、最初にライブハウスがクラスター化したという不幸からの連想、そして政府からのあいまいな自粛要請の結果、私たちは90%以上という高い自粛率で劇場を閉めざるを得なくなった。「勝手に自粛をしたのだろう」という見解もあるだろうが、現実には、いま「自粛警察」などと揶揄される行為が、すでに、2月末の段階から演劇界、音楽界に対しては早々に向けられていたのだ。

 韓国との比較に戻るなら、かの国では、新興宗教の集会が最初にクラスターになったために、そこから派生して比較的安全であるはずの、他の宗教施設までが集会禁止の圧力にさらされた。
同じように日本では、ライブハウスが感染源となったために、関連するライブエンタテイメント産業すべてが、強い「自粛圧力」にさらされることになった。
誰が悪いわけでもないが、劇場・音楽堂が、大衆の深層心理のスケープゴードとなった。
この点は社会心理学の方たちなどに、あとからでもいいので、きちんと検証をしてもらいたい。

 冒頭にも記したように、非常事態宣言が出て、外出や移動の制限がかかっているいまとなっては、このような文章を書いても、すぐに何かが変わるわけではないことは重々承知している。また、この問題についても、ネット上では(ほとんどTwitterに限られるが)、汚い言葉が飛び交うだろう。
しかし、それでも、これを書き記しておかなければならない理由がある。

・今後の、各業界に対する再開時期の決定や補償について考えるときに、上記のことは参考にされるべきだろう。

・このような文章を書くこと自体が、現状の「自粛取り締まり」的な雰囲気に逆行するのだろうが、この程度のことで表現が委縮してしまったのでは、もっと強い表現の自由の抑圧が来た時に耐えられないのではないか。

・本来、ここで書いたような事柄は、演劇ジャーナリズムなどが検証すべきことだと思うが、残念ながら、これまで、こういった視点の記事は読んでいない。演劇ジャーナリズムの脆弱さの問題を記録しておく上でも、いま、これを書き記しておくことには意味があるだろう。

 3月1日に、野田秀樹さんが、「現在、この困難な状況でも懸命に上演を目指している演劇人に対して、『身勝手な芸術家たち』という風評が出回ることを危惧します」という表明を行ったのは、進行する事態に対する直感的な違和感からきていたのだと思う。この時点で、私も同じような違和を抱いた。その違和感についての論理的な説明は行ってきたが、韓国との状況の比較によって、さらに新しい視点を得た。
そして、この違和感と、現状の過剰な自粛に対する相互監視の状況は通底していると感じる。
この点では、私たちはまだ、炭鉱のカナリアの役割をかろうじて果たしているのかもしれない。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用 おわり

 現在、状況は刻々と変化していますが、『自粛警察』、『8割自粛』等、この期に及んでまたまた日本社会の同調圧力と戦中の隣組的相互監視の風潮、まさに確固とした『個の確立』、そんな日本人が試されているような気がします。

東京 3月 2020、演劇公演ほか

Posted by 秋山孝二
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 3月、東京の今、空港・モノレール・バスターミナル等は閑散としています。

羽田空港から浜松町のモノレール!

羽田空港から浜松町のモノレール!

 東京駅八重洲バスターミナルもいつもの3割程度の人の流れでしょうか、それでも空港よりはまだ人がいる感じも。

東京駅八重洲バスターミナル

東京駅八重洲バスターミナル

 そんな状況下でも演劇小劇場「こまばアゴラ劇場(http://www.komaba-agora.com/」は公演を続けて満員のお客さまです。平田オリザさんのポリシーが隅々まで浸透している、そんな感じで嬉しかったですね。

* こまばアゴラ劇場芸術総監督・平田オリザの声明 (2020年2月20日)

http://www.komaba-agora.com/2020/02/10541

 観劇演目はこちら:

弟兄

克服できない嫌〜な体験から生まれてしまった話。
2017年のゆうめい代表作となってしまった話。
演出:池田 亮

~~~~~~~~~~~~~~~~~ HPより

ゆうめい(https://www.yu-mei.com/about

 舞台作品・美術・映像を制作する団体として2015年に設立。

自身の体験や周囲の人々からの「自分のことを話したい」という声を出発点として、生々しくも多種多様に変化していく環境と可能性を描き、その後、表現によってどのように現実が変化したかを「発表する」までを行う。

 表現と発表をし続けることによって生まれる他者との共鳴と反発を繰り返し、現実に新たな視線や変化を見つけることを目指している。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

さすがに演劇のメッカ

さすがに演劇のメッカ

 殆どの美術館も閉館、六本木のミッドタウンもひっそりでしたが、大変興味深い展示を見つけました。

* TOKYO MIDTOWN AWARD(https://www.tokyo-midtown.com/jp/award/result/

興味深いミッドタウン賞

興味深いミッドタウン賞

 新型コロナウイルス感染による自粛処置は、一体いつまで続けるのでしょうね、今のステージは、どう長期的に付き合っていくかしかないような気がしていますが。

『虹と雪、慟哭のカッコウ』(下)

Posted by 秋山孝二
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 今回のこの公演、予定では2020年2月20日(木)~ 3月1日(日)でした。

新型コロナウイルス感染予防策を入念に立てて、

2/20(木) 19:00
2/21(金) 19:00
2/22(土) 14:00
18:00
2/23(日) 14:00

2/24(月) 19:00

と6公演を積み重ねていましたが、2月24日公演終了後に、石井館長、伊藤部長ほかと意見交換をして、以下の対応強化策を示して、引き続き公演を継続することを決めました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

新型コロナウイルスへの対応強化について

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、札幌市内でも各種イベントの延期や中止が発表となっておりますが、私共、北海道演劇財団が札幌文化芸術劇場hitaru(札幌市芸術文化財団)との共催で公演をしておりますAll Sapporo Professional Actors Selection Vol.1「虹と雪、慟哭のカッコウ」は、現段階では公演を継続することといたします。

 220日に発表した声明文にあるように、これまでも、お客さまへの咳エチケットへのご協力の周知、スタッフ・キャストの手洗い・うがいの徹底、すべての座席やお客様の手が触れる可能性のある場所の除菌消毒、劇場内の換気の徹底で、安心してご観劇いただける劇場環境を整えてまいりましたが、本日より、劇場内でのお客さまへの手指消毒のお願いや、開演前に出演者らによる「せきエチケット」や「正しい手洗い」などについての周知活動も行い、感染拡大防止のための周知活動も開始することといたしました。

 今後、さらに状況が変化した場合、公演を中止する可能性も含め、最新の情報が入り次第、臨機応変に適切な対応をすることとします。

 既に前売り券をお買い求めで、観劇を断念なさるお客様には、払い戻しの手続きを行っております。33()までにお電話(011-520-0710:北海道演劇財団)でお問い合わせくだされば、払い戻しの手続きを取らせていただきます。

 ご来場のお客様には、感染予防・拡散防止の趣旨をご理解の上、以下の点に、重ねてご協力をお願いいたします。

〇発熱・咳・全身痛などの症状が継続してある方は、観劇をお控えくださいますよう、くれぐれもお願いいたします。

〇既に前売り券をご購入のお客様には33()までにご連絡を頂ければ、払い戻しの対応もいたしますので、ご連絡ください。(☎ 011-520-0710

〇劇場内の換気、消毒などには万全を期しております。観客の皆様も、うがい、手洗いなど、可能な限りのご協力をお願いいたします。

224日の公演より、ご来場のお客様すべての皆様に、ご入場の際、手指の消毒をお願いすることとします。何卒、ご理解の上、ご協力ください。

〇急な咳・くしゃみなどの症状が現れた場合、周囲のお客様にご配慮いただき、マスクの着用やハンカチ、着衣で覆うなどの対応をお願いいたします。

〇受付スタッフ・場内整理スタッフはマスクを着用させていただきます。

〇受付時、せきなどの症状が見受けられるお客様には、お声掛けをさせて頂き、体温を測定させていただき、問題がないようであれば、連絡先をお聞きしてからご入場いただく場合もあることをご理解ください。

 私たちは安全で快適な劇場空間を用意し、お客様をお待ちしております。

 何かお気づきの点がありましたら、遠慮なくスタッフにお申し付けください。

2020224

公益財団法人 北海道演劇財団

芸術監督 斎藤歩

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開始直前の手洗い他ご案内も

開始直前の手洗い他ご案内も

28日公演が最終に

28日公演が最終に

2/25(火) 14:00/19:00

2/26(水) 休演日
2/27(木) 14:00
2/28(金) 19:00

 2月28日19時公演を観劇した一人の若手精神科医の感想が以下の通りです。

・・・昨日はどうも。見れて良かったです。深い感想はなかなか書き切れませんが、あそこまでわかりやすい「非人道的」な治療はいまでこそ確かに「非人道的」として理解され、なくなりましたが、全体として精神科の病棟で生まれやすいあの「構造」は、今もなお変わりないと感じます。だから劇中の各登場人物の葛藤は、日々僕も抱くもの。ラストまで迫るものがありました、素敵でした、素晴らしかったです。あとまったく個人的に、山木氏のギターきいて、高校時代が懐かしくなりました。・・・・

 そして28日公演終了後に、石井館長ほか関係者と再度意見交換して、周辺環境の悪化に伴い、以後三回の公演を中止することを決めました、まさに苦渋の選択ですね。決定後、出演者・関係者全員が舞台に集合して、私も財団理事長として同席し、芸術監督の斎藤歩から中止の決定とその経緯を皆さんに説明しました。これまで10公演を終えて、日に日に作品の評価も高まり、このような状況の中、予約のキャンセルは若干有ったものの公演毎に当日券はかなりの枚数に上っていましたので、胸の張り裂けるような気持でした。

素晴らしいカンパニー!

素晴らしいカンパニー!

 私は主催者団体の理事長として、以下のメッセージを演劇財団関係者にご報告しました。

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北海道演劇財団

理事、監事、評議員の皆さま

<公演三回中止のお知らせとその経緯>

 2月20日から札幌市民交流プラザ3Fクリエイティブスタジオで公演を続けていた、All Sapporo Professional Actors Selection Vol.1「虹と雪、慟哭のカッコウ」ですが、2月28日の公演(19時)を終えた段階で、共催する札幌文化芸術劇場hitaru(札幌市芸術文化財団)石井館長とも協議した結果、残る2月29日、3月1日の公演3回を中止することと致しました。

 これまで斎藤歩、木村典子が「公演前告知」、「2月24日対応強化連絡」と、予防等についてできる限りの努力をして参りました。

* 公演初日前告知 http://www.h-paf.ne.jp/200220geijutukantokuseimei/

* 2月24日対応強化告知 http://www.h-paf.ne.jp/200224geijutukantokuseimei/

 この間、札幌文化芸術劇場hitaruの石井館長、伊藤舞台技術部長ほか関係者の方々と連日意見交換をしながら、劇場内の殺菌や徹底した清浄、マスクの着用、今日までの公演の継続にご尽力して頂いたスタッフの皆様のご協力のお陰で、28日まで何とか公演を続けることができました。また、24日以降では、対応強化として、入場前に全てのお客さまの手のアルコール消毒を徹底し、公演冒頭にセットのナースステーションから「予防の手洗いの詳細手順説明」も行い、拍手も頂いたりしました。日ごとに新型コロナウイルスのまん延気配でしたが、予約キャンセルは若干あったものの、公演の評判は高く、当日券枚数も伸びてきていました。そんな状況の中、28日夕方の鈴木知事による「週末外出自粛要請」発表があり、公演終了後に、斎藤歩、納谷真大、木村典子と私で石井館長に面談を求めて意見交換をし、以降の三公演中止を決めました。すぐに中止告知をHP他、SNSでも行い、さらに個別に観劇予定のお客さまには各自中止連絡を行いました。29日、3月1日もお越しになる方々への対応、2日以降は払い戻し他の手続きについて関係者とさらに詰めた議論をする予定です。

 昨年末から稽古を重ねたきた斎藤歩、納谷真大ほかユニット関係者の忸怩たる思いは察するに余りあるものですが、この貴重な経験を次の公演に活かすようにと、石井館長からも励ましの言葉を頂いています。

 以上がこの間の中止に至った概略経過で、3月予定の理事会、さらに詳細をご説明する予定です。取り急ぎのご報告でまとまりませんが、どうかご理解のほどをよろしくお願い致します。

(公財)北海道演劇財団 理事長 秋山孝二

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 その後、芸術監督の斎藤歩からは以下のような報告も届きました。

・・・・2月29日にも、劇場に全員が集まり片づけをして、3月1日に予定通りバラシをして打ち上げをしようとしていたのですが、2月29日の段階で、hitaru の伊藤さんが、技術スタッフ全員を招集してくださっていて、劇場スタッフ総出でバラシをやってくれて、2時間ほどでバラシが終了してしまい、それならもう…と、29日の段階で、シアターZOOの稽古場で、打ち上げをやってしまおうということになり、お酒や食べ物を持ち寄って、稽古場で夜2時まで、盛大に打ち上げを行い、解散しました。

 そして昨日3月1日昨日も、上演予定時間に劇場の受付に立ちご来場くださったお客さまへの説明の用意をしていました。hitaru の丸田さん、技術部長の伊藤さんも立ち会ってくださいましたが告知が行き届いていたようで、一人もお客様はいらっしゃいませんでした。・・・・・・

斎藤歩のブログ――> http://sapporoza.blog.fc2.com/blog-entry-136.html

バラシを終えて

バラシを終えて

 伊藤部長、丸田さんには、本当に連日及び最後の最後まで大変お世話になりました、心から感謝申し上げます。

 私が関係する今回の演劇公演も千秋楽前に三公演残して中止せざるを得ない苦渋の選択でした。個々の事情による判断が一番重要で、上から言う話ではありません、続ける社会的使命があると確信しているからです、そんな風に考えていると、劇作家・演出家の野田秀樹さん(64)は1日、政府が新型コロナウイルス感染対策として文化イベントの自粛を要請したことに対し、「一演劇人として劇場公演の継続を望む」との意見書を公式ホームページで発表されました。平田オリザさんも賛同の意を示しています。政府の要請を受け、野田さんが芸術監督を務める東京都立の東京芸術劇場など国公立劇場の主催事業や、松竹主催の歌舞伎、宝塚歌劇団、劇団四季といった民間大手のほとんどが3月前半までの公演中止を決めている最中にです。

 今回の一連の対応中、野田秀樹さんのメッセージが心に響きました。

* https://www.nodamap.com/site/news/424?fbclid=IwAR01L6bz-IjukmthgyYG2WUHQyNxtFBnBS2fi9Jk919sEuUJzhPQCouKCU4

 公演を巡っての一連の判断を今振り返ってみて、私は民間財団理事長として北海道演劇財団が目指す「公益としての『演劇』振興」と真摯に向き合った数週間だったと感じています。「自粛」「自粛」の同調圧力の中、「今」、「ここ札幌」で公演を続ける責任みたいなものをギリギリまで追求してきたことに、私自身は誇りを持っているつもりです。もう克服したと思っていた感染症との闘い、芸術・文化の価値とどう折り合いをつけていくのか、少し時間を経て再度深く考えてみたいと思った次第です。

『虹と雪、慟哭のカッコウ』(上)

Posted by 秋山孝二
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 「All Sapporo Professional Actors Selection vol.1『虹と雪、慟哭のカッコウ~SAPPORO’72』」公演が、札幌のクリエイティブスタジオ(https://www.sapporo-community-plaza.jp/event.php?num=732)で開催されました。

 ご存知の方も多いと思いますが、この公演のモデルとなるカッコーの巣の上で』は、1975年のアメリカ映画です。 原作はケン・キージーが1962年に発表した同名のベストセラー小説。精神異常を装って刑務所での強制労働を逃れた男が、患者の人間性までを統制しようとする病院から自由を勝ちとろうと試みる物語です。 1976年のアカデミー作品賞、 アカデミー主演男優賞(ジャック・ニコルソン)、アカデミー主演女優賞(ルイーズ・フレッチャー)、アカデミー脚色賞、アカデミー監督賞(ミロス・フォアマン)の主要5部門を総なめにして話題になりました。

 今回、1972年の冬季オリンピック開催決定に沸く札幌のある精神療養病棟を舞台に、実力派俳優たちが人間の尊厳と自由を描く演劇作品を熱演しました。カッコウは札幌市の鳥、豊平川東橋下の「サムライ部落」、二風谷の「アイヌ部落」、満州と、それぞれ生まれた場所を喪失した状況から人間性を回復する闘いを挑む入院中の男達、1973年に札幌で行われたロボトミー手術、そして、ギタリストの山木将平の生演奏、そんな話題を織り交ぜた物語へと見事に変身しています。ドラマツルグの斎藤歩、脚本・演出の納谷真大ほか、キャストも個性を存分に発揮して見応えがありました。

* 虹と雪のバラードーー> https://www.youtube.com/watch?v=cPwnaq9PQF0

衝撃のチラシ!

衝撃のチラシ!

出演
斎藤歩(札幌座)
納谷真大(イレブンナイン)
水津聡(富良野GROUP)
小橋亜樹(クリエイティブオフィスキュー)
東李苑(クリエイティブオフィスキュー)
島太星(クリエイティブオフィスキュー)
山木将平
西田薫(札幌座)
礒貝圭子(札幌座)
熊木志保(札幌座)
小林エレキ(yhs)
川崎勇人(東京乾電池)
山田マサル(パインソー)
竹原圭一(RED KING CRAB)
梅原たくと(イレブンナイン)

<この公演について> HPより~~~~~~~~~~~~~~~
 「All Sapporo Professional Actors Selection」とは
 北海道の内外で活躍するプロフェッショナルな俳優を作品ごとに選抜し、これまで札幌ではなかなか実現のできなかったエンターテイメント性があり芸術的価値も高い演劇作品を創造し道民・市民にお届けする、札幌の演劇の新しい挑戦です。道外・海外から北海道を訪れた観光客の皆さんにも札幌の地場演劇を北海道観光のオプションの一つとして提案するアートツーリズムの試みでもあります。劇団やユニットの枠を超えて、道内・道外からも俳優や専門スタッフを札幌に招き、札幌文化芸術劇場hitaruの協力も得て、札幌市民交流プラザ・クリエイティブスタジオで公演します。 TGR札幌劇場祭や札幌演劇シーズンなどで活況を呈している札幌の地場演劇を支え続けるプロフェッショナルな俳優たちが、大人の観客の皆さんを満足させる舞台芸術をお届けします。シリーズ第一作は、精神療養病棟を舞台にした映画「カッコーの巣の上で」に着想を得て、人間の尊厳を問うオリジナルドラマをイレブンナインの納谷真大が書き下ろします。ロボトミー手術が実際に行われていた1970年代前半の札幌を舞台に、冬季オリンピック開催直前の急速な開発と新たな社会システムが構築されようとしている街の狭間で、そこに収まりきらない人間たち、命を賭して自由を渇望する姿を、札幌座の斎藤歩を主演に迎え、豪華キャストとギタリスト・山木将平の生演奏で描きます。

<演出家からのメッセージ>

「ここは俺やアンタがいるべき場所じゃない」
「そう思わねぇか?…なあ…一緒に行かねえか?」

1971年5月、札幌のシンボルである鳥「カッコウ」の初鳴きが聞かれ
翌年開催される冬季オリンピックを控えた街は様変わりしていた。
刑務所での懲役を免れるために精神病を装い入所してきた金子タケシは
療養所の非人間的なルールに悉く反抗する。
アイヌの貝沢チカラら様々な患者たちは当初
森川婦長らの「脳みそをちょん切る手術」を恐れていたが
金子と時間を過ごすうちに、彼の行動に共感し始め…。

オリンピックで街は生まれ変わろうとしている。
人間は生まれ変われるのか・・・人間の尊厳とは?

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たくさんの応援のフラワーデザインも

たくさんの応援のフラワーデザインも

 折からの新型コロナウイルス感染予防で受け付けもマスクで対応、会場入り口には諸注意メッセージ、HPにもご注意をアップして。

受付対応の姿!!

受付対応の姿!!

 (公財)北海道演劇財団HPより~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

新型コロナウイルスへの対応について

投稿日:2020年02月20日


 新型コロナウイルスの札幌での市中感染の発生に伴い、北海道演劇財団としては、2月20日に初日を迎えるAll Sapporo Professional Actors Selection Vol.1「虹と雪、慟哭のカッコウ」の上演にあたり、以下のような対応を行うことといたします。

 会場であるクリエイティブスタジオは小劇場であり、閉鎖的な空間ですが、現在新型コロナウイルスへの感染は飛沫感染、接触感染のみであるとの見解があり、2月20日現在、スタッフ・キャストの中に発熱・倦怠感・せきなど、感染が疑われる症状を持つ者もなく、今回の上演にあたってはスタッフ・俳優一同、細心の注意を払いながら、公演を開始したいと考えております。3月1日までの公演期間中に関係者に感染の疑いが発生した場合、公演中止などの措置をとる可能性も含め、今後、最新の情報が入り次第、臨機応変に適切な対応をしてゆくこととします。

 ご来場のお客様には、感染予防・拡散防止の趣旨をご理解の上、以下の点にご協力をお願いいたします。

〇発熱・咳・全身痛などの症状が継続してある方は、観劇をお控えくださいますようお願いいたします。
〇既に前売り券をご購入のお客様には払い戻しの対応もいたしますので、ご連絡ください。
〇劇場内の換気、消毒などには万全を期しております。観客の皆様も、うがい、手洗いなど、可能な限りのご協力をお願いいたします。
〇急な咳・くしゃみなどの症状が現れた場合、周囲のお客様にご配慮いただき、マスクの着用やハンカチ、着衣で覆うなどの対応をお願いいたします。
〇受付スタッフ・場内整理スタッフはマスクを着用させていただきます。
〇受付時、せきなどの症状が見受けられるお客様には、お声掛けをさせて頂き、体温を測定させていただき、問題がないようであれば、連絡先をお聞きしてからご入場いただく場合もあることをご理解ください。

 私たちは安全で快適な劇場空間を用意し、お客様をお待ちしております。何かお気づきの点がありましたら、遠慮なくスタッフにお申し付けください。

2020年2月20日
公益財団法人 北海道演劇財団
芸術監督 斎藤 歩

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 入念な予防告知をして、そして初日はたくさんのお客様が1時間前から列をなして開場をお待ちしていました。

ロビーいっぱい

ロビーいっぱい

 2020年2月20日、演技する側も観る側も、若干の緊張した様子でしたが、初日は大盛況で幕を開けました!

演劇シーズン冬 2020 終了!

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
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 『札幌演劇シーズン冬 2020(http://s-e-season.com/program/』が、終了しました。後半は、新型コロナウイルス肺炎の影響で、開催継続も危ぶまれる中、最後まで公演を続けることができてまずは安堵でした。

 今回は4演目、まずは「きっとろんどん(https://kittolondon.jimdofree.com/」の『発行体(http://s-e-season.com/program/hakkoutai/index.html』です。若手ユニットで観劇前は少々不安でしたが、昨年公演の「コントラスト」が面白く期待も大きかったので、楽しみでした。展開が分かりやすく、対象観客は私よりはるかに若い世代なのでしょうが、私にも付いていける展開で面白かったですね。

* 昨年の観劇ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=36774

 続いては、名古屋からの「空宙空地(http://www.coochuhcoochi.com/」、演目は『轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は(http://s-e-season.com/program/gouon/index.html』。先日のキックオフイベントにも名古屋からわざわざ駆けつけてくれたユニット。速い舞台展開であっという間の時間でした。

* キックオフイベントーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=37711

 三番手は、「クラアク芸術堂https://www.clark-artcompany.com/」の『汚姉妹−呪われた少女−(http://s-e-season.com/program/oshimai/index.html』。率直に言って、どうも独りよがりの芝居で、疲労感がいっぱい、この「演劇シーズン」企画は、北海道の演劇ファンのすそ野の拡大が大きな目的であり、もう少し、その辺の趣旨を選考委員会も劇団の方々も理解して頂きたいと思いましたね。このままでは、ごく限定されたマニアックなファンの集まりに終始するような危惧を抱くのは、私だけではないと思います。幅広い演劇ファンの声に耳を傾けて今後の活かして頂きたいものです。

 そして、つい昨日千秋楽の「劇団イナダ組(http://www.inada-gumi.com/」の『カメヤ演芸場物語(http://s-e-season.com/program/kameya/index.html』。この前段公演の『亀谷ミュージック劇場(http://www.concarino.or.jp/2016/05/22/inadagumi_kameya/)』も観劇していて、昭和の雰囲気が滲み出る作品でした、特に山村素絵さんの存在感が素晴らしい!

 今晩、今回のシーズン企画の反省会が実行委員会、参加劇団関係者が集まり開催されます。どんな感想をそれぞれの方々が持たれたのか、大変興味深いですね。