新渡戸連続講座 第3回 2019

Posted by 秋山孝二
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 新渡戸稲造連続講座の2年目第3講は、小野有五先生のお話。

< これまでの記事 >

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=34744

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=36502

小野有五先生

小野有五先生

 参加者は道民カレッジ受講生6名、一般参加者は19名でした。当日のレジュメA3裏表のほか昨年の「音楽と講演のつどい」のレジュメも含め資料として皆様にお渡ししました。講演では、「コトバ」と「言葉」の違い、「言葉」は意味を限定するが、「コトバ」には自由があり、「真如」(神・自然・宇宙)に上昇する「優れた詩」のような性質があるということ、また、新渡戸稲造がよく言及する「分け登る麓の道は多かれど同じ高嶺の月を見るかな」(傳一休禅師)(『新渡戸稲造全集』第一巻『東西相触れて』162頁ほか所収)にある「東西宗教の合一」につながる精神についても言及され、その後、活発な質疑がなされ、この精神は西行に通ずるのではないかとのご意見も参加者から発言が出ていました。

* 傳一休禅師 http://www.ko-kon.net/kokoro/shinjin/wakenoboru.html

宗教と新渡戸稲造

宗教と新渡戸稲造

 今回のお話、私が理事長を務めるワグナー・ナンドール記念財団(http://wagnernandor.jp/)の「哲学の庭(https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/219000/d007585.html)」の理念にも通じるもので、大変内容の濃い、深いひと時となりました。「哲学の庭」の像群は、ハンガリーのブダペスト・ゲレルトの丘にも設置されています。

「哲学の庭」の画像検索結果

* ハンガリー・ブダペスト、ゲレルトの丘  http://wagnernandor.com/javato.htm

 小野有五先生、2回目のご登壇ありがとうございます!

新渡戸連続講座 第二回 2019

Posted by 秋山孝二
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 「札幌遠友夜学校記念館建設支援 連続講座」の今年度第二回は、「新渡戸稲造: 昔と今〜人々との出会い〜」と題して、北大准教授 ミッシェル・ラ・フェイさんのお話でした。

 新渡戸稲造が北海道で出会った人々と築いた関係から、新渡戸の今日までの影響力が分かります。エドウィン・ダンやケプロン、内村鑑三などと新渡戸の関わり、内村鑑三は東西の考え方を繋ぎ、新渡戸は東西の人をつないだ人。新渡戸の植民地政策に異をとなえる人も居るが、今も台湾の人は新渡戸の威光を讃えています。新渡戸が札幌農学校の学生達と作り繋いだ遠友夜学校は札幌市民の宝であり、誇りです。

 最後は、「一日も早く新渡戸稲造記念公園に記念館が出来るよう働きかけましょう‼️」で締めくくりました。お盆にも拘らずたくさんの参加者

ミシェル・ラフェイ先生

ミシェル・ラ・フェイ先生

 いくつかの書物のご紹介も。

先生のご著書!

先生のご著書!

* これまでの連続講座記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=34744

新渡戸連続講座で

Posted by 秋山孝二
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 新渡戸稲造連続講座で、私が(一社)新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/のこれまでの活動について報告をしました。

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札幌遠友夜学校記念館建設支援「連続講座」

< 2018年 >

* 7月10日(火)「志ある若者を育てるには」 講師 松井 博和 北大名誉教授 札幌農学同窓会理事長

札幌農学校精神や新渡戸稲造のこころで未来を担う若者の育成を!

* 8月 7日(火)「札幌・遠友夜学校・有島武郎」 講師 木原 直彦 文芸評論家 (公財)北海道文学館名誉館長

北海道功労賞 『さっぽろ文庫』百巻編纂 札幌創成期の姿、札幌精神の真髄、北海道文学の恩人有島武郎等を語る。

* 9月11日(火)「新渡戸稲造の「日本人精神論」と現代」 講師 三島 徳三 北大名誉教授

遠友夜学校創立百年記念事業 新渡戸・南原賞 武士道だけでなく、新渡戸の「日本の精神・宗教」論を紹介し、 現代日本人のココロの根底に迫る。

* 11月13日(火)「遠友夜学校と私たちのこれまでの活動」 講師 秋山 孝二 (公財)秋山記念生命科学振興財団理事長 (一社)新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会代表理事

新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会代表理事 今の時代、遠友夜学校の理念に基づいて、私たちが生きてゆく糧を どう見出してゆくか。

* 12月11日(火)「DVD:創立 100 周年記念放送『魂の燈台・遠友夜学校』・海外 取材放送『フィンランドで見つけた武士道』から見えるもの」 講師 三上 節子 新渡戸稲造研究家 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会理事

遠友夜学校で育てられた教師・生徒たちの歩みと新渡戸の海外での影響力

< 2019年 >

* 1月15日(火)「アメリカ独立宣言と遠友魂」 講師 藤田 正一 北大名誉教授 元北大副学長 平成遠友夜学校校長

一見、全く関係のないこの二つを結ぶ糸とは?

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 今回私は、「遠友夜学校とこれまでの私たちの活動」と題してお話をしました。先週の講演(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=34738)に続いての機会を与えて頂きました。

第5回の講師として

第5回の講師として

~ 私の講演内容サマリー ~~~~~~~~~~~~~~~

初代秋山康之進 と 新渡戸稲造博士

1891(明治24)年 秋山愛生舘設立 と 新渡戸夫妻 札幌着任

札幌一中 山田幸太郎校長 と 新渡戸稲造博士

* 札幌農学校で新渡戸稲造博士の教え子、教育の道へのアドバイスも

* 札幌一中での新渡戸博士の講演(学友会誌に記載)

* 山田校長は「札南高学校林」の生みの親、私は今、十八代学校林財団理事長

秋山財団 と新渡戸稲造博士

2009褒賞事業「新渡戸・南原賞」を引継ぎ、2013年休止
~新渡戸・南原賞は、新渡戸稲造と南原繁の精神に学び、これを継承して次世代の育成を図るために2004年に「新渡戸・南原基金」によって設立
~この活動の意義は秋山財団が取り組んできた人材育成の理念に合致するものと考え、この事業を継承。特に、平和活動と教育実践に取り組む次世代に対する支援を目指した
~選考は新渡戸・南原基金運営委員会

遠友精神

教え・教わる 相互の関係で成り立つ開かれた学校、双方の学び合いの場

男女共学

ボランティア精神

liberal arts の原点 >

夜学校設立後の経緯

札幌遠友夜学校は北海道庁から

1916(大正5)年に「私立学校」の認可

1923(大正12)年に「財団法人」の認可

受けて運営にたり、この法人格は閉校後も継続

* 1962 (昭和37)年に、札幌市が勤労青少年ホームの建設地を探していた折、当時の理事会が次のつを条件として土地を札幌市に無償譲渡し、同時にこの財団法人を解散

三つの条件~札幌市との約束

1) 土地は新渡戸博士の考えの具体的表現だった遠友夜学校の跡であることを表示し、その目的に添った利用をして行くこと。

(2) 敷地内にできるだけ空き地を設け、近所の遊び場にすること。出来るならその一隅に夜学校記念碑を建てること。

(3) 新しく出来る勤労青少年ホームに一室を設け、札幌と新渡戸博士との関係を語る史料を展示しその精神を伝えること。

『さっぽろ文庫18 遠友夜学校』28頁)

今後の課題

1)建設寄付金等、ファンドレイジング

~札幌市・市教委への提案

~ 大口先  団体・企業

~ 幅広い市民

新しい取り組み> INAZO・SDGsプロジェクト !

)「遠友みらい塾」活動プログラムの充実

3)活動団体とのコラボレーション

4)企業CSR(社会貢献)と連携

)札幌市・市教委との意見交換

~~~~~~~~~~~~~~~~~~ サマリーおわり

 今回、あらためてこの5年間の活動を振り返ってみましたが、随分内容の濃い活動を続けてきたものだなと、自分たちを褒めてあげたい気持が沸いてきました。文字での記録、写真等、「活動のみえる化」には極めて大切です。ともすれば、目の前の対応に明け暮れて、時間の幅としての活動を総括することもなく時を過ごしていく、実にもったいない状況です。同時に、今後の展開も含めて、どこまで「本気なのか!」が問われている気もしましたね。これからもさらに活動のすそ野を広げながら、記念館建設の実現とプログラムの充実に向けて、一層努力したいと思います。